行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
赤石温泉・白樺荘までマイカーで入り、そこで前泊。登山中ずっと駐車しておけるので便利だ。
そこから井川観光協会運行の送迎バスで聖岳登山口まで行ける。
この登山記録の行程
【1日目】
聖岳登山口(07:50)・・・聖沢吊橋(09:51)[休憩 10分]・・・滝見台(13:38)[休憩 20分]・・・聖平小屋(15:00)
【2日目】
聖平小屋(05:00)・・・薊畑分岐・・・小聖岳[休憩 10分]・・・聖岳(07:30)[休憩 30分]・・・奥聖岳[休憩 20分]・・・聖岳[休憩 10分]・・・小聖岳[休憩 10分]・・・薊畑分岐・・・聖平小屋(13:00)
【3日目】
聖平小屋(06:00)・・・南岳[休憩 10分]・・・上河内岳[休憩 10分]・・・横窪沢分岐点[休憩 10分]・・・茶臼岳(12:09)[休憩 10分]・・・横窪沢分岐点(12:38)・・・茶臼小屋(12:51)
【4日目】
茶臼小屋(05:00)・・・樺段・・・横窪沢小屋[休憩 10分]・・・ウソッコ沢小屋[休憩 20分]・・・ヤレヤレ峠[休憩 10分]・・・畑薙大吊橋(10:00)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
2018年7月23日。早朝5時に目覚める。快適な目覚めだ。
いつもは、狭い車内で車中泊なのだが、今回は温泉施設に宿泊した。
前日の22日の昼過ぎに自宅を出発し、東名高速道路を下る。目指す山は聖岳だ。一昨年の荒川三山〜赤石岳縦走と同じ入山ルートである。畑薙第一ダムまではマイカーで入り、そこから送迎バスを利用するのだ。
しかし、今回は東海フォレストが運行する送迎バスは利用できないので、井川観光協会運行のバスに乗ることになる。
その送迎バスは停留所が多く、その一つに今日宿泊する赤石温泉・白樺荘前がある。たまには車中泊ではなく布団で寝るのも良いと思い、しかし、最も評価すべきポイントは、登山中マイカーを駐車しておける点と、素泊り4,110円という安さだ。
赤石温泉・白樺荘は畑薙第一ダムの手前にある。静岡市の市営であり、宿泊費が安いのもうなずける。
新静岡ICで降り、途中のコンビニで夕食と明日の朝食を買い、ひたすら走り午後4時前に白樺荘に到着。
手続きを済ませ早速温泉に飛び込む。泉質は少しぬめりがあり温度もちょうどいい。露天風呂があり、そこから茶臼岳が望めるのだ。
さて、6時40分発のバスに乗るまでに時間があり過ぎてのんびりしてしまう。
定刻通りにマイクロバスは出発した。搭乗者は7〜8人だろうか。ほとんどが白樺荘の前泊者だ。
途中の停留所で何人も乗り込み、ほぼ満席状態で聖岳登山口に到着した。ここから本日の宿泊地の聖平小屋までは約7時間の行程だ。
最初から急登が続くが30分ほど登ると登山道が緩やかになる。等高線に沿うように登れて距離を稼げるので有利だ。それに、ほとんどが樹林帯なので日射しが遮られ楽である。
聖沢大滝を右手に見ながら登る。所々で沢が崩れ登山道を分断し危険だ。
岩頭展望台という断崖絶壁からの展望は圧巻だ。聖岳と奥聖岳を望む。見下ろせば聖沢が真下にある。
展望台から1時間ほどで聖平小屋に、ほぼ予定通りの午後3時頃に到着した。
2400mの標高なのに気温が20℃以上ある。下界の猛暑が予想される。
早速ビールと持ち込みの食料で乾杯し、夕食までの時間を過ごす。
この聖平小屋は快適だがトイレが80m近く離れているのが難点だ。しかし、そのトイレはなんと水洗トイレである。もちろん紙類は流せないが、驚愕だ。
夕食は早く4時半からだ。主菜はおでんで、なかなかの味である。
消灯時間の8時までかなり間があるが、宿泊者のほとんどが中高年層で、みな早々に寝入る。
さて、自分も明日の好天を祈りながら床に就いた。
7月24日。早朝4時に目覚める。天候はまずまずのようだ。
小屋の朝食が早いので大勢が起き出している。
聖平小屋は次の目的地の違いにより行動時間に大きな差がある。
長時間の行動に対応するため小屋の朝も早いのだ。
自分はいつものように持参食料で簡単に済ませた。今日も同じ聖平小屋に泊まる予定なので不要な荷物は置いてゆく。
そして、5時前に出発。聖平の草原に伸びる木道を行くとすぐに茶臼岳方面への分岐に出る。
高山植物の花が咲き誇る中をゆっくりと登る。そして、稜線に出るとそこは薊畑分岐(あざみばた)という分岐点で、長野県側からの登山口である易老渡(いろうわたし)への分岐点になる。
眺望が開けるなか徐々に高度を増す。ガレ場で登りづらいなか小聖岳に到着。標高は2662mで聖岳が目の前に迫る。
ガレ場のやせ尾根のアップダウンが続き、花々が迎えてくれる。
そして、最後の砂礫の大斜面を登り詰めるとついに聖岳の山頂だ。3013mは標高第23位である。自分にとっては18番目の3000m峰である。
天候は微風快晴で全く寒くない。赤石岳の眺望が圧巻だ。その向こう仙丈ヶ岳まで望める。
残念ながら北アルプスまでは見れなかったが、最高の景色である。
そして、山頂から3000mの稜線を行き、奥聖岳へ。稜線はお花畑で素晴らしい。
奥聖岳からの赤石岳はさらに圧巻だ。目前に迫る。
奥聖岳の山頂で1時間近く景色を堪能し、聖岳に戻ると少しずつガスが湧き始めた。早めの行動が功を奏したようだ。
名残惜しいなか、来た道を戻る。砂礫やガレ場の下りは滑りやすいので注意して下る。
そして、午後1時頃に聖平小屋に帰着。なんとも時間に余裕のある登山である。
また、早速ビールだ。本当に贅沢なひと時である。
7月25日。朝4時に目覚める。昨夜は、今日の準備を何もせずに床に就いた。それは、今日も時間的に余裕たっぷりの行程だからだ。
4時半からの朝食も摂ることにした。
朝食を食べ終わってもまだ5時だ。のんびりと出発の準備を始める。
10時頃に聖岳登山口を出発する送迎バスに乗る予定の人たちは、早々に小屋を後にする。
ほとんどの人が6時前には出発する。自分も6時前に出発した。
昨日と同じように草原の木道を分岐点まで歩き、茶臼岳方面へと歩を進める。天気は上々だ。
ここでも花が咲き誇っている。振り返ると聖岳の全貌が見える。こちら側から望む聖岳は素晴らしい。
1時間ほどで南岳というピークに出る。標高は2702mだ。7時を過ぎたが気温は高い。
これから向かう上河内岳の眺めが見事だ。
そして、南岳に別れを告げ、稜線歩きになる。
この稜線が素晴らしい。まさに百花繚乱。白、黃、紫、赤と華やかだ。しかし、その分飛んでいる虫も多い。
そして、登山道は上河内岳の頂上へは向かわず信州側を巻く。頂上へは往復で20分弱だ。ガレ場の急登を行くと上河内岳の山頂に到着した。2803mは標高第64位だ。
山頂には5人先客がいたが、程なく下山したのでひとりで山頂を堪能した。
なかなかどうして良い山である。眺望も最高だ。
そして、山頂を後にする頃にガスが湧き始めた。
稜線は奇岩が目立ち始めた。竹内門という巨岩の間を抜け、しばらくすると草原に出る。そこを過ぎると茶臼岳への登りが始まる。
そして、茶臼小屋へ向かう分岐点を過ぎ、予想していなかった巨岩群の山頂に到着した。
茶臼岳に登頂した。2604mは標高第119位だ。
しかし、ガスの中で眺望はない。聖岳が見えなかったのは残念だった。
時間に余裕があるので、巨岩に座ってのんびりする。
この山旅の最後の山である茶臼岳を後にして茶臼小屋を目指す。
そして、樹林帯の中を下ると程なく茶臼小屋に到着した。まだ午後1時頃だったので、この先の横窪沢小屋まで下るか少し迷ったが、もう動く気がしなくなったのでやめた。
手続きを済ませ寝床に入ると宿泊者は十数人くらいだろうか。
食堂でビールと手持ちの食料でくつろぐ。本棚にあった高山植物図鑑でカメラに収めた花の名前を調べた。
今回は夕食と弁当をお願いした。そして、夕食にはなんとウナギの蒲焼きが出た。それと豚の生姜焼き。美味かった。あとから考えたら土用の丑の日だった。最近の山小屋は乙なことをする。弁当はおいなりさんだ。
当初、明日の下山バスは13時初を予約していたが、スタッフに確認したら10時40分初に変更できるとのことなので変更してもらった。
天候はくもりで雨になるかもしれない。
明日は雨が降らないことを祈りながら床に就いた。
7月26日。早朝4時に起床。雨は降っていないようだ。4つあるおいなりさんを2つ食べ、荷物を整え、5時に出発。山たちに別れを告げ下山開始。
この登山道はかなりの急斜面である。登りはきつそうだ。樺段を過ぎ、ほぼ予定通りで横窪沢小屋に到着した。良い山小屋だ。
小休止して出発。中の段を過ぎ、樹林のすき間から上河内沢やウソッコ沢の激流が見える。
ウソッコ沢小屋という避難小屋で小休止。
長い鉄梯子を降り、しばらくすると吊り橋が現れる。今にも崩壊しそうだ。
そんな吊り橋が3〜4ヶ所ある。そのうちの1つは橋の下は激流だった。わくわくしながら渡った。
そして、ヤレヤレ峠という変わった名の峠に出る。畑薙湖と畑薙大吊橋が見下ろせる。
ここからは下りだけだ。しかし、最後の下りは脚にきつい。
ようやく畑薙大吊橋のたもとに到着した。橋の長さは180mだ。スリル満点である。
橋を渡り、茶臼岳登山口のバス停でバスを待つ。他に6人いた。
ほぼ定刻通りバスは到着。聖岳下山者が先乗りしているので満員になった。
11時半ころ、白樺荘に到着した。温泉に浸かりたいところだが、長距離運転を思うと辛いのでやめにする。
服を着替え、ふぅと一息つき、長い帰路についた。
完
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