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初冬の奥武蔵の山々を歩き、オフ会と秩父夜祭へ (4C)

伊豆ヶ岳 武川岳 二子山( 関東)

パーティ: 1人 (すてぱん さん )

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行程・コース

天候

快晴

登山口へのアクセス

電車
その他: (行き)西武池袋線 正丸駅

(帰り)西武池袋線 芦ヶ久保駅

この登山記録の行程

正丸駅 (7:57)・・・正丸峠分岐 (8:18 8:21)・・・五輪山(9:01)・・・伊豆ヶ岳 (9:20 9:25)・・・ 山伏峠 (9:53)・・・前武川岳 (10:45 10:50)・・・武川岳(11:01 11:15)・・・焼山 (12:07 12:15)・・・二子山 雄岳 (12:48) ・・・雌岳 12:58・・・芦ヶ久保駅(13:50)

コース

総距離
約13.2km
累積標高差
上り約1,489m
下り約1,474m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

奥武蔵の人気の山、伊豆ヶ岳から武川岳を経て二子山まで結構アップダウンの大きなコースを、冬枯れの木立とわずかに残った紅葉を愛でながら歩きました。下山後は、オフ会と秩父夜祭の宵宮を楽しんできました。

<計画上のポイント>
今回の山行は、西武秩父駅のそばでオフ会をやるということが前提で計画した。転居を控えている出戻り登山者としては、今後ちょっと行きにくくなる奥武蔵の代表的なコースを今のうちに歩いておきたい。奥多摩から秩父へ有馬山稜や仙元尾根を越えていきたいとはいつも夢想しているが、オフ会の時間や落ち葉が降り積もっているであろう時期で道迷いリスクもあることを考えると、もっと一般的なコースがよろしかろうという判断に落ち着いた。

一般的なガイドブックで紹介されている代表的コースを組み合わせて、伊豆ヶ岳と武川岳さらに二子山を結ぶと、伊豆ヶ岳の鎖場や冬枯れの雑木、あるいは少しは残っている紅葉も楽しめるかもしれない。さらに、偶然にも翌日は秩父夜祭の宵宮にあたっており、オフ会の後に西武秩父駅に隣接している「祭りの湯」のラウンジに簡易宿泊すれば、お祭りの雰囲気も味わえる、盛りだくさんの計画とした。

登山口に向かう電車の中で、ふと八高線や横浜線は群馬や秩父から絹糸を輸出港のある横浜に運び出す「シルクロード」だったのだなと合点がいった。秩父夜祭の「動く陽明門」とも称される豪華な屋台を作り出した富の源泉も、この地で作られた絹糸だったのだろうか。

<正丸駅から伊豆ヶ岳>
さて正丸駅に8時前に到着すると思いのほか大勢の登山客が下りる。「へえ、伊豆ヶ岳は人気があるんだな」と思っていたら、なんとトレラン大会が開催されるとのこと。実は、三峰神社からまだ登っていない妙法が岳を絡めたコースも検討していたのだが、毎月一日は霊験あらたかな「白札」が配られるために道路が大混雑、登山口向かうバスもいつたどり着くか読めないと聞き、今回は見送った経緯がある。回避したつもりで思わぬ混雑かと思ったのだが、幸い出発時間が9時半とのこと。こちらは、そのころには伊豆が岳のピークを通過しているから結果オーライ。

伊豆ヶ岳の目玉といえば、やはり男坂の鎖場だろうが、女坂との分岐点には「非常に危険だから女坂を利用するよう」呼びかける標識とトラロープがはられていた。私ははじめから鎖場目当てで登りに来た口なので、かまわず男坂に進んだが、前後の登山者も大方男坂に進んでいたようだ。標高差30~40mほど斜度40度ほどの岩の急傾斜だが、鎖が二筋取り付けられているうえにホールドも豊富なので、前後の登山者との間隔を十分にとって三点確保に留意して登れば困難は感じなかった。登り切った先にもう一つ岩場があり、そこから山頂に続く小広い場所に飛び出す。

<伊豆ヶ岳から山伏峠を経て武川岳へ>
伊豆ヶ岳山頂から下り始めると、鮮やかな紅葉が残っていて目を楽しませてくれる。他にも標高800mあたりで紅葉が見られたところも。このコース上のピークはどこも岩がちで前後も急斜面、そのうえ晩秋から初冬特有の落ち葉でさらに滑りやすくなっており、スリップに注意。伊豆ヶ岳を超えると、武川岳までは急に人が少なくなって静かな山歩きが楽しめる。途中山伏峠で車道と交差し、前武川岳に登り返すが、前武川岳から先の頂稜部は広葉樹の雑木に覆われてとてもいい感じ。葉はすでに散り落ちて冬枯れだが、とても好ましい。新緑や紅葉の時期は素敵だろう。武川岳のピークからは、南に棒の折山など奥多摩方面の展望が広がり、ベンチに腰掛けて簡単なランチ。北側には樹間から武甲山が望まれた。このピークから西、妻坂峠方向に少し下ったところにシロヤシオの群落があるとも聞いた(やはり岩場に群落があるんですね)ので、初夏に再訪するのもいいかな。

武川岳ー二子山間は、人気コースらしく登山者の姿が増える。蔦岩山、焼山の急なアップダウンを経て二子山に向かうが、焼山から眺める武甲山や両神山、さらには秩父市街の景色は素晴らしかった。二子山の雄岳からの展望も素晴らしいが、雌岳は樹木に囲まれ展望はない。雌岳で下山ルートは浅間神社コースと兵ノ沢コースに分かれるが、冬季は氷柱形成のために浅間神社コースは立ち入り禁止。兵ノ沢コースの下りも急斜面で、長いロープが付けられている区間もあり、スリップに注意。滑り止めがついた手袋があるといいだろう。美しい沢沿いを下り、線路をくぐって芦ヶ久保駅に到着。

<オフ会と秩父夜祭の宵宮>
芦ヶ久保に予定よりもかなり早く到着できたので、西武秩父「祭りの湯」で汗を流してから、オフ会会場へ。楽しい山談義はあっという間に過ぎてしまった。その際、地元から参加のプックルファザーさんから、今年は特別に一台だけ屋台を引く宵宵宮が開催されるとのこと。公式ホームページなどにも一切お知らせがなかった地元ならではの情報に食いつき、オフ会終了後にプックルファザーさんのご案内で秩父神社へ。今晩は「祭りの湯」の休憩スペースに宿泊して、翌日昼に宵宮を少し見物していくつもりだったが、提灯を下げて屋台が引かれる光景を楽しめたのは、望外の喜びだった。

翌朝の宵宮も、午前9時半くらいからの屋台の引き出しなど、昼前なら近くでゆっくり見物できた。

コース定数32.5、主観的グレーディングは伊豆ヶ岳の男坂の鎖場を考慮してC。コースタイム比0.75

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フォトギャラリー:45枚

正丸駅前にて。今日は一日。三峯神社の白札の混雑を回避してコースを決めたはずだったのに、トレラン大会と鉢合わせ??幸い、スタート時刻9:30と遅かったので鉢合わせは回避できました。

おー、モノレールが動いているところは初めて見ました(シャターチャンスを逃してしまった)

安産地蔵尊

「馬頭さま」から伊豆ヶ岳への山道に入っていく

八丁坂はなかなかの急登

丸山が見えています

顕著なピークが、今日最後に登る二子山ですね

なるほどねー

伊豆ヶ岳の男坂。非常に危険なので女坂を利用するよう呼びかける看板とトラロープ

男坂の途中から見下ろしたところ

クサリもホールドもあって、難しくないのですが、チャートの岩が磨かれているためかグリップが私の登山靴ではあまり効きません。三点確保で進みます。あとで靴底を見たら、だいぶすり減っていたことに気づく

鎖場を過ぎて、山頂直下にもう一つ岩場

伊豆ヶ岳山頂手前の小広い場所からの展望。山頂よりもこちらの方が展望が良い

女坂からトレラン大会運営の方々が登ってきます

伊豆ヶ岳に到着

山頂直下に鮮やかな紅葉が残っていました

伊豆ヶ岳から山伏峠を経て武川岳を結ぶ登山者はあまりおらず、ピークを過ぎたら急に静かになりました。

おかげで散り残っていた鮮やかな紅葉をゆっくり楽しめます

褶曲がはっきり見て取れる

崩壊地。左手が崩壊して尾根が痩せて狭くなっています

山伏峠で車道と交差、武川岳に登り返す

このコースの頂稜部は、雑木林に覆われているところが多く、新緑や紅葉の時期も素敵だろうなあ

前武川岳から先の頂稜部は、雑木が多く葉っぱはすでに落ちて冬枯れだが、とても好もしい

ツツジの紅葉がわずかに残っていた

武川岳山頂からの眺望。中央が棒ノ嶺

蔦岩山山頂。ここからの下りも岩の急斜面の上に落ち葉が積もっており、要注意

焼山から武甲山。遠景には両神山と右手に屹立した二子山。ここから眺める秩父市街は、山に囲まれた盆地ということがよくわかる

標高が800mを割ると、ところどころ紅葉が

二子山への登り返しもかなりの急傾斜で、このコースは全般にアップダウンが激しい

二子山の雄岳からも武甲山や両神山の展望が良い

浅間神社のへのコースは、冬季立ち入り禁止。兵ノ沢沿いのコースを下る

ロープが張ってある急傾斜のくだり

兵ノ沢沿いの道を辿って芦ヶ久保駅へ

御神木

芦ヶ久保駅に到着

オフ会会場「駅前」にて。左からすーさん、ガバオさん、プックルファザーさん、西東京猛虎会さん

地元のプックルファザーさんにご案内いただいて、秩父神社で特別に宵宵宮として行われていた屋台の引き回しを拝見する。

これだけの富をもたらしたのは、やはり絹と石灰岩でしょうか

翌日の宵宮も少し見物していきます

お祭りがいよいよ始まったという喜びが溢れていて、屋台を引く方々も和やかな歓迎ムード。午前中の引き始めなら、間近でじっくりと屋台を引く様子が見物できました。

・・・だそうです。毎月一日の三峯神社の大渋滞に悩まされてきた登山者にとっては大事な情報かも

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • すてぱんさん こんばんは。
    このルートは、後半ハードですね。伊豆が岳で筋肉を酷使し、二子山のピーク二つを最後に持ってくるとは。(^▽^)/
    そんなハードの山行の後なのに、オフ会もお祭り見物もしかも翌日まで。お若いし、タフだということが良くわかりました。
    宵宮も最前列で見学されていますね。宵宵宮もあそこまで入り込んで撮影されているとは知りませんでした。今日はアウトなので良かったです。本当にお世話になりました。

  • プックルファザー さん 、コメントありがとうございます。
    岩がちの急斜面の激しい登降、美しい雑木林、武甲山や両神山などに囲まれた秩父盆地の眺望など、印象深いコースでした。

    オフ会でも秩父の山のお話、とても興味深く伺えました。混雑を避けて昼の屋台だけ見物しようと思っていたところ、宵宵宮にご案内いただけて提灯に照らされた屋台が見られたことは、プックルファザーさんのおかげです。

    もちろん本宮の最高潮とは違うのでしょうが、翌朝も楽しみにしていたお祭りがいよいよ始まったぞという喜びが溢れていて、町会の方々も暖かく招き入れてくださり、間近で見物することができました。ありがとうございました!

    オフ会、ぜひまた企画いたしましょう!

  • すてぱんさん、こんにちは。

    土曜日は大変お世話になりました!
    仮眠ベッドではしっかり休めたご様子。詳細コメントが楽しみです。

    焼山からの武甲山と両神山のツーショットは、やはり素晴らしいですね。
    伊豆ヶ岳から武川山への山伏峠越えは未体験ですが、仰っていた通り、下りはそんなにないようなので、いつか挑戦したいと思います。

    街中に繰り出した山車の写真もしっかり頂きました。豪華絢爛さが際立ちますね!
    来年は宵宮に行って見たくなりました。

  • ガバオさん、コメントありがとうございます。

    なんだか捻らないとオフ会参加資格が問われそうではあったのですが、今回もなんの工夫もなく素直に一般コースを歩かせていただきました(笑)。ひねりといえば、「祭りの湯」宿泊でしょうが、プレミアムラウンジの安楽椅子はフルフラットになり、飛行機で言えばファーストクラスよりも一回り広いくらいでした。問題は、パーティションで仕切られているものの、天井部は筒抜けなのでどこやらのブースからの盛大ないびきが聞こえてくることでした!

    山小屋宿泊時にも同じ問題に悩まされるので、耳栓を持参していたのが幸いしました。早朝から行動開始したい場合など、「祭りの湯」前泊という手は、ありではないでしょうか?

  • すてぱんさん、こんばんは~!

    土曜日はオフ会の企画、ありがとうございました!前日は「なんのひねりも工夫もないコース」
    おおっしゃっていましたが、そんなことは全くありません!伊豆ヶ岳から武川岳方面は私は
    まだ歩いたことがないので、興味深く拝見しました。でもかなりのアップダウン、真似をする
    のはなかなか難しそうです。(笑)

    日曜日はすてぱんさんは今頃祭りを楽しまれているんだろうなあと思っていました。
    祭りの湯の安楽椅子は耳栓さえあれば快適なんですね。私は家が近いので泊るほどではないです
    が、何かの時には利用してみたいです。

  • すてぱんさん、こんにちは。

    土曜日は大変お世話になり、有難う御座いました。今回歩かれました途中の焼山ですが、
    秩父盆地を見下ろせる事と、それと何と言いましても武甲山と両神山を同一方向に見る
    事の出来る場所でも有ります。ですが奥武蔵の山のアップダウンの多さには毎回閉口、
    いや楽しませて頂いております。

    武川岳から妻坂峠の間はカタクリで有名ですが、シロヤシオの群落が有るとは知りません
    でした。良く考えると大持山から小持山間のアカヤシオは有名ですので、この山域は
    春が良いのかも・・・・・あ、これでは次のオフ会が秩父になってしまいそうですね!

    そして秩父夜祭ですが、来年は・来年こそは見に行きたくなってしまいました。

  • すー さん、コメントありがとうございます。

    このコースは、できれば新緑の季節にもう一度歩きたいですね。

    耳栓は必須でしたが、それで安眠できたかというと・・・・自分も切って書いているのでしょうけれど、他の人のいびきはとにかくすごい音です!

    温浴施設としては比較的ゆったりしていると思われるので、何かの機会に是非!

  • 西東京猛虎会 さん、コメントありがとうございます。

    武川岳ー妻坂峠間のツツジの群落はまた聞きで、私は確認できていないのですが、あの辺りの岩がちの地勢を考えるとさもありなんという感じです。

    季節の進み方次第では、カタクリにアカヤシオ、さらにはシロヤシオまで楽しめる時期があるかもしれませんね。何れにせよ、雑木に覆われた良いコースだと思いました。

    次回も、秩父確定ですか!?

登った山

伊豆ヶ岳

伊豆ヶ岳

851m

武川岳

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二子山

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