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白銀の竜ヶ岳に登って味わい、そして眺めて味わう

( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 4人 (Yamakaeru さん 、ほか3名)

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行程・コース

天候

曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: カーナビに「宇賀渓谷」をセット。宇賀渓谷に入る際に入山料200円が必要。宇賀渓谷の駐車場に停めると、500円の有料の代わり、駐車代金の中に入山料が含まれているとのこと。何人いても500円と不思議な感じ。駐車場は広く、綺麗なトイレも完備。

この登山記録の行程

宇賀渓谷駐車場(07:01)・・・竜の雫(07:15)・・・足尾根入口(07:21)<遠足コース>・・・ 岩稜帯(岩山の展望台)(07:56)・・・大日向三角点の分岐・・・大鉢山分岐・・・金山尾根分岐(09:25)・・・銚子岳分岐・・・竜ヶ岳・山頂(09:57)・・・金山尾根分岐<金山尾根ルート>・・・金山尾根展望台・・・(昼食10:48~11:15)・・・金山尾根入口・・・五段滝(12:26)・・・長尾滝(12:51)・・・砂山分岐・・・砂山奥展望台・・・砂山山頂(13:49)・・・宇賀渓谷駐車場(14:42)

コース

総距離
約12.8km
累積標高差
上り約1,630m
下り約1,630m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

山の楽しみ方として、苦労して登った先の絶景は最大のご褒美とは言わずもがな。もう一つ、苦労した山を別な山から眺めることで、3D的に自分の行動範囲が広がって行く様が実感でき、改めて感動が蘇り達成感が二度味わえる。しかも、山は角度によって様々な姿を見せるので、違った印象から興味が湧き、また登って見たいという気持ちを呼び起こす。今日はそんな登山の話。

今年は信じられないくらい雪が少ない。そんな中、雪を求めて竜ヶ岳にやって来た。天気予報は申し分なかったので、青空と銀世界を期待してやってきたが、なぜかの曇り空。人生はそんなもの。
宇賀渓谷駐車場から、冠雪した山が僅かに見えた。白い頂が、まさに朝日で赤く染まっている。早くその銀世界に飛び込みたいと、急ぎ行動を開始。林道を歩き、最初の登山口で尾根に入る。竜ヶ岳には4つの代表的なルートがあり、今回登りに選んだのは1番稜線歩きが楽しめる遠足尾根。遠足と言う名前からして気分が上がる。ただ、遠足は遠足でもきっと大人向けの遠足か。子供が登るには最初の急登はちょっとシンドイと思う。三分の一ほど登ると顔料地帯に出た。見晴らしのいい岩の上(岩山の展望台)から、朝日に輝く伊勢湾が見えた。湾沿いにはコンビナートが広がっている。朝焼けの中、白煙を吐いている高い煙突もくっきり見えた。
登り始めは拍子抜けするほど雪が無かったが、稜線に出る手前あたりから雪山に突入。暫くそのまま登っていたが、踏み跡が凍っていてツルツルしていたので、安全をとってアイゼンを装着する。
稜線に出ると、山頂に向かうルートが一望できる。手前に一つ大きなピークがあってその向こう側に頂がある。手前のピークまでは、なだらかな稜線がカーブを描いて続いている。
竜ヶ岳の稜線には熊笹が多いため、サクサクと調子よく歩けると思った瞬間、油断するとズボッと踏み抜いてしまう。中途半端な積雪だととかく歩きにくい。
稜線を進むと所々に樹氷が現れてくる。凍っているのはシロヤシオの木。春にはあたり一面、純白の花が咲き、羊の群れと呼ばれる竜ヶ岳の景観が出来上がる。今は、氷の羊と言ったところでだろうか。
山頂に向けて最後の斜面を登って行く。斜面のキツさもさる事ながら、高度を上げるにつれ風が強まり、山頂に着いた頃には、感動を味わうどころか、吹き飛ばされないよう踏ん張るのが精一杯だった。標識の横に、どでかく成長したエビが着いていて、常に強風に晒されている場所であることが伺える。
長い時間は滞在できないと、すぐさま折り返して金山尾根分岐まで戻る。
金山尾根ルートを使って降ることにする。途中、風よけができるところで昼食。
金山尾根ルートも、最初のうちはなだらかだったが、途中から豹変したように急斜面となる。雪が溶けかけていて、地面ごとずり落ちながら降る。転んだら一瞬で泥だらけだ。
だいぶ降りきったところに分岐があり、看板に左「駐車場」、右「長尾滝」とあった。帰路はもちろん駐車場方面だけど、滝と聞いたからには見ないといけないような気になるのがアウトドアマン。ふらりと右に入る。だけど、山の看板とは言え、いや見落としがちな山の中だからこそ、名所案内を置く場合は距離をちゃんと表示しておいて欲しいと思う。今回もミスルートかと思うほど延々と歩く。しかも、降ってきたはずなのに、明らかに登っている。地図を調べると、竜ヶ岳の山頂に向かう別ルートに繋がっているようだ。ただ、途中で分岐があり左に折れることで駐車場に戻れるようなので、そのまま進むことにする。
コースは川を遡上するように延びていて、途中、何度か遡行を繰り返す。再び雪道となり、あまりこの季節は人が来ないのか、トレースもない中、進んでいく。崩れかけた道や、見るからに滑りそうな川の石、垂直梯子となかなかスリリングなコース。でも、コースの中ほどにあった五段滝と垂直梯子の手前にあった長尾滝はなかなか見ごたえがあった。
垂直梯子を使い、長尾滝の上に回り込む。少し進んだところで、ようやく分岐点にたどり着く。左「砂山」とある。既に結構な距離を歩いてきたが、ここで折り返すということは目の前の尾根を越えて反対側に出ないということか。うーん、なかなか挑戦的なコースだ。ここまで来たら受けて立つしかない。登るにつれて斜度が増していく。もう完全に新たな山に登っている。これは下山ではなく登山。
ピークを越してようやく下山のコースかと思いきや、更に次のピークへと峰が延びている。いったいどこまで行くんだ?そもそも砂山はどこにあるんだ???
謎を抱えつつそれでも道は延々と続く。これだけ引っ張るからには砂山とは相当の名山なのだろうか。
果たして、ついに砂山とご対面。山と言うより展望台と言った方が正確。岩の上に登ると、縦走してきた稜線や冠雪した白い竜ヶ岳が真正面に位置して見える。ワイドTVであれば画面いっぱいに竜ヶ岳が映っている感じ。ついさっき登ってきた山の全容が見て取れる。今まであえてとっておいた竜ヶ岳。有名な稜線も確かに良かったが、滝巡りもありと他にも魅力的なルートがいっぱいある。これはまた攻めに来て、いろんな角度から竜ヶ岳を堪能するしかないな、と思った。もちろん、山ヒルがいない時に。。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • おそるべし砂山でしたね。

  • 棒は立ってなかったね。
    それにしてもなかなかアグレッシブなコースだった。^_^

  • 鈴鹿山系にはまだまだ知らないコースがあって今後攻めるのが楽しみですね。ヒルのいない時期に……(^.^)

  • 鈴鹿山系ほど変化に富んだ素晴らしい山はないと思いますが、憎っくき山ヒルですね。科学の力でなんとかして欲しいリスト、花粉症の次がビルです。笑

登った山

竜ヶ岳

竜ヶ岳

1,099m

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