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無雪期登山
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東丹沢の修験の道を辿る 大山三峰山ー大山 (4C) 大山三峰 大山(関東)
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すてぱん さん

この登山記録の行程

煤ヶ谷(07:30)・・・分岐(08:30)・・・物見峠(08:52)・・・三峰山南峰(10:01)[休憩 9分]・・・分岐(10:33)[休憩 3分]・・・唐沢峠(11:18)[休憩 32分]・・・唐沢峠分岐・・・大山(12:59)[休憩 23分]・・・ヤビツ峠(14:06)

総距離 約11.4km 累積標高差 上り:約1,788m
下り:約1,161m
コースタイム 標準:6時間40分
自己:5時間29分
コースタイム倍率 0.82
丹沢の主なコースでまだ歩いていないところ、峨々たる山容に惹かれ、大山三峰山から大山に鎖場を越えてかつての修験の道を辿ってみました。

朝6時過ぎに自宅を出発しても、東丹沢なら7時半には登山口。転居して丹沢はずいぶん近くなりました。丹沢には宮ヶ瀬から登る「丹沢三峰」と、大山に連なる「大山三峰」があります。大山三峰山は、その峨々たる山容や周囲に信仰の対象となった山がいくつもありますから、おそらくは修験の道だったのではと思っていました。調べてみるとやはり、大山三峰は役行者まで遡り(まあこれは怪しいですが)、明治初期まであった八菅(はすげ)修験の地だったようです。標高1000m未満の低山ながら、鎖場が連続するスリリングな山歩きが楽しめました。

今回は、煤ヶ谷から大山三峰を経て、阿夫利山(あふりやま)として関東一円から広く信仰を集めた大山まで、修験の道を辿ってみました。逆コース(ヤビツ峠→大山→三峰)とした方が体力的には楽ですが、修験の道を辿るというテーマに照らしたら、険しい三峰を踏み越えて、大山に至る方がふさわしいように思えました。

コース前半の大山三峰山は展望にはあまり恵まれていません。展望が大きな大山山頂到着が午後になってしまうので富士山が眺められるか心配だったのですが、この日は幸い白く大きな姿を見せてくれました。標高が高い大山の山頂近辺には雪が残っており、登山道はグチャグチャでしたが、しばらくぶりの山登りを快晴の空の下、楽しみました。

様子は写真とキャプションをご覧いただけたらと思います。

ガイドブックなどでは、煤ヶ谷から大山三峰(丹沢三峰を区別してこう表記される)に登り、広沢寺温泉などに下るコースが紹介されているのが一般的。けれども、今回は延長して大山まで歩きます。このコースのポイントは、1)三峰の切り立った露岩の痩せ尾根に20数本かかっている鎖場の通過と、2)三峰南峰から唐沢峠までの踏み跡の薄い破線コースでの道迷いを防ぐことでしょう。前述の大山三峰だけを登る一般コースには、道迷いリスクはないと思われます。あとは、3)煤ヶ谷も含め宮ヶ瀬周辺の登山道はヒル被害の話をよく聞きますから、登るならヒルが活動していない寒い時期が良いかもしれません。もっとも私は、ヒルの被害にあったことがありませんので、聞きかじりです。

鎖場は、三峰北峰(旧名、阿弥陀嶽)から中央峰を経て標高934.6m三等三角点がある南峰(古い呼び名は妙法嶽)まで11ヶ所、さらに七沢山(旧名、大日嶽)まで10ヶ所連なっています。こうしてみると、峨々たるピークは七沢山までの4つあるように思うのですが、語呂合わせのためか三峰としているのかもしれません(そういえば丹沢三峰も目立つピークは4つあったように思います)。距離も長く、露岩の切り立った痩せ尾根にかかっていますから通過には注意は必要ですが、ホールドも豊富で技術的な難しさはなく、スリリングな歩きを楽しめるでしょう。と、偉そうに書いていますが、私はヘタレなのでヒヤヒヤしながら屁っ放り腰での通過です。

もう一つの注意点は、七沢山から唐沢峠を直接結ぶ区間です。ここは昭文社「山と高原地図」では短いながらも破線コースになっており、踏み跡も薄くなります。七沢山から不動尻まで下る一般コースとの分岐を見落とさないようにしなければなりません。分岐から不動尻に向かう一般コース方向すぐにベンチがあり、ごく自然にそちらに目が行ってしまいます。でも、大山に向かうならベンチを左下に見ながら尾根伝いに進まなければなりません。

次の注意ポイントは、唐沢峠手前(北側)の標高865mピークです。展望もない目立たないピークですが、尾根伝いに踏み跡がそのまま真っ直ぐ続いているように見えます。実はこれは間違い。そこに通行止めのトラロープが張ってありますから、左(西)側の急斜面に折れ下るのが正しいルートです(写真参照)。踏み跡も薄く、私の感覚だと、こちらの方が間違いだろうと思うようなルートです。ところどころ黄色テープが巻き付けてありましたので、これが参考になるでしょう。しばらく尾根伝いに下ると道標があり、広沢寺温泉からの一般コースと合流して破線区間は無事終了です。

ここから大山までは、再び一般コースで登山者も多くなります。長い長い木の階段を上がると、先日降った雪が残っており、登山道はぐちゃぐちゃに。えっちらおっちら登り続けると、大山阿夫利神社奥社が見え、賑やかな山頂に到着です。ここからは三浦半島から江ノ島や相模湾、真鶴半島や伊豆半島までの大展望が広がっています。神社や茶店の裏側に公衆トイレがありますが、電波塔をさらに西側に回り込んでいくと丹沢表尾根から丹沢三峰に至る丹沢山塊の東側、その向こうに大きく富士山が見えます。西側は山頂の「裏」という印象なのですが、そのためかこちらにはあまり人がいません。こちらの大展望もしっかり楽しみたいものです。

大展望を楽しんでから、イタツミ尾根をヤビツ峠まで下ります。ヤビツ峠は標高が高いため、山頂から40分程度で下れますが、バスの本数が少ないので留意が必要です。

自宅から眺めたときに頂稜部が白かったので、念のためチェーンスパイクを持参しましたが、出番なしでした。

杉の植林帯も歩いたのに、花粉症の症状は全く出なかったのですが、帰りのバスに乗り込んだ途端盛大にくしゃみ鼻水、目のかゆみが。平日もオフィスに入ると症状がひどくなります。うーん、実は私は花粉症なのではなく、「うちに帰るのが嫌症」とか「オフィスで仕事をするのが嫌症」なのかもしれません。

コース定数34、大山三峰の鎖場を考慮して主観的なグレードC

登山中の画像
  • 煤ケ谷(すすがや)のバス停のすぐ脇にお地蔵様。八菅(はすげ)修験の名残でもあろうか。今は脇に押しやられている感じが否めない
  • 正住禅寺。ここもかつては修験道と関わりがあったのだろうか?
  • 大山三峰山への登山口。ヒルの時期には、忌避剤が置かれているらしい
  • 切れ落ちている斜面をトラバース!(笑)
  • 鹿よけ柵を越えて進みます。気温は氷点下で寒い
  • さらに二カ所鹿よけ柵のゲートがあったけれど、破れていて、これでは役に立たないのでは?
  • 物見峠との分岐。鎖場が連続するので当然の警告だけど、ここまで登ってきた人に果たして意味があるのか?それとも「警告」はしましたよという言い訳?
  • 奥に見えている大山は雪が残っている模様
  • 左右に大きく手を広げるように割れた木
  • 尾根は痩せていく
  • 急な階段の登り
  • 丹沢山方向。頂稜部には雪が残っているのだろう
  • 撚糸とはこういう風にするんですよという巨大説明模型?
  • 崩壊による土壌流出で空中に浮いた形となっている木
  • どっしり踏ん張る松
  • 俺もネジくれていた頃があったな・・・遠い目
  • 三峰山あたりは火山性の緑の岩石で知られているそうだ
  • 痩せた崩壊地の縁を桟道や階段を伝って進む
  • かなりの急登です
  • 今度は急降下
  • 緑の鉱石が混じる岩
  • いよいよ鎖場
  • 写真ではうまく伝わらないでしょうが、かなり切り立っていてスリル満載
  • 周囲に松や照葉樹、足元には風化した緑色の鉱石が散乱
  • 三峰山(南峰 妙法嶽)
  • 南峰は標高934.6mで三等三角点が。ベンチもあります
  • 丹沢山など西側の展望。冬枯れの時期以外は展望はないのかも
  • 七沢山(大日嶽)への道筋も階段と鎖
  • 七沢山への区間には長短合わせて鎖場十カ所を数えました
  • 不動尻と大山方面への分岐のそばにあるベンチ。これが曲者
  • 大山へバリエーションコース(昭文社「山と高原地図」では破線コース)へ進むなら、このベンチを左手に見下ろしながら尾根伝いに進まなければなりません
  • 唐沢峠への破線コースは、踏み跡が薄く、広やかな部分と痩せた部分が混じります。これも気を撮ったのではなく、ルートを正面から撮影したものです。
  • 865mピークも要注意ポイント。正面にコースがつながっているように見えますが、通行止めロープが張ってあります。
  • 正しくはロープを正面に見て左(西)側の急斜面を下ります。私の感覚ではこちらが間違っているように感じそう。
  • 黄色テープが答えあわせに役立ちました
  • 広沢寺温泉方向への分岐と合流して一般コースに復帰です。ここは広やかで日当たりも良く、休憩に好適
  • そこからわずかに降った唐沢峠にはベンチもあり、ここでランチ
  • 大山も近いせいか、崩壊ポイントも左右に鎖が複数張られるなどより安心して通過できます
  • 大山に向けて標高を稼いでいくと残雪が出てきました
  • 通過してきた大山三峰と七沢山
  • 大山山頂への急な階段。いつまで続くのやら・・・
  • 立派な姿の三峰山の彼方は、経ケ岳などであろうか。
  • 大山山頂付近から真鶴半島、初島、伊豆半島
  • こちらは霞んでわかりにくいが江ノ島に三浦半島
  • 残雪が溶けて、登山道はグチャグチャ
  • 大山山頂(標高1252m)に到着
  • 大山の山頂はハイカーで賑わっていました
  • 午後になってしまいましたが、富士山は大きく見えました
  • 実は人のあまりいない裏側に回るともっと大きく富士山が見えているのですが・・・あまり知られていない?
  • 山頂の気温4度
  • グチャグチャの泥道をヤビツ峠まで下ります
  • 木道がありがたいです
  • ヤビツ峠に到着
  • バスを途中下車して「名水秦野の湯」で一風呂浴びてから帰ります
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  • プックルファザー さん
    すてぱんさん こんばんは。

    私も久々でしたが、お久しぶりです。お引越しされたんですね。秦野が途中下車ですと、茅ケ崎、大磯などがありますが、湘南でしょうか。子供が小さいころは、もっぱら大磯周辺の海で遊びました。海が無いものですから。(笑) たまに大磯ロングビーチなどにも寄りました。
    箱根も丹沢もあり、海もある。素晴らしい場所ですね。ちなみに、週末その方面に出張に出かけ、秩父に帰る場合は、相模線・横浜線・八高線・西武線でした。(-_-;)

    登られた大山三峰は、ギザギザが良いですね。ギザギザの山は総じて険しいイメージです。秩父でも三つドッケ、両神山などがあります。それは、緊張感があり、アップダウンが標高の割に足にくる、また、厳しい鎖場も連想させます。その通りの山だった様ですね。久々で足にきませんでしたか?

    いよいよ花の季節ですが、忙しくなりそうですね。(^▽^)/

  • ガバオ さん
    すてぱんさん、おはようございます。

    ひと段落された様で、久し振りの出動ですね!
    いきなりクサリ場の修験道で、しかも登りの累計標高差が1,788mとは、、、相当溜まっておられたのでは(!?) 

    修験の道を辿るなら険しい山を踏み越えて大山に至るのがふさわしい、、、というコース選定基準、共感します!。 同じ山に登るのに何故か厳しいルートに足が向かってしまう、、、この不合理性も山屋の性でしょうか?(笑)

    神奈川に居を移されて、遠くなった山、近くなった山もあるでしょうが、すてぱんさんが何処をどう攻めるのか? 次回のレコも楽しみにお待ちします。

  • すてぱん さん
    プックルファザー さん、コメントありがとうございます
    いえいえ、そんなハイソなところではありません。ただ、丘の上の住宅地なので場所によって丹沢山塊や富士山が大きく広がって見えます。

    幸い、久々だったにも関わらず筋肉痛や膝の痛みはなく、ホッとしています。電車通勤になってしまったので重りを背負ってトレーニングがてら通勤という技が使えなくなってしまいました。何か他に工夫をしないと登山の体力を維持することが難しいかもしれません。

    大山三峰の鎖場は、伊豆ヶ岳以上、両神山未満といった感じでした。

  • すてぱん さん
    ガバオ さん、コメントありがとうございます。

    ようやく山に登れました。でも、まだまだ色々やらなければならないことが多く、これからも思う様山に登れるものかどうか・・・。温めている企画はあるので、いずれご紹介できればと思います。

    登山は、最初から不合理なんでしょうね。荷物を持って生活の糧を得るために峠を越えるならともかく、山そのものを楽しむなんて、実用性から見たら理解し難いところなんでしょう(笑)。

    転居先は、実はギリギリ東京都なんですよ。まあ、飛び地みたいなものなので、神奈川県と言われても誤差の範囲なんですけどね(笑)

    ちょっと心持ちがざわざわしていて、じっくり山と向き合えたのか、反省しています。

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