• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

雲取山(登り尾根・水無尾根/鴨沢~御祭)

七ツ石山1757m・小雲取山1937m・雲取山2017m( 関東)

パーティ: 2人 (イガドン さん 、ほか1名)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

行程・コース

天候

曇のち晴時々霧

利用した登山口

鴨沢   お祭  

登山口へのアクセス

バス
その他:
【往路】西武新宿線小平駅(05:42)・・・拝島駅(06:04/06:22)・・・国鉄青梅線奥多摩駅(07:17/07:42)・・・西東京バス鴨沢バス停(08:18)
【復路】西東京バス御祭バス停(19:50)・・・国鉄青梅線奥多摩駅(20:25/21:07)・・・拝島駅(22:05/22:38)・・・西武新宿線小平駅(23:02)
※交通費:西武拝島線(小平~拝島)150円、国鉄青梅線(拝島~奥多摩)510円、西東京バス(奥多摩駅~鴨沢)490円

この登山記録の行程

西東京バス鴨沢バス停(08:35)・・・小袖乗越(08:50/09:00)・・・堂所(10:50)・・・七ツ石小屋(11:40/11:55)・・・七ツ石山(12:20/12:35)・・・ブナ坂(12:50)・・・雲取奥多摩小屋(13:20)・・・小雲取山・・・雲取山(14:45/15:25)[昼休]・・・三条ダルミ(15:45)・・・三条ノ湯(16:55/17:20)・・・後山林道終点・・・(途中、三条ノ湯スタッフの方に乗せてもらう)・・・西東京バスお祭バス停(18:15)

コース

総距離
約25.3km
累積標高差
上り約2,706m
下り約2,690m
コースタイム
標準10時間25
自己7時間55
倍率0.76

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

【回想】5時5分に自宅を出発。すぐ近くのタコ選手宅へ行き声をかけた。暫くして出てきたがディパック一つだけのあまりの軽装ぶりに驚いた。駅前の駐輪場に自転車を停める。夏なので辺りは昼間のように明るいが、早朝の駅前は静まりかえり、タコ選手が野良猫に向かって空き缶を投げつけた音が周囲に響き渡っていた。5時42分発の拝島駅行きの西武線に乗車。車窓ごしに空を見上げると雲は思ったより少なかった。拝島駅の青梅線ホームには釣り客が目立っておりザックを背負ったハイカーは少なかった。やはり奥多摩は夏に登る山ではないのか。青梅線に乗り二俣尾駅を過ぎたころだろうか。空一面に雲が覆いはじめ辺りが薄暗くなった。タコ選手は「この空模様はまずいな。」と心配そうだった。ここから見る御岳山方面の山々の頂稜部には霧状の雲が立ち込めていた。「霧も出てきた。いやあれは雲だ。」とタコ選手は天気がとても気になっているようだ。奥多摩駅に着いても空模様は変わらなかったが、留浦行きのバスに乗車する頃には少し日が射し始め、鴨沢登山口では明らかに好天に変わっていた。写真を撮り早速登り始めた。やはり夏山は暑い。小袖乗越までの僅かな距離にもかかわらず汗は滝の如く流れ落ち、それを取り戻すべく水筒の水をがぶ飲みしたため早くもバテてしまった。まだ山慣れしていないせいか歩くペースもいまいちつかめていない。タコ選手も同じくバテ気味だった。小休止した小袖乗越では、いかにも山慣れしていそうなベテランの男性登山者と会話した。この方とは雲取山山頂まで抜きつ抜かれつ前後しながらご一緒することになった。再び歩き始め小袖の廃屋を通過する頃には盛夏の日射しが痛いほどに強くなってきた。「これできょう1日晴天だ!」と確信したのは我々だけではなかっただろう。七ッ石小屋の直下までは、一頻り歩いたことと鈍った身体の汗を一通り出し切ったことで順調に進んだが、そこから七ツ石小屋までの急登は身体に堪えた。七ツ石小屋では有料のトイレで用を足した。なおもゆっくりしていると上方から自転車を担いでいる逞しい中年男性が下りてきた。石尾根縦走路を下るつもりだったが誤って七ツ石小屋へ来てしまったそうだ。直後には小袖乗越から前後している男性も到着した。先ほどの分岐で我々が一旦追い抜いたが、ここで追いつかれたかたちになる。この方は「今夜は雲取山荘に泊まるからゆっくり出来る。」とおっしゃっていた。休憩を終え我々が一足先に七ツ石山山頂へと向かった。山頂までの登りもなかなかなものでへたばりながらも七ツ石神社を横目に登りつめ、ようやく七ッ石山に到着した。山頂からは目前に雲取山が大きく見えた。また、夏山ならではのヤナギランをはじめとする高山植物もわずかに咲いていた。山名に「石」が付いているせいか石というか岩の多い山頂だ。特にブナ坂へ下る道は岩の多い急な道で油断していると滑りそうなので自ずと足元に神経を集中していた。ブナ坂に着いた頃には雲が一面に立ち込め日中にもかかわらず辺りは暗くなっていた。歩く人もほとんどいない。ブナ坂から先の防火帯は南面が開けているはずだがこの尾根道にも濃い霧が立ち込めてきた。遠くの視界は遮られてしまったが、太陽が真上から照りつけるよりむしろ霧の中の方が涼しくて歩きやすくなった。雲取山ヘリポートを過ぎ、奥多摩小屋に着きベンチで一休みしていると霧が晴れ再び強い日射しにさらされた。「山の天気は変わりやすい。」と言われるがまさにその通りだ。今後の天候を予想するのはとても難しい。奥多摩小屋から先はいくつかの巻き道が付けられているのだが、今回は尾根上を忠実に進むことにした。その分急登を強いられ時間は余分にかかってしまった。タコ選手はわさびの花を見つけ撮影に夢中になっていた。尾根を登り切り振り返ると七ツ石山は霧に覆われ眺めることができなくなった。高度を上げるにつれ風も出てきたが相変わらず霧は晴れたり立ち込めたりの連続。空腹に耐えかね小雲取山直下で昼食を摂った。握り飯2個をほおばった。登り始めてまもなく朝飯がわりに1個食ったため3個全部を食い切ってしまった。樹間から雲取山の山頂部が霧で見え隠れしていた。小雲取山を一気に登ったが火照った身体にはつらい急登だった。小雲取山の開けた場所に出ると安堵感が漂う。すぐに雲取山へと歩を進めると眼前に懐かしの山頂部が現れる。前回とは趣きが異なり、盛夏の山頂付近は緑一色であり、手前には淡いピンク色の花が斜面を賑わせるまさに高山の雰囲気である。高山植物に囲まれたスカイラインを一歩一歩進むこの尾根道は誰もが心を弾ませるに違いない。時間はかかったが14時46分に山頂到着。人は疎らだったが我々を快く迎えてくれた。山頂に居合わせた人たちは皆登頂した充足感に浸っているようだった。見知らぬ面々同士が自然と会話になり、明るく弾ませた声と笑いが飛び交う素晴らしいひとときになった。小袖乗越から並行して歩いてきた男性ともう一人の髭面の登山者の方計4名で記念撮影をした。男性登山者の方は何と奥秩父を縦走するとのこと。「金峰山まで行かれるのですか?」と問うと「そうです。」と答えてくれた。「先が長いので今日は早く休ませてもらいます。」「じゃあ気をつけて!」の一言を残して雲取山荘へ下っていかれた。奥秩父縦走なんてすごい!の一言に尽きる。山頂に残ったのは我々と髭面の登山者の方だけになった。雲取山荘方面から2人の登山者が登ってきたところで我々も最高点の北峰を発った。その後南峰で写真を撮るなどのんびりしていたら、先ほどの髭面の登山者の方に先を越されてしまった。三条ダルミへの急下降が始まった。突然タコ選手が足を滑らせ転倒、5メートルくらい転がった。「いてえ~!」の悲鳴が響き渡った。大事に至らなかったのでそのまま下った。三条ダルミでは休まず三条ノ湯へ向けて下り始める。この頃には濃い霧に包まれて雲取山山頂部はもう見えなくなっていた。ひたすらの下りで膝が嗤ってきた。途中膝の皿を岩にぶつけ今度は私が悲鳴を上げた。すでに水筒の中身はなく水場がないので喉はカラカラになる。湧水はあったが土が混じっていて飲む気にはなれなかった。いつの間にか小走りで下っていた。すると南峰で先を越された髭面の登山者の方に追いつき更に小走りを続けた。終バスの時刻も気になってきた。お互い足を負傷しながらも走り続けるとやがて沢音が聞こえてきた。その音は次第に大きくなりやがて三条沢に出た。火照った顔をすくった沢水で洗う。この納涼の瞬間がたまらない。前回はわさび田にわさびがかなりあったが今回は見当たらなかった。前回同様、三条ノ湯の赤い屋根が見えた時はホッとした。缶ジュースで喉を潤し、記念品を買いスタンプを押す。髭面の登山者の方も遅れて到着し挨拶をした。この方は三条ノ湯に宿泊するとのこと。「気をつけて。」の一言を残し宿に入っていかれた。「いざ出発!」のタイミングで三条ノ湯の若いお兄さんから「下山するなら車で乗っけていくよ。出るのに少し時間がかかるから先に行っててくれ。」と有難いお話をいただいた。後山林道に出てしばらく歩いているとワゴン車が追いつき乗せてもらうことになった。他に父子3人の登山者も同乗していた。終バスが気になっていたところでの救いの神に感謝し、御祭で御礼を言い下車。あとはバスに乗るだけだったのだが、時刻表を見て愕然。次のバスまで1時間半待ちと判明した。
再び缶ジュースで喉を潤しながら時間をつぶし、ようやく来たバスに乗り奥多摩駅へ。青梅線では疲労困憊のタコ選手は終始寝入っていた。その傍らで私は次週計画している八ヶ岳宿泊登山に思いを巡らせていたのだった。

続きを読む

フォトギャラリー:52枚

すべての写真を見る

装備・携行品

みんなのコメント

ログインして登山記録にコメントや質問を残しましょう

登った山

雲取山

雲取山

2,017m

七ツ石山

七ツ石山

1,757m

関連する山岳最新情報

よく似たコース

雲取山 東京都 埼玉県 山梨県

三峰神社から雲取山へ登り鴨沢下山 1泊2日

最適日数
1泊2日
コースタイプ
縦走
歩行時間
9時間40分
難易度
コース定数
44
雲取山 東京都 埼玉県 山梨県

鴨沢から東京都最高峰・雲取山を往復 1泊2日

最適日数
日帰り
コースタイプ
往復
歩行時間
9時間45分
難易度
★★★
コース定数
47
雲取山 東京都 埼玉県 山梨県

三条ノ湯から東京都の最高峰・雲取山へ登り鴨沢下山 1泊2日

最適日数
1泊2日
コースタイプ
縦走
歩行時間
10時間5分
難易度
★★★
コース定数
48
登山計画を立てる