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剣山から三嶺縦走 201906

剣山・三嶺( 中国・四国)

パーティ: 1人 (湯~ さん )

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行程・コース

天候

初日:雨時々曇り、2日目:晴れのち曇り

利用した登山口

見ノ越   名頃  

登山口へのアクセス

マイカー
その他: レンタカーで名頃登山口駐車場へ、三嶺からの下山口に駐車
三好市営バス・名頃バス停13:43発-見ノ越14:10着

この登山記録の行程

【1日目】
見ノ越(14:25)・・・分岐(14:35)・・・西島駅(15:00)[休憩 5分]・・・御塔石(15:25)・・・頂上ヒュッテ(15:40)

【2日目】
頂上ヒュッテ(05:55)・・・剣山(06:00)[休憩 5分]・・・分岐・・・ジロウギュウ峠・・・次郎笈(06:45)[休憩 5分]・・・合流点(07:00)・・・丸石(07:35)[休憩 15分]・・・奥祖谷二重かずら橋分岐(08:08)・・・高ノ瀬(08:45)[休憩 5分]・・・石立分岐・・・平和丸(09:55)[休憩 15分]・・・白髪避難小屋(10:25)[休憩 5分、水場往復 15分]・・・白髪ノ別れ(10:55)・・・カヤハゲ(東熊山)(11:25)[休憩 10分]・・・三嶺(12:20)[休憩 15分]・・・三嶺ヒュッテ(12:42)[休憩 18分]・・・ダケモミの丘(13:35)・・・登山口(14:05)・・・名頃(14:30)

コース

総距離
約21.7km
累積標高差
上り約1,903m
下り約2,401m
コースタイム
標準11時間5
自己7時間57
倍率0.72

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 四国には、これまで度々観光で訪れたことがあった。しかし山には登ったことがなく、2つの百名山だけでも登ろうと四国トレッキングツアーを計画した。調べてみると、車を使えば剣山はハイキング程度で登れることが判り、せっかくなら三嶺へ縦走し雄大な四国山地を楽しみたいと思った。検討の末、1泊2日の剣山・三嶺縦走と、石鎚山登山の計画を立てた。

 四国トレッキングツアーの初日は雨。高知空港からレンタカーで奥祖谷の名頃へ。以前、大歩危やかずら橋まで来たことがあったが、その奥は初めて訪れた。見ノ越までのバスを待つ間に二重かずら橋へ行く。しっとりと雨に濡れた濃い緑の中のかずら橋を、ちょっとドキドキしながら渡った。
 見ノ越も雨。風はないのでレインスーツの上だけ着て、剱神社から歩き出す。木々の緑が雨に濡れ美しい。30分ほどでリフト西島駅、鳥居をくぐって大剱神社への道をたどる。大剱神社は霧、わずかに見える御社の裏手の大岩が御神体だろう。これが剱の名前の由縁なんだろうか?
 程なくして今日の宿、剣山頂上ヒュッテに到着。設備の整ったきれいな山小屋で、二人部屋を占有させてもらった。小屋のご主人に明日の天気と三嶺までの縦走について相談し、早出のアドバイスを受け、長丁場に備えておにぎり3つの弁当を注文した。アマゴと煮物の夕食も美味しくいただく。NHK BSの気象予報では天気は回復傾向、明日の縦走ができることを祈りながら就寝。

 2日目、夜半の雨は夜明け前にあがる。4:50の日の出前に小屋の外に出る。気温は9℃。東の空に雲があるが、北から西は晴れており、高層も晴れているので天気はさらに回復すると判断。東側の雲も切れてきて、合間の朝焼けが美しい。全面の雲海とはいかないが、下に見下ろす稜線に雲が流れる。
 早出に合わせて5時に朝食をいただき、6時に剣山山頂へ。今日歩く次郎笈から三嶺の方まで見渡せ、その稜線の長さと三嶺のとんがりにちょっとたじろぐ。その手前はなだらかなんだけど、最後の登りが急なのね、と頭の中で反芻する。
 山頂から次郎笈に向けて少し下り、笹原の中を歩きだす。空も、一面に広がる笹原も広い。次郎笈にひと登りすれば、天気は良好、今日は良い山行になる気がする。次郎笈から西の尾根を下る途中で、思いがけずブロッケン現象に会う。やはり良い旅になりそうだ。
 笹原から少し下って樹林帯に入ると、ミツバツツジが咲いていた。緑のコントラストを楽しみながら快調に歩く。また笹原にでて少し登れば丸石。ショートスパッツと登山靴の紐を締めなおして先を急ぐ。鞍部の樹林帯では少し霧がかかったが、新緑と、時折り現れるミツバツツジに、名残のシロヤシオが目を楽しませてくれる。高ノ瀬の手前の岩場の急登にかかり、まだ3分の1しか歩いていないと思うと少々疲れてきた。高ノ瀬は早々に通過。
 平和丸への登り返しの樹林帯で、見事なオオヤマレンゲの群落を見る。花は6月下旬かららしい。物々しいシカの食害の防護柵が哀しい。ウグイスにカッコー、ホトトギスやヤマガラの鳴き声と一緒に歩く。狸も現れた。谷の底に奥祖谷の集落が見える。また樹林帯を出て、広大な笹原を進むと平和丸。おにぎりを食べながら、ようやく近くなった三嶺をじっくり眺めると、3段の登りになっている。あの急な2段目が鎖場かな、よし、もう少しだ、と自分を励ます。南斜面から雲が上がってくるのが見えるが、まだ天気は大丈夫そうだ。
 平和丸から間もなく白髪避難小屋。水の残量が気になったので水場に寄ることにした。急な斜面を水の流れる音を頼りに下ると、5分で水場に到着。ペットボトルに水を汲んで飲むと、美味い!生き返った心地というのはこのことだと実感した。水1リットルを補給して、また稜線まで登り返す。
 白髪の別れを過ぎるとミツバツツジが群落といえるほどに増えてきて、ミツバツツジのトンネルも現れる。さらに一面が杉苔(?)の斜面を登り、トーチカのような岩の脇を過ぎていくとカヤハゲ。おにぎり1個を食べて、これからの三嶺への3段登りに備える。三嶺に雲がかかってきた。
 杉苔とミツバツツジの群落の斜面を下って、今度はひと登りすると巨大な岩がはっきりと見えてきた。あれが2段目の登りの鎖場かと合点する。実際にはその大岩の脇を巻くように道がつけられ、鎖場があった。鎖を頼らず登りきる。また笹原に出ると、三嶺山頂が見えた。山頂直下にもうひとつ岩場がある。最後の登りを、ウマノアシガタやシコクハタザオにスミレなどの花に励まされながら登る。急な斜面を手も使いながら登りきると、三嶺山頂に到着。山頂に雲はないが、周囲の稜線には南から雲がかかり、17㎞先の剣山はもう見えない。辛うじて見える歩いてきた稜線を目でたどりながら、最後のおにぎりを食べる。こんなに長い縦走は何年ぶりになるだろう、よく歩いてきたと感慨深い。
 風も出て天候も不安になってきたので、早々に下山を開始。三嶺ヒュッテの少し離れた所にあるトイレを借りる。有難い。ザックも軽くなって、ガレ場の急斜面を一気に下ると樹林帯にはいり、ダケモミ(ウラジロモミ)の林の幅のある尾根道を延々と下る。広くて長い尾根歩きに、三嶺の山懐の広大さを感じた。林道を横切り、工事の音が徐々に大きくなって、林の中を急下降すると名頃の駐車場脇に飛び出した。
 無事に縦走を終えた充実感でいっぱいになった。

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