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二百名山「芦別岳」登り新道コース、下山旧道コース

芦別岳( 北海道)

パーティ: 1人 (きー さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 地元美瑛町からマイカーで「太陽の里」へ向かい入山!
太陽の里は駐車場無料。
宿泊施設もあり、テント泊も出来る無料キャンプ場もある施設。

この登山記録の行程

新道登山口(7:52)→鴬谷(9:21)[休憩5分]→半面山(9:59)→
雲峰山(10:33)→芦別岳(10:59)[休憩20分]→ピーク(12:54)→
新夫婦岩分岐(14:08)→ユーフレ分岐(14:58)→旧道登山口(16:24)→
太陽の里(16:40)

コース

総距離
約16.8km
累積標高差
上り約1,808m
下り約1,809m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

地元美瑛町の近くに、こんなにも俊敏な頂を持つ美しい山があった事を、知らなかった自分が恥ずかしい。^^;
百名山だけではなく二百名山も色々と調べている時に、この芦別岳を知った。

とても気持ちの良い美しい木々に覆われた新道コースを登り、時折現れる雄大な眺めに心奪われ、いくつもの峰を越えて山頂を目指す。
たどり着いた岩場の山頂からは、大雪山や十勝岳連邦、日高山脈、暑寒別岳、夕張岳、前日に登った羊蹄山など、ぐるりと360度広がる圧巻の大パノラマを楽しむことが出来た…

どうしても地元で「山に行く」となると、大雪山方面へ意識が向きがちなのだが、逆方面の夕張山地にこんな素晴らしい山があるという事を、色んな人に知ってほしいと思う、そういう魅力あふれる山だった。

登りは新道コースを選択。
鹿対策の金網の柵を越えて山に入る。
野生動物の住むエリアに足を踏み入れたという気持ちに、少し気持ちが引き締まる!
序盤は樹林帯の登りから始まる。
足元は歩きやすく刈り払いされていて、とにかく周囲の木々の緑が綺麗!
呻吟(しんぎん)坂と書かれた急坂は思ったより長く続くが、どんどん登っていくと、富良野方面を一望できる抜群の眺望の見晴台に出る。
そこから先が本当に気持ちの良い道のり!
時折現れる展望ポイントからの景色も絶景!
ウグイスさえずる「鴬谷」、そこから続く急坂を登った先の「半面山」。
半面山を越えて少し進むと、木々の合間を抜けた先で、芦別岳の頂を見ることが出来てテンションが上がる!
付近にある「熊の池」。
その先の登山道には熊の形跡であろう糞などが残っていて、少し不安を感じたが…^^;
それ以外はとにかく素晴らしいコースだと思う。
「雲峰山」の頂に登ると、目指す芦別岳の山頂へ向かう尾根道が良く見えた!
目を凝らすと山頂に人の姿も見え、はやる気持ちを抑えながら、一旦標高を下げて最後の登りへ。
山頂目前の登山道が雪解け水で少し小川っぽくなっていたのはご愛敬(笑)
岩場の道を頑張って登り、目的地「芦別岳」の山頂に到着!

快晴の青空の元、どこまでも広がる360度の眺めをしばし楽しむ。
山頂には数名の登山者!
北海道以外から来たという人が多かったが、自分がまだ登った事のない北海道の山々の情報なども聞けて、とても有意義な時間を過ごせた。

少しの休憩の後、下山は旧道コースへと向かう。

ちなみにこちらの旧道コース、登山道入口の案内に「出来れば入らないでほしい」的な事が書かれている難易度の高いコース。
あとで詳しく書くが、ほとんど整備されていない荒れた登山道、長く続く藪漕ぎ、アップダウンの激しい岩場の尾根だけではなく、それよりもっと心が折れそうになるエリアがあるので、体力と藪漕ぎと精神力に自信のある人以外は立ち入らない方が良いと思う。^^;
コースタイムも、登り8時間50分、下りでも6時間30分とかなり長いので…
(*_*;

山頂から旧道コースへと進む道は、鎖もロープもない岩場の崖を降りる所からはじまる…
緊張感のあるスタートだが、下りた先に広がる草原はとても気持ちが良く、高山植物の花畑を眺めながら、ハイテンションで草原の中の登山道を駆け抜ける。
そしてアップダウンの激しい、岩場の稜線へ!
細い痩せ尾根や片側が切れ落ちた岩場のトラバースなど、気の抜けない時間が続くが、その周囲の景色は素晴らしく、特に芦別岳のこちらからの眺めは、本当に美しいと思った。
探検隊気分を楽しみながらしばらく進むと、旧道コースが本領発揮!
長く続く藪漕ぎの時間が始まる。

木々に覆われた登山道。
踏み跡はなんとなくわかるが、途中藪に覆われたキレットを越える箇所などは、体力に集中力も必要とされる難易度の高いエリア!
所々にあらわれる展望の良い箇所で少し休憩をしつつ進むが、徐々に疲労がたまってくる。
それでも残雪が溶けて池になっている場所とか、美しい木々の間から見える「夫婦岩」の眺めなど、居心地の良い所が時々現れると心が癒されるが、それよりも苦行の時間の方が長い(笑)

夫婦岩方面との分岐を過ぎると、登山道は沢沿いを下るルートへ。
この付近が登山道不明瞭で苦戦!
マーキングテープを頼りに迷わないように気を付けながら進むが、かなりわかりにくい道のりなので、藪漕ぎエリアよりも集中力を必要とした。

そして水量豊富な「白竜の滝」付近にあるユーフレ分岐を過ぎると、このコース最大の難所だと自分が感じた、沢沿いの崖上り下り地獄が始まる。
ここまでの道のりで体力も底をつきかけている、そんな時間帯に現れる延々と続く崖の上り下り…

恐らく沢沿いを進む登山道が、自然災害等で崩落や通行不能になるたびに迂回路を設けた結果、こんな道のりになってしまったのだと思われるが、沢沿いを少し進んで横の崖を登り、少しトラバースしたと思ったらすぐに沢へ降り、また少し進んだら崖を登る…
運動としては鋸尾根を進んでいるのと同じくらい過酷なエネルギーを消費するのに、周囲の景色はほとんど変わらないし、距離も全然稼げない。そういう不毛な疲労の蓄積に徐々に精神力が削られて、心が折れそうになる。

旧道コース最大の敵は、この不毛な苦行の時間だったと思う。

なんとか無事に登山道を脱出することが出来たが、心身ともにボロボロ(笑)
芦別岳自体はとても素晴らしい山なので、この先も何度でも来たいと思うが、旧道コースをもう一度歩きたいかと聞かれたら、自分は返答に困ってしまうかもしれない…
そんな過酷な道のりも、この山の一つの表情なのであった。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 カメラ 登山計画書(控え) ツエルト 健康保険証
医療品 虫除け 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食
テーピングテープ 軽アイゼン トレッキングポール ストーブ ライター クッカー

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登った山

芦別岳

芦別岳

1,726m

よく似たコース

芦別岳 北海道

北尾根から道内きっての岩峰へ

最適日数
日帰り
コースタイプ
縦走
歩行時間
8時間40分
難易度
★★★
コース定数
38
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