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風雨の南北八ヶ岳縦走2泊3日

八ヶ岳、編笠山、権現岳、赤岳、横岳、硫黄岳、箕冠山、根石岳、天狗岳、茶臼山、縞枯山、北横岳、蓼科山( 八ヶ岳)

パーティ: 2人 (カモネン さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

初日:曇り時々雨 2日目:雨・濃霧及び強風 3日目;雨後曇り

登山口へのアクセス

タクシー
その他: 【入山】JR小淵沢駅から観音平までタクシー(3,400円)
【下山】蓼科山登山口から茅野駅までバス(1,350円、茅野駅行きは15:40と16:50の2本しかない)

この登山記録の行程

【1日目】
観音平(09:25)・・・雲海(09:55)[休憩 10分]・・・押手川(10:30)・・・編笠山(11:25)[休憩 20分]・・・青年小屋(12:00)[休憩 25分]・・・キレット小屋(14:45)

【2日目】
キレット小屋(05:05)・・・赤岳(06:20)[休憩 30分]・・・赤岳天望荘(07:05)・・・三叉峰(07:55)・・・横岳(08:05)・・・大ダルミ(08:30)[休憩 25分]・・・硫黄岳(09:10)・・・夏沢峠(09:45)[休憩 5分]・・・箕冠山(10:20)[休憩 15分]・・・根石岳(10:45)・・・東天狗(11:10)・・・中山峠(12:00)[休憩 15分]・・・にゅう分岐・・・中山・・・高見石(13:35)[休憩 15分]・・・白駒荘(14:15)[休憩 5分]・・・白駒池分岐・・・麦草峠(15:00)

【3日目】
麦草峠(06:10)・・・大石峠(06:25)・・・茶臼山(07:00)[休憩 5分]・・・縞枯山(07:35)・・・雨池峠(07:55)[休憩 10分]・・・縞枯山荘・・・北横岳ヒュッテ(08:45)[休憩 20分]・・・北横岳(09:20)・・・亀甲池(10:10)[休憩 15分]・・・亀甲池分岐・・・将軍平分岐(10:50)[休憩 5分]・・・蓼科山荘(12:05)[休憩 20分]・・・蓼科山(12:55)[休憩 20分]・・・標高2113m地点(14:10)[休憩 10分]・・・蓼科山登山口(15:10)

コース

総距離
約33.6km
累積標高差
上り約3,984m
下り約3,830m
コースタイム
標準27時間40
自己19時間45
倍率0.71

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

梅雨がなかなか空けず、さらに台風5号の影響で完全に雨予報の中、前々から計画していた八ヶ岳縦走に友人Tさんと行ってきました。眺望は全く期待できないものの、休暇調整の都合もあり予定通り決行です。

【初日】
スタートは観音平。小淵沢駅からタクシーで3,400円。ちなみに、観音平駐車場は雨予報の平日ということもあってガラガラでした。
樹林帯を登り始めるとアブゾーンに突入。払っても払ってもアブが山ほどたかってくるので自ずと歩行ペースアップ。押手川分岐をだいぶ過ぎたあたりでようやくアブを振り切りました。登山道自体はテープをしっかり追えば問題なしです。が、編笠山まではかなり長い急登で消耗が激しく、縦走登山の場合は翌日以降の体力温存も留意すべきでしょう。
編笠山に着いた途端、予報通りの雨。慌ててレインウェアを着込んで出発。途中、青年小屋で「乙女の水」を給水。水量豊富で美味しい!おすすめの水場です。権現岳へは岩場の登り&トラバース。しかし、普通レベルの注意力・体力でOK。なお、権現岳では山頂の岩峰から反対側を覗き込んでみるとスッパリ切れ落ちた断崖絶壁。肝が冷えました。
さて、権現岳からキレット小屋に向かいます。名物の61段ハシゴを含む岩稜地帯のアップダウンは編笠山で酷使した脚にはかなりキツイ。小屋までえらく長いなーと感じつつ到着。小屋番さんによると、今日の客は我々2人だけ。「雨予報の日はいつもこんな感じ。今年は長梅雨で・・・」と嘆いておられました。

【2日目】
5時過ぎに出発。ほどなくして赤岳への急登の始まり。雨と強風の中、岩石帯の急斜面を四つん這いに近い状態で登ります。マーキングを見失わないよう、石を落とさないよう、風でバランスを崩さないよう、いろいろ大変でしたが1時間ほどの格闘の末、ようやく赤岳山頂。あまりの疲労感で山頂小屋で30分ほど休ませてもらいました。
でもまだ先は長い。今日のゴールは麦草峠。赤岳からガレ道を下った後、横岳への登り返し。鎖場とハシゴの連続する岩場です。本来は高度感を楽しめるルートですが、今日はガスガスなのでただ足元のみに集中。
強風に体を持っていかれそうになりながらも、大ダルミの硫黄岳山荘に到着してホッと一息。単なる雨宿りで、何も購入しない我々でもスタッフの皆さんは温かく迎え入れてくれました。この小屋に限らず、赤岳山頂小屋、根石岳山荘、高見石小屋でも同様。感謝です。ただ、縞枯山荘は「休憩のみの利用は不可」とのこと。ま、それも1つのポリシーですな。
硫黄岳山荘を出発。ガスと強風の中、ケルンを目印に硫黄岳に登ります。硫黄岳から夏沢峠へはガレ場の下り。さらに箕冠山へのダラダラ登り、根石岳・天狗岳の岩場アップダウン。割と地味~な区間ですが中山峠に着く頃には疲労困憊。追い討ちをかけるように中山から高見石までは濡れた岩ゴロゴロの歩きにくい下り道。脚も限界近くになっていて相当に時間を食いました。高見石小屋から白駒池も同じような岩ゴロゴロ。また、白駒池から麦草峠の道は雨で小川のようになった水没箇所も。クタクタになって麦草ヒュッテに到着しましたが、明るく親切なスタッフと熱いお風呂で生き返りました。

【最終日】
今日で3日目。重い体で6時過ぎに出発すると、朝っぱらから茶臼山は急登。縞枯山のアップダウンにもやられて、雨池峠でようやく一息。雨が断続的に降る中、北横岳に向かう坪庭に突入。坪庭はまるで浅間山の鬼押し出しのような風景・・・、と思われるものの、ガスって全貌はわからずじまい。
北横岳ヒュッテを経由して北横岳に到着しましたが山頂は吹きさらし。ガスと強風で何も見えませんでした。亀甲池までの長くて急な下りの後、いよいよ天祥寺平から蓼科山へ。時刻は10:50。帰りのバス(15:40)を逃すと次は16:50なので残り僅かな体力をフル投入です。
天祥寺平からも急登。樹林帯を登るとまず岩涸れの大きな沢を横断。さらにその先で沢底の岩石地帯を数十m進み、緑ロープと赤テープを目印に左側の細い道に突入します。このあたりはテープがちょっと疎らで迷いやすい箇所なので要注意です。
突入した道は直登・急登・岩ゴロの3拍子揃った長い長い地獄道。コースタイム80分はちょっとキツイ・・・。途中、何度も悲鳴を上げながらようやく蓼科山荘で一息。そしていよいよ蓼科山頂上へ。大岩の急登と30分格闘の末、この縦走のラスボス山頂に到着。岩石地帯が火口いっぱいに拡がっていてその中央には蓼科神社。すごい光景です。さらに、晴れ間はないものの、雨は上がってガスも消え、八ヶ岳連峰、南・北・中央アルプス、御嶽山、白山連峰が一望。最後の最後でようやく良い気分で締めくくれました。
と思うのはまだ早い。バス停までの下りが残ってます。頂上直下の岩石地帯トラバースを抜けた後の下りは急降下。しかも長い。疲れた脚にはキツイ。ようやく急降下が終わった後の平坦な笹原下りも長い。いったいいつになったら着くんだろうと思いつつ、15:10に蓼科山登山口バス停に到着。蓼科山山頂から120分近く要しました。登山口の女乃神茶屋(この日は休業中)でバスを待っていた人に話を聞くとなんと所要時間は210分!休憩時間抜きとはいえコースタイム130分はちょっとキツイかもです。

ほとんど眺望を楽しめず、雨と風に翻弄された3日間でしたが、行程自体は非常に面白く、南北の八ヶ岳連峰を一気に制覇できて充実感たっぷりの山行となりました。今回ダメだった眺望は「赤岳日帰り」「北八ヶ岳周回」などでリベンジしたいと思います。

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装備・携行品

シャツ ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア 登山靴
バックパック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ タオル 帽子
グローブ 着替え 地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計
修理用具 医療品 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食
テーピングテープ トレッキングポール

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登った山

蓼科山

蓼科山

2,531m

北横岳

北横岳

2,480m

縞枯山

縞枯山

2,403m

横岳

横岳

2,830m

赤岳

赤岳

2,899m

権現岳

権現岳

2,715m

編笠山

編笠山

2,524m

高見石

高見石

2,225m

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