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奥穂高岳 【上高地~涸沢~奥穂高ルート2泊3日】 12/100名山

奥穂高岳&北穂高( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 1人 (jepense(ジュパンス) さん )

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行程・コース

天候

ほとんど雨。時折大雨及び大風。

利用した登山口

上高地バスターミナル  

登山口へのアクセス

バス
その他: 毎日アルペン号で上高地まで。5時過ぎに到着。

この登山記録の行程

【1日目】
上高地バスターミナル(05:30)・・・河童橋(05:34)[休憩 5分]・・・明神(06:15)[休憩 3分]・・・徳沢(07:12)・・・横尾(08:13)[休憩 5分]・・・本谷橋(09:00)[休憩 6分]・・・涸沢(10:45)

【2日目】
涸沢(05:30)・・・ザイテングラート取付(06:30)・・・穂高岳山荘(08:00)

【3日目】
穂高岳山荘(05:24)・・・奥穂高岳(06:03)[休憩 5分]・・・穂高岳山荘(06:35)[休憩 50分]・・・ザイテングラート取付(08:00)・・・涸沢(08:54)[休憩 16分]・・・本谷橋(10:12)[休憩 4分]・・・横尾(11:03)[休憩 30分]・・・徳沢(12:19)・・・明神(13:05)[休憩 30分]・・・河童橋(13:45)・・・上高地バスターミナル(14:20)

コース

総距離
約36.1km
累積標高差
上り約2,615m
下り約2,615m
コースタイム
標準17時間2
自己14時間7
倍率0.83

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

奥穂高岳と北穂高岳山行記(2019/8/18~8/21)

〔1日目〕
 登山道入り口となる上高地までのアクセスは、今回も毎日アルペン号(夜行バス)を利用し、上高地バスターミナルに5時過ぎに到着。すでに登山者が大勢。4、5分で河童橋に着き、穗高連峰を眺める。その中で登頂予定の穂高岳(ほたかだけ)は、中部山岳国立公園の飛騨山脈(北アルプス)にある標高3,190mの山で、日本第3位の高峰だ。穂高岳は、剱岳、谷川岳と共に日本三大岩場に数えられていてる。

 河童橋から、明神館のある明神まで、約40分。6;15着。このあたりは平坦な道だ。徳沢(7:12着)を一気に抜け、横尾(8:13着)までもアップダウンはなく、観光客でもここまでは来られる。横尾大橋の手前の看板には「ここから先は登山装備が必要です」と注意書きがある。ここから本格的に登山が始まると思うと、気が引き締まる。しだいに道は狭くなり、斜面もきつくなる。休憩ポイントとなる本谷橋で一休み(9:02着)。ここからさらに道は険しくなり、岩場が多くなる。飛ばして歩いたので、涸沢ヒュッテには10:45に到着。急いだわけは、このあと一気に北穗高岳をめざすためだ。荷物を最低限にして出発。ところが、心配していた天気が徐々に崩れはじめ、小雨からものすごい本降りになってしまった。結局、難所の鎖場付近で残念ながら撤退。かなり危険なコースなので下山も気を遣った。涸沢ヒュッテにもどり、乾燥室で濡れた衣類を乾かしたり、寝転んだりして過ごした。夕食は思ったより”豪華”だった。水やトイレは無料。山小屋ではトイレの紙は流せないので、箱に捨てるのだが、なかなか慣れない。消灯は21時。相部屋の寝床は寝返りのうてる広さでよかった。

〔2日目〕
 4時半頃起床(目覚ましなどかけなくて、ざわざわし出すので起きてしまう。)5時に朝食。5時半に奥穗高に向かう。最初から、道は岩稜地帯。ごつごつした岩場をひたすら登る。たまたま宿で一緒だった70歳のおじさんと世間話をしながら登る。彼はこの先、”ジャンダルム”という難所中の難所を抜けるそうだ。話ながら歩くと、歩くことが余り苦にならないことがわかった。いよいよ、最初の難所、”ザイテングラート(山頂から横に張り出す岩尾根(岩壁の支尾根)のこと・ドイツ語)にさしかかる。切り立った崖を登る感じだ。時折、小雨が降り、風が非常に強く、指先に力がこもる。下りてくる人もいるので、すれ違うときは安全の確保が必要だ。山頂まで想像以上に距離があり、なかなか先が見えてこなくて、心が折れそうになるが、”ジャンダルムのおじさん”も頑張っているので、とにかく離されないようについていく。
 8時、穗高岳山荘に到着。2時間半で登り切った。時間はたっぷりあるが、天候が悪すぎる。この勢いで奥穂高岳を登る予定が、今日は断念。明日に期待をかける。ヒュッテで一緒で、途中から合流した”オレンジズボンのおじさん”も登頂をあきらめ、なんとすぐに下山してしまった。むなしすぎないか・・・。10時まで受付できないので、続々と集まってくる登山者たちと話し込んで時間をつぶす。受付後も特にやることがない。ひどくなる雨脚の音を聞いて、宿にある本を読んで過ごすか、寝床で横たわるか・・・。昼食はヒュッテで購入した弁当を食べた。午後になり、雨が上がり、徐々に空が明るくなる。その隙を突いて、奥穂高岳に登り始めた者もいるが、私を含め、ほとんどの人はその気力はなく、部屋にこもる。一度休んでしまうと、そんなもんだ。明日の朝にかけるのだ。滅多に見られないという”ブロッケン現象”も見ることができた。この現象は、「太陽などの光が背後からさしこみ、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象」をいう。これが見られただけでもいいか、と思う。
 笠ヶ岳に沈んでいく夕日がきれいだ。相部屋の人たち(2組の夫婦と男性2人)と部屋から夕日をぼーっと眺める。みんな、明日は絶対晴れると信じている。夕食を食べ、明日の支度をして寝床に入ろうかという頃に、階下が慌ただしくなる。遭難しかけた登山者を長野県の山岳遭難救助隊が救助してきたからだ。この悪天候の中、西穗高方面からこちらに向かう途中に、低体温症になり、動けなくなったそうだ。仲間が救援を求めなかったら、死んでいたかもしれないと思うと、怖い話だ。21時消灯。

〔3日目〕
 朝、4時起床。例によって早起きのおじさんたちに起こされる。天気は・・・やばそう。太陽が出ていない。風が強い。雨がすぐにも降り出しそうだ。5時に朝食を食べ、最低限の荷物を持ち出発(5:24)。”ジャンダルムのおじさん”は、朝食を食べずに出発したが、ほとんどの人は登るか、撤退するか、迷っているようだった。私は腹をくくっていた。相部屋の男性を誘ったが、結局、先陣を切って一人で登ることにした。傾斜の強い、斜面の岸壁をクサリやハシゴを使って登る。しかしここで終わりではない。この先がまだまだあるのだ。吹きさらしの岩稜地帯も強風に吹き飛ばされないように岩にしがみつきながら前に進む。腰を下ろして休む場所もない。登る途中で雨が降り出したが、レインコートを着る余裕もなく、頂上をめざす。6:03登頂。日本第3位の高峰(3,190m)踏破の瞬間だが、感動をかみしめるまもなく、急いで下山。なんせ、風雨が強く、ジッとしていられないのだ。それに、眺望は全くない。慎重に下り、6:35に山荘に戻る。結局、登った人は10人もいなかったようだ。山荘でしばらく休み、7:24頃、上高地に下山開始。風は弱まったが、雨は相変わらず降っている。下りのザイテングラートは、思ったより楽に下りられた。すれ違う人もほとんどいない。涸沢ヒュッテ(8:54着)で一休みしていると、物資を運んだヘリコプターが飛んできた。本谷橋まで1時間で着き、横尾で30分ほど休憩。晴れていたので濡れた物を乾かしたが、すぐに大雨。徳沢(12:19着)で雨具を着込み、土砂降りの中、明神へ。明神の手前でカップルが先に行けずにいた。30mほど先に、黒い動物がいた。小熊だ。ってことは親熊も近くにいるのだろう。ここで熊に襲われたらひとたまりもない。小熊が見えなくなったのを見計らい、後ろから来た4.5名と声を出しながら通過した。無事、明神館に着き(13:05)、昼食をとる。雨が小降りになった隙に、河童橋の先の
小梨平のお風呂(600円)に入り、ほっと一息つく。上高地バスターミナルからアルペン号に乗って、帰宅。
 
 3日間とも天候が悪く、北穗高岳を断念し、奥穂高岳の頂上できれいな景色を見ることができなかったが、よい経験をしたと思う。この経験を生かして、来年また穗高に来たいと思う。
 

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック 水筒・テルモス ヘッドランプ タオル
帽子 グローブ サングラス 着替え 地図 ノート・筆記用具
腕時計 カメラ 登山計画書(控え) 医療品 非常食 行動食
テーピングテープ
【その他】 ヘルメット

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登った山

奥穂高岳

奥穂高岳

3,190m

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