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行程・コース

天候

利用した登山口

神ノ川入口   西丹沢自然教室  

登山口へのアクセス

この登山記録の行程

神ノ川入口(08:01)・・・神ノ川キャンプ場(08:33)[休憩 10分]・・・分岐(09:08)・・・鐘撞山(09:40)[休憩 6分]・・・稜線分岐[休憩 5分]・・・大室山(11:10)[休憩 42分]・・・西の肩・・・前大室(馬場峠)・・・加入道山(12:30)[休憩 12分]・・・道志温泉分岐・・・白石峠(12:48)[休憩 28分]・・・滝展望地[休憩 8分]・・・林道終点(14:25)[休憩 3分]・・・用木沢出合・・・ツツジ新道入口・・・西丹沢自然教室(14:55)

コース

総距離
約15.8km
累積標高差
上り約1,932m
下り約1,773m
コースタイム
標準9時間5
自己5時間
倍率0.55

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

つまらぬ出来事でモチベーションを失い当初計画を断念し、ただ山中をふらふら散歩したようなものだからupしようか迷った。しかし尾根への取り付きから大室山までは入山者の少ない破線ルートのようだし、下降路に選んだ白石峠から白石沢沿いのトレイルの状態も報告するべきと考え、山行記録を残します。
神の川入口バス停※1(神奈川中央交通)から山中湖平野バス停(富士急行バスなど)まで、30km・累積上り標高2800mをいちにちで歩きとおすのが当初の計画でした。
※1_「神ノ川」だと検索できない可能性あり
【アプローチ】
■山手線区間からは相模湖駅もしくは橋本駅北口から、いずれも三ケ木※2行きのバスに乗って月夜野行きに乗り換え、神の川入口到着は07時34分※3、これが始発になる。帰路は山中湖平野~バスタ新宿行き高速バスの最終が17時40分、山中湖平野から4km離れた山中湖旭日丘~バスタ新宿行きの最終が19時40分※4。ただし山登りという遊びは時間が読めず、帰路の高速バスとは相性が悪い。1時間に1本の山中湖平野~富士山駅行き路線バスの最終は19時22分、大月と高尾で乗り換えて新宿駅22時43分着が現実的な終電になるだろう。
※2_読みは「ミカゲ」
※3_本山行記録の時刻はいずれも日曜ダイヤ
※4_9月1日から9月30日の時刻表
■神の川バス停にはなにもないのでひとつ先の終点・月夜野で下車。キャンプ場の建物には自販機や隣接したトイレがある。国道413号(道志みち)はツーリングする二輪・四輪の交通量が相当多い。東京五輪の自転車ロードレースコースに決まったようだが、細かなアップダウンとカーブが多く、駆け引きをしながら集団で走るのは相当難易度が高そうなコースだ。ときどきバイクも通る。「コー」というチューブラータイヤの摩擦音、ディレイラーを操作して「カシャン」とチェーンが落ちる音を懐かしく聞いた。
■国道を戻り「神ノ川キャンプ場」の看板にしたがって林道に入る08:01。りっぱな山容の大室山を正面に眺めながら車の通行がそこそこあるので注意して歩く。08:33、ここまで登山ルートの案内板がぜんぜんないことを不思議に思いつつキャンプ場に到着。複数の登山記録を参考にして「キャンプ場内の、神之川にかかる木橋を渡り尾根にとりつく」のを承知してはいたが、念のためにいけすの魚をすくっていたお兄さんに道を確認する。ところが「オオムロヤマ?カネツキヤマ?」のリアクションなものだからアルバイトさんに道をたずねた不明を恥じ、年配の男性をつかまえ、そして結果はおなじだった。
■少し不安になり、意地になったところもあった。キャンプ場の受付に並び順番待ちして「鐘撞山から大室山への道は、あの橋を渡れば良いのですか」とご婦人にたずねてみた。大室山ねえ、どっからでも登れるんだけど……のあとは省略するが、傑作だったのは「国道から右に入る登山口がある」そうで、国道へ戻って上流・下流どちらへ向かってから「右に入る」のかは聞かなかったが、どちらにしてもたどり着くのが大室山以外であることは確かだ。お礼だけいってその場を離れる。
【甲相国境尾根】
■事前の情報収集どおりに、キャンプ場内の神之川にかかる木橋を渡って対岸に移る(写真1)。案内板はないが明瞭な踏みあとがあり、すこし登って国境尾根に上がる。この道は非常に荒れていた。直近の台風15号の被害なのか、折れた枝がたびたびトレイルをふさいでいる。蜘蛛の巣も多く、それなりに標高をあげるまでさんざん頭からかぶった。いっぽうで赤テープが20~30mごとにありルートは明確だが、高みを目指せばまちがいがないはずの国境尾根の登山道にしては多すぎるようにも思った。
■神之川とは反対の谷筋、道志川のキャンプ場から爆音の2ビートがやかましい。入山口のキャンプ場でのやりとりも併せて、なんとなく「山に歓迎されていないな」と感じる。それでも鐘撞山までは倒木や折れた枝をまたぎ迂回し、蜘蛛の巣をかぶっては払いのけて休まずにコツコツと歩いたが、今日は無理をしないほうが良いとの考えが支配的になった。
■道は荒れているが、ほうっておけばルートを不明瞭にするだろうササは刈り払われている様子だ。尾根が太くなったあたりで赤テープが少なくなるが、高いところ高いところを選んで登ってゆく。二段構えの登りをやり終えて鐘撞山に09:40着。
■ここまで誰にも会わず地元の人さえ明確なルートを知らず、なのに鐘撞山頂には鐘がある(写真3)。太目の枝を探し撞木がわりにして撞いてみた。「立石建設に至る」の道標があるが、地図上の井戸沢ルートを経て神ノ川林道へ出るコースのようだ。
■鐘撞山から降り、標高934m地点で右へ折れる。「大室山」への傾いた道標あり。ここから大室山への稜線に乗り、やや風が吹いて涼しくなるが、同時にびっくりするような急登となる。まず見ない類の胸突八丁であり、太くなった尾根をジグザグに登ってゆくのだが、トレイル上を雨水が流れた形跡があり脚を運びにくい。九十九折の登山道沿いにトラロープが長々と張ってあるのは、下降する登山者が太い尾根を道迷いして他の尾根や沢に入りこんでしまうのを防ぐためと推察する。
■やや傾斜がゆるくなると、白く塗られ頭だけ赤いのが県境をしめす標識だろうか、それを拾いながら登ってゆく(写真4と5)。途中で神ノ川ヒュッテから上がってくる道が左から合わさったはずだが気づかなかった。
■大室山のピークには11:10到着、ザックを下ろして大休憩に入る。展望のない山頂をぐるっと観察して気づいたのは、道標の行き先が「大室指」「久保」「大渡」と、すべて山梨県側の道志みちへのルートであることだ。唯一、神奈川県側への下降路として「神ノ川ヒュッテ」への案内がちょっと離れたところに、控えめに立っている。鐘撞山への尾根沿いの道に関しては「カ」の字もない。なるほど、大室山は山梨県の山なのだと気づく。山梨百名山の一座なのだそうだ。
■事前の計画をやりとおす熱意はとっくに失ってはいたが、いちおう地図を広げコースタイムを計算しなおしてみる。山中湖までは残り22kmで登り標高が1300mくらいか。細かな登り降りが続く、完全なハイキングコースだ。無理をすれば最後はヘッドランプをつけて山中湖畔の別荘地を歩きバスに乗れるかもしれないが、尾根に上がり「山に歓迎されていない」と感じたところで実質的に今回の山行は終わっている。となれば、白い花・青い花が咲くなんとなくメルヘンチックな山頂で虫に追われながら食事をし、長々と一服した。
■小一時間も休んだのち加入道山へむかう。大室山から加入道山への道は懐かしかった。「丹沢規格」で階段や木道が設置されているのだ。人が少ない山域だろうから新しい部分もあれば古く朽ちかけつつあるパートも残っているが、「大室山まで」と比較すれば格段に歩きやすくスピードも上がる。西丹沢の最果てまで手を入れメンテナンスするご苦労に頭が下がる。
■加入道山への道で本日はじめてソロの登山者をみかけ、追い越す。加入道山頂には12:30着、男性一人女性三人の、年齢が上と思われるパーティを見かけた。
■白石峠、12:48。苔むしたテーブルに地図を広げて今回の山行の反省会をおこなう。「日の出とともに神ノ川キャンプ場をスタートしなければ、山中湖までは難しく」、「秋のうちにもういっぺんやるなら日帰りは無理、前泊が必要」が結論だった。
さて下降路をどうとるか。畦ケ丸山から西丹沢ビジターセンターに直接降る手もあるし、大滝沢沿いのルートも、屏風岩~二本杉峠~細川橋のルートもある。検討のうえこのまま白石沢沿いに降って用木沢出会いを目指すコースにする。「荒れていて苦労しそう」なのが選んだ理由だが、この直感は当たった。
【白石沢コース】
■甲相国境尾根の白石峠から白石沢沿いに用木沢出合いまで降る「白石沢コース」は、先週の台風15号の被害だろう、たいへん荒れていた。文章で説明するよりも手っ取り早いので9枚の写真を参考にしていただきたい(写真17~25)。このコースを修復するのはたいへんだろうなあ、というのがただ歩かせてもらっただけのハイカーの実感だ。気になったのは、白石峠から伏流が地上にあらわれる地点(写真22)までのトレイルが川床につけられていることだ。白石峠の案内板にも「この先、渓床の歩行となるため、豪雨時の通行はご遠慮ください」とあるが(写真17)、谷底地形にトレイルを刻めば豪雨に限らず侵食が早いだろう。歴史や事情があるのだろうが、「状態の良い白石沢コース」は「晴天の宮之浦岳」以上に出会うのが難しそうだと思った。
■ただし使わせてもらいようはある。登るにしても降るにしても、山慣れないハイカーがルートを求め脚の置き場を探し、渡渉を繰り返して歩くにはちょうど良い難易度だ。初心者同士で入ってはダメですよ。拠点となる西丹沢ビジターセンターがあり、周回コースも様々に取れるうえに避難小屋も充実している。トレーニングをするにはぴったりなルートだと思う。
■西丹沢ビジターセンターには14:55着、白石峠から1時間40分。道志みちから富士山を目指して歩いたのに一度も見ずに終えたことに気づいておかしかった。もういっぺんやりなおすときには、山に歓迎してもらえると良いのだが。

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装備・携行品

【その他】 ●その他の装備・携行品
サレワのトレランシューズ。テスラのタイツ、ユニクロのショートパンツ。全行程モンベルの速乾性長袖、ブラックダイヤモンドのハーフフィンガーグローブ、モンベルのサングラス。ザックはロウアルパインの22リッターに、雨具・ロールペーパー・ヘッドランプ・スマホ・バッテリー充電器と予備電池、カロリーメイト4パック・おにぎり2コ・ココヘリ発信機・地図。下山後の着替え一式。キャメルバックのハイドレーションに薄めのアクエリアス2リッターを凍らせておいた。(残量1.3L)。スタート時重量7kg。

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登った山

大室山

大室山

1,587m

加入道山

加入道山

1,418m

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