大滝以外はほとんど登れる小滝が多く、フリクションもよく楽しめる谷。釜が深いので真夏はさらに楽しいだろう。

入渓点
青岩谷橋からザレを下りられる。橋の手前にバリケードが置いてある巡視道を少し上ってUターンするところをまっすぐ進んでザレを下りるが、どちらも似たような感じなので、橋から降りたほうが良いだろう（バリケード尊重）。

二股まで
小滝がまばらにあるが、かなり長い。通過困難な場所や危うい巻きはない。両岸から流れ込む沢の滝がきれい。

大滝
写真では登れそうだと思っていたが、下から見るとちょっと登れないと感じた。右の幅広ザレルンゼは、左の岩沿いが登りやすい。途中から滝上にトラバースできそうなバンドが見えたが、楽そうなザレを詰めた。上部に行くと左に札がある。道標ではなく、フィックスロープ禁止の注警告だった。

二俣から左俣（1300ｍ地点）
二俣左ですぐにミニゴルジュとなり、この谷のハイライト、フリクションは良く楽しい。

8ｍの滝（東京起点沢登りルート120）
右壁を登るが、水流すぐ右上部はのっぺり。その右は滝上に出る部分のスタンスが外傾して踏み込み不安で次まで遠い。ホールドはボルダリングで言えば左手スローパと右手縦のピンチかつ左寄り。スタンスが滑ればぶら下がれないため、この谷の核心はここ、ファイト一発が必要だった。

奥の二股（1530ｍ地点）
頂上直下に出るなら左だが、あえて水流に拘ってみた。倒木も多いが小滝が連続している。黒い岩の順層でフリクションもよく結構楽しい。

登山道まで
廃道が横切る1730m地点の滝は苔むして水が滴る程度。このはっきりした廃道を左に30mほどで枝尾根が見える。この枝尾根の方が楽だったかもしれない。1800ｍ付近からひざ下の笹薮になり、靴は滑るが手掛かりがあることでかえって登りやすい。そうはいっても急登なのでしばし獣道に退避したため、かえって距離が延びて遅くなったかも。

三条の湯まで
下りはじめはやや急だが、すぐに緩やかで歩きやすい道になる。三条の湯手前の尾根乗越は迂回路が設けられており100m位の登りとなるので一苦労させられる。危険個所はないがトラバース道なので沢の押出や崩壊気味の斜面もある。

三条の湯から林道まで
よく整備された50ｃｍ幅くらいの道が谷沿い高所に続くので、油断は禁物。木の橋がやや古く静かに渡ったほうがよさそう。

山頂付近で装備解除していると、トレイルランナーが数人、マウンテンバイク1台、登山者3名が通って行った。沢は貸し切り。この沢はハーネス不要かも。