登山記録詳細

無雪期登山
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不忘山・水引入道・南屏風岳(紅葉の絨毯)2019 不忘山・水引入道。南屏風岳(東北)
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記録したユーザー

ブナ太郎 さん
  • 日程

    2019年9月27日(金)

  • 登山口へのアクセス

    マイカー
    その他:白石スキー場には数百台駐車できます。(この日は3台だけでした)

  • 天候

    快晴

この登山記録の行程

白石スキー場(7:06)・・・コガ沢渡渉点(8:53)【休15分】・・大日向(9:57)・・水引入道山頂(10:26)【休15分】・・・水引平(11:17)・・屏風岳分岐点(11:53)・・南屏風岳(12:22)・・・【昼食28分】・・不忘山山頂(13:25)【休5分】・・・弘法清水(14:06)【休12分】・・・白石スキー場(15:12)


総距離 約11.3km 累積標高差 上り:約1,210m
下り:約1,210m
 ここ数日は全国的晴れの予報である。ゆっくりとした高気圧が日本全体を覆っているらしい。すでに紅葉の便りも届き、おそらく標高の高い山の山頂は錦に包まれているだろう。9月最終週の週末はどこかの山に登ろう。そう思っていたが、週末の予報は雨である。諦めかけていたところ、突然、27日(金曜日)は休めることになった。何という幸運だろう。

 9月末ということで、山の選定には幾分迷った。
 朝日連峰や飯豊連峰の紅葉は間違いなく進んでいるだろうが、先月は朳差岳、今月は大朝日岳に登っている。交通費や深夜の出発、山歩きにかかる時間などを考えて、今回は飯豊と朝日は避け、近場の山に登ることに決めた。
 近場で紅葉が楽しめる山というと、栗駒山、船形山、蔵王連峰になるだろうか。例年、奥羽山脈の標高1500m程度の山々の山頂部は、9月下旬から10月上旬が見頃になることが多いので、この3つならばどこを選んでも間違いはないだろう。
 ただし、宮城県側の栗駒山登山コースは歯ごたえが今ひとつ、船形山の山頂付近は赤一色で変化に乏しい。そうしたことから、今回は蔵王連峰を選んだ。蔵王連峰でもっとも早く紅葉が始まるのは水引入道から水引平一帯である。ここは屏風岳あたりの稜線から見下ろすことが多く、紅葉の時期に歩いたことは二度しかない。それも10年ほど前のことである。

 5時過ぎに家を出て、釜房湖を通ると、あたり一帯は霧で霞んでいた。このあたりは早朝に霧が発生することが多い。田んぼに車を止めて、蔵王連峰の写真を撮った。もう稲刈りが始まっている。お寺からは早朝の鐘の音が聞こえてきた。

 白石スキー場には6時40分過ぎに着いた。数百台止められる駐車場には、先客が一台だけである。平日に山歩きをすることができる人は限られているらしい。「働き方改革」とは掛け声だけのようだ。
 7時6分に駐車場を出る。振り返ると平野部には雲海が広がる。スキー場のゲレンデは一部が工事中で、少し迂回する箇所がある。そこからゲレンデを詰めると、右手に水引入道登山口がある。ここからブナとミズナラ、シロヤシオの樹林帯へと入っていく。白と薄紫のノコンギクが咲いている。

 登山道は緩やかなアップダウンを繰り返し、ブナの森を行く。大木の上方に付けられた道筋の何箇所かは下方を回り込むように付け替えられている。確かに下方を回り込む方が楽である。途中に倒木があったが、くぐり抜けて進んだ。

 7時53分にコガ沢へ下る。ブナの大木を見ながら、また山腹を登る。右手の沢音が次第に遠のき、山腹をトラバースしていくと、ロープが据えられた場所に着く。ここからは多少手足を使って上り下りをし、下ってブナの森を流れる小さな沢を渡って、急斜面をコガ沢に降りた。
 
 コガ沢渡渉点までは崩落面を回り込む。間違って崩落面を登ってしまったが、すぐに間違いに気づいて下った。コガ沢渡渉点は水量も少なく、以前のような危険箇所ではなくなった。渡渉してザックを下ろし、15分ほど休んだ。

 コガ沢渡渉点からはブナの森の急登となる。登りはじめは湿地で足場が悪く、そこを過ぎるとジグザグの登りとなる。どんどん標高が上がるが、息も上がる。つづら折りなので、呼吸を整えることができるのが救いである。
 登山道の脇にリンドウが咲いている。見上げるとブナがわずかに紅葉している。
 手がかりの乏しい岩場を越え、ブナの萎縮林の中を進んでいくと、数輪、ミヤマトリカブトが咲いていた。
 
 9時57分。大日向に飛び出す。ここからの眺めは爽快だ。振り向けば不忘山から南屏風岳へ連なる稜線が美しい。紅葉にはまだ早く、緑が深いが、夏場に比べると木々の葉は随分乾燥しているようだ。
 大日向からはザレ場を登っていく。岩峰あたりは紅葉が始まっていて、赤やオレンジの色合いが綺麗である。岩峰を越えると、間近に水引入道が姿を現した。山一帯が紅葉で、ここはまさに見頃である。水引入道から水引平至る稜線も素晴らしい色合いで、息を飲んだ。

 周囲の景色を見ながらゆっくりと登り、10時26分に水引入道山頂を踏む。大日向から水引入道山頂までは、それほどの距離ではないのだが、いつも周囲の景色に見とれて、歩くのに時間がかかってしまう。
 小腹もすいてきたので、山頂でおにぎりを食べた。山のおにぎりはいいものだ。大概はセブンイレブンのおにぎりである。水分も補給した。ソルティーライチはわたしの山歩きの友である。
 
 15分の休憩後、水引平へ向かう。正面には屏風岳が大きく聳えている。尾根から水引平に続く登山道周囲の紅葉が素晴らしい。赤、オレンジ、黄色、緑と、色彩のバランスが絶妙である。見下ろすと池塘が小さく目に入る。その先には南屏風岳の深い襞が見えている。

 登山道にはリンドウが咲いている。深い紫の個体は特に美しい。蜂が蜜を吸っている。
 大分標高を下げ、登山道から振り返ると、水引入道が大きく視界に入った。斜面の色づきはこの辺りでも一番で、順光の鮮やかさによって山が少し膨張して見えるような錯覚に陥る。ピーク時の紅葉は、これほど凄いのかと改めて感じ入った。

 水引平の池塘には南屏風岳が映る。池塘の周囲のミネカエデの黄色が良いアクセントとなって、景色が一段と引き立つ。登山道脇の草モミジも見事だ。ここは鞍部で、ここから急な登りをしのいで屏風岳の稜線に出る。途中、コメツガの良い香りを嗅ぎ、目の前の絶壁にも似た登りに耐えて11時53分に稜線上に出た。

 ここからの眺めも素晴らしい。馬蹄型の南屏風岳噴火口跡の右手にはお椀のようになだらかな斜面が被さり、お椀の部分だけが紅葉している。ここはミネカエデとドウダンが優勢で、ハイマツの緑も濃い。赤と緑の共演である。

 ここから南屏風岳までは、台地の上のなだらかな道を行く。右手には山形盆地と朝日連峰、進行方向には、飯豊連峰から吾妻連峰、振り返ると屏風岳の広がりの向こうに刈田岳が顔を覗かせている。

 天上の漫歩を楽しみながら、12時22分に南屏風岳を通過した。ここから不忘山へ下る道筋の紅葉も良い。途中、見晴らしの良いザレ場で昼食をとった。ここから見える屏風岳、水引入道は紅葉の盛りだが、後烏帽子岳や馬ノ神岳は色づいてはいない。
 
 不忘山への稜線上で、咲き残りのハクサンイチゲを見つけた。たった二株だったが、健気に咲いている。花街道には他にリンドウがわずかに咲いているが、6月の時期とは異なり、少し寂しい。

 13時25分に不忘山山頂を踏み、少し休んで下山する。今日は、不忘の碑やカエル岩、そしてその先の道筋までくっきりと見える。ダケカンバの白が新鮮だ。

 下山のルートは、以前は泥濘と粘土質の道で滑りやすく、難儀したものだったが、今は整備され、木道や階段があって大分歩きやすくなった。ただ、弘法清水までは砕石が多く、結構足にきた。ストックを使わずに歩いていることも関係しているかもしれない。

 15時12分、ススキのゲレンデを下って白石スキー場の駐車場に着く。止まっているのは愛車の他に福島ナンバーの一台だけである。こんな快晴の秋の日に、周回できた幸せを噛み締めて車に乗り込んだ。

登山中の画像
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朝の釜房湖付近から蔵王連峰を見る
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朝靄
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七日原から屏風岳を見る
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白石スキー場
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リフトは止まっている
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ゲレンデを振り返ると雲海
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ノコンギクが満開
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キノコ
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古い道標
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コガ沢
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ブナの大木
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ここから手足を使っての上り下り
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コガ沢渡渉点へ
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渡渉点を渡る
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急登に取り付く
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水引入道の向こうに屏風の肩が見える
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紅葉が始まる
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ブナの萎縮林を潜る
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大日向へ
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不忘山が姿を現す
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ザレ場を行く
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ザレ場を進んで
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岩塔を越えると
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水引入道の山頂部が赤く染まっている
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不忘山・南屏風岳を振り返る
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水引入道の斜面の見事な紅葉
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水引入道の山頂部は紅葉のピーク
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不忘山
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水引入道山頂
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山頂から屏風岳をみる
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水引平は黄色に染まっている
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南屏風岳
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リンドウが最盛
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紅葉の盛り
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色のバランスが素晴らしい
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水引入道を振り返る
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色とりどり
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南屏風岳の襞がすごい
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水引平へ
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ここにもリンドウが
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水引平のクサモミジ
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水引入道
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池塘
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池塘の周辺も紅葉
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屏風岳への急登
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水引入道を見下ろす
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稜線に出て南屏風岳への道を見る
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不忘山も見える
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ここの紅葉も見事
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南屏風岳へ
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振り返ると刈田岳
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南屏風岳の斜面も紅葉
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遠くに朝日連峰
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不忘山へ
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南屏風岳を振り返る
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紅葉の色が濃い
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不忘山へ
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南屏風岳を振り返る
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ハクサンイチゲが咲いていた
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不忘山
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山頂はもうすぐ
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山頂手前で振り返る
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B29の墜落場所
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山頂へ
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不忘山山頂
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山頂から南屏風岳を見る
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白石方面
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青麻山を見下ろす
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ダムや長老湖が見える
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不忘山を振り返る
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不忘の碑へ下る
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リンドウとチングルマ
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不忘山山頂を振り返る
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不忘の碑
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分岐点とカエル岩
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登山道の整備状況は良くなった
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ダケカンバと不忘山
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ゲレンデはススキの原
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ススキの中を駐車場へ
この山行での装備
長袖シャツ、Tシャツ・アンダーウェア、パンツ、靴下、雨具・レインウェア、登山靴・トレッキングシューズ、ザック、サブザック、水筒・テルモス、ヘッドライト(+予備電池)、傘、タオル、帽子、グローブ、手袋、軍手、地図(地形図・ルート図)、コンパス、メモ帳・筆記用具、腕時計、カメラ、登山計画書(控え)、ナイフ、ツエルト、健康保険証、ホイッスル、ファーストエイド・医療品、テーピングテープ、トレッキングポール
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