行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
常陸太田市役場・里見支所前の駐車場に駐車。楽に10台以上は停めることができる。
この登山記録の行程
常陸太田市役場・里見支所駐車場(09:37)・・・<大中コース>・・・山の神(09:45)・・・鍋足山(本峰)(10:18)・・・Ⅱ峰(10:25)・・・Ⅲ峰(10:32)・・・Ⅳ峰(10:45)・・・鍋足山三角点峰(11:04)(休憩~11:24)・・・Ⅳ峰・・・北の入滝(12:38)・・・<笹原コース>・・・ハッチメの滝(12:54)・・・<健脚コース>・・・鍋足山(本峰)(13:17)・・・<大石コース>・・・小中の大石(13:46)・・・常陸太田市役場・里見支所駐車場(14:07)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
雪山に備えてガッツリ歩こうと思っていたのに、まさかの寝坊。せめて山の空気にだけでも触れておこうと、行き先を思い出の鍋足山に変更。
鍋足山は4年前におでんを持って登った記憶がある。小さい山ながら、山頂からの絶景に感動。以来、また行きたいと思っていたので良い機会だ。
真っ青な空。天気は最高。車を走らせていると、前方に尖った頂が並んだ特徴的な山塊が見えた。車からの角度だと3つ見える。今日の目的地、鍋足山だ。3つの頂が食物を煮る時に使う三脚の鉄器に似ているところから「鍋足」の名がついたらしい。でも、実際には、本峰、Ⅱ峰、Ⅲ峰、Ⅳ峰、そして最も高く三角点のある三角点峰と計5つの「足」を持っているようだ。
常陸太田市の役場、里見支所に車を停めて歩き出す。
肌寒いので、最初から回転を速めてスピードを上げて歩く。神社を右に折れて少し行った先から林道沿いに山に向かっていく。鍋足山は幾つかのコースがあるが、どこを歩いても林道が長いのが玉にキズだ。
途中、山の斜面にある「山の神」の祠に立ち寄りお参り。今年一年安全に山登りできたことを感謝する。
林道の突き当りから登山道に入る。と言っても既に林道で高度を上げているので、山歩きというよりは遊歩道のようなコースが続く。
登っていくと15人程の団体さんに追いついた。ワイワイと楽しそうに登っている。追いついた自分に気が付いて道を譲ってくれたので、脇から追い抜かせてもらう。
大きな岩壁をよじ登ると、鍋足山の本峰山頂は目前。大きな松が生えていて、その下には小さな祠がある。頂は一つの大きな岩でできていて360度の絶景が楽しめる。この付近全体が岩稜地帯のようで、目の前に見える他の鍋足(Ⅱ峰、Ⅲ峰)もせり出した岩で出来ている。
周囲には小さな山々が遠くまで広がっている。森でできた海原のよう。こんな景色は滅多に見れないと思う。前回来た時には、山頂でまったりと食事(おでん)をしながらこの風景を楽しんだが、今日はトレーニングもしたいので、Ⅱ峰、Ⅲ峰と他の鍋足も巡ってみる。
山頂から垂れ下がるトラロープに導かれ、Ⅱ峰へと向かう。ナイフエッジを歩いているような場所もあり、下をのぞき込むと結構な高さでスリル感が楽しい。
滑ったらケガでは済まないなと思いつつⅡ峰をよじ登る。山頂には「Ⅱ峰」と書かれた木のプレートがつり下がっていた。
続いてⅢ峰。こちらはプレート無し。本峰の方を見ると、途中でお会いしたグループが到着したようで、本峰の狭い山頂が人で埋まっていた。
コースマップでは、Ⅲ峰の先から猪ノ鼻峠へ向けて抜ける道が書かれていたが、Ⅲ峰の山頂は切り立った崖になっていて、どう見ても降れるポイントはない。装備無しでは降れないので諦めて戻ることにするが、途中、Ⅱ峰とⅢ峰のコルに谷へと降る道を見つけた。
一旦、谷まで降りてから登り返していくとⅢ峰の真下にたどり着いた。垂直にそそり立つⅢ峰がとてもかっこ良い。
ここからは猪ノ鼻峠へと向かう縦走路になる。
Ⅳ峰に到着。木製のプレートがあったが、かすれていて文字が読めない。
Ⅳ峰の先で一瞬道を外しそうになる。縦走路は、ところどころ険しく、道が分かりづらいため、初心者には不向きかも知れない。
軽いアップダウンを繰り返し、最後にずり落ちそうな斜面を登りきると「鍋足山」のプレートが目に飛び込んできた。あちこちに鍋足山があって紛らわしいが、ここが「鍋の足」で最も高い三角点峰(標高552m)で、名前の通り三等三角点が設置されている。
四畳半くらいの頂では、昼食を食べながら休憩をしている一人の男性がいた。挨拶をすると水戸から来られたとのこと。山奥に単独で気軽に入るからには相当の山好きなんだと親近感がわく。
「本峰方面に戻るのであればご一緒できませんか?」とお願いされた。自分の次のターゲットは「北の入滝」。直接、藪漕ぎで向かおうかとも思っていたが、歩き足りないので遠回りもいいかとⅡ峰とⅢ峰のコル手前の谷まで同行することにした。道中、いろんな話もできたので、たまにはこんなハプニングも面白い。
谷の分岐点でその男性と分かれ、改めて北の入滝へと向かう。
最初は沢沿いに歩いていたが、道が荒れていて不明瞭なところが多い。何度か、軌道修正しながら進んだが、途中の斜面で完全に道を見失ったので、地図を見ながら感覚で斜面を直登し無理やり登山道に合流。この辺のルートは山に慣れた方以外はお勧めしない。
北の入滝に到着。水は殆ど流れておらず、黒い岩肌が濡れて光っていた。
笹原コースの登山口まで戻り、そこから健脚コースを使って鍋足山の本峰へと戻る。4年前は下りに使ったが、登りで使うとなかなかよいトレーニングコースだ。敢えて大股で負荷をかねながら力任せに登っていく。
大勢いた登山者もすっかり引けたようで、山頂はひっそりしていた。折角なので、座り込んで持ってきたリンゴを取り出し、ズボンで擦ってかじりつく。美味し。
時間は午後に入ったばかりなのに晩秋の陽射しは弱く、止まっているとすぐに肌寒くなる。
後は降るだけなので、大石コースを使って一気に下山。降る途中、黒い獣が目の前100mを猛スピードで横切っていった。熊のように見えたが一瞬で定かではない。別に珍しくはないが、獣も急ぐ師走ということか。なにはともあれ、今日は、鍋の足をフルセットで周回し、底から縁まで鍋を縦横無尽に遊びつくした楽しい一日だった。
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