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東京裏町アルプス拾遺14(文京区の間違い2つの再調査と隅田川散歩)

千駄木山、根津神社、右京山、おかず横丁、鳥越神社、回向院、江島杉山神社、吉良邸、勝海舟生誕地、首尾の松、咳の爺婆尊、鳩の街通り、高木神社、飛木稲荷神社、こんにゃく稲荷、玉ノ井いろは通り、カネボウ公園、多聞寺、汐入公園、小塚原回向院、首切り地蔵、彰義隊士の墓( 関東)

パーティ: 1人 (目黒駅は品川区 さん )

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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

その他: 往路:武蔵小山→目黒線三田線直通→大手町→千代田線→千駄木

復路:三ノ輪→日比谷線→中目黒→東横線→学芸大学

この登山記録の行程

千駄木駅6:31→へび道(藍染川跡)6:36→須藤公園6:41→千駄木山(千駄木公園)6:50→根津神社7:04→右京山(清和公園)7:38→神田明神8:01→おかず横丁8:20→鳥越神社8:28→浅草橋8:39→柳橋(神田川河口)8:47→薬研堀不動尊8:54→回向院9:11→江島杉山神社9:31→吉良邸跡9:39→両国公園(勝海舟生誕地)9:43→芥川龍之介生誕地9:48→旧安田庭園9:58→東京慰霊堂(横綱町公園)10:04→首尾の松10:11→浅草御蔵跡10:13→勝海舟像10:40→隅田公園(牛島神社)10:48→三囲神社10:54→向島見番通り11:01→弘福寺(咳の爺婆尊)11:04→長命寺(桜餅)11:09→鳩の街通り商店街11:23→高木神社(富士講碑)11:33→飛木稲荷神社(身代り銀杏)11:37→下町人情キラキラ橘商店街11:51→三輪里稲荷神社(こんにゃく稲荷)12:02→玉ノ井いろは通り12:20→カネボウ公園12:47→多聞寺(狸塚)12:52→堀切駅13:04→汐入公園13:17→小塚原回向院(吉田松陰の墓他)13:41→延命寺(首切り地蔵・小塚原刑場跡)13:49→円通寺(彰義隊士の墓)13:59→横浜家系 泰和ラーメン 三ノ輪橋店14:11~25→改栄湯14:38~15:10→三ノ輪駅15:24

合計8時間7分(ラーメン屋と銭湯を除く)

コース

総距離
約30.6km
累積標高差
上り約88m
下り約95m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

2月1日(土)は、東京23区の山も在庫がなくなってきたので、区別に全部リストアップして「東京23区百名山」をまとめて終わろうと思っていたのですが、その課程で文京区に間違いを2つ発見したので、その調べ直しと、山が無いので今まで行く機会がなかった隅田川周辺をブラブラ散歩して来ました!

スタートは千代田線の千駄木駅です。この駅はかつて石神井川の下流であった「藍染川」の谷底にある駅で、石神井川が王子から直接荒川に注ぐようになってからも小川のような流れが上野の不忍池に流れ込んでいたのですが、今は完全に暗渠化され川の姿を見ることは出来ません。しかし駅の近所に「へび道」というクネクネ曲がった川の跡と言われている路地が残っているので、まずはそれを見に行きます。

「へび道」は現在暗渠になっている路地の1本隣にあって、川の跡というより崖下の湧水を集めて田んぼに流すための用水路の跡のような場所でした。

再び千駄木駅に戻り、この前「千駄木山」だと勘違いした「須藤公園」を通り、正しい千駄木山の山頂である「千駄木山公園」に向かいます。ここは小学校の隣のなんの変哲もない自動公園で、今は山を感じさせる物は何もありません。

千駄木山の次は「根津神社」に向かいます。ここはしょぼい平凡な神社なのではとずっと思っていたのですが、斜面を利用した庭園のような立派な神社で、上につつじ山という名前こそついていませんが、つつじ苑があります。

根津神社から東大の横をすり抜けて、2つ目の間違いである「右京山」に向かいます。ここは山頂近くまでは行ったのですが、山頂標識がある「清和公園」にたどり着けなかったので再調査。わかりにくい裏路地を今回は間違わないように拡大した地図片手にたどっていくと、細い尾根上の高台に右京山の標識がある清和公園はありました。千駄木山公園と違って意外と山らしい場所です。

これで今日のノルマは終わりなので、あとは「神田明神」経由で下町に向かいます。まず最初に行ったのは鳥越神社のすぐ近所にある「おかず横丁」です。ここは秋葉原のすぐ近所なのにディープな下町の雰囲気が残る貴重な商店街です。おかず横丁の名前の由来はこの辺りに自営業の問屋や町工場の共働きのおかみさんが料理をする時間が無いので、おかずを売る店が軒を連ねるようになったとのことです。

おかず横丁の並びの祭が有名な「鳥越神社」は意外とコンパクトな神社で季節柄豆まきの紅白幕で覆われていました。

鳥越神社から浅草橋駅を経由して神田川の河口近くににかかる「浅草橋」に向かいます。ここは千葉県側の江戸市中からの出口で関所のような「浅草見附」が置かれていました。ちなみに隣の両国が両国というのは、昔は隅田川の向こうは安房の国=千葉県だったから。

浅草橋から停泊する屋形船
を見ながら少し進むと、神田川最下流の橋「柳橋」に着きます。ここで神田川は隅田川に合流します。

薬研不動に寄り道した後、両国橋を渡って両国の街に入ります。橋を渡ると目の前にあるのが猪の看板が印象的な「もゝんじや」です。山に行かずとも猪が食べられる大昔からやっているジビエ料理の名店です。

そのまま真っ直ぐ進むと、下町の名刹「回向院」に着きます。ここはかつて相撲の興行元だった場所で、それ以外にも震災や戦争などでなくなった「無縁仏」を幅広く供養していることで有名なお寺です。その無縁仏の中に罪人として処刑された「鼠小僧の墓」もあります。

回向院の次は江島杉山神社
に向かいます。ここは座頭市さんたちの総元締めだった杉山和一さんという人の屋敷跡で、この人が目の見えない人が生計を立てるために鍼灸を広めたのだそうです。

両国は見所が多すぎるのでチャッチャと進みます。次に行くのは忠臣蔵で有名な「吉良邸跡」です。そのすぐ先に「勝海舟の生誕地」が両国公園として整備されています。そこから両国駅前に向かう途中に「芥川龍之介の生誕地」もあります。ここは横綱横丁の入口にあるのが面白い。

そして両国駅を抜けるとすぐ目の前にあるのが相撲で有名な「国技館」で、その裏側にあるのが「旧安田庭園」という日本庭園で、そのまた裏側にあるのが太平洋戦争の死者、特に東京大空襲での死者を祀った巨大な「東京慰霊堂」です。横綱町公園にあります。

ここでようやく両国を離れて、再び隅田川を渡り、最近東京のブルックリンとして人気の「蔵前」に向かいます。

隅田川を渡るとまず「首尾の松」という、その昔吉原に遊びに行った旦那衆がその晩の首尾を語りあったという松があります。その道の反対側には蔵前の名前の由来となった幕府の蔵が並んでいたという石碑が。でも思っていたほど店は増えてはおらず、相変わらずの中小企業が多いオフィス街で殺風景な街に変わりはありませんでした。もう少し南の東銀座の方に行くともっと色々あるのかもしれません。

殺風景だったコンクリート製の堤防がレンガに変えられすっかり観光地然とした隅田川沿いを浅草まで歩き、再び橋を渡って向島に入ります。

渡ってすぐあるのが「勝海舟の像」です。こんなに下町の人に愛されてるのに、お墓は山の手の高級住宅街の洗足池にあるっていうのは、この裏切り者-!

勝海舟像から少し北に進むと、日本庭園になっている隅田公園と同じ敷地内にこの前行った牛島神社があります。ここには富士講の碑があります。

牛島神社に続いて、これもこの前行った「三囲神社」にも寄り道して、その前の昔、高級料亭と高級な赤線の店(青線?)が軒を連ねていたという、その割には今は何もない「向島見番通り」を抜けて行くと、「弘福寺」に着きます。ここには今話題の新型コロナウイルスの予防に効果があるのではと噂される「咳の爺婆尊」があり、風邪にかからないお札とかお守りも売っています。

その並びにあるのが「長命寺」で「桜餅」が名物らしいです。

長命寺から少し北に進み、戻るような感じで狭い路地に入ります。この路地が吉原衰退後向島で一時代を築いた赤線地帯の「鳩の街通り」で、現在は下町の渋~い商店街になっています。ここもっとシャッター街化してるかと思ったら、やっているお店が意外と多く、浅草からも近いので下町観光の穴場です。店の種類はおかず横丁と同じくお総菜の店が多いです。

鳩の街通り商店街を抜けさらに南へ進むと、「高木神社」があります。ここにも「富士講碑」があります。そして高木神社のすぐ南側にある「飛木稲荷神社」には東京大空襲の時に身を呈して火災の延焼を防いだという「身代り銀杏」の巨木があります。

もう少し南へ進み、再び北に折り返して、この前シャッター街化していて愕然とした「下町人情キラキラ橘商店街」に再び行ってみます。今回は台風の後じゃないのでやってる店は多少増えていましたが、やっぱりシャッターを下ろしている廃業した感じの店が多いのは否めません。若者が行列のできるラーメン店でもつくるとまた少しは変わってくるとは思うんですがね-。

キラキラ橘商店街を抜け、八広駅の方に進むと、「三輪里稲荷神社」通称「こんにゃく稲荷」があります。さっきの弘福寺の爺婆尊は新型コロナウイルスの予防だけでしたが、もし不幸にも感染してしまった場合、ここで配布される「こんにゃくの護符」を煎じて飲むとたちどころにウイルスが消滅することが期待されるそうです。配布日は2月7日だけなので、中国方面に旅行される方は早朝から並んで是非行ってゲットして下さい!

こんにゃく稲荷を過ぎ、八広駅にタッチしたら、本日3つ目の赤線地帯である「玉ノ井いろは通り」に向かいます。ここは前の2つに比べ多少浅草の都心から遠いので格安プライスの私娼が多かった場所で、吉原衰退後の一時期は、さっきの見番通りや鳩の街通り同様、あの永井荷風もわざわざ通った程の賑わいを見せていたようです。でもここも何もありませんでした。思うに不動産屋と組んだ行政が消防自動車が入れないとかなんとかイチャモンをつけて、道路拡張のついでに古い建物を全部取り壊して、素行の悪い住民を追い出してしまうからいけないんだと思うんですよね。

玉ノ井いろは通りから折り返して線路沿いを鐘ヶ淵駅を目指して進みます。本日は通らなかったのですが、鐘ヶ淵駅と八広駅を結ぶ通りは通称「酎ハイ街道」と呼ばれていて、酎ハイの発祥の地だそうです。今でも昔ながらの酎ハイを出す飲み屋が数件残っていて、マニアックな飲んべいさんたちの密かな整地になっているらしいです。

鐘ヶ淵駅周辺は何もない場所ですが、あの「カネボウ」の発祥の地だそうで、「カネボウ公園」という公園が残されています。

そのカネボウ公園の近くにあるのが「多門寺」です。ここには都内では珍しい茅葺きの山門が残っている寺として有名です。それから「狸塚」という塚が境内にある関係で狸寺とも呼ばれているらしいです。狸塚はわずかな土の盛り上がりがありますが、遺跡とかではないみたいです。あとここにも太平洋戦争のひしゃげた鉄骨とか焼け焦げて炭になった木とかが展示してあります。

多門寺からさらに北に進むと、荒川と隅田川の水量を調整するために掘られた「荒川水門」の運河を越えて堀切駅に着きます。このままさらに進むと北千住駅に行くのですが、今回はここで折り返して、再び隅田川を渡り、南千住駅を目指します。

隅田川を渡り返したところにある広い公園が「汐入公園」です。ここは先週も出てきたスーパー堤防の公園で隅田川に沿ってかなり高く土が盛ってあり眺めも良いのですが、山といえる程ではありません。

この汐入公園を含む南千住駅東側は、泪橋とか三ノ輪とかのディープな下町が広がる西側とは線路と車両基地で隔絶された新築の高層マンションが立ち並ぶ別世界になっています。買い物も下町のおばちゃんたちがお総菜を作って売っている商店街に行かなくとも、新しく出来たショッピングモールで全て完結するようになっていて、最近流行りの「分断社会」の見本のような感じになっています。最近話題の武蔵小杉よりも空間的にハッキリ分かれていてわかりやすいので大人の社会見学にお勧めです。

でもやっぱこういう回りから隔絶された陸の孤島みたいなところで生活するのは嫌だな~と思いながら、西口に抜けると、さっき両国で行った回向院の別院である「小塚原回向院」があります。ここと裏の「延命寺」あたりはかつて「小塚原刑場」があった場所で、回向院にはそこで処刑された「吉田松陰の墓」や「橋本左内の墓」や、さっきもあった「鼠小僧の墓」や、その処刑された死体を解剖して医学の発展に尽くした「解体新書」の「杉田玄白」の記念碑などもあります。

裏の「延命寺」には処刑された罪人全員を弔うための「首切り地蔵」があります。ちなみにすぐ近所にある「泪橋」は処刑される罪人と家族が泪の別れをした場所。

いきなりこういうものがあると、東口の意識高い系の家族が引きこもるのもわからなくはないけれど…。

延命寺から次は戊辰戦争で敗北した幕府側の「彰義隊」の人たち弔う墓があり「円通寺」に向かいます。ここには激戦となった上野での戦いの時の銃跡が残された門も移築されています。ここも霊気の強い場所。

これで今日回るところは全部回ったので、この前来た都電の終電の三ノ輪橋の「ジョイフル三ノ輪商店街」の外れにある横浜家系のラーメン屋で遅い昼飯を食べて、投げ込み寺の「浄閑寺」の先にある「改栄湯」でひと風呂浴びて帰ります。ジョイフル三ノ輪のこの前いった大勝湯でも良かったんですが、近所に別の銭湯があったので、今回はそっちでということで。

「改栄湯」は13時時30分からやっている以外は極めて普通の銭湯で、ただ彫り物が素敵なやたらフレンドリーなおじさんの話だと薪で沸かしているので非常に良く暖まるという話でした。

帰りはまた都電荒川線で帰ろうかとも思ったのですが、あれは遅い上に駅の数が多くて時間がかかるので、今回は普通に地下鉄で帰りました。

浅草橋〔柳橋・鳥越・蔵前〕 ぶらぶらマップ
https://asakusa-minami.jp/buraburamap/

すみだ観光マップダウンロード | 一般社団法人 墨田区観光協会
http://visit-sumida.jp/machiaruki/mapdl

[PDF] 千住散策マップ(地図面)(PDF:4056KB) - 荒川区
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/kanko/pamphlet/senjusansakumap.files/senju_02_CS6_ol_WEB.pdf

公衆浴場(銭湯) 台東区ホームページ
https://www.city.taito.lg.jp/index/shisetsu/life/publicbath.html

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