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青く光る庵滝の氷瀑

庵滝、戦場ヶ原( 関東)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

登山口へのアクセス

マイカー
その他: カーナビに「赤沼茶屋」をセット。赤沼茶屋は冬季休業で、20台ほどのスペースがある。また、道の反対側にトイレもある。トイレの前にも5台程度は駐車可能だが、こちらはトイレ利用者に開けておくべき。駐車場に入りきらない場合は、赤沼茶屋脇に入った道に路駐が一般的なよう。

この登山記録の行程

赤沼茶屋(06:38)・・・小田代ガ原(07:28)・・・弓張峠(07:45)・・・庵滝(08:30)(休憩~09:10)・・・弓張峠(09:40)・・・泉門池(10:21)・・・小田代橋・・・光徳入口(10:46)・・・小田代橋・・・泉門池(11:06)・・・赤沼茶屋(12:06)

コース

総距離
約17.5km
累積標高差
上り約530m
下り約530m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

3連休の初日、残念なことに東京方面で仕事。コロナウイルスの影響もあって、電車の中でせき込んでいる人を見かけると、ちょっと遠ざけたくなる。
夜に帰宅してぐったりしていたが、このまま連休を終えてはいけないと天気予報をチェック。てんきとくらすの登山指数は低いが、栃木方面であれば晴れ間も期待できるとのこと。ということで、急いで登山道具と寝袋を積み込み、夕食もそこそこに車を走らせる。
目的地は、奥日光「戦場ヶ原」にセット。ギリギリ、庵滝の氷瀑に間に合えばよいが。。。
深夜0時過ぎに赤沼茶屋に到着。1台も停まっていないと、逆に駐車してもよいのかと迷ってしまうが、一番端に寄せて利用させて頂く。道を挟んだ反対側にはトイレもあって結構便利だ。かなり気温が下がっているので、そのまま寝袋に潜り込んで朝を待つ。
5時半起床。寒むさで足先が痛くなり時々目を覚ましたものの、まあまあ熟睡はできた。自慢じゃないが寒さには強い方だ。
日の出の時間、装備を整えて歩き出す。登山口と言うか、戦場ヶ原の遊歩道入口はトイレに向かって右側にある。
車道には一切積雪がなく、周囲も薄く雪化粧程度だったので、アイゼンはザック奥底にしまってしまったが、遊歩道に入るなり「ヤバイ」と思う。カチカチに凍っていて、延々、氷の道が続いている。アイゼン必須だが、スタートして直後に立ち止まるのも嫌だったので、とりあえずは端の積雪部分を踏みながら注意深く進むことにした。
雪化粧をした森の中はとても静かで、氷を踏む音だけが聞こえてきた。そろそろ太陽の日が射しこんできてもおかしくはない時間帯なのに、まだ周囲は霧の世界。立ち込める霧が一層、幻想的な雰囲気を醸し出している。
鹿よけのゲートをくぐり、先を進む。
林道に合流。林道も完全に凍っていて安全に歩ける場所がない。
なんとか、小田代ガ原に到着。太陽が顔を出すどころか、雪が舞い始めた。「晴れじゃなかったのか?」とも思ったが、目の前に広がる小田代ガ原の風景を眺めていたら、むしろ、雪が舞っている方が情緒豊かで良い。こんな景色が楽しめるなんてむしろラッキーかも知れない。
弓張峠に到着。庵滝を示す看板は特に設置されていないため、気が付くのが遅れて少し通り過ぎてしまったが、庵滝へは鋭角に折り返しているコーナーの所から林道を外れる必要があるので要注意。ここから山の中に入っていく。今日、一番の登山らしいエリアだ。
とは言っても、緩やかな道が続くほとんど平地と変わらない感じ。看板や目印はないが、トレースが残っているため迷うことはない。
途中で沢に合流。一旦、渡渉して沢沿いに登っていく。渡渉する際、雪の積もった岩の上に足を置いた時、「あーこれは落ちるな」と思った瞬間、案の定、バランスを崩してドボン。右足を沢の中へ踏み外してしまったが、ゲーターとスノーパンツがカバーしてくれたおかげで、水の侵入はほぼほぼ避けることができた。こんなところでずぶ濡れになったら明日の山にも影響が出てしまう。
相変わらず平らな場所なので本当に滝なんかあるのだろうか?と思いつつ、沢沿いに進む。歩くこと30分。強まってきた雪の中に、また違った白さを持つものが見えた。庵滝だ。もう1週間早ければ、、、と心配していたが、どうやら間に合ったようだ。近づいてみると、右側の大きな氷柱が抜け落ちていて、そこに「ゴォー」っと音を立てながら滝が流れ始めていたが、全体的にはまだまだ氷瀑が残っている。
写真を撮りながら、近づいていく。
一番乗りなので、できれば人のいない間にゆっくりと写真を撮っておきたい。それにしても見事な氷瀑だ。袋田の滝などからすれば規模は小さいかも知れないが、高速シャッターで、流れ落ちる水の躍動感を瞬間止めたような臨場感がたまらない。
滝の手前でもう一度渡渉して反対側へ。残っている大きな柱にも亀裂が入っていた。おそらく今週が最後だろうか。
庵滝は氷瀑の裏側に回り込んで眺めることができる。巷では「ガリガリ君ブルー」と呼ぶらしいが、裏から眺めると氷瀑の端の方が透けるように青い。うっとりする自然の造形美だ。
写真を撮っているうちに後続の方が来られたので場所を譲る。少し離れたところでコーヒーを淹れながら、氷瀑を眺める。日頃は弾丸スタイルだけど、たまには絶景を目の前にゆっくりするのもいいものだ。どんどん雪が降ってくるが、湯気立つコーヒーが胃の中から身体を温めてくれるので、寒さも気にならない。ついでに、お昼ご飯も食べてしまおうとザックをまさぐるが、入れたはずのおにぎりがどこにもない。出発前に、ザックの中をもう一度出してチェックしたのがいけなかったか。念入りにやったつもりが逆効果で、どうも仕分けをした際にしまい忘れたようだ。「ガーン」。
非常食は常に持ち歩いているので最悪困りはしないが、自分の失態に呆れる。
滝に別れを告げて、今度は戦場ヶ原の散策を楽しむべく移動する。
戻る途中に、大勢の登山者とすれ違った。シーズン終りでも相当な人気だと驚いた。一番乗りで正解だった。「行ってこられたのですか?」とおばさんに声を掛けられ「まだ見ごろで綺麗ですよ」と答えると、とても嬉しそうな笑顔が印象的だった。
弓張峠から少しだけ林道を戻って、散策道の一つから泉門池方面を目指す。まだ誰も歩いていないようでトレースがついていない。津々と降り積もる雪。静かな林の中を抜けていく。初めて戦場ヶ原に来たのは20代。バイクツーリングの途中で立ち寄って、あまりの美しさに時間を忘れて立ち尽くしていたのを覚えている。尾瀬や上高地は、日本が後世まで残すべき大切な自然だと思っているが、ここ奥日光の大自然も間違いなくその一つだ。
折角なので泉門池から更に足を延ばして湯滝を目指してみるが、小田代橋を過ぎたところで通行止めになっていた。「危険につき侵入を禁止する」とある。よくよく看板を見ると、帰りに立ち寄ろうと思っていた戦場ヶ原を縦断するコースも通行止めになっている。楽しみにしていたのにショックが大きい。戦場ヶ原に危険個所があるとは思えなかったが、無理に歩いて自然破壊につながってもいけないので、ここは大人しく従うことにした。とりあえず、もう少しこの貴重な空間に身を置きたかったので、光徳入口まで足を延ばして折り返すことにした。
今日は晴れるはずだったのに、むしろ雪は強まる傾向にあり、光徳入口の車道にたどり着いた時には、チェーンをつけた除雪車が出動していた。車道は10cm以上の積雪があり、とんでもないことになっていた。急ぎ足気味に折り返すことにする。
赤沼に戻ると、車はすっぽり雪の中。周辺も様変わりして真冬の装い。ノーマルタイヤなのか、スピンやスタックしている車がいっぱいあった。雪国出身として言わせてもらえれば、あまりにも無防備。雪道をなめてもらっては困るって感じだ。
下山後(?)、いろは坂を降って、一旦、日光へ戻って「日光和の代温泉 やしおの湯」でほっこり。510円/大人と安いうえに、休憩所があるので1時間ほど仮眠をしてからもう一度お風呂に入って、ゆっくりできたので大満足だった。
明日に備えて、買い出に行く。ついでに、日光に来るとよく買う「三ツ山羊羹」も購入。1,200円也。
今日の「宿泊地」をいろいろ探し回った結果、日光運動公園の駐車場を拝借して野宿することにした。空を見上げると、少し星が出ていた。明日は晴れることを期待して早い眠りにつく。。。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • 自然の造形美には、岡本太郎もかないませんね

  • いやいや、愛すべき岡本太郎さんも凄いですよ。
    ^_^

  • 氷瀑見事ですね。冬の奥日光一度行ってみたいです(^.^)

  • 雪が降っていたので絶景は見逃しましたが、戦場ヶ原は最高ですね。

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