• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

笹子雁ヶ腹摺山~厳しい登りの連続、笹子隧道・矢立の杉など歴史にふれる旅

笹子雁ヶ腹摺山( 関東)

パーティ: 2人 (ラヴィ08 さん 、ほか1名)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 参考になった

行程・コース

天候

快晴(少し霞がかる)

登山口へのアクセス

電車
その他: 笹子駅6:35着 ※トイレあり(ここしかない)

この登山記録の行程

笹子駅6:43 → 登山口7:23 → 富士山が最初に見えるポイント1188m8:50 → 9:45反射板のある鉄塔(お昼)10:15 → 10:20笹子雁ヶ腹摺山頂上11:08 → 分岐11:29 → 12:13笹子峠12:35 → 12:43笹子トンネル12:47 → 矢立の杉への分岐12:58 → 13:10矢立の杉13:30 → 登山口14:28 → 15:08笹子駅

コース

総距離
約13.6km
累積標高差
上り約872m
下り約872m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

笹子雁ヶ腹摺山。笹子で渡り鳥の雁がお腹をするほど高い山の意味です。
秀麗富嶽十二景には、雁ヶ腹摺山、牛奥ノ雁ヶ腹摺山、笹子雁ヶ腹摺山の3つがあります。
牛奥ノ雁ヶ腹摺山に続き、今回は笹子雁ヶ腹摺山へ挑みました。
この山に行きたい!と思ったきっかけは、「日帰りやまさんぽ50」という本に掲載されている北岳と間ノ岳の雪をまとった稜線を見たいと思ったことです。憧れの3000mの稜線をそれも真っ白な雪のある風景をもう見たくて、この時期を選びました。例年ではまだまだ寒く木々に氷が霧氷としてついていたり、登山道も凍っていたりというのをよくブログやこのヤマケイでも読みます。やっぱり1300mを超えてくるとまだまだ季節は冬なのかなあと少しビビりながら登りましたが、いやー春です。あったかい。冬の景色はなにひとつないです(笑)。登山者も自分たちだけかなあなんて思っていましたが、10数組いましたね。頂上は賑やかでした。
笹子雁ヶ腹摺山はかなり奥に位置します。最寄りの駅は笹子駅。バスはあっても登山を始める時間にはなくて、徒歩で登山口まで向かいます。もうひたすら20号線を西に向かいます。約40分ほど歩いてやっと登山口です。この登山口。なんか近代的です。奇麗です。斜めにコンクリで固められた坂を上り、登山開始。この登山口から尾根にでるまで、杉の植林帯を歩きますが、これがかなりの斜度があって、結構きつかったです。尾根に出るとそこには鉄塔が立っていて、一度やってみたかった鉄塔の真下から上を写真で納めてみました。ここで小休止。きつかったです。まだ登山は始まったばかり。そしてここから頂上まで急登の連続です。とは言え雰囲気的には、いくつもの頂上があって、それを一つひとつ攻略していく感じですか。急登をひとつ登ると少し平坦な場所になり、それを繰り返して登っていく感じです。途中1180m付近で、初めて富士山の頭が見えてきます。そこまでは登ってはほっとし、また次の急登に挑戦して、また乗り越える。それを繰り返しここまで来ます。富士山はいつみてもほっとさせてくれます。そしてその富士の頂が意外にも大きいので、頂上からの展望に期待が膨らんでいきます。
このポイントを過ぎると一旦少し下り、今度は先の見えない上り坂に遭遇します。これが頂上への最後の長ーい登り。約200mここから登ります。それもかなりの急登です。正直、結構疲れます。登り甲斐があるのと、今までは少し先に目標があったのですが、この最後の登りは先が見えません。一体いつになったら頂上へ着くのか、想像ができないので、さらに辛さが増してきます。
頂上直下に反射板のある鉄塔があります。その左わきを通り頂上へ向かうのですが、ここになかなかたどり着けない。実は事前の下調べで、ここを目標点にしていました。それがなかなか見えないので、ほんとにあるのだろうかと疑いもしました。急登との格闘の末、目指す反射板のある鉄塔がついに姿を現しました。なぜここを目標にしたのかというと、ここが秀麗富嶽十二景の富士山を見るポイントだからです。ここからの富士山は鶴ヶ島屋山~本社ヶ丸~御坂山の山塊が横たわる上に頭を出し、富士の円錐がとてもきれいに均等に描かれた形を見せてくれる。この富士も確かに絶景ですね。この反射板のある鉄塔は柵で囲まれているのですが、そお柵が途切れるところに場所をとり、そこから富士山を眺めながら昼食としました。富士を見ながらの食事は優雅ですね。しばらくここにいて、さあいよいよ頂上です。実はすぐ先がもう頂上です。
この頂上、今回はこの3月の下旬の芽吹く前に来ましたが、木に葉っぱが生い茂ると、景色がなくなるそうです。確かに枯れ枝だらけで、みな広葉樹。葉が伸びればここは木々が生い茂り、眺望は期待できそうにもないです。もしかして秀麗富嶽十二景というのは冬の間だけ?ですかね。頂上からの富士山は見えますが、枯れ枝が邪魔をして、今一つです。先ほどの反射板のある鉄塔が最高の富士山です。この頂上もう一つの眺望は、私が今回一番みたかった南アルプスの北岳~間ノ岳の稜線です。遠くに南アルプスが雪をまとい真っ白に横たわっています。ただ、遠い。それと枯れ枝がやはり邪魔です。あまりしたくはなかったですが、三角点の上に乗って南アルプスをみるとやっと視界が開けるといった状況。望遠カメラで倍率をあげてとりたいですが、ファインダーをのぞくことができないです。なので、適当に偶然を狙ってとるより方法がなかった。・・・もう少し背が欲しいと本当に思いました(笑)。
スマホで撮影した方がまだ奇麗にとれるので今回はスマホでの撮影。残念ながら快晴でしたが霞がかってしまたので、今ひとつですね。でも充分よい稜線をみることができました。冬の空気の澄んだ日に来ることができたら、きっとすごい北岳に会えそうです。
頂上でものんびりして、これから笹子峠にむけて出発です。
笹子峠までは2点。まずは頂上からの下り。これはかなり急です。登りよりもこちらの方が急です。ただ、登山道は整備されているので危険ではないですが、北西からの冷たい風が吹きつけるので強い風に要注意ですね。
もうひとつは、途中、尾根道と新道の分岐があります。今回は新道=トラバース道を行きました。尾根道はかなり岩が露出していたので、かなり険しそうです。それと目の前に高い山があるのでこれを尾根で超えることになるので、笹子雁ヶ腹摺山の登りで疲れた足では遠慮したいところ。新道も実は楽ではないです。トラバースで左側が急斜面にトラバース道ができていて、道幅があまりなく、途中滑りそうなところもあって、慎重に歩く必要があります。
尾根道と新道の合流点まで来ると今度は一気に下に下ります。そうしてほどなく行くと、笹子峠に到着します。ここは切通のようになった峠で、向こう側へ行こうとすると、切通の間を強い風が吹き抜けるので、ビル風のように強風で、少し寂し気な感じのする峠でした。
峠を後にし、少し下山すると、お待ちかねの「笹子隧道」です。立派なトンネルです。つくりが本当にしっかりしていて、ここもう使用していないんだと思うとなんかもったいないような感じがしました。車1台が通れるだけのトンネル。トンネルの先には丸い向こう側の光が入り込み、なんか神秘的は人工物と思いました。
さあ、ここからはロードです。づっと舗装された道を下っていきます。途中「矢立の杉」という観光名所があります。昔、武士が先陣に行くとき、この杉に一番矢を射って、勝利を祈願したという杉の木です。周りにある杉の木が子供のように見えて、この矢立の杉の風格は、他をも寄せ付けない威厳を感じます。中が空洞で途中損傷個所もあるそうです。それでも力強く生きている。その姿に元気をもらいに来る人もいるとのことです。立派な杉です。
あとはここからひたすら笹子駅まで歩きます。約1時間30分歩きました・・
登山口までもどり20号線に入り、少し歩いたところで左手の山並みをみました。稜線をたどりいくつかの頂を目で追っていたら、ん⁈あれは、頂上部に反射板。そうです、笹子雁ヶ腹摺山の頂きがなんとこの20号線から見えていたんですね!あんなに高いところまで登ったんだなあと感慨深い気持ちになりました。急登頑張りました。景色を求め、また挑戦したいと思います。



続きを読む

フォトギャラリー:48枚

笹子駅。ここから出発です。トイレはここしかないのでしっかりここで済ませましょう。

20号線を西へとにかく進みます。20号線を歩くときは右側通行で行きましょう!なぜなら、左を歩くと橋を渡れないですよ。

登山口へ向かう20号線との分岐。

ここが登山口。近代的でしょ!奥の植林帯へ入っていきます。

植林帯は思いのほか急登です。九十九折で高度を稼ぎます。

植林帯を抜け尾根にでると、鉄塔があります。一度やってみたかった鉄塔の真下から鉄塔を見上げてみました。

登りの連続。いよいよ始まりました。

この登りは登っては平たんになってを繰り返して登ります。何度も繰り返します。

稜線の彼方に、頭を少しだした富士山が・・

富士山を後ろに、また先を登ります。

木々の間にピラミッド?笹子雁ヶ腹摺山が見えました。

頂上への急登が始まりました。

斜度が徐々に増していきます。大きな岩も少しでてきました。

木々の根っこが目立ち始めます。急です。頑張るのみ!

木々も低くなり枯れ枝が多くなって、青空がとても奇麗です。・・という余裕もなくきつい登りが続きます。

やっとのことで反射板のある鉄塔に到着!ここを少しだけ先にいき、振り返ると!

秀麗富嶽十二景の富士山の大絶景です。

富士山にズームアップ!これが見たくてここに来ました。この景色をみながらのお昼は最高でした!

ここから西に目を向けると木々の間に白い稜線が見えます。これが北岳と間ノ岳の稜線です。

笹子雁ヶ腹摺山の頂上です。
頂上標柱がたくさん並びます。
笹子雁ヶ腹摺山の頂上標柱
山梨百名山、秀麗富嶽十二景、大和十二景と4種類が立ち並びます。
そして三角点まであるからびっくりです。

ここから、北岳~間ノ岳の稜線が見えます。

北岳~間ノ岳の稜線をズームアップ!

頂上からの富士山はこんな感じです。
夏にくると木々に葉っぱが生い茂り、この景色はなくなります。今だけ限定の景色なんです。ね、反射板のところが富士山をみる絶景ポイントです。

頂上から西側へ下ります。ここがかなりの下り坂です。気を付けて下りましょう。

下り坂が終わると鉄塔へ向けてまっすぐの登山道。

鉄塔に到着。

鉄塔の先にある尾根道と新道の分岐点。今回は新道に向かいます。

トラバース道。左斜面の滑落に要注意です。

トラバース道を進む途中で、振り返ると笹子雁ヶ腹摺山の全容がはじめてわかります。

新道と尾根道が合流し、ここから笹子峠へ下っていきます。

ここも整備が整っています。

笹子峠

こんなふうに切通のようになっています。強風が吹き荒れます。

笹子隧道。まっすぐに伸びるトンネル。その先に向こう側の丸い光。こんな立派なトンネル。

笹子隧道を後にします。

木々の間から、さっきまでいた笹子雁ヶ腹摺山が見えます。

舗装路をひたすら下ります。

矢立の杉への分岐。

舗装路でもよかったのですが、やはり土の道の方がいいです

矢立の杉。大きいです。

真ん中の太い杉が矢立の杉。
まわりの杉が子供のように見えます。

矢立の杉をあとにし、また舗装路を下ります。

ただただ、歩きます。

登山口に戻ってきました。

登山口から20号線にでて、少し歩いて左の山を見上げました。はるか彼方に中央に尖った山が突き出てます。

その頂をズームアップしてみると、なんと笹子雁ヶ腹摺山の反射板のある鉄塔が見えてます。あんなに高いところまで行ったんだと驚きました。

中央本線の鉄橋です。

そして、笹子駅に戻ってきました。

すべての写真を見る

装備・携行品

アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア 登山靴
バックパック スタッフバック 水筒・テルモス ヘッドランプ タオル 帽子
グローブ サングラス 地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計
カメラ 登山計画書(控え) ナイフ 健康保険証 ホイッスル 医療品
虫除け 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ
軽アイゼン

みんなのコメント

ログインして登山記録にコメントや質問を残しましょう

登った山

笹子雁ヶ腹摺山

笹子雁ヶ腹摺山

1,357m

関連する山岳最新情報

よく似たコース

笹子雁ヶ腹摺山 山梨県

大菩薩連嶺と御坂山地をつなぐ山々

最適日数
日帰り
コースタイプ
縦走
歩行時間
6時間
難易度
★★
コース定数
28
登山計画を立てる