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雲取山から丹波天平、雨傘さしてワンデイハイク

雲取山、狼平、(飛龍山)、前飛龍、熊倉山、サオラ峠、丹波天平( 関東)

パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )

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行程・コース

天候

小雨、昼前に止んで薄日がさす時間帯もあり、17時前からふたたび雨

利用した登山口

鴨沢   親川  

登山口へのアクセス

バス
その他: 行き_
奥多摩駅07:00(西東京バス)~07:34鴨沢バス停
帰り_
鴨沢バス停18:38~19:17奥多摩駅

この登山記録の行程

鴨沢(08:03)・・・小袖乗越・・・堂所・・・ブナ坂(10:08)[休憩 3分]・・・雲取奥多摩小屋・・・小雲取山・・・雲取山(11:00)[休憩 35分]・・・三条ダルミ・・・狼平(12:17)[休憩 5分]・・・北天のタル(13:19)[休憩 4分]・・・飛龍権現(13:49)[休憩 5分]・・・前飛龍(14:13)[休憩 8分]・・・サオラ峠(15:20)[休憩 30分]・・・丹波天平(16:13)[休憩 30分]・・・親川(17:36)

コース

総距離
約27.6km
累積標高差
上り約2,828m
下り約2,808m
コースタイム
標準12時間25
自己7時間33
倍率0.61

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

雲取山から飛龍山をこえて天平尾根を降った。コースは変化に富み歩きがいがあり、これまでのハイキングのなかでも充実した楽しい一日になった。紅葉の季節にもういちど歩くだろうが、今回上がり損ねた飛龍山のピークもしっかり踏むつもりだ。
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○ 概略
雲取山から先、狼平までササ原を行く。飛龍山までは多くの桟道をふくむトラバース道、前飛龍から熊倉山をこえるあたりは岩っぽいトレイル。サオラ峠~丹波天平は幅広の尾根をのんびり歩けるが、尾根からはずれて後山集落跡~高畑集落跡付近は崩壊しかけたハイキング道だった。雲取山を離れたあとはあまり歩かれていない印象、下山するまで誰にも会わなかった。
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○ 雲取山まで
雨降りのせいか奥多摩駅からのバスは貸切だった。蒸れるのが嫌で雨具はつけず、ザックにカバーをかけ折りたたみ傘を開いて登る。ブナ坂で石尾根に上がると、はたして時おり横から吹きつける。山中では雨は上から降ってくるとは限らないから雨具をつけるわけだが、小雨なのでそのまま登ってしまった。避難小屋でおにぎりを食べ、気温が低いので雨具のジャケットだけ着込む。
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○ 雲取山~狼平
雲取山を離れてからは250mほど下降しながらササ原を行く。親子の鹿が縦走路の近くで草を食んでいたが、雲取山の鹿は逃げない。
とりあえず雨は止んだもののササ原をかきわけながら歩くので脚が濡れる。水がタイツを伝ってシューズのなかに溜まり、狼平に着くころにはブカブカ音をたてている。この日は意図して「不完全な装備で登る」のをテーマにした。石尾根を傘一本で登った点も含め、遭難の可能性を高め結果を悪くする行いだから真似しないでいただきたい。素直に上下とも雨具を着用すべき場面だ。
狼平はなんとも不思議な場所だ。むかしむかしここに人目を忍ぶ高貴なかたの御殿がありましたといわれれば信じてしまいそう。ガスの中、立ち止まってうっとり眺めた(写真10・11)。
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○ 狼平~飛龍権現
登山道が稜線の南側を巻いてつけられているのは長沢背稜に似ている。登降が少ないのは助かるが、狼平からしばらくして南面の傾斜が急になる。道が荒れている箇所も散見された。この区間は桟道が多いが、古く苔むした木道は降雨で滑りやすいうえにずいぶん高いところに架かっており、万がいち落ちたらただのケガではすみそうもない(写真12と15)。登り気味はシューズの中ほどを、下りはつま先を桟にかけて通過した。カカトで着地するのが厳禁なのはいうまでもない。木道と木道のつなぎ部分は桟がなく、平たい板の上で滑ったときには大いに慌てた。苦手なら木道用の滑り止めを用意したほうが良い。
地図には縦走路から飛龍山頂に上がる道が「踏み跡程度」と注釈つきながら破線で入っている。途中、赤テープが一ヶ所あり、注意してあたりを探ったのだが見つけられなかった。山頂を巻いて飛龍権現に着いてしまう。
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○ 飛龍権現~サオラ峠(サヲウラ峠・竿裏峠)
がっかりしながら地図を引っぱり出してコースタイムを計算する。丹波バス停15時45分発に乗るつもりが、すでに14時ちかい。飛龍山に登り返していたら絶対に間に合わない。かといってこのままサオラ峠経由でまっすぐ丹波に降ってもつかまえられるかどうか怪しいものだ。登り返して18時台の最終バスに乗る手もあるじゃないか。あれこれ考えたが疲労に負けて飛龍山のピークはあきらめることにした。
休憩後はピッチを上げるつもり、なのが上がらない。前飛龍まで登り降りを繰り返すのと、前飛龍前後のミカサ尾根が岩がちになるのだ(写真20と21)。さすがのサレワでも濡れた岩には苦労した。前飛龍のピーク(写真18)では埋め込まれた標識が「東京都水道局」となっておりオヤと思う(写真19)。
前飛龍からはどんどん降り、わずかに登り返したピークが熊倉山だった。手前の開けたあたりがピークかと思ったが(写真22)、続く展望のない地味なピークにほとんど消えかかった山名標があった(写真23)。時刻は15時、45分で丹波まで降りるなんて羽でも生やさなきゃできっこない。飛龍山頂を踏んでこなかったのを激しく後悔しながら、疲れた脚を運んでサオラ峠に着いた。15時20分。
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○ サオラ峠(サヲウラ峠・竿裏峠)~丹波天平(タバデンデーロ)~親川バス停
終バスしか選択肢がなくなり峠で長々休憩し一服する。看板を眺めて回りながら気づいたが、歩いてきた一帯は林野庁ではなく東京都水道局の管理下にあるようだ(写真26)。密生した赤茶色の杉林のかわりに緑と白の気持ちの良い空間(写真24)を歩くことができたのはこれだったのかと気づかされる。管理者が変われば山の雰囲気もずいぶん違ったものになるのだなあと思う。
幅広の傾斜のゆるい尾根(天平尾根)を降ってゆく。途中踏み跡を見つけにくくなる部分があり、また尾根を間違えないよう注意が必要だった。地図上の「丹波天平から右に折れて丹波へ下降=青梅街道は右」の意識から右に注意を向けがちになるが、左の尾根に進路をとる箇所があり、直進を防ぐ通せんぼロープが効果的に張ってあった。丹波天平はタバデンデーロと読むそうで、なんともダイナミックな訛り具合だ。
その先がまだ少し難しい。ヤマケイオンラインのコースタイム地図では天平尾根をまっすぐ降って親川のバス停に降りるかのように記入されているが、実際の道は異なるから要注意(※20201105追記。ヤマケイオンラインの地図も訂正され、正確なルートが記載されたようだ)。標高1100m付近で青梅街道とは逆の北側(!)に九十九折に降ってゆく(ここにも直進を防ぐ通せんぼロープあり)。道が細く傾斜の急な部分もある(写真30)。ふたたび雨が落ちはじめ、ときおり強く降る。片手で傘、もう片方で斜面に手をつくところもあった。
後山集落跡の横に降りたら集落跡の段々につられて下ってはいけない。標高は変えずに、集落のいちばん高い敷地をぐるりと反対側にまわりこむと道がついている。続く高畑集落跡も同様で、尾根をぐるりとまわりこむ。地理院地図がこの道を正確に描写してくれている。
https://maps.gsi.go.jp/#15/35.794303/138.945465/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
どちらの集落も傾斜の強い尾根を削り崖っぷちにつくられた様子なのに驚いた。
ミステリアスな集落跡で傘をさしながら過ごしたのち、荒れ気味の足元と比較的新しい電信柱のコントラストが奇妙な山道を下ってゆく。降りた青梅街道ではトイレを見つけられなかったので、時計と相談して鴨沢まで歩いた。18:10バス停に着き、体を拭って全部着替え終わったころにタイミングよく終バスがやってきた。
(了)

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装備・携行品

【その他】 サレワのspeed beat GTX・モンベルのストレッチゲイター。テスラの速乾性ロングシャツ・タイツとモンベルのショートパンツ・ブラックダイヤモンドのハーフフィンガーグローブ。ザックはロウアルパインの25リッターに雨具・ジャージ上・ユニクロのライトダウン・ロールペーパー・ヘッドランプ・スマホ・バッテリー充電器と予備電池・ココヘリ発信機・地図・下山後の着替え一式。おにぎり二つ、カロリーメイト2パック、はちみつ、アミノバイタル。キャメルバックのハイドレーションに水2.0リッター(残量0.5L)。スタート時重量6.2kg。

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登った山

雲取山

雲取山

2,017m

飛龍山

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2,077m

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