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涸沢・上高地の底力

涸沢( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 2人 (カピトラ さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

初日:曇り時々雨・雷・一時晴れ 2日目:晴れ

利用した登山口

上高地バスターミナル  

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 沢渡~上高地バスターミナル(片道4600円)往復利用

この登山記録の行程

【1日目】
上高地バスターミナル(08:15)・・・河童橋(08:20)[休憩 5分]・・・明神(10:00)[休憩 10分]・・・徳沢(11:00)[休憩 20分]・・・横尾(12:15)[休憩 10分]・・・本谷橋(13:45)[休憩 5分]・・・涸沢(15:30)[休憩 60分]・・・涸沢(16:55)

【2日目】
涸沢(05:10)・・・本谷橋(06:15)[休憩 5分]・・・横尾(07:20)[休憩 15分]・・・徳沢(08:20)[休憩 35分]・・・明神(09:45)・・・河童橋(10:35)[休憩 10分]・・・上高地バスターミナル(10:50)

コース

総距離
約32.7km
累積標高差
上り約1,650m
下り約1,650m
コースタイム
標準12時間2
自己11時間25
倍率0.95

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

(7月30日編集・追記です)

待ちに待った上高地と北アルプス南部の山々の解禁直前、記録的な豪雨による土砂災害などで再び閉鎖や延期を余儀なくされてしまったのは、本当に残念で辛いことでした。

登山者も観光客もがっかりしていたと思いますが、もっともっと辛かったのは、上高地の関係各位とお山の関係者の皆さんだったと思います。
それでも、何としても週末までに、連休までにと、全力で復旧を急いでくださったことに感謝します。
「夜を徹して」の作業であったと、後日地元の方からも伺いました。

私たちは、4連休に槍ヶ岳を目指すことを決め、その直前に当たる18日・19日の週末をいつもより少し長い距離の山行に当てたいと考えて、今年初の涸沢を目的地に選びました。
例年なら、ニリンソウの頃に少なくとも1度は訪れているはずでしたので、歩けるのかどうか試してみたいという気持ちもありました。
しかし、あの雨で釜トンネルも通れなくなり、週末にやっと開くことになっても午前5時ではなく7時30分からとのことで…横尾山荘に荷物を預けてのピストンはとても無理と思い、予約をキャンセルしたのでした。

涸沢小屋の、18日の宿泊者はわずか3名。
前日・17日(今シーズン初日)の宿泊者は1名だったそうです。
その後の4連休も、確認はしていませんが、キャンセルなど多かったのではないかと思います。
18日のテント場も、涸沢・横尾・徳澤ともに大変少なかったことは、直後のご報告の通りです。

今年4月はじめの時点で私自身「自粛」を決断したのは、お山の関係者の方々が混乱の中に立たされ、たいへん困惑されていることを感じたからでした。
地元でのお立場、経営上のお立場、行政の方針との綿密な打ち合わせ等、一定の時間を要することは明らかであり、何より営業休止のご判断をされたことに静かに従うべきと思ったのです。
ですから、再開されれば全力で応援に伺いたいと、それは堅く心に決めていました。

現在、全国的な感染拡大が連日報じられる中で、とりわけ「東京」を嫌い、危険視する声はとても多い。
「(東京からは)来てほしくない」というのは本音であり真実であろうと思います。
しかし、一方では「(東京からでも)来てほしい」声や、「そんなこと言ってる場合じゃない」という悲痛な叫びも、現実として届いています。

難しいことはともかく、再び「来ないで」と言われない限り、公権力に行動を阻まれない限り、今は可能な限りお山に通い続けたいと思っています。
お山が「不要不急」でないと知っている私たちにとって、山小屋は「必要不可欠」な存在です。
山小屋の皆さんに、これからも頑張っていただけるよう、是非応援に行きたい!と思っているのです。

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(以下、7月20日記載分です)

初日は雨などで写真を撮るゆとりもなく、2日目は晴れたため臨場感に乏しい写真しか撮れませんでしたが、取り急ぎ、7月18日・19日の上高地・涸沢周辺を歩いての感想です。

■上高地バスターミナルでは、タクシーの台数少なめとの情報。予約しても確約は出来ないと話しているのを聞きました。また、普段のような「相乗り」は、避けたい様子もあり、その分タクシーは競争率が上がる可能性がある?と思いました。(定額料金は4600円に値上げされていました)

■明神まで(初日は)左岸が工事・通行止とのことで、一部林道を通る右岸コースを歩きました。雨で、遊歩道の木道などが滑りやすかったこともあり、とても時間がかかりました。
帰りは左岸を通過。いつもの上高地を知っている人にとっては、かなりひどい状態だったことがわかりますが、初めて訪れる観光客にとっては特に違和感もないだろうと思えるほどに修復されていました。(ただし、砂で歩きにくい箇所も多数)

■明神から先は、何カ所も泥濘があり、丸太を輪切りにした飛び石状の物が置かれています。
中には、割れたり傾いたり不安定な物もありますので、表面が濡れているときは要注意です。

■徳澤・横尾間は、「ひどい状態」と繰り返し聞かされていましたが、それは多分遊歩道として・ということだろうと思います。登山道の一部として考えれば何の問題もありません。
しかし、全体を通して歩きにくい箇所や水量の増している場所などがあり、いつものようにガンガン歩いて横尾まで120分~150分…という訳にはいかないかもしれません。今後の雨や地震などの状況によっては、再度落石や崩落が起こっても不思議はないような場所も多数ありました。

■横尾大橋を渡ってすぐに、今までの道が水没して(現在は川底になって?)いるところがあり、ここを高巻く道がつけられていますが、初日は雨であったことと、ほぼ獣道のような様子に、慎重に進んだ結果、15分以上を要しました。
翌日は、先行した小屋のスタッフの方々が更に藪を払って拡幅してくださったこともあって、通過時間は7分ほどになりました。その後、同じスタッフの方々(だと思います)が、チェーンソーを携えて横尾から登られたようなので、また更に歩きやすくなっているのではないかと思います。
それでも、今まででしたら、1~2分で無意識のうちに通過していた登山道に5~6分かかり、またその分遠回りして行く形になりますので、本谷橋まで遠く感じるような気がします。
涸沢の先へ行かれる場合には、それなりに時間的余裕を見る必要がありそうです。

■涸沢の分岐手前に雪渓があり、一部沢の中を歩いて通常ルートへ出るような箇所があります。
往路の時より、翌日の方が小さくなっていたようにも思いますので、連休前にはすべて解けてしまうかもしれませんが、雨などの増水時には要注意かと思います。
また、全体を通し、通常は水が流れてはいなかった場所に大量の出水があったと思われる箇所が多数見られます。Sガレの先にも、明らかに水が流れた跡が見られ、ザレて歩きにくくなっているところも多いようです。

今回は、釜トンネル開通が7時半ということで、横尾山荘の予約をキャンセルして涸沢泊に変更しましたが、小屋・ヒュッテともに利用者はとても少なかったようでした。
また、途中見かけたテントは、徳澤と横尾で各1張、涸沢4張と、とても寂しい状況でした。

上高地の皆さん、山小屋の皆さんのおかげで安心して歩けることに心から感謝しつつ……いま、山小屋こそ緊急事態なのでは…?などと考えてしまいます。

(写真の解説などを含め、後日時間があれば加筆修正なども…と考えています)2020.7.20

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