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涸沢 紅葉の賑わいも例年とは違うような…

涸沢( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 2人 (カピトラ さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

初日:曇り、2日目:曇り一時雨

利用した登山口

上高地バスターミナル  

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 沢渡第4駐車場よりタクシー利用(定額4600円)

この登山記録の行程

【1日目】
上高地バスターミナル(05:45)・・・河童橋(05:48)・・・明神(06:28)・・・徳沢(07:08)[休憩 12分]・・・横尾(08:05)[休憩 10分]・・・本谷橋(09:05)[休憩 5分]・・・涸沢(10:45)[休憩 70分]・・・本谷橋(13:00)[休憩 10分]・・・横尾(14:00)[休憩 20分]・・・徳沢(15:25)

【2日目】
徳沢(05:15)・・・明神(05:55)[休憩 10分]・・・河童橋(06:45)[休憩 5分]・・・上高地バスターミナル(06:55)

コース

総距離
約31.3km
累積標高差
上り約1,652m
下り約1,652m
コースタイム
標準11時間10
自己8時間58
倍率0.80

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

涸沢も横尾も全く予約が取れず、これはいよいよテント出動かな?と、一時本気で考えました。

今年の山小屋さんは、宿泊人数を大きく絞り込んでいるとはいえ、この「まったく隙がない」というような状況は、やはり旅行代理店さんなどが活動再開された影響が大きいの…かな…?
20年前30年前の年末年始の「有名温泉旅館」などがそうであったように、ハイシーズンは大手旅行代理店さんを通してしか予約が取れない(個人客の電話予約では歯が立たない)…なんて事態になってしまっているとしたら、ちょっと悲しいですが…まあ、「だったらテントで行けば?」ということなのかもしれないので…仕方がないのかもしれません。

今年の涸沢の紅葉については、もしかしたら、もうこれ以上は進まない?…と、率直に感じました。

9月末頃までは順調に色付きが進んでいたと思われますが、10月に入っての急な冷え込みで、まだ十分に紅葉していなかった葉が「しもやけ」状態で枯れ始めているのを多く目にしました。
標高の高いところでは、既に見頃を過ぎて終盤の雰囲気も漂っていますし、これからいよいよ色鮮やかになっていくかと期待された2000m~2300m付近は冬に向かってまっしぐらの様相です。
上高地の遊歩道から横尾までの区間も、ダケカンバの葉が、緑がかった黄色のまま枯れ始めています。
全体としては、まだ十分に葉の青々とした木々も残っているようなので、今後の気温の推移次第では、上高地に関しては少し希望が持てるかもしれない?…といった印象でした。

駐車場もテント場も、例年、この時季は激混みなのは確かなのですが、…色々と条件が変わっている分、勝手が違う場面も多いかと思いますので、時間的ゆとりを十分に持つ必要がありそうです。
一例として…沢渡の駐車場は、10月3日午前3時半頃の到着で、第3、第2ともに満車。
第4(岩見平)には入れましたが、ここも4時(前?)には満車となりました。
タクシーは、元々稼働数が減少していることもあり、乗客同士で積極的に「相乗り」をしても全く足りない状況のため、予約なしに並んでいてもかなりの時間待たされてしまうようです。 

登山道については、横尾~涸沢間はやはり人は多く渋滞もありますが、例年のような20~30人という団体は見かけませんでした。 中高年のグループは、せいぜい10人前後、若い方たちは3~4人、5~6人というグループが多かった印象です。 しかし…各々が少人数であっても複数のグループが連なる瞬間もあり、当然ながらそのすれ違いは、それなりに大変でした。
全体的に見て、例年に比べ若い人たちの比率がかなり高かったように感じました。
山小屋の人数制限の影響?…また、キャンプブーム等によるテン泊増加の影響?…かもしれません。

涸沢のテント場は、10月3日の午前11時過ぎで写真の通りですが、その後も続々と到着され、下山時のすれ違いでもかなりの人数を見かけましたので、最終的に例年通りの賑わいであった可能性はあると思います。
横尾のテント場は、同じく3日の午後2時過ぎの時点で100張近かったと思います。 こちらも、その後まだまだ多くのテン泊装備の方をお見かけしているので、もう少し増えたかもしれません。
徳澤のテント場については、もしかしたら、この日は例年より少なめだったのではないか?という印象を受けましたが、それでも、やはり混雑していることには違いなかったようです。


今回を含め、今夏は色々と感じることも多かったので…以下、雑感として記させていただきます。 
尚、10月3日上高地から涸沢往復を経て徳澤ロッヂまで歩いた総歩数は、48160歩!
1日の歩数としては、これまでの最高記録でした。


■宿泊について
直前に徳澤ロッヂに空きが出て予約することができました。 宿泊のための荷物を預けるにしても、通過時間が7時過ぎ頃と考えられるので、朝のお忙しい時間に大丈夫だろうかと、予め(夫が)電話で問い合わせたところ「大丈夫ですが、その後はどちらまで?」と聞かれたとのこと。
涸沢ピストンの旨をお伝えすると、「5時までには必ず戻ってきてください」と繰り返し念を押されたのだそうです。 「予定では、遅くとも4時頃までには戻れると思うのですが」と申し上げても、「混んでいて時間がかかる」「6時7時になる人もいる」と繰り返され、「暗くなったら危ない」「熊が出る」などとも言われ、ついには「(涸沢なら)横尾に泊まった方がいいのでは?」と提案されたそうです。

直接伺ったわけではないので何とも言えませんが、「横尾に泊まれるなら最初からそうしてるよ…」という夫の言い分は、まあ、否定のしようもありません…。
実際、当日荷物を預けに立ち寄った際も、再度「昨日も6時7時を過ぎた人がいた」「間に合わなかったら(横尾山荘にはこちらから連絡するので)横尾に泊まってください」と念押しされました。
…どう受け止めるべきか、少々困惑しますが、それだけ「間に合わない」お客さんが大勢いて、現実にお困りなのだろう…と、考えることにしました。 …釈然とはしませんが…。

■登山道でのすれ違いについて
混雑時ですから、色んな方がいらっしゃって、お互いに様々にストレスを感じることが少なくないのは…まあ、致し方ないことだとは思っています。 しかし、最近多い「マットの外付け」「ヘルメットのむき出し&ぶら下げ」は、実害も多く(ぶつけたり押しつけたりして通っていく人が相当数いるのです)、何度も繰り返されると閉口します。 私の知る限り、何にせよ「外付け」は、あまり格好良くないこと…という感覚だった気がするのですが、もしかして「外付けマット」=「テン泊装備」=上級者(?)=格好いい(?)なのかと、首を傾げてしまう今日この頃です。 
大事なヘルメットを人や岩にぶつけながら歩いているのも、見ていてハラハラします。

■テント場について
小屋の予約が取れないならテン泊で、というのは理解できます。 小屋より安いから、というのも理解できます。 でも、小屋より「自由」だから?というのは…、現在の状況においては、少し疑問が残ります。
確かに、今シーズンの山小屋ではマスク着用は必須で、食事中の飲酒がNGだったり、ビニールカーテンや仕切りが設けられていたり、お喋りも気が引けるような雰囲気だったり…「自由」度は低いだろうと思います。 しかし、それは本来テント場であっても少なからず意識されるべきことであり、守られるべきエチケットやマナーであるだろうと思うのです。

某山小屋の入口で、マスク無しで入ってきた若者に小屋のご主人が注意したところ「(マスク)持ってないんで」と応えて、さらに厳しくご主人に注意されている場面に遭遇したことがあります。
また、別の小屋では、テン泊と思しき四人連れが、誰ひとりとしてマスクを持っていなくて、小屋周辺の他の登山者が全員マスク姿であるのに戸惑った様子で、慌ててタオルなどで強盗風?内ゲバ(古い?)風?アレンジをしているのを見かけたこともありました。
やはり、テン泊の方々は何か意識が違うのではないかと勘ぐりたくもなりますが、そうした意識や感覚のギャップが大きくなってしまうと、トラブルの原因にもなりかねませんし、さらなる「規則」や「予約」等々の縛りが強化される懸念もあるのではないでしょうか…。

■歩行時間について
コースタイムは、あくまで一つの目安ではありますが、多くの登山者がそのコースタイムを基準に自分の歩く速度を考慮し、目的地への到着時刻の目安を計算しているものと思います。
今回、気になったのは、下山時に本谷橋を通過して以降も何組ものテン泊装備の方々とすれ違ったことでした。 横尾にいた14時過ぎは、例年なら橋の前に遭対協や県警の方々がいて、橋を渡ることを制止していたと思うのですが…とにかく、次から次に橋を渡っていく人がいて、日没までに涸沢に着くのだろうか?と、心配になりました。 その後、徳沢に向かって歩いていた午後3時過ぎにも、まだまだテン泊装備の方が横尾方面に歩いて行かれるのを見ました。 …まさか、そのままさらに横尾大橋を渡るわけじゃないよね?と、やはり余計な心配をしてしまいましたが、皆さん、到着時刻の設定はどうされているのでしょうか…? 

■野生動物について
小梨平での熊による被害が記憶に新しいところですが、全国的にも熊の異常行動などと言われる、人間の住む空間への急接近や、猪や鹿などによる深刻な食害、ニホンザルの増加と行動範囲の広がり等、もとを正せば人間が自ら招いたこと?とも思われる「困ったこと」が増えているのが現状です。 
そんな中で、食べ物やゴミを残さないことは基本であるはずなのですが…残念ながら、水場(炊事場ではない)に残飯が流された跡がありました。 山ヤさんの所業とは信じ難いですが、それにしても…どのようなお考えでされたことなのだろう?と、とても疑問です。

もう一つ。 早朝の明神館前で、群れで木の実を貪り食っていた猿についてなのですが…。
猿たちに向かって、空気銃ではなく、多分BB弾(エアーガン)を撃っている明神館ご主人のすぐ側で、幾重にも取り巻く登山者たちが「かわいい~!」を連発しながらスマホを構える様子には…驚きを禁じ得ませんでした。 「良い写真」を撮るべく、どんどん近寄っていく姿は、とても危険だと感じました。 
それでも事故が起きてしまったら…やはり、明神館の責任が追及されることになるのでしょうか…?

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フォトギャラリー:11枚

涸沢ヒュッテの売店は、長蛇の列。
注文するまでに20分位かかりました。

こんなに寒くなっても咲き残っているのは、石垣がお日様で温められるから?

まだ売店に並んでいます。

10月4日、朝の河童橋です。
この時季になると、5時半を過ぎてもまだ歩くのにはヘッドランプが必要です。

バスターミナル前。

10月2日の松本で(夫が)入手したクーポン券。
使い方がわからず…
私が到着したときには、殆どお店も閉まっていて、結局使えず…(残念!)

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え
地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え)
ナイフ 修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品
虫除け 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ
トレッキングポール ストーブ 燃料 ライター カップ クッカー
カトラリー
【その他】 携帯トイレ、マスク類、除菌グッズ、ゴミ用チャック付ポリ袋、体温計

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