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(四間小屋尾根)ウトウの頭(オロセ尾根)ワンデイハイク

小川谷林道、小川谷左岸歩道、三又、四間小屋尾根、ウトウの頭、オロセ尾根( 関東)

パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )

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行程・コース

天候

晴れのちうす曇り、ときどき日がさす。四間小屋はやや風あり、タワ尾根に上がって以降ほぼ無風。

登山口へのアクセス

その他: 行き_
新宿駅05:16から乗り継いで07:54東日原バス停
帰り_
東日原バス停16:17から乗り継いで(ホリデー快速おくたま6号)18:23新宿駅

この登山記録の行程

(丸ガッコ内は地理院地図の表記)
08:09~東日原バス停スタート
08:33~林道小川谷線に入る(籠岩付近)
09:49~小川谷林道終点の「広場」(1055m地点の北150m)~10:25
※1分後には最初の崩落地点
11:16~三又(1205m地点の南300m)~11:31
11:46~四間小屋尾根に取り付く
12:30~(1388m地点)
12:54~ウトウの頭~13:22
13:49~篤坂ノ丸(P1456地点)~14:02
14:29~(1200m付近)で左から巡視路が合流する
14:41~(1123m地点)
14:59~孫惣谷林道に下りる
15:17~八丁橋
15:54~東日原バス停フィニッシュ

コース

総距離
約20.7km
累積標高差
上り約2,504m
下り約2,499m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

小川谷林道終点の広場から小川谷左岸歩道を三又までは、アナウンスされているとおり崩落が激しい。「ハイカーは近寄るべからず」の部類と思っていたが、トレイルの修復に取り組む個人がいらっしゃるという記録を読み、考えを変えた。この程度の力量のハイカーがふさわしいかは別として、道が出来つつあるなら歩かないと。無住の家は傷む。歩かれない道は廃れる。歩いてこその道なのだから。
登りの四間小屋尾根も下降のオロセ尾根も楽しかったが、今日のハイキングのエッセンスは「林道広場〜三又」にあると言って良いだろう。
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【注意】
小川谷林道終点の広場から三又までは、オフトレイルとしては5段階の4、「かなり悪い」。入口にロープが張られ通行禁止の措置がとられています。
四間小屋尾根は「三又まで歩けないと登れない(より難度の高い径路選択は除く)」ものの、取り付いてしまえば5段階の2、「難しくはない」。
オロセ尾根の下降もGPSの操作に慣れていれば難しくはない、と思います。
途中横切るタワ尾根もふくめ、すべてオフトレイル(バリエーション)です。
※5段階の5「非常に悪い」は、歩いたなかではジャンダルム(西穂~奥穂)と辺見尾根のP1284~辺見岳。
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○ 広場から三又を経て四間小屋尾根取り付きまで
詳細は写真9~29を参照。広場から三又までは小川谷左岸歩道をゆく。もともと渓谷沿いの傷みやすい道が昨年9月の台風で大きな被害を受け、それを有志の個人が修復しているようだ。トラロープが張ってあったりステップが刻まれてはいるが、道というよりは踏み跡に近い。小川谷に向かって左側は急斜面(ときに崖)、足をおろすのはザレていたり落ち葉の積もる狭いトレイルだから脚運びには細心の注意を要する。1.5kmと距離もある。広場に戻って七跳尾根を長沢背稜に上がるなどのコース変更も可能なので、事前の周辺を含めた情報収集と「行くか・戻るか」の判断が必要だと思う。
たどり着いた三又はすばらしく素敵な場所だった。テント泊するのを想像しながら周囲を観察した。
https://www.youtube.com/watch?v=rVsZQHkgHpc
かつてあったらしい橋は流されている。下流方向に少し移動し、黒く変色していない岩の頭を探して渡渉、右岸に移る。
三又から四間小屋尾根取り付きまでは小川谷下段歩道をゆく。荒廃ぶりは左岸歩道とほぼ同様、急斜面についた道を取り付き地点まで慎重に歩いた。
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○ 四間小屋尾根を登る
ずっと昔に作られた水源林巡視路をたどるから想像に反してとても歩きやすかった。所々小さな土砂崩れがあるなど荒れ気味ではあるものの、しっかり作られており頼りにできる。標高1200mあたりで道はなくなるが、完全に尾根に乗り傾斜も落ち着いている。ウトウの頭直下の急斜面の登りがやや苦労させられた。
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○ オロセ尾根を下降する
オロセ尾根は篤坂ノ丸スズサカノマル(P1456地点)から派生している。GPSで方角を確認しながらの降りはじめになる。テープ少なく踏み跡も薄い尾根だが、標高1300m付近の急斜面(写真46)を巻く場面はテープをそれなりに見かけた。
1200m付近で巡視路に出会う(写真47)。あとは林道までずっと、この巡視路をゆく。
ヤケト尾根を降ったときの記録に、次のように書いた。
>>都水道局の作る道には特徴がある。登降をラクにするためだろう、道の傾斜を緩くするので大きく九十九折を描く。もうひとつ、九十九折の屈曲部分でRをほとんどとらずに鋭角に折り返す。慣れないと直進する恐れがある。<<
補足すれば、九十九折の一辺の長さはときに「こんなに直進して、道は合っているのか?」とハイカーを不安にさせるほどだ。ターンはRをとらないからカタカナの「レ」の形だが、見落として直進したハイカーの踏み跡や・巡視路の枝分かれか、ほとんどもれなく「ト」の踏み跡になっている。楽に歩かせてもらえるとはいえ、注意は必要だった。
.
● さいきんプランどおりに歩けない。きょうのハイキングは「長沢背稜に上がり水松アララギ山へまわり、天祖山から赤石尾根を下降する」つもりだった。かなり厳しそうだから、時計と相談して滝谷の峰で引き返し、タワ尾根~オロセ尾根を短縮ルートとしていた。まさか「ウトウの頭まで」とは思わなかった。休憩を取りすぎてはいるのだが。
石尾根の南面<北面<なかでも日原川の北側
は難しいと実感している。
(了)

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フォトギャラリー:58枚

1.
朝の東日原バス停。トイレに入っている間に4~5人のハイカーはいなくなっていた。

2.
一石山神社。おじゃまします。無事に歩けますように。

3.

4.林道小川谷線に入る。

5.
朝の天気は良し、日なたは暖かい。

6.
森林管理単軌道(モノレール)のレール(写真中央)と格納庫(右端)。ここからハンギョウ尾根に上がってゆくのか。

7.
どれかが(笑)ウトウの頭のはず。「なんだ、近いじゃん」。勘違いするなよあんた。

8.
「広場」に着く。まさしく広場といった雰囲気。ここまで8.4km、正味で1時間35分。

9.
とおせんぼロープのむこうが小川谷左岸歩道。ここで十分に体をほぐしておくことをおすすめする。

10.
なぜなら、いきなり悪場中の悪場があらわれるから。
むかし崩壊地を高巻きする記事を読んだ気がするが、擁壁のうえに踏み跡ができ高度を変えずに横断できた。

11.
振り返って。
野球ができそうな広場からいきなり崖っぷち、この落差は大きかった。

12.
同じ場所をタテ位置で。こっちのほうが高度感がある。逆光なので太陽の光を遮りながら撮影。

13.
この程度ならホッとして歩かねば。
振り返って。

14.
「ココヘリの発信機をつけているからヘリに追跡される」って半分本気・半分冗談だったのに。冗談ではないことが確定。

15.
見つけるなり急旋回して戻っていった。

16.

17.
古い道標の前後は細いなりに道が落ち着き、「やれやれ。難所は越えたか」だったが。

18.
そうは問屋が卸さず、

19.
足元を確認しながらの歩行が続く。

20.
これ、「上から下」を撮影。トラロープで沢状に降りろ、と。

21.
で、倒木の赤テープ・その向こうの赤テープを経て左に斜上せよ、と。ふむふむ。

22.
渡って振り返ればこんな光景。。。
トラロープは中央立ち木までまっすぐ下降、次に右下へと張ってある。

23.
左下方に小川谷。きっともう少しの辛抱にちがいない!

24.
桟道はみなこんな有様だったが、どれも足をかけて不安はなかった。
この先でやっと三又に降りた。

25.
対岸(右岸)を観察。石積みの上が小川谷下段歩道だな。

26.
少し飛ぶ。
石を選んで小川谷を渡渉し右岸へ移ったところ。

27.
下段歩道を下流方向に逆戻りしながら。
対岸(左岸)の歩いてきた歩道を眺める。

28.
そのとき足元はこんなかんじ。右岸の下段歩道も左岸の歩道もコンディションは変わらない。

29.
やがて下段歩道にとおせんぼロープ、右のはっきりした踏み跡をたどるのが四間小屋尾根取り付き。

30.
鬼が出るか蛇が出るか、と構えてとりかかったが、

31.
ここも昔の水源林巡視路だった。斜度をおさえた大きな九十九折と、土留めの丸太や杭が谷側に。
なかなか標高が稼げないが、とても歩きやすい。

32.
昭和の道がこんなにしっかり残っているとは。丁寧に作られた様子。

33.
巡視路は標高1200mあたりまで。ここからはフリースタイルの登りになるが、すでに傾斜は落ち着いている。

34.
1260m付近、ここだけテープが目立ったが意味がわからず。

35.
四間小屋尾根の風景。

36.
(P1388)付近。
下段歩道の標高は1000m、ウトウの頭が1588m。「あっというまに着くはず」が意外に遠くて参っているところ。

37.
ピーク直下は落ち葉の急斜面。

38.
やっと這い上がった。

39.
楽しい山名標。

40.
タワ尾根を歩いたのは1kmちょっと。
のんびりのんびり歩いた。

41.
おなじく。

42.
怪しげな境界標柱を見つけたので確認すると、ここがオロセ尾根への分岐点だった。正確には20mほど来すぎている。振り返って。

43.
自撮りはもう一本のオフトレイルをやり終えて林道に降りてからにしたほうがよくないか?

44.
オロセ尾根の風景。

45.
テープ類は多くない。踏み跡薄い。

46.
ただ、標高1300m付近の急斜面を西に巻くときはテープが頻繁に現れたと記憶する。振り返って。

47.
標高1200m付近、振り返って撮影。
左上から降りてきたところ。そこに東(写真右)から巡視路のはっきりした道型が合流する。以降は林道までこの巡視路をたどる。

48.
前の写真のアップ。
「登りはこっちだよ」と樹木に矢印。ほかに目立たないテープもあった。

49.
土留め処理された道。

50.
ここは倒木を越えたあと左に下ってゆくのだが、直進するハッキリした踏み跡もあった。少したどってみたが行き先不明。

51.
あくまでも道の形ははっきりしている。

52.
支尾根を巻いて(西→東)巡視路が続くところ、少しわかりにくい。

53.
植林帯。林道も近い。

54.

55.
孫惣谷林道が見えた。

56.
林道に降りる。
最後まで面倒見の良い道だった。

57.
振り返って。

58.
八丁橋。

すべての写真を見る

装備・携行品

【その他】 ラ・スポルティーバのアキラ。テスラの起毛タイツにモンベルのショートパンツ。マウンテンハードウェアの速乾性長袖シャツ+ウインドブレーカー、薄手フリースと薄手バラクルバ(ウトウの頭から)、ペツルのヘルメット、ブラックダイヤモンドとモンベル(ウトウから)のフルフィンガーグローブ。ザックはロウアルパインの25リッターにモンベルのギアホルダーを外付け、ココヘリ発信機・モンベルの雨具上下・ユニクロのライトダウン、ロールペーパー・ヘッドランプ・スマホ(カメラ+GPS)・バッテリー充電器と予備電池・地図、キャメルバックのハイドレーションに水2L・おにぎり・非常食のカロリーメイト、下山後の着替え一式・サンダル。スタート時重量6.5kg。

みんなのコメント

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  • こんにちは。
    初めてコメントさせていただきます。
    たまたま私も前日の12日に、四間小屋尾根、三又あたりをウロウロしていました。
    小川谷左岸歩道も荒れていましたが、小川谷上段歩道もなかなかスリリングでした。
    もしよかったら、他のサイトで申し訳ありませんが、YAMAPで「小川谷上段歩道」で検索してみてください。

  • 単独登山オヤジさん
    コメントありがとうございます。
    記事拝見しました。写真がとてもキレイですね。上段歩道もいつか歩いてみたいものです。
    三又の、あの雰囲気には飲まれました。山の中では泊まらないことにしているのですが、あそこなら一泊してみたいです。
    >今度来るときはチェーンスパイク必携
    こちらも真剣にスパイク足袋を購入しようかと考えてます(笑

  • さっそくのご返信ありがとうございます。
    同感です。
    あの秘境感というか幽玄感というのか独特の雰囲気がいいですね。

  • ええ、八方塞りなのに不思議です。「特別な場所」だという感じがしました。

登った山

篶坂ノ丸

篶坂ノ丸

1,456m

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