行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
バス
その他:
往)武蔵五日市駅8:25発の上養沢行バスにて、大岳鍾乳洞入口下車
復)本宿役場前15:25発のバスで武蔵五日市駅迄。(15:55発のホリデー快速に間に合う)
この登山記録の行程
大岳鍾乳洞入口バス停・養沢神社(8:46到着/8:55出発)-大岳鍾乳洞(9:22)-林道界(9:43)-大滝(9:57/10:08)-御坂尾根取付の祠(10:16)-1,030m付近イワウチワ群生帯(11:10)-護摩壇岩下部(11:28)-一般道合流(11:43)-大岳神社奥社(11:50)-大岳山山頂(12:02/12:12)-大岳神社奥社(12:20)-白倉ルート分岐(12:45)-大滝ルート分岐(12:47)-展望ベンチ(12:53/13:05)-富士見台(大怒田山)(13:08)-(イワウチワ)-つづら岩、イワウチワ群生(13:35/14:02)-綾滝(14:24/14:28)-天狗滝(14:44/14:50)-(小天狗滝)-林道合流(14:57)-(檜原御霊社)-千足バス停(15:09)-(スロージョギングにて)-払沢滝バス停(15:16)-(春日神社)-本宿役場前バス停(15:22)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
大岳山のイワウチワを確かめに御坂尾根と馬頭刈尾根を辿って来ました。護摩壇岩とつづら岩、夫々の尾根で静かに咲き続けるイワウチワ。大岳山とイワウチワのイメージがぴったりと重なりました。
≫先週の天地山で初めて出会った奥多摩のイワウチワ。レコに「人知れずであれば御坂尾根だね」とのコメントを頂き、更にウィキペディアに「『花の百名山』で大岳山を代表する花として紹介された」とありましたので、早速本を取り寄せて読んでみたところ、著者がイワウチワを見たのは馬頭刈尾根だったことが分かりましたので、今回のルートを即決した次第です。
御坂尾根は登山詳細図には記載されていませんが、実は私が奥多摩で最初に歩いたバリエーション尾根でして、その後の愛読書となったガイド本に出会えたのもこの御坂尾根がきっかけでしたので個人的に強い思い入れがある場所です。初めて歩いた時は霧の中でしたので薄暗さときつい急登の印象が強かったのですが、春の陽光に励まされながら歩けば同じ急登もこんなに違うものか!?、と驚く位に良いピッチで歩くことが出来ました。
お目当ての自生地は左から来る尾根との合流点近くの斜面に広がっていました。咲いている花は少なく、葉も小さなものが目立ちましたが、正に足の踏み場に困る様な状態で、かなり広い範囲に株を確認することが出来ました。自生地が尾根の北面にあるのは天地山と一緒で、これもイワウチワの特性なのかもしれません。
護摩壇岩と呼ばれる尾根上部の岩稜帯を通過して一般道に合流すると、そのまま大岳山の山頂に向かいます。大賑わいの山頂は早々に退散して馬頭刈尾根に入れば、再び静かな尾根歩きとなります。
『花の百名山』の著者の田中澄江さんが馬頭刈尾根でイワウチワを見たのは1970年代の後半と思われますが、花については「林の日かげにはイワウチワの薄紅の花が咲いていた。」とあるだけで場所や規模が分かりませんので、うっかり見過ごさないよう注意して歩きます。今まで馬頭刈尾根と言えば瀬音の湯を目指して駆け下りるばかりでしたが、こうして探し物をしながらじっくり歩くのは新鮮な体験で、低山歩きの楽しみ方がまた一つ増えた心持ちです。
最後に辿り着いた大群生は圧巻でした。場所の説明は敢えて控えますが、ここであればシカも近寄れないでしょうから、この群生地の行く末は我々人間次第といえるでしょう。
今年のイワウチワ探しはこれで打ち止め。次は奥多摩のイワカガミ探しが楽しみです。最後に、御坂尾根に纏わる貴重な情報を教えて頂いたtake3さんといっきさんに改めてお礼申し上げます。有難うございました。
本日の総歩数30,219歩、歩行距離20.6km、消費カロリー1,370kcal、脂肪燃焼量97g也。
フォトギャラリー:87枚
この日の8:10発都民の森行き急行バスは3台、8:25発上養沢行ミニバスは2台の増便がありました。
大岳鍾乳洞入口バス停にある養沢神社。サルギ尾根に向かわれる皆さんのお目当てもイワウチワかと思われます。
トチノキの御神木の巨大な切株が取り払われて、そこに若木が植樹されていました。嬉しい話です!
大岳林道を歩きます。
途中、無粋な砕石場脇のトンネルを通過します。
大岳鍾乳洞の入口。5年前は話のタネに入ってみましたが、一度で十分です。
ムラサキケマン。覚えたての花を見逃さないように、ゆっくりと歩きます。
こちらは紫の色が抜けた様な白いケマン(華鬘)。シロヤブケマンというそうです。
オーソドックスなミヤマキケマン。
鍾乳洞の先に、小滝が掛かっていますが、水量が少なくて只の壁に見えます。
イタドリ?
たまに見かける黄色い花は、ヒメレンゲ(別名コマンネングサ)だと知りました。
下から見上げるヒトリシズカ。珍しいアングルです。
市道山の千ヶ沢で苦しめられたミヤマイラクサ。棘が刺さるとチリチリと痛み、未だに後遺症が残っています。
林道の終点から大岳沢に入ります。このルートは関東ふれあいの道になっています。
5年前「この端渡るべからず、真ん中を歩いてください。」という、一休さんの頓智のような注意書きがあった古い木橋が新調されていました。
気の早いナメコ?
恐らく、今年最後のハナネコノメ。来年また来るよ~。
大滝です。
日本固有種らしいですが、名前の由来が気になるコチャルメルソウ。ピントを合わすのに苦労しました。
大滝から少し戻って沢の左岸に渡り、目の前の尾根に取り付きます。
尾根の取り付き中段の石祠に入山のご挨拶。
いきなりの急登です。
思わず、山笑うという季語が浮かんできます。
5年前と変わらぬ急登が続きますが、、、
馬頭刈尾根に元気を貰いながらピッチを上げます。
御坂尾根には平坦な場所がほんの一瞬しかありません。
1,000m付近で、左からくる尾根筋に合流します。(この斜面全体がイワウチワ自生地です)
足元で最初に見つけた株。花は付いていません。
その先には蕾を付けた株が、、、
良くみると、彼方こちらに花を見つけて一気にテンションが上がります。
尾根腹にロープがフィックスされています。5年前には気付きませんでした。
足元が株だらけ、、、
踏まずに歩くのに苦労する、、、とはこのことです。
左から合流した尾根に乗りました。
恥ずかし気に下を向いた花~
足元の小さな葉っぱも全てイワウチワです。早く大きくな~れッ。
密やかな自生地。もっともっと株が増える事を祈ります。
尾根の先で立ちふさがる護摩壇岩。5年前は左に巻いて通過しましたが、今回はここを登ってみました。木やホールドが豊富ですので、それ程難しくはありません。
岩の上部。ルートを選びながら進みます。
前回は気付かなかった、大きな一枚岩がありました。
この上が護摩壇岩のてっぺんですが、登っても下るのが辛そうなので止めておきました。
護摩壇岩を過ぎると、上の方に一般道を歩くハイカーさん達が見えてきます。
一般道の合流地点。踏み込み防止のロープが張ってあります。
一般道から大岳神社奥社へ、、、
奥社のオオカミ像とは2019年秋以来のご対面。
一般道は渋滞気味。。。
調度お昼時でしたので、山頂は大賑わいです。
いつ見てもいい姿の御前山。そういえば先週登りました。
手前から、湯久保尾根、浅間尾根、笹尾根、権現山、、、奥の富士山は僅かに頭だけ見えました。
賑わう山頂は早々に退散。オオカミ像に別れを告げて、馬頭刈尾根に進みます。
山頂下のトラバース道の木橋も整備されていました。
緩やかな笹道が続く馬頭刈尾根上部。
足元に見える北秋川の山間集落。手前が小沢、奥が小岩の集落です。
白倉バス停に下る参道ルートの分岐。
途中の展望ベンチで小休止。もう少しでツツジが咲きます。
富士見台(大怒田山)。東屋があります。
振り返って大岳山。右の方に登り詰めているのが御坂尾根です。
尾根線に岩場が現れ始め、よく見るとここにもイワウチワが見つかりました。
つづら岩に何組ものクライマーさんが取り付いています。
岩の取り付き。クライマーの下降ルートを辿って岩の上に行ってみました。
岩の上で待っていたのはこの大絶景です。
ちょっとお邪魔しま~す。
こちらは鶴脚山と馬頭刈山方面です。
這いつくばって岸壁の下を一枚。。。下腹部がむずい!
そして見つけたのが、まさかのイワウチワの大群落です。
思わず息を呑みました!
御坂尾根の物と違って、広範囲に密集して咲いていました。
近づけないので遠目に一枚。
陽の光で判り難いのが残念です、、、
こちらは全て後ろ姿です。イワウチワは北向き斜面に咲くことが多いように思います。
いつまでも平和に咲き続けて貰いたいものです。
お腹いっぱいになって、千足沢ルートで下山します。
ルート上部はかなりの急傾斜帯が続きます。
今年名前を知ったヤマルリソウ。今まで気に留めて来なかったのが不思議な位の美しさです。
綾滝。周りにはハナネコノメの株もありました。
綾滝の下は荒れた沢を通過しますので、道を外さないよう注意が必要です。
一瞬、違和感を覚えたニリンソウ。調べると、花びら(実は萼片)が6枚の物も珍しくないそうです。
天狗滝。水量が少ないが残念です。
ヒメレンゲが大群落を作っていました。
小天狗の滝。
林道に出ました。
檜原御霊神社に下山の挨拶を済ませて千足バス停へ。1時間バスが無いので本宿まで歩くことにしました。
振り返って大岳山の前衛、高黒山の山容。
払沢滝バス停で16:18のバスを待っていた外人さん二人に、本宿まで行けば10分後の15:25のバスに乗れることを教えて一緒に走りました!
無事、バスに乗ることが出来て外人さんに感謝されました。そういえば日本語上手だったな~(笑)
イワウチワがきっかけで知った『花の百名山』。一昔前の山の姿が目に浮かんで来て、低山歩きの楽しみがまた一つ増えました♪。
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