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長沢谷と楢平、日原川左岸の巨樹巡り

日原林道、長沢谷、楢平(天祖山赤石尾根)( 関東)

パーティ: 1人 (ガバオ さん )

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行程・コース

天候

快晴

登山口へのアクセス

バス
その他: 往)JR奥多摩駅8:10発、日原鍾乳洞行きバスにて、終点日原鍾乳洞下車。
復)日原鍾乳洞入口16:06発にて、奥多摩行きにて奥多摩駅まで。(中日原バス停から乗車)
(注)バスが日原鍾乳洞まで行くのは平日のみです。

この登山記録の行程

日原鍾乳洞バス停(8:41到着/8:48出発)-八丁橋(9:13)-林道ゲート(9:16)-名栗沢の栃ノ木(10:03/10:14)-天狗のカツラ(10:22/10:40)-鍛冶小屋沢の栃ノ木(10:50/11:02)-赤石尾根取り付き階段(11:05)-唐松林道分岐(11:10)-長沢谷下降点(11:27)-長沢谷(11:34)-(長沢谷のカツラ)-二軒小屋尾根コル(11:46)-尾根の平坦地で小休止(11:52/12:05)-長沢谷(12:18)-長沢谷下降点(12:25)-赤石尾根取り付き階段(12:42)-楢平下部(13:13)-1,406m地点小休止(13:43/13:51)-取り付き階段(14:20)-八丁橋(15:08)-ガニ沢のカツラ(15:10/15:15)-小川谷橋(15:35)-(一石山神社参拝ピストン)-鍾乳洞バス停(15:50)-中日原バス停(16:02)

コース

総距離
約23.6km
累積標高差
上り約2,426m
下り約2,410m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

日原川上流左岸域を辿りながら長沢谷と天祖山赤石尾根の楢平の巨樹を訪ねて来ました。萌黄色の木々に囲まれた巨樹の存在感は圧倒的で美しく、長い林道も歩いた甲斐があったというものです。

≫谷が新緑に溢れる一歩手前、山肌が萌黄色に息吹く時期の日原川左岸を歩きたくてタイミングを計っていたところ、木曜日の予定が丸々空きましたので、急遽有給を取って日原に向かいました。バスが終点の鍾乳洞まで行ってくれますので、往復40分程の時間節約になることも有難い平日の特典です。

バスを降りると目の前に萌黄色に輝く小川谷の光景が広がります。空気はひんやりと締まって気持ち良く、休みを取って出掛けて来たのは正解だったとほくそ笑みながら日原林道に踏み入ります。

奥多摩屈指の巨樹の宝庫と云われる日原川上流左岸域は3年前に一度歩いているのですが、今回は愛読のガイド本に紹介されている長沢谷のカツラと、天祖山赤石尾根の中腹に広がる楢平(ならていろ)が目的地ですので、長沢谷までの長い林道歩きとなりますが、途中、名栗沢のトチノキ、天狗のカツラ、鍛冶小屋沢のトチノキなどの巨樹に立ち寄りながら歩けば束の間です。

林道が赤石尾根を回り込むと、目の前に忽然と日原川源流の山並みが広がって、その奥深さに思わず息を呑みます。見下ろすのが怖い程に切れ込んだ長沢谷も下降点まで来ると幾分谷底が近づいて見え、そこから谷に降りたついでに二軒小屋尾根のコルまで足を伸ばしてみました。

この径は且つて雲取山の主要登山道だった大ダワ林道の取付きで、私の古い記憶が正しければ、大学の登山サークルに入部した週末にいきなり雲取山に連れ出され、生まれて初めての奥多摩山行の下山に使ったのがこの道だった筈ですが、その時の記憶は殆どなく、大ダワ林道も既に廃道化して久しいようです。

長沢谷から日原林道に戻ると、次のお目当ての楢平に向かいます。楢平は天祖山の南に伸びる赤石尾根の中腹に広がる広葉樹林帯で、登山詳細図には「大木帯」と記されています。取付きから暫くは薄暗い杉林の中を歩きますが、途中で広々とした広葉樹林帯となり、見渡せば一目でそれと判る巨樹が点々と聳立しています。幹周4~5mクラスの巨樹が少なくとも5本はあったでしょうか、その立ち姿は夫々個性的で美しく、神々しくもあります。

時間が許せばのんびり昼寝でもしたい気分でしたが、終バスを逃すわけには行きませんので、後ろ髪を引かれつつ楢平に別れを告げると復路を一目散に戻ります。 途中、ガニ沢出合のカツラにも立ち寄り、最後は一石山神社に下山のご挨拶をして楽しい巨樹巡りの一日を締めくくりました。

本日の総歩数40,381歩、歩行距離28.8km、消費カロリー1,822kcal、脂肪燃焼量130g也。

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フォトギャラリー:77枚

平日の日原行バスは東日原より先の鍾乳洞迄行ってくれますので、往復で40分程の時間節約になります。

バスの窓から新芽色の稲村岩。

小川谷も程よい萌黄色です。

清々しい空気の中、日原林道を進んで行きます。

新緑の一歩手前の絶妙なタイミングの時に来ることが出来ました♪

八丁橋の手前の川筋に見える「ガニ沢のカツラ」。帰り際に立ち寄るつもりで先を急ぎます。

八丁橋(孫惣谷出合)には車が何台か停まっていました。

直ぐ先に車止めのゲートがあります。(バイクも自転車も通行禁止です)

冬枯れ色から萌黄色へ。。。

ヤマブキとヤマザクラと新芽の緑♪

芽吹き始めた渓谷。

一週間後には新緑色に溢れている事でしょう。

期待通り、萌黄色に囲まれながらの林道歩きです。

八丁山とお伊勢山の稜線だと思います。

こちらは、日影名栗山でしょうか。

名栗沢右岸の尾根腹の木々の中に、一目でそれと判る巨樹が立っています。

「名栗沢のトチノキ」です。近くに倒れた案内板があります。

幹周約5.5m、樹高24m。無手勝流巨樹番付では西前頭五枚目です。

林道の少し先に「天狗のカツラ」の案内板があります。入口→が山側を向いていますが、実際は谷側に降りて行きます。

「天狗のカツラ」幹周約7.4m、樹高約40mとあります。

天狗の名の由来でしょうか?、周囲の杉に負けじと南に向かって太い幹を伸ばしています。

3年前には見落としていましたので今回が初対面ですが、次期入幕は間違いないでしょう。

正面は、雲取山に続く野陣尾根(富田新道)です。

尾根の木々に囲まれながら、ひと際目立つ巨樹が見えてきました。。。

まるで山の主のような圧倒的な存在感に、思わず足が止まってしまいました。

砂防工事の光景とはアンバランスではありますが、「鍛冶小屋沢のトチノキ」です。

幹周約6m、推定樹齢は約400年です。

大きさが判り難いので、左脇にザックを置いて写真を撮ってみました。。。

赤石尾根の取付き階段の横で工事をしていました。(後ほどここに戻って来ます)

唐松谷林道入口の分岐標。「富田新道以外の登山道は通行しないで下さい。」との注意書きがありました。

赤石尾根を回り込むと、目の前に広がる日原川最深部の光景に思わず感激!

長沢谷下降点手前の看板。反則(!?)のマウンテンバイクが停めてありました。。。

ここから大雲取谷を辿って大ダワに続く道は廃道となってしまっています。

長沢谷への下降点。「上流工事中で落石の危険があるので河川への立ち入り禁止」の札がありますが、長沢谷の河原までは通行可能です。

足場の悪い傾斜地を慎重に下って谷に降ります。

憧れの長沢谷。昔ここに、二軒の‶もちたんぼ小屋″があったそうです。

今日のお目当て、「長沢谷のカツラ」は谷の右岸にありました。

ガイド本に依ると、幹周6.1m、樹高35mだそうです。

均整な立ち姿です。

折角ですので、二軒小屋尾根のコルに登ってみました。

尾根の西側は日原川の最源流、大雲取谷です。

気持ちの良い尾根のたわみで小休止。

ガイド本にあった「長沢谷上のミズナラ」(1,120m地点、幹周6.3m、樹高20m)だと思われます。

巨樹の後ろに聳える山は天祖山です。

再び谷に降りて林道に戻ります。

因みに、今回見かけた花は少なくて、ハシリドコロばかりが目につきました。

赤石尾根の取付きを目指して林道を戻ります。

工事現場の脇の階段が、天祖山赤石尾根(楢平尾根)の取り付きです。

杉林の中の作業道をジグザグに登って行きます。

取り付きから30分強で、突然広葉樹林帯に飛び出しました。本日最後のお目当ての楢平です。

踏み跡は無く、落ち葉の上を何処でも歩けてしまします。

大きな樹は遠目にも判ります。

幹周5m位あるでしょうか、、、根元にザックを置いて見ました。

倒れた巨木。長い年月をかけて新陳代謝が進んでいるのでしょうね。。。

南には石尾根の稜線。

幹周4~5m級の巨木、巨樹が何本も、、、正に巨木の宝庫です。

若い杉の木が小さく見えてしまいます。

1,406m地点を目指して、針葉樹林帯をもう少し登ってみます。

気が付けば、西側に雲取山が見えてきました。

本日の最終目的地としていた1,406m地点に到達しました。

大きな倒木をベンチ代わりに一休み。

時間があれば昼寝でもしたいところですが、、、そろそろ最終バスの時間が気になり出します。

時刻は13:50、16:06の終バスまで残り2時間15分のところで下山を開始しました。

楢平をもう一度ひと回り。

写真では大きさを伝えきれないのがもどかしい限りです、、、。

幹周4m級。

横から見ると姿が全く変ります。

後ろ髪を引かれながら尾根を降ります。

後は長い林道を戻るだけです。

お伊勢山(左)の奥が鷹ノ巣山だと思います。

林道に打たれたコンクリートに、楽しい足跡のモニュメント(!?)。

帰りがけに「ガニ沢出合のカツラ」(幹周7.1m)にも立ち寄りました。

小川谷に戻って来ました。

バス時刻まで30分近くありましたので、一石山神社に下山のご挨拶。

バスを待たずに、ぶらぶらと歩いて、、、

中日原バス停でバスに乗りました。いや~、今日は歩いた歩いた!

平日の5時前の奥多摩駅前はお店も開いていないので、電車で〆ながら帰路に就きました。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
トレランシューズ バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 ナイフ 健康保険証 ホイッスル 医療品
虫除け ロールペーパー 行動食 テーピングテープ

みんなのコメント

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  • ガバオさん、こんばんは~!

    平日に有給を取られて奥多摩の巨木巡りに行かれたのですね!巨木といえば師匠の
    十八番、カツラやミズナラなど見事な巨樹の番付を自宅にて堪能させていただきました~!
    大学の登山サークルで初めて連れていかれた山が雲取山というのも驚きました。スタート時点からレベルが違いますね。

    それにしても平日は静かな山歩きが楽しめて本当にいいですね!私事ですが、4月から
    今まで3年間派遣社員として働いた会社で正社員になりまして・・・でも半年間有給がなく、
    暗い気持ちです…。(笑)晴れた日の平日は会社の駐車場から大岳山などを眺めてため息を
    つくばかりです。(笑)

  • すーさん、こんばんは!

    ハイ、芽吹きのタイミングも天気も最高で、休みを取った甲斐がありました。

    正社員になられたことは何よりですね!。会社から大岳山が見えるのも素敵ですし、半年だけ辛抱すれば、紅葉の季節にはまた平日の遠出も出来るのではないでしょうか。

    私の初めての雲取山は、金曜日の昼に誘われて、夜の電車で奥多摩駅まで行って駅で寝て、翌朝の始発バスで鴨沢まで行って雲取のテン場で泊まって、日曜日に大ダワから日原迄歩いて、最後に鍾乳洞を見学して帰った記憶があります。要するにテント担ぎ役として駆り出されたようなものです(笑)!

  • お邪魔します

    大ダワ林道は 歩きそびれてしまっているので 残念なところ。
    みんな良い所だよと 言うので歩いてみたかった。

    ならていろの森は 良いところですね。 赤石尾根は 新緑の頃歩いてないので
    そのうち歩いてみたい。

    今度巨樹は 孫祖谷の方ですかね??

  • ガバオさん、こんにちは。

    日原林道の通行止めが解除され平日の静かな巨木巡りだったようですね。
    敢えて山に登るのではなく、このような奥多摩の林道をのんびりと歩くのも良さそうではと思っています。

  • いっきさん、こんばんは。

    大ダワ林道はもう10年以上通行止めで事実上廃道のようですね。
    昔、間違いなく歩いている筈なのですが、何しろ40年も前のこのですので、残念ながらどんな道だったか全く記憶がありません。。。

    楢平はもう一度行ってゆっくりしたいですし、そのまま赤石尾根を登り切ってみたいとも思います。孫惣谷も巨樹が多いらしいので是非歩いてみたいですね。

  • Bergenさん、こんばんは。

    実は、迂闊にも4月初めまで日原林道が通行止めになっていたことを失念しておりまして、帰ってから4月4日に通行止め解除されていたことを知りました(汗)。結果としては、登山者ゼロ、釣り人二人、工事関係者二人の静かな林道歩きを楽しめました。

    色々な歩き方が楽しめる奥多摩の奥深さを改めて知ることが出来たと思います。

  • ガバオさん、こんにちは

    なんだかもう奥多摩縦横無尽という感じですね。瓜生卓造氏の「多摩源流を行く」と言う本を読んだことがあるますが、なんだかあれを思い出しました。源流って響きだけでも魅力的です。巨樹をめぐる林道歩きは、山中に分け入るだけでなく、そこに暮らした人の営みも思わせます。

  • すてぱんさん、こんにちは。

    正真正銘の長沢背陵の山々を見渡し、長沢谷に降り立った時はやはり感無量でした。
    とは言え。今回も奥多摩の奥深さに只々息を呑むばかりで、縦横無尽どころか玄関先から漸く客間に通された感じで、居間や寝室、勝手口迄行きつくにはまだまだ時間が掛りそうです。。。

    昔は、日原川流域の其処かしこにあったという作業小屋は全てなくなって、道もどんどん変わっているようです。東京都の水源地としてお金をかけて保護されていることはあり難いことだと思います。

  • ガバオさん、こんばんは!

    今週は巨木祭りだったんですね〜。萌黄色が良いアクセントになって、山の美しさを引き立ている感じがします。それに加えての巨木達、これだけ大量にゲットすると、番付編成に悩みそうですね。どんな編成になるのでしょうか、今から楽しみです。

  • ぼっけもんさん、おはようございます。

    ハイ、このところずーっと足元ばかり見ながらの山歩きが続きましたので、今回は久し振りに♪上を向いて歩いて見ました(笑)。

    前回2018年4月28日に歩いた時は溢れる様な新緑の中でしたので、その一歩手前の萌黄色の新芽の中を歩くにはこのタイミングしかないと思っていたのが当たったようです。

    番付には頭を痛めそうですが、天狗のカツラの入幕は確実と思われます!

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