行程・コース
天候
晴れ。霞、雲あったが登山日和。富士山もばっちり!
利用した登山口
登山口へのアクセス
バス
その他:
御嶽駅7:04発滝本行バス。ケーブルカーは7:30発。
青梅線が御嶽駅に着くとすぐに登山客はまっしぐらにバス停へ向かう。青梅線は最終車両に乗れば、改札を出ることが早くできる。バスを降りてからケーブルの駅までかなりの急坂の舗装路。しんどいですが、頑張ってケーブルの順番をできるだけ前にすること。
この登山記録の行程
御嶽山駅(07:50)・・・裏参道分岐(07:58)・・・神代欅(08:06)・・・随身門(08:08)・・・御岳山(08:15)[休憩 7分]・・・長尾平(08:25)[休憩 10分]・・・鍋割山(09:30)[休憩 5分]・・・鍋割山分岐(09:50)・・・大岳山(10:40)[休憩 65分]・・・鋸山(13:05)[休憩 60分]・・・愛宕山(15:53)[休憩 5分]・・・奥多摩駅(16:15)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
大岳山はダントツに奥多摩の山々では大好きな山です。遠く街並みから見える大岳山はなんとも凛々しく頭を天に突きつけとても貫禄のある山です。どこからみても大岳山とわかる山容がとても格好良くみえて大好きな山のひとつです。
大好きだからこそこの山には今回5度目の登頂を果たしました。
はじめ3回はあまり天候もよくなく、富士山は見たことがなかったです。2019年に4度目の正直でやっと富士山とご対面。大きく裾野を広げた雄大の富士の姿に感動しました。そして今日も天気は登山日和でなかなかいい感じで、これなら富士山は問題なく見れるはずだと期待しておりました。ただ、なんか雲が多いし、結構霞んでいるような感じでした。でも頂上に着き、頂上標柱の先に大きな富士山がどんと構えている姿にやっぱり歓声ですね(笑)。登山者みんながやっぱり歓喜の声をあげていました。富士山が見えるっていうのはやっぱり素晴らしいことなんだなとつくづく思います。だからついつい富士山には登らず、遠くから眺めていたいって思ってしまうのかもしれません。
さて、今回のこのコース。ケーブルで御岳山にまず登り、ここから御嶽神社の奥の院へ向かう。さらに稜線は鍋割山へと続く。そして大岳山。さらにここからが面白い。大岳よりさらに西に登山道は伸び、稜線のアップダウンを繰り返し、鋸山へとつながっています。そしてこの鋸山からは鋸尾根のてっぺんをずうっとアップダウンもありながらどんどん標高を落としていきます。そして最後は愛宕山で締めくくり、奥多摩駅で無事登山終了となります。
この縦走はいろんな要素を含んでいて、飽きることがほんとにないほど楽しい縦走路です。今回はいくつもの頂を結びながら縦走しているので、ほぼすべて尾根道歩きになります。陽ざしが木々の間から差し込み明るく、尾根なのでとにかく風が気持ちがいい。もちろん小鳥のさえずりがいつも響き渡っている。気持ちの良いだけでなく、バリエーションがすごい!初めはケーブカー、御岳神社で登山の無事を祈れる、この辺りは花が奇麗!、奥の院へ向かうと杉林の中急登の連続、鍋割山近辺ではカタクリが群生、そして縦走路がとても歩きやすい、大岳山へ近づくにつれて徐々に岩場や鎖場が現れて段々荒々しさがでてくる。大岳山の頂上直下は、両手両足をつかい岩登りを行う、大岳から鋸山はアップダウンが適度に心地よい尾根道歩き=ここが本当に醍醐味です、そして鋸山で岩道の急登が行く手を阻む、鋸山は杉に囲まれ視界こそないがベンチがいくつもあり格好の休憩ポイント、そしてここからが鋸尾根のアップダウンを繰り返しながら徐々に高度をさげていく、途中岩道もあり、落差の激しい鎖場となる、ここからの景色が絶景で目の前に大きな山容の六ッ石山がどっしりと優雅に構えている、さらに岩場が激しくなり、鎖・梯子などが点在してまるで八ヶ岳を歩いているようにも錯覚する、そして最後に愛宕山、下りの長ーい階段がすごすぎる(笑)、で奥多摩駅にたどり着きます。もうありとあらゆる体験ができるのがこのコースの醍醐味です。
それでこのコースですが、今回私は御岳山から始まり奥多摩駅へ下山するルートをとっています。でも大岳山から鋸山へ縦走すると、かなり登山者が登ってきます。
果たしてどちらから登った方が得策なのか?です。
距離は約約11.9kmです。御岳山から奥多摩へ縦走した場合、コースタイムは6時間3分、登り約1,233m、下り約1,729mです。山のグレーティングで計算するとコース定数28です。
それが奥多摩駅から御岳山にすると。。。。コースタイムは6時間23分と少し長い、また登り約1,729m、下り約1,233mとなり、山のグレーティングで計算するとコース定数33になります。
一目瞭然で、このコースは、御岳から進む方がかなり楽ができることになります。実際に鋸尾根は今回かなり急こう配で下りていますので、相当登りはしんどいだろうなと想像できるほどです。このルートは御岳から進むというのが正解かもしれません。
またこのルートはこれだけバリエーションがあって、中身が充実しています。これはアルプスの縦走の練習になるため、非常によいルートです。ここは何度きてもよいと思えるほど、充実したコースだと思います。
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滝本駅からケーブルカーでスタート。
御嶽山駅。ここが今回の縦走のスタート地点です。
御岳平から見た景色。日の出山が目の前に見える。屋根はケーブルの駅です。
クサイチゴ(草苺)バラ科キイチゴ属の落葉小低木。
シャクナゲが綺麗でした。
キケマン(黄華鬘)キンポウゲ科キケマン属の多年草。黄色が色鮮やかです。
ニリンソウ(二輪草)キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。
御岳の神代ケヤキ。見上げるほど大きなケヤキの木です。
御嶽山神社。この神社の前が頂上ではありません。
御岳山の頂上は神社の中にあります。残念ながら朝が早くまだ中に入らないのです。今日は先も長く急がねばならないので、神社の脇で行けるところを頂上とします。もちろんしっかり登山の無事をお願いしました。
御嶽山神社からみた景色。真正面に見えるのが日の出山です。
御岳山を後にし登山道が奥へと伸びています。木々の間にとんがった山が見えます。これが御嶽山神社の奥の院です。これからここに挑みます。登るのが大変そうな感じです。
奥の院への分岐です。ここからあのとんがった頂きを目指します。
初めは杉の登山道を緩やかに登ります。
太い杉の木登山道を縫うように伸びています。
突然鎖場になります。と言っても鎖を使わなくても問題なく登れます。岩が目立ちはじめます。
発見!フモトスミレ(麓菫)スミレ科スミレ属の多年草。葉は卵形で葉脈にそって白い筋が入ります。白い花は小さく唇弁に紫色の筋が入っています。山のふもとに多いことから名前が付けられましたスミレです。
杉林をずっと登っていて景色のない登山道でしたが、急登の先にこんな絶景に出会えます。ここでしばらく休めます。
しばらくすると神社です。ここから道を巻くことができますが、ここから奥の院への最後の急登になります。ここまで来て巻いてしまったらなんか意味ないですよね。
神社の横より登山道は勾配を増し登ります。
奥の院1077m頂上です。今日2つ目の頂きです。木々の間に見える山がこれから目指す大岳山です。間近に見えます。
ここには三角点があります。
奥の院から急な下りで先に進みます。気をつけましょう。
その途中、大岳山が目の前に雄姿を見せます。これが迫力あって感動です。登ってしまうと山の形は見えませんが隣の山から見ると近いので迫ってくるものがあります。よし!行くぞーと気分が高まります。
巻道の合流点です。次に目指すのは鍋割山です。
鍋割山の登りがここから始まります。
鍋割山の頂上。
木々には囲まれていますが、大岳山がよく見えます。
尾根道がとても気持ちが良い登山道です。この登山道を進むと…
登山道の左右にはカタクリがたくさん咲いていました。和名:片栗、ユリ科カタクリ属に属する多年草。発芽から開花までに約7年かかると言われているので、今咲いているこのカタクリは長ーい時間をかけてこうして花を咲かせたいんだと思うとなんか感慨深いですね。
キジムシロ(雉莚) バラ科キジムシロ属の多年草。土の登山道に黄色が目立ちます。
いよいよ目指す大岳山がこんなに大きく見えます。さあ、行くぞー。
と、思っていると、岩場となり、登山道が険しくなります。
左に目を向けると今まで歩いてきた奥の院、鍋割山の稜線を見ることができます。歩きましたね。
2年前にはまだなかったのですが、こんな柵が出来てました。ここは左が崖で滑落事故が多発しているところです。これでもう怖くないですね。
岩の登山道を進みます。
階段もあります。
岩の間をすり抜け、岩場の練習になります。ちょっと緊張を持って注意して進めば問題はありません。こういう経験も少し出来るので八ヶ岳やアルプスに行く前の基礎体力作りにちょうど良いルートです。
大岳山荘に着きました。最後のトイレ休憩です。これから奥多摩駅まではトイレがないので、ここで済ませておきましょう。意外と綺麗ですよ。
トイレの脇はヘリポートです。丹沢の山々が見えます。
神社に挨拶をしてから大岳山に挑みます。
まずは階段上に整備された登山道を行きます。
突然岩場になります。ここを両手で両足を使って登っていきます。
険しさが増します。3点支持で登っていきます。だんだんと楽しくなってきますね。
頂上へ向けて九十九折に高度を上げていきます。頑張りどころです。
おお、格闘の末に頂上が見えました。
大岳山1266m頂上です。
二等三角点「大岳」があります。
そして、頂上標柱の先には富士山が裾野を広げ鎮座しています。思わず「富士山だー!」と歓声をあげてしまいます(笑)皆んさんみんなそうですね。
大岳山頂上からの絶景①
南面が開けて一望できますが、まずは丹沢の山々です。大山~最高峰の蛭ヶ岳そして富士山まで稜線が延びています。手前には浅間嶺の稜線です。
大岳山頂上からの絶景②
富士山を中心に撮影してみました。
左に丹沢、右には大菩薩連嶺です。
手前には笹尾根と浅間嶺です。
大岳山頂上からの絶③
笹尾根をズームアップして撮影。
手前は馬頭刈尾根、その奥に三頭山。
富士山のすぐ手前には御正体山・杓子山・三ッ峠山です。
大岳山頂上からの絶④
大岳山のすぐとなりにある御前山、そしてその奥に三頭山です。
大岳山山頂からいよいよ鋸山に向けて出発します。
いきなり急こう配を下ります。ここは岩も多く、浮石も多いので、ちょっと注意して下ります。
下る途中こういった節理が露出した岩をみることができます。
「滑落注意」と表示された場所もあるので、ここは慎重に下りましょう!
大岳山の西斜面を下りきるとこんな平坦な登山道に変わります。とても歩きやすい道になります。
1本道です。尾根上なので風が流れて、ほんとに気持ちがよいです。ここが一番のお楽しみって感じです。
それでももちろん尾根道ですから、大なり小なりアップダウンがあります。このアップダウンも登山道に変化があり、飽きさせません。
この鋸山への尾根道は必ず左斜め前に御前山を望みます。三角形の雄姿をいつも見ながら進むので、御前山にもまた行ってみたくなりますね。いまごろは御前山のカタクリが咲いているだろうな・・・
トウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)ツツジ科ツツジ属の落葉低木です。
トウゴクミツバツツジはおしべが10本あります。ミツバツツジは5本なので、それで見分けます。突然ピンクのツツジが現れてのでほんとに奇麗でした。
アップダウンの続く尾根道を鋸山に向けてひたすら進みます。
御前山からくる巻道との合流点です。左に行けば、大ダワ~御前山です。鋸山は直進です。
鋸山への頂上へ向けての登山道は岩がむき出しになり、険しさを増します。ここも板状の節理面が多数露出しています。
こんなようなところを九十九折に岩をぬって登ります。結構斜度がきついので登るのは頑張りところです。
少し斜度が緩み、まっすぐな尾根道を直登するようになります。その先が・・・・
鋸山1109mの頂上です。
頂上はこんな感じで、杉に囲まれて眺望はありません。でもベンチがたくさんあって、ここは昼食や休憩のポイントになっています。もちろんゆっくりと休憩タイムにしました。
御岳山・大岳山・鋸山と歩いて来ましたが、これまで全体の2/3です。残り3/1実はここからが本当の登山になります。それが鋸尾根という奥多摩まで続く尾根道ルートです。
鋸山からまず急坂を下ってスタートです。
鋸山の急坂を下るとすぐ、大ダワへの分岐です。この分岐を下ると急坂をいっきに下り、大ダワにでます。そこにはトイレもあるので、もしのときは行かざるを得ないですが、急坂を下るということは、急登をまた登ってここまで戻ってくる必要があるので、結構大変かもしれません。地図だとすぐなんですが標高差はあります。
大ダワ分岐を過ぎ、登山道はアップダウンがありながら、歩きやすい道が続きます。
三等三角点「沢入」です。
この三角点はちょっと開けていて、遠くの眺望を楽しむことができます。ビュースポットです。
尾根道は徐々に高度を下げながら先に伸びています。ほんとこの尾根道は風が気持ちよくて歩きやすいです。稜線歩きの醍醐味ですね。
途中、階段が現れました。このあたりからだんだん険しくなります。
登山道も根や岩の露出がしてきます。もうかなり歩いてきているので、躓かないように足をあげて歩きましょう。
容赦なしに登り返しもあります。
そして長く下った先には・・・・
いきなり開けた場所につきます。ここは鎖場コースの上部の岩場です。ここに鎖場があって約10m近く鎖で下りる場所があります。ここはこの鋸尾根の中で一番のビュースポットです。目の前のこの山は・・・六ッ石山です。左面の斜面は水根への急斜面、それより奥は倉戸山です。絶景です。実は今回この景色を見たくて来ました。六ッ石山はこちらから見ると左右に大きな尾根をもってコの字型になっています。左は榛の木尾根、右は石尾根です。
イワカガミ(岩鏡)イワウメ科イワカガミ属の多年草。岩場の代表的なお花です。
鎖場はこの岩壁の上部にあります。この上から絶景をみました。絶壁の上部にいたんですね。(怖!)
その鎖場とはこれです。岩場になんと根っこがのび、そこに1本のクサリが垂れ下がっています。
鎖場を後にしてしばらくいくと、登山道が根っ子だらけになります。
その先が危険く区域の難所になっています。特に雨の降った後などは岩がすべりやすくなるので注意です。
そして、鎖場・階段と続きます。
さらに登り返します。なかなか楽しい縦走ができます。
そして3段の梯子が岩場にかけられています。これを超えると・・・
大天狗・小天狗の石像が祀られている天聖神社の岩峰に着きます。眺望が抜群です。鎖場からこの祠までは、一瞬八ヶ岳の岩場を通過しているような錯覚をします。もちろん注意してあるきますが、岩場通過・鎖場・梯子・階段など岩場の稜線歩きを凝縮したような場所なので、とてもよい練習コースですね。
それでは、奥多摩駅にむけて岩場を下ります。
登山道はこのあと杉林の樹林帯になります。九十九折にどんどん高度をさげていきます。これをもし逆ルートで登るとなると結構きつい登りを強いられます。距離も長い登りになるため、大変なルートだと思います。(いつも下ってます)
途中、棒ノ折方面の山稜を望める場所があります。送電線が走っている場所があります。
急坂もあったりします。なかなか長い下りです。
まっすぐに伸びた樹林帯を進むと尾根から外れ舗装路にぶつかります。そして・・・
愛宕神社の鳥居になります。
実はこれが最後の難関です。ここまで歩いてきて、え、まだこんなに歩くのという感じで、石段の1段1段が腿にきます。
愛宕神社で登山の無事にお礼をします。愛宕山に上る石段を上ると、火の神を祀る本殿がありますが、この階段すらも最後にちょっときついです。巻道があって、つい通り過ぎたい気持ちになりますが、挨拶はしたいですね。
愛宕神社をあとにしますが、少し下ると石を幾重に積み重ねたお城の石垣がでてきます。天然石を積み重ねた「野面積」というものでしょうか?地図をみてもこの愛宕山は山城であった場所ですよね。
そしてこの愛宕山。とても有名なのがこの石の階段です。めちゃくた長くそして急な階段。上から見下ろすとちょっと怖い感じ。もう登山で足は疲れ切っているのでここでこけたら大けがですから、ここは慎重におりましょう。
見あがると、なんとこれを登るのはかなり腿が崩壊しそうな気がします。∴私はこのルートは奥多摩駅から登りません(笑)
なの急な長い石の階段のあとも実は結構しんどい急坂が続きます。愛宕山まで登るのは結構ヘビーな登山になりますね・・
愛宕山をおり、多摩川にかかる橋をわたります。河原はキャンプ場です。
そして、奥多摩駅に到着です。御嶽駅~奥多摩駅を山をつたって大縦走!無事に下山できました。楽しかったです。
今回のご褒美は立川で途中下車。某有名な中華料理人のお店で、麻婆豆腐を頂きました。登山でお腹ペコペコでしたからライスをお変わりして、満腹に(笑)ご馳走様でした。
装備・携行品
アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
バックパック | スタッフバック | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル | 帽子 |
グローブ | サングラス | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 |
カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 |
虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ |
トレッキングポール |
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