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五色の天蓋の下を歩く  三頭山(3A)

向山 三頭山 ヌカザス山( 関東)

パーティ: 1人 (すてぱん さん )

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行程・コース

天候

晴れのち曇り

登山口へのアクセス

バス
その他: (行き)JR奥多摩駅より 7:25発 西東京バス 奥12小菅の湯行き 8:10 余沢バス停
オマキ平ハイキングコース登山口に公衆トイレあり

(帰り)小河内神社バス停より 14:18 奥多摩駅行き臨時便

この登山記録の行程

余沢(08:10)・・・向山(9:24 9:34)・・・向山分岐(10:26 10:36)・・・三頭山巻道分岐(10:51)・・・ヌカザス尾根分岐(11:50)・・・ヌカザス山(12:29 12:45)・・・イヨ山(13:23)・・・小河内神社(14:15)

コース

総距離
約13.9km
累積標高差
上り約1,429m
下り約1,469m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

自然林が豊かに残る三頭山の西側(小菅村側)を、紅葉を楽しみに歩きました。今回はなるべく静かに歩きたいと思い、三頭山のピークを踏まずに巻道を行きましたが、標高1100から1400mあたりは紅葉が見頃でした(1400m以上は歩いていないので未確認)。2年前にもほぼ同じコースを歩きましたが、今回の方が紅葉も鮮やかな印象でした。

計画のポイントは秋の紅葉を楽しむこと。候補もいくつかあったのですが、皆さんのレコから判断して標高1300-1400mあたりが紅葉の見頃だろうこと、なるべく静かに歩きたいことを加味して、三頭山ピークをあえて巻くコースとしました。9月に北アルプスの表銀座を縦走した際に筋力不足からか足首の腱鞘炎を起こしてしまい、回復に長い時間がかかり、筋力不足は克服できていません。代わりにインソールを購入。今回はそのテストも兼ねています。巻道は三頭山山頂を踏むよりもコースタイムで40分ほど短く、都民の森側から登ってくる大勢の登山者と別に歩ける利点もあります。そして何よりも、いっきさんに紅葉が素晴らしいとアドバイスいただいたことも大きな動機でした。

余沢(よさわ)バス停で降りたのは二人だけ。オマキ平ハイキングコースの起点には、立派な公衆トイレがあり助かります。見上げると周囲の山腹は色づいており、期待が高まります。しばらくは針葉樹の植林帯を進みますが、やがて広葉樹の中を進むようになり、標高1000mあたりからは色づきが良くなってきます。暗い針葉樹林から明るく広やかな紅葉の中に飛び出すとそこが向山(オマキ平)です。ここは標高1078mですが、植樹でもしたのかカエデ類が多く、色鮮やかに紅葉しており、思わず声が漏れます。2年前と比較しても今シーズンは良い状態です。鮮やかな赤や、黄色、さらにはまだ紅葉していない緑も加わり、これは五色の天蓋だなと感じました。

しばらく紅葉を楽しみあたりを散策してから三頭山へのコースに戻りますが、指導標の方向と実際の三頭山の方向が正反対です。あたりはオマキ平と呼ばれるように平坦で、落ち葉もつもり、踏み跡は不明瞭。ここではGPSやコンパスの方向を信じて、尾根をたどります(キックバックするのでしょうか?)。すぐに正しい方向を示している次の指導標が見つかり、進路が正しいことを確認します。ここは2年前も判断に少し迷ったところだったのですが、今回もいささか強引に尾根に乗りました。しばらく広やかな尾根が続きますが、その大部分は広葉樹。標高が高まるにつれて紅葉も鮮やかさを増して行きます。また、同じバスを降りた方と向山(オマキ平)ですれ違った他は、鶴峠からの道と合わせる向山分岐まで誰ともすれ違わず、紅葉を独り占めしました。一方、鶴峠方向からは次々と登山者が登ってきて、三頭山に向かって行きます。

向山分岐から神楽入りノ峰手前を三頭山山頂へのメインコースから分かれ、巻道を入ります。分岐には指導標らしき小さな木片がありましたが文字は判読できず、巻道を進行方向左手に入ることを意識して進む必要がありますが、踏み跡は明瞭です。巻道は「山と高原地図」には表記がありますが、国土地理院やヤマケイオンラインの地図には示されていません。当初の2/3は北斜面で私の通過した午前中は陽がさしていませんでしたが、時折ドラマチックな光景が広がり、残り1/3の西斜面は陽を浴びた紅葉を楽しめます。この区間では巣箱の巡視をしていた2名とすれ違った他は誰とも会わず、狙い通りの静かな山歩きを楽しみました。巻道はおおむね標高1350m付近を等高線上につけられていますが、路肩が崩れている箇所もありましたから、そこだけ注意。ピークを踏むことなく1時間ほどでヌカザス尾根に合流。三頭山山頂を経由するよりもコースタイムで40分ほど短縮できます。まあ、その分展望はないのですが、今回の山行のテーマは紅葉ですから、これで良いのです。

ヌカザス尾根も鮮やかに紅葉していて大いに楽しませてくれたのですが、ここまでベンチのようなものはなく、休憩に適した場所もありませんでした。どこでランチにしようかなと考えながら進みますが、ヌカザス山手前にはオツネの泣坂、その先もさらに滑りやすい急斜面が続き、休憩適地がありません。まあ、普通ならよく整備された三頭山山頂で周囲の展望を楽しみながら休憩するのが良いのでしょう。足首や膝に不安を抱えているのですから、急なヌカザス尾根は避けるべきだったのかもしれませんが、なんとか乗り切ることができました。結局ランチは狭いイヨ山ピークの片隅で、紅葉を眺めながらとりました。この間、猟犬を連れた猟師さんや猿と出会ったりしながら奥多摩湖畔に降りた時には、足にトラブルが出なかったことにホッとしました。

コース定数30 歩行5時間29分 コースタイム比0.97

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フォトギャラリー:63枚

余沢バス停で降りたのは二人

後で調べてみよう

オマキ平ハイキングコース入り口には公衆トイレもある。登山口は道路の左側

しばらく針葉樹の植林帯を進む

こんなところを静かに歩けるのは、秋ならではの喜び

暗い針葉樹林を抜けると向山(オマキ平)標高1078m

コースをそのまま進まず、向山(オマキ平)であたりを歩き回ることをお勧めする

展望台は朽ちていて登れない

ああ、これは五色の天蓋じゃあないかと思った

聞こえるのは木の葉の散る音と鳥の囀りだけ

向山(オマキ平)は、ここだけ楓類が多いように感じられ、登山口の立派なトイレ、展望台や東屋の存在を考えると、観光目的で植樹されたのかもしれない。

今回の方が、2年前に訪れた時よりも紅葉が鮮やかな印象

向山(オマキ平)で紅葉を楽しんでコースに復帰する際は、踏み跡が不明瞭なのできちんと進行方向を見定める必要がある。尾根もしばらく広やかなので、踏み跡がやや不明瞭な箇所がある。

標高1200mあたりからはブナの木も大きくなってくる

向山分岐。鶴峠から上がってくる登山道と合流する

鶴峠方向からはたくさん人が登ってくる。静かに歩くなら、余沢起点がいいのかもしれない

樹間から三頭山

三頭山山頂と巻道の分岐。 三頭山の西斜面を標高1300m付近をほぼ等高線に沿ってトラバースする。今回はピークを踏まずに巻道をいく(画面左手)。

巻道の2/3は北斜面なので鮮やかさに欠くが、静かで時折ドラマチックな景色が広がる。

この巻道で出会ったのは、巣箱の巡視調査をしていたお二方だけ。おそらく都民の森側から三頭山を目指した登山者は多かっただろうから、ピークハントが目的でなければこの静かな巻道は魅力的だ。、

一部このように崩れているところもあるが、歩行に大きな支障はない

巻道の残り1/3は西斜面で日当たりもよく、紅葉も鮮やか

巻道とヌカザス尾根の合流点

オツネの泣坂を振り返る。滑りやすい急斜面で要注意。膝に不安があるのに、これはコース選定を誤ったか?

ヌカザス(糠指))山にはベンチもないが、ここでランチ。

ヌカザス山からも急降下。イヨ山の手前で一匹の猿と出会った。お互い目を合わさないようにして通過。故に撮影もしていない。

奥多摩湖へ

湖畔の遊歩道を歩き・・・

浮橋(私の子供の頃はドラム缶橋と呼ばれていたはず)を渡って小河内神社へ。観光客(登山者も観光客には変わらないけれど)も多い。

小河内神社のバス停に着いたら、幸いすぐに臨時バスが来たのですかさず乗車

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • すてぱんさん。こんにちは。

    向山のモミジと黄金色の森、見事なタイミングだったようですね。
    土日までがベストでしょうからここも行きたいあそこも行きたいで悩みます。
    良い情報、ありがとうございます。

  • すてぱんさん、こんばんは!

    遂にあの巻き道を歩かれたんですね。
    確か、いっきさんのお勧めだったかと。

    五色の天蓋とは何とも魅力的な京葉ですが、今週末は間に合いそうなので、非常に心強い判断材料となりました!

    余沢ルートは歩きたいのですが、前も申した通り、我が家からでは7時台のバスに乗ることが出来ないのが悩ましいところです。

  • てんてん さん、コメントありがとうございます。

    気を揉みましたが、今シーズンの紅葉は昨年よりも状態も良く、時期も1週間ほど早めに進んでいるように感じました。

    確かにこの時期は、あそこも気になる、こちらにも登りたいで迷いますね。
    私は、これまでの体力低下と、腱鞘炎の治療に時間がかかったために、休み休み登ろうかなと思っています。

  • ガバオ さん、コメントありがとうございます。

    はい、あの巻道を行きました。都民の森側から三頭山を目指す人も多かったでしょうから、ピークハントが目的でなければ、この巻道は静かでいいですね。

    上野原ー鶴峠とアプローチされている方は多いように感じました。向山(オマキ平)の方がずっと歩く人が少なく、静かだと思いますが、国土地理院の地図を見る限りこちらのコースも広葉樹のマークがたくさんついていますね。意識しているラインの一つが、「多摩川の分水嶺を全て踏む」ですので、いつかは鶴峠コースも歩いてみたいと思っています。

  • 紅葉良かったようですね。
    巻き道は 午後の方が日が当たり 綺麗なんです。

    今年は奥多摩へ里帰りは 諦めました。
    新緑の頃にでも行ければな~

  • すてぱんさん、紅葉情報ありがとうございます。
    三頭山は人工林の山かと敬遠しておりましたが、こんな自然林も残っていたんですね。
    今後の計画の参考にさせて頂きます

  • さいよん さん、コメントありがとうございます。

    山道はその日の天候や季節はもとより、どの時間帯を歩いたなどでも印象が異なるものですよね。山歩きは一期一会だよなあ、と思いますし、出会った美しい景色を愛でたいと思います。

  • take3 さん、コメントありがとうございます。

    以前「山と渓谷」に掲載された山田哲哉氏の随想に、奥多摩周遊道路の開発でいかに豊かな森が失われたのか、それでもなお三頭山の西側斜面にはその面影が残っているといった趣旨の記述があり、山梨側からの三頭山の魅力を知りました。

    このコースも一部針葉樹の植林帯はありますが、そのほとんどが広葉樹で大変好ましく感じました。

  • ごめんなさい さいよんは 嫁さんので 間違えてログインしちゃってました。

  • いっきさん、コメント改めてありがとうございます。

    教えていただいた巻道、今度は時間を変えて歩いてみたいと思います。
    とはいえ、屈曲部で陽を浴びて紅葉する西し斜面が見えたり、そしてに何より静かなのが好ましく思えました。

    ご夫婦とも山歩きされるなんて、羨ましいです。

登った山

ヌカザス山

ヌカザス山

1,175m

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