行程・コース
この登山記録の行程
岩木山神社(06:00)・・・百沢コース登山口(06:38)・・・姥石(07:44)[休憩 5分]・・・焼止りヒュッテ(08:46)[休憩 5分]・・・錫杖清水[休憩 10分]・・・鳳鳴ヒュッテ(10:56)・・・リフト分岐・・・岩木山頂駅(12:09)[休憩 18分]・・・巨木の森分岐・・・嶽温泉(14:06)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
晴れ予報で喜び、出発しましたが、スタート時点で岩木山の上半分は雲の中です。強風の予報も出ていましたが、現場判断することとし、スタートしました。神社の参道並びにスキー場に向かう道はすがすがしい朝の空気の中、とても気持ちよく歩くことが出来ました。少しずつ傾斜が増し、道の状態も徐々に登山道らしくなってきます。焼止まりヒュッテまでは計画通りです。このすぐ先から雪渓が始まることは想定していましたが、雪も解けてきたため、最初は渡渉との戦いです。雪渓の下に川が流れていることはよくありますが、このような場所は特に踏み抜きしないように注意が必要です。数十メートル沢登り、渡渉、ひやひやする薄い雪渓を登ると、徐々に雪渓が広がってきます。同時にガスも濃くなり、周りがほとんど見えません。目印も何もなく、ただただ上を目指して登ります。この日の雪渓は意外に硬く、しっかりと軽アイゼンの歯を食い込ませなければ滑ってしまいます。雪道に慣れている人は問題ないのですが、不慣れなメンバーが2名いたため思うように進めません。この区間の通過には2倍の時間がかかってしまいました。事前調査のレポートではアイゼンなしで登る人もいるようなので、技術レベルが高いのか、雪の状態が歩きやすいのか考えてしまいました。ここから下って引き返すことはさらに危険なため、急遽不慣れなメンバーに対し、現地講習会となりました。この成果も出てきて、徐々に歩けるようになったころには雪渓はもう終わりです。ところが1400mを超えたころから風が強くなり、一の御坂終盤では歩けなくなるような強い風で、風が弱くなるタイミングで数歩移動し、鳳鳴ヒュッテまでのわずか50mくらいがなかなか進めません。なんとかヒュッテの中に入り、小休止です。この先山頂までは20分ほどですが、この風の中を進むことは出来ないと判断し、ここから嶽温泉側に下山することとしました。正確な風速はわかりませんが、油断すると飛ばされるくらいの風で推定20mくらいと思います。数分遅れて小屋に来た人がいましたが、ヒュッテの直前で飛ばされた人を目撃したようです。さいわい傾斜はあまりない場所なので問題なかったようですが、その方も風で人が飛ばされる光景を初めて見たようです。その後、8合目の駐車場方面に向かいましたが、樹林帯に入れば風の影響はなくなり一安心です。途中、一人の若者が山頂を目指し小走りですれ違いました。その後、我々が下山口の近くまで降りた時にこの若者が無事に山頂まで行き我々を抜かしましたが、彼もかなりの強風で苦労したようです。今回無事に下山し、山頂こそ行けませんでしたが、山の厳しさを体験できた貴重な一日でした。