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シロヤシオを訪ねて同角山稜−檜洞丸ー石棚山稜 (6C)

同角ノ頭−檜洞丸ー石棚山( 関東)

パーティ: 1人 (すてぱん さん )

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行程・コース

天候

一日目:曇時々晴れ 二日目:晴れ

利用した登山口

玄倉   箒沢公園橋  

登山口へのアクセス

バス
その他: 新松田駅から富士急バス西丹沢行き
始発7:20のはずだが、7:10に増発バスが出た

この登山記録の行程

【1日目】
玄倉(08:00)・・・雨山橋・・・ゲート(10:06)・・・大石山(11:32)・・・同角ノ頭(13:25)・・・同角山稜分岐(14:30)・・・石棚山稜分岐(14:43)・・・檜洞丸(14:59)

【2日目】
檜洞丸(05:25)・・・石棚山稜分岐(05:41)・・・同角山稜分岐(05:53)・・・県民の森分岐(07:00)・・・板小屋沢ノ頭(07:36)・・・箒沢公園橋(08:49)

コース

総距離
約19.5km
累積標高差
上り約2,369m
下り約2,196m
コースタイム
標準11時間15
自己9時間43
倍率0.86

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

玄倉の碧い水、清楚なシロヤシオの花とブナの新緑、いつも気になっていたピラミダルなピーク同角ノ頭と一石三鳥を狙って玄倉からユーシンを経て登ってきた。

<花付きは悪くないがシロヤシオの開花は例年より1週間以上早い>
同角山稜では標高1200m辺りまではほとんど花が落ちていたが、標高1350mから上では樹上にたくさんの花を残しているシロヤシオもたくさん見られた。開花は昨年より1週間以上早いようで、見頃は過ぎつつあるように思われた。小屋の方は、今年はブナの芽吹きも20日以上早く、ミツバツツジも散っている株の横にまだ蕾のものがあったりとばらつきが大きく、異常気象だといっていたが、下山後に5月の平均気温を超えた日数が過去140年間で一番多いと聞き、納得。

<玄倉からユーシン>
同角山稜に取り付くには、玄倉からユーシンへの林道をコースタイムで3時間(今回私は2時間)歩かねばならず、アプローチが長い。しかし、ユーシン渓谷の碧い水や藤、山ツツジ、まぶしい新緑、カジカガエルの声を楽しみながら進む。ここは秋の紅葉も素晴らしそうだ。途中8つの隧道を通るが、このうち新青崩隧道は屈曲して出口が見えないため、中は真っ暗闇で、進むにはヘッドランプが必要。

<ザレたやせ尾根を進む同角山稜>
ユーシンロッジ(休業中、トイレあり)を過ぎて同角山稜に取り付くといきなり急登が始まり、花崗岩の「大岩」を経て大石山から先は、ザレたやせ尾根の登りになる。技術的には難しくないものの、注意して進む必要がある。傾斜もきつく登り応えがあるが、なによりミツバツツジ、シロヤシオ、ブナなどの新緑に励まされる。痩せた足場の悪いところほどツツジがきれいに咲いている(気がする)。花に夢中になって足下がおろそかにならないように。所々緊張を強いられるが、変化に富んだ面白い尾根道だ。マイナーなルートだと思っていたが、意外にすれ違う登山者も多かった。ツツジ新道よりもシロヤシオなどとの距離が近く感じられるのも好ましい。

檜洞丸の青ヶ岳山荘に宿泊。結果的には一日でも歩けたコースだったが、山中に一泊すると朝晩の一番美しい時間を山中で居ながらにして楽しむことができ、その価値は十分にあると思う。

<豊かなブナの林が残る石棚山稜から箒沢>
当初ツツジ新道を下る予定だったが、小屋の方の勧めに従い、豊かなブナの林が残る石棚山稜を箒沢に下るコースに変更。ここも同角山稜と共にややマイナーなルートだが、その分誰ともすれ違わず静かな山歩きが楽しめた。ミツバツツジやシロヤシオも魅力だが、このコースではなによりブナの大木がたくさん残っていることが素晴らしい。檜洞丸からテシロノ頭を経て石棚山までは同角山稜と対照的なたおやかな尾根だが、県民の森への道を分けて箒沢への下りにかかると、一転雨でえぐれ、岩がゴロゴロしている急傾斜となる。痩せたところはさほどないが、ここも慎重に下りたい。

ルート定数55.3、主観的グレード、ざれた鎖場、痩せ尾根があることを考慮して6C

これで6週間連続登山。梅雨入り前のかき入れ時?

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フォトギャラリー:38枚

鮮やかな新緑の中、あちこちに藤の花が咲いている

新青崩隧道は長さ327mだが、屈曲しているため出口が全く見えず、ヘッドランプ必須

ユーシン渓谷の碧い水

ユーシンロッジ
現在は休業中とのことだが、スタッフが入って作業をしていた

同角山稜に取り付くといきなり急登

大石。上に登ると展望が開ける

ザレたやせ尾根が続き、クサリ場やはしごも出てくる

大石山

大石山山頂直下のザレ場につけられた長いクサリ(下から見上げたところ)。滑るので慎重に

登山道のあちこちにシロヤシオツツジが散っているのだが、標高1350あたりから樹上に花を多く残した株がたくさん見られるようになった

ザレたやせ尾根の急登をなぐさめてくれるミツバツツジ
尾根が痩せた足場の悪いところほどたくさんつつじが咲いているように思えたのは気のせいだろうか?

アセビの新芽も彩り豊かで楽しい

シロヤシオ

長いはしご。少し高度感があるが慎重に進めば問題ない

ミツバツツジ

ザンザ洞キレットに掛かる木の橋。緑に覆われて目だたないが、足下はすっぱり切れ落ちている。この辺りまでが同角山稜の核心部だろうか

崩壊した登山道を巻いて進む

気になっていたピラミダルなピーク、同角ノ頭に登頂

同角ノ頭で初めて花を落としていない満開のシロヤシオに出会う

バイケイソウの群落の中、檜洞丸山頂に向かう

本日お世話になる青ヶ岳山荘

今日登ってきた同角ノ頭を満足しながら眺める

朝焼けを背景に蛭ヶ岳

熊笹ノ峰を経て大室山

朝焼けの富士山
昨日は曇っていて全く姿が見えなかったが、今朝はスッキリとみることができた

朝焼けに映えるブナの木

シロヤシオは昼の強い光ではなく、朝の爽やかな光に良く合う

石棚山稜は豊かなブナの大木に覆われている魅力的なコースだ

たおやかな尾根道も石棚山まで。玄倉への道を分け、箒沢に向かうと一転して雨で浸食された急斜面となる。登りの方が安全だろうが、傾斜もきつい。

急激に高度を下げていくが、ようやく沢に出会う

おまけ
樹齢2000年と言われる天然記念物「箒杉」

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • すてぱんさん

    こんにちは。
    同角ノ頭、良い姿ですよね。
    あの山容を見たら行ってみたくなりますよね。
    私も蛭ヶ岳山頂から見る度にあこがれて、1泊2日の日程でもいいからと登ってしまった口です。

    このコメントは2020年に書いていますが、通行止になっている玄倉林道が無事復旧して、また同角山稜を歩ける日が来ることを祈っている次第です。
    それとすてぱんさんの各地のシロヤシオ情報も、毎回楽しみにしています!

  • 鋸太郎 さん、古い記録にもコメントいただき、ありがとうございます。

    檜洞丸から蛭ヶ岳を巡っていると、同角ノ頭がちょうど少し覗き込むような角度で端正な姿が望めますよね。青ヶ岳山荘の方に名前を教えていただいてから、ずっと登ってみたいと思っていました。

登った山

檜洞丸

檜洞丸

1,601m

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