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那須岳 「茶臼~朝日岳~三斗小屋温泉テント泊からの三本槍岳縦走」

那須岳(茶臼岳・朝日岳・三本槍岳)( 関東)

パーティ: 1人 (もりー さん )

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行程・コース

天候

1日目:終始晴れ 2日目:終始ガスで景観はあまりなし

登山口へのアクセス

電車
その他: 電車にて黒磯駅まで。黒磯駅からは、東野バス アットとちぎ(1番乗り場)より、那須ロープウェイ山麓駅まで向かう。山麓駅からのロープウェイは20分に1本程度(天候により変更がありそう)。ロープウェイ乗車時間は5分程度。降りたら登山道。

この登山記録の行程

【1日目】
黒磯駅(8:00発)・・・ 東野バス(アットとちぎ 8:05発)・・・ 那須ロープウェイ山麓駅(9:20着)・・・ 那須ロープウェイ山頂 (9:30) ・・・ 茶臼岳 登頂(10:05着~10:35発)・・・ 峰の茶屋(11:00着~11:30発)・・・ 朝日の肩(12:05)・・・ 朝日岳 登頂(12:15着~13:15発)・・・ 熊見曽根(13:35)・・・ 隠居倉(13:55)・・・ 三斗小屋温泉(14:40)★三斗小屋温泉にてテント泊

【2日目】
三斗小屋温泉(4:50発)・・・ 隠居倉(5:50着~6:00発)・・・ 熊見曽根(6:30)・・・ 清水平(7:15)・・・ 北温泉分岐(7:25)・・・ 三本槍岳 登頂(7:40着~8:30発)・・・ 熊見曽根(9:10)・・・ 朝日の肩(9:20)・・・ 朝日岳 登頂(9:30着~10:20発)・・・ 峰の茶屋跡(11:00)・・・ 峠の茶屋・県営駐車場(11:55)・・・ 那須ロープウェイ山麓駅(12:10)・・・ 黒磯駅(13:10着)

コース

総距離
約15.2km
累積標高差
上り約1,604m
下り約1,604m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

【1日目】
今回は、山部のみんなと日程も合わない事から単独で行く事に。
地元から始発で、黒磯駅まで向かう。
黒磯からは、東野バス アットとちぎ(1番乗り場)より、那須ロープウェイ山麓駅まで向かう。バスは土曜午前でも1時間に2本程度。バスで揺られる事、約1時間で山麓駅に着く。
ここから登る事も出来るようだが、アスファルトを行く事になるのであまりお勧めをしない。
私は登りはロープウェイ、下りは徒歩で山麓駅まで来てしまうつもりなので、片道切符750円を購入。
ロープウェイは20分に1本程度(天候により変更がありそう)。乗車時間は5分程度であっいう間に頂上駅につく。降りたらすぐに茶臼岳への続く登山道となる。

やっと山だ!
茶臼までは、小石と砂混じりの勾配を行くのだが、すぐに大きな石と岩に変わっていく。難しい場所もなく、ここらへんは人も多かったが、30分程度で登頂。
山頂はそこそこ広くて、人が多くても十分に休めるスペースがあった。周りの人もスニーカーのほうが多く、ここで降りる人もたくさんいそうであった。
少し腰を落として、晴天の雲を眺めていた。

茶臼から朝日岳に向かうには、一度下ってから、峰の茶屋を通って行く事になる。峰の茶屋は、ロープウェイ山麓駅から登って来た際も辿り着く合流点となっていて、ここから朝日岳方面へと伸びていく。
峰の茶屋には避難小屋となっているようで、中には10人くらいが入れそうだった。
表もベンチが幾つかあり、フラットなところなので多くの人が休憩をとれるスペースがある。ただ風が強い時もあり、軽いものなどを飛ばされないように注意したほうが良い。
この小屋前でも少し腰をかけてお菓子を食べて、朝日岳へと向かう。

谷沿いの道を歩いていくわけだが、歩きやすく難しいポイントはない。20分も行くと鎖場が出てくるが、足場も余裕があるので問題はない。

ここらへんから辺り一面の景観が、硫黄の土の色になってくる。行く道も岩場となってきて、多少傾斜も感じるが、あっという間に朝日の肩に到着。
ここにも数個のベンチがありひらけている。すぐ先に朝日岳が見えるので急いで向かう。10分かからないくらいで登頂。
晴れて事もあり景色が素晴らしかった。
頂上はそれ程広くはないが、滞在する人も少なかった。
私はお土産に持たされたブルーベリージャムとパン2つ、たらこ雑炊、ようかんを食べて、コーヒーを挽いて、のんびりと1時間ほど景色を山を楽しんだ。
トンボとちょうちょがたくさん舞っていて、筑波山を思い出した。
山麓駅からかなりのんびりしながら2時間で登頂。今回は泊まりでのんびりするつもりだったけど、余裕がありすぎる…
とは言え、のんびりだけしてはどうにもならないので、そろそろと、朝日の肩から分岐点に向かい、行き先を確認する。
ここから清水平を経て三本槍岳へいくか、熊見曽根を経由して三斗小屋に向かうか、と別れていた。
今夜は三斗小屋でテントを張るため、左へと足を運ぶ。時間にして13:00頃。ここら辺までくると人がいだいぶ減ってくる。
硫黄色の細い道を進み、熊笹の林を抜けて熊見曽根を超える。ここら辺の道から徐々に奥地といった雰囲気が出てくる。隠居倉に着いた時には少し疲れを覚えていた。
ただここに来た時もとても晴れていて、周りを見渡すと、正面に三本槍岳、右手に熊見曽根、朝日岳、後ろに茶臼岳と素晴らしい景色だった。今回の旅で行くべき山が一堂に眺められた事に感動した。老夫婦と写真を取り合い、この場所を後にした。
ここからはひたすら下り進むのだが、この道を明日登るのかと思うと厳しいなと思ったりもした。現に地図でもこの下りは40分、登りは80分となっていた。あと少しと心の中でつぶやきながら、もくもくと上がる煙を見つけた。どうやら源泉のようだ。あたりは硫黄の匂いがひどく強かった。表札には、三斗小屋まで0.6kmとある。神社、鳥居が見えてきたら三斗小屋はもうすぐだ。

三斗小屋温泉 煙草旅館についたのは、14:40頃。
(ここには煙草旅館と大黒屋の2つの宿がある。)
テント場の説明や露天風呂のことを聞く。
露天は15:00からは女性のみとなるとのことで、タイミングが悪かったが、宿の入口横の靴置き場に荷物を置かせてもらい、急いで10分だけ入った。大きい湯船で温度は少し低め。とても良い湯だった。
この風呂は、宿かテントで宿泊した人限定とのこと。山行の果てにこの風呂はたまらない。お勧め。
風呂上がりのまま、テントを立てるのは少々寒くもあったが、取り敢えず設営を終え、道は荷物を放り込んだら、ビールを買いに行った。
一服もしたく場所を探していたら、大黒屋の前に小さな庭を発見。
のんびりビールを飲み、煙草を吸う。至福以外の何物でもなかった。ここに小一時間はいただろうか。何人かの宿泊客とボッカのお兄さんが上がってきた。私が飲んでいるビールと同じ銘柄のビールの箱も担いでいた。彼にお礼とご馳走様を言った。とても良い笑顔で返してくれた。この至福には彼の汗がある。ただありがたい。
ちびちびやってたビールも切れたので、メシを食うためにテント場へ。隣のカップルと話をしながら、ごはんを作る。メニューはレトルト中心のもので、カレーとパン、パスタとコンソメスープ。カップルにワインをもらい、代わりにチョコとようかんをあげた。
テントの中で本を読み、少し寝てしまった。はっと起きたのは、この日がペルセウス座流星群の日だったからだ。前日、地元の公園では30分粘って見ることが出来なかった。
今日こそはと、オペラグラスで北東の空を探す。20分ほどで4つほどの流れ星を確認した。翌日のポカリ1本と水3本を買い、寝袋に潜り込んだ。22時手前には意識がなくなった。

▼三斗小屋温泉 煙草旅館について。
テント場2000円、ただし4張しかないため、事前に必ず電話で予約を入れる必要があり。
露天風呂と内湯が2つ、うち1つは女性専用。宿泊客のみが入れる。露天は24時間(15:00〜17:00は女性専用)。
缶ビール500円、レモンハイ400円、ポカリ300円、水ペット200、缶コーラ200円、缶コーヒー200円など良心的な価格設定。
食料などは一切売っていない。電話は緑電話があり、1通話200円。Wi-fiなどの電波は届いていない。
また携帯の充電に電源を借りようと思ったが、自家発電のためAC電源が一切ないとのこと。
煙草はテント場か、大黒屋の奥の広場がお勧め。

【2日目】
朝3:30に目が覚めた。外を見ると、朝露の音かと思ったらかすかに小雨が降っていた。
御来光をあの三山を眺めることのできた隠居倉で迎えるつもりだったが、半分雨であきらめてしまい、温泉に入りにいった。
この時間は誰もいなく、小雨の中で少し白明るくなった空とうっすら見える稜線を眺めながら、浸かる山奥の温泉は格別だった。
ただ、ふと、ふと、ここに居ていいの?と思い出してきた。気づくと雨も止んでいた。
急いでテント場に戻る。中の荷物をバックパックに詰めて、宿の入口横の靴置き場に置かせてもらう。
テント場に戻りテント本体をざっと宿の玄関あたりまで持って行き、さっと拭き丸める。
宿が近くということで、雨露で濡れて厄介な撤収が非常に楽に済んだ。

時計は4:50。ヘッドライトも付けていたが徐々に明るくなってきて気持ちは焦る。
急いで隠居倉を目指すも、地面も少しだが濡れており、時折足を滑らす。何よりやはり三斗小屋から隠居倉までの登りは傾斜もそこそこでなかなかと厳しい。
(後に振り返ると、三斗小屋から熊見曽根がこの度で一番きつかった。)

朝からハアハアと頑張って、ふっと気づくと前触れもなく隠居倉に出た。すでに太陽は稜線の上に出ていて、雲が多く立ち込めていた。想像していた紅い空ではなく、雲の中に目ん玉のように日食のように怪しく光る太陽だけが居た。あたりは一面のガスとなっていて真っ白だ。残念な気持ちとその太陽の目を見ながら、一気に沸き寄せる疲れのまま、木の椅子に腰掛ける。気づけば腹も減っていた。バーナーを出しカップラーメンを食す。うんまかった。

今回の旅は、やろうと思えば一日で周れる縦走コースをゆっくりと2日で行うものだった。
電車で乗り込んでいるためどうしてもスタートが遅れてしまうことと、そもそも私はそれほど足が速いわけでもない。この理由から土日でゆっくりやろうと決めていた。1日目に朝日岳まで回ったので、2日目は余裕があった。11:00には山麓駅に着けるくらいの。

なので、急ぐ必要は全くなかった。今は温泉に入りたいとも思わない。
ゆっくりと昨日来た道を登っていくことにした。熊見曽根から朝日肩、そこでの分岐から清水平を目指す。
道はゆったりとしたものに変わり、名前のとおり平原のようなところに出る。木道を渡ると北温泉分岐の表札に指し当たる。
もうすぐそこが三本槍岳と言うのに、ずいぶん登りが少ないなとは思っていたのだが、ここから山頂まではずっと登りとなる。
傾斜の割にはきついという感じはなかった。7:40三本槍岳 登頂。

この日はガスが立ち込め終始真っ白だった。山頂も同様で360度真っ白の世界だった。
景観も太陽のギラギラした日差しもなく肌寒い。個人的には太陽が常に照っていて欲しいのだが・・・。
残念ではあったが、まったりしようと、またコーヒーを挽いた。チョコを食って、少しぼけっと時間を稼ぐ。だが待てど暮らせど。晴れることはなさそうだったので、ひとまずは来た道を降りていくこととした。

下りはやはり楽チンである。
清水平の手前あたりで、おかしなことがあった。というか動物に会った。降りる私の右手の熊笹でザザッと黒く大きなものが飛んだ。びっくりしたがそのままシーンとなり、私も怖くなり、そろりとその場を逃げた。熊にしては小さかったし、狸やサルよりは大きく感じた。小熊?。なんにしてもこちらに来ないでくれて助かった。びっくりしたものの妙に冷静ではあり、なんだか不思議な感じだった。

小一時間ほどで、朝日の肩に到着。
すぐに降りるか、なんならもっかい朝日岳の頂上いくかね、とベンチの上に大の字になっていたら、じわじわと日差しを感じる。
朝日岳の頂を見てみると、日が差している!急いで頂上にいく。ものの10分でいけるのである。
実際には日差しはすぐにガスに埋もれ始めて、結局、昨日と同じ場所なのに、全く違う真っ白な景観となっていた。
やはり小一時間ほど粘ったが、強い風と変わらぬ景色に諦めをつけて、山麓駅を目指すことにした。

この日は、来る人とすれ違う下りる人となっていた。
こんにちわと挨拶を交わしつつ、40分ほどで、峰の茶屋跡に着く。
物寂しさを感じて、またコーヒーを挽いて、のんびりとした。
峰の茶屋跡からの分岐は、奥の茶臼岳に登っていき山頂駅へと向かう道と、手前を下って山麓駅へ行く道と分かれる。
コーヒーを飲みながら、しばし迷ったりもしたが、当初予定通り、山麓駅へ向かうことにした。
那須岳には満足を得ていたし、無理に距離を歩けばいいものでもないし。

だんだんと道は穏やかに、草木も変わってきた。
40分くらいで山の神の石碑を横目にみたら、もう那須岳登山道の入口に出ていた。さらに進むと団子や焼きそばなどののぼり旗がいくつも並んだ店が見えた。峠の茶屋である。
いつも山登りの記念に買っているバッジを今回はまだ手に入れていなかった。と言うよりもどこにもなかったからである。この店には探す間もなく、入口あっさりといくつかのバッジがあった、那須岳、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の4種類だ。迷ったが・・・やはり三本槍岳にした。

店の表では若者3人がソフトクリームを食っていたが、私はもう急いでいた。
何でだかはわからないけど、もうゴールが欲しくなっていた。
県営駐車場を横目に見ながら、アスファルトの道にぶつかる。そのすぐ右横の石畳の一本道を進む。ひらけたところに出た。ゴール。那須ロープウェイ山麓駅である。バスがすでに来ていた。警備員がありゃいそぎいと言う。運転手がこっちを見ている気がした。走った。踏み切りのようなところにバックパックを引っ掛けてバランスを崩した。恥ずかしかったけど、すみませんと言いバスに乗った。バスはすぐに発車した。


今回の登山は、みんなとの時間の調整もつかなかったけど、前回の五竜岳と9月の予定との間に一本どこかに行っておきたから、瑞垣山と迷いながら、天候を考慮して那須岳の3つの山を回ろうと3日前に決めた。那須の山は、とても歩きやすい。と言うのが非常に強い印象。だからか距離を歩いても身体が悲鳴を上げるほどにはならなかった。非常に良い山でまた来たいと思った。
また、三斗小屋温泉は非常に良かった。秘境のような佇まいがそう思わせたのか、やはり温泉にやられてしまったのか、ビールだったのか、流星群だったのか。すべてなのかも知れないが、こちらにもまた来たいと思った。今度は宿泊でもっと軽い感じで行けたらなお良いかな。と思ったりした。

毎度のことながら、山はまったくもって楽しい。気づくと小走りにもなる。
みんなと行く山は楽しい。でも単独の道も常にマイペースでこれまた楽しい。
もっともっといろんな山に行きたいな。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック ヘッドランプ タオル 帽子
グローブ 着替え 地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計
カメラ ナイフ 健康保険証 医療品 熊鈴・ベアスプレー 非常食
行動食 テーピングテープ トレッキングポール ストーブ 燃料 ライター
カップ クッカー

この山行で使った山道具

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登った山

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