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飯豊本山(大日杉)2012

飯豊本山( 東北)

パーティ: 1人 (ブナ太郎 さん )

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行程・コース

天候

晴れ

利用した登山口

大日杉  

登山口へのアクセス

マイカー

この登山記録の行程

大日杉(04:30)・・・地蔵岳[休憩 20分](07:01)・・・切合小屋[休憩 10分](09:54)・・・本山小屋(11:45)・・・飯豊本山[休憩 10分](12:02)・・・本山小屋[休憩 20分](12:28)・・・切合小屋[休憩 20分](14:01)・・・地蔵岳[休憩 10分](16:13)・・・大日杉(17:53)

コース

総距離
約21.3km
累積標高差
上り約2,467m
下り約2,467m
コースタイム
標準12時間55
自己11時間53
倍率0.92

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 飯豊本山は遥かに遠い山である。山歩きを始めた頃は、この遥かな山の山頂を踏むことはできないだろうと思っていた。仕事の関係で日帰り登山が中心だから、深夜に家を出て,夜遅くに帰ることになるだけでなく、十数時間の歩きに耐える自信がなかった。山歩きを始めて3年目に朝日連峰に足を伸ばしたが、そこから飯豊連峰までは多少の時間を要した。ようやく2011年に大日杉小屋から飯豊本山を目指し、どこまで行けるか試してみたが、10時半前には草履塚に到達した。ガスがかかっていたため、ここで引き返したが、早朝に出発すれば本山の山頂まで行ける見込みがついた。
 今日は二度目の飯豊連峰である。大日杉小屋を4時半に出発した。夜が明けていないので、辺りはまだ薄暗い。杉林に入って、すぐに広葉樹林の坂道をジグザグに登ると、ザンゲ坂に着く。ここはえぐれた急坂で、鎖をつかみながら登る。数分で尾根に乗り上げ、ここからブナの大木に囲まれた道を行く。朝日が射してきて、木々が赤く染まる。
 登りが続き、左手に三国岳の稜線が見えてくると、長之助清水に到着した。ここはおいしい水場である。休まずに、ジグザグの登りに耐えると道は平坦になり、大きな杉の木が見える。ここが御田である。御田からは、また登りとなる。右手に鍋越山の姿を見て再び左の方向に進むと、今度は左手が開け、三国岳の稜線が見える。ここからニセピークまでは、もう少しである。
 道はいったん緩やかな傾斜になるが、ここから正面に見える地蔵岳までは、また登りが続く。地蔵岳山頂には7時1分に着いた。ここからは正面に飯豊本山手前の山塊が大きく見え、本山はその陰に隠れ、わずかに山頂が見えるだけである。
 ここから切合小屋までは、アップダウンの多い長い尾根道をひたすら歩く。左手には、磐梯山、朝日連峰、吾妻連峰が遠くに見える。爽快な景色だが、この尾根歩きは思ったよりも時間を要する。正面に種蒔山、右手に飯豊本山が見えるようになると、御坪である。ダケカンバが目立つ稜線には、タカネマツムシソウが咲いている。
 御坪からは岩が多い道となり、いったん下ってしばらく登ると目の前に沢が現れ、その先には雪渓が広がる。この時期でもかなりの雪が残っている。雪渓はかなり大きく、滑落の心配があるので、上部を巻いて回った。雪渓を越えると切合小屋はもうすぐである。
 切合小屋に着いたのは9時54分である。予定よりもやや遅い。ここで10分休んで、飯豊本山に向かう。草履塚への斜面にも大きな雪渓が残っていて、雪が溶けた辺りにはチングルマやコイワカガミ、ユキワリコザクラやミヤマキンバイが咲いている。
 草履塚からの眺めは雄大である。飯豊連峰最高峰の大日岳が目の前に迫ってくる。これから登る飯豊本山もはっきりと見えている。飯豊本山を見ながら稜線を行くと、目の前に急な下りが見えてくる。ここから姥地蔵に下って、岩場の御秘所を渡り、そこから飯豊神社に向かって、ザレた急な道をゆっくりと登る。この登りでかなり消耗したが、登りきったところで本山小屋が見える。
 本山小屋に着いたのは11時45分。ザックをデポして飯豊本山に向かう。ここからの道は緩やかで、道には憧れのイイデリンドウがたくさん咲いている。天気は最高で、大日岳や宝珠山、遠くには北股岳も見えている。斜面にはニッコウキスゲの黄色が目立っている。
 飯豊本山山頂には12時2分に着いた。ここで360度の展望を楽しむ。夏雲がまぶしい。北股岳の筋は大きな雪渓に違いない。誰もいない山頂でおにぎりを一個食べ、本山小屋に戻った。本山小屋でしばらく休んで、12時28分に切合小屋に向かう。新潟方面の眺めがよい。御秘所から姥地蔵を過ぎ、急な斜面を登ると草履塚で、そこから切合小屋に下る。切合小屋では20分ほど休んで、水を補給して長い帰路に着く。
 切合小屋を出たのは14時1分だが、今日は夏の日差しが強く、かなり汗をかいている。尾根道には直射日光が照りつけ、体力の消耗が著しい。何度か休みを入れながら、16時13分に地蔵岳に着く。天気が良すぎるのも、考えものである。
 地蔵岳からの下りに入る頃には、ようやく日差しも弱まり、やがてブナの林に入って体力が多少回復した。ここからは長い長い下りである。長之助清水で冷たい水を思いきり飲んで生き返り、ここからさらに下って、ザンゲ坂に着く。鎖を掴んで慎重に下り、大日杉小屋まではもうすぐだと思ったが、そこからが大変だった。
 大日杉小屋には17時53分に着く。渓流で顔を洗い、汗を拭って車に乗り込む。これから数時間、車を運転して自宅に帰る。達成感は十二分にあるものの、日帰り登山はなかなかに厳しい。

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登った山

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