行程・コース
天候
初日:日中晴れ、夜半より曇り 2日目:曇りのち時々雪 三日目:朝から快晴
登山口へのアクセス
タクシー
その他:
沢渡足湯駐車場から往路はラッキー!二人連れハイカーさんと相乗りタクシー。復路は上高地着17時30分頃にて言わずもがな・・・
この登山記録の行程
【1日目】
上高地バスターミナル(09:30)・・・河童橋(09:35)・・・明神(10:15)[休憩 10分]・・・徳沢(11:30)[休憩 30分]・・・新村橋(12:15)・・・奥又白谷河原(中畠新道分岐)(13:50)[休憩 20分]・・・中畠新道・・・奥又白池(16:30)
【2日目】
奥又白池(8:30)・・・5・6のコル直下尾根手前(10:00)・・・奥又白池(11:30)
【3日目】
奥又白池(9:50)・・・中畠新道・・・奥又白谷河原(中畠新道分岐)(13:30)[休憩 30分]・・・新村橋(15:00)・・・徳沢(15:15)[休憩 15分]・・・明神(16:25)[休憩 5分]・・・河童橋・・・上高地バスターミナル(17:30)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
先日(2016/9/27-28)涸沢までの山行を記録をアップしている際、昨年の山行を何ら形にしていなかった事を思い出し、記憶と写真データをもとに記録することにしました。そのためコースタイム等に若干の間違いがあると思います。また、今回は結果として5.6のコルは超えませんでしたがそこへは訓練、経験を積んでいない方は絶対に立ち入らないで下さい。ネット等で楽勝!と言っている人達はクライマーまたは近似種です。常人は最悪、住所地が「三〇の川の向こう側」になります。また、徳沢から奥又白池往復を日帰りするにしてもトイレなどの設備は一切ありません。まあ、エキスパート諸氏は鼻で笑って下さい。
2015年10月29日9:30上高地を発つ。晩秋の空気は冷えて心地よいが通常装備の他、アイゼン・ピッケルと万が一の登攀装備が入ったザックが重い。それでも、この時期に少しでもバリエーションっぽい場所に入るのであれば仕方無いと諦める。予定では初日、上高地から奥又白池。2日目、奥又白池から5.6のコルを超えて涸沢。3日目、横尾経由で下山とし計画書を提出。ピークを踏まない計画なのは私が軟弱だからだ。
それにしても天気が良い。河童橋超えに薄く雪を纏った奥穂方面、明神の壁は輝くように、梓川上流には常念方面とすべてが透き通って見える。天気は良いが重いザックでは急ぐ事が出来るわけもなく、ふてぶてしい態度のサルに迎えられ?徳沢に到着。テン場ではテントを物色しようとするサル共と、それを阻止せんとする小屋のオネエサン達の小競り合いが繰り広げられていた。正直、オネエサン達に加勢したい気分であったが徳沢にテントを張ったまま安心して山に入る事が出来るのは、こうした関係者の尽力があるからと実感した。
しばしの休憩後出発。新村橋を渡り、奥又白谷河原方面へと歩むが横尾方面とは異なり誰一人登山者がいない。唯一、工事車両1台が林道を走っていったが一ヶ月前の紅葉時期ならパノラマコースの利用者でこうはいかないだろう。しかし静寂の穂高を満喫するには最高だ。ダラダラの道を詰めパノラマ分岐へ到着。ここから松高ルンゼに向かい、右側の尾根を登るが結構な急登だ。背の高くなったザックを背負っているとコースを見上げるのに自分の頭があたり邪魔、何度も繰り返していたら首が辛くなってきた。ちなみに取り付きは一般ルートなら鎖が下がっているだろう。
そんなこんなで漸く日没前に池へ到着。気温も随分下がり、吹き始めた風と相まって体感的には氷点下だ。そそくさとテント設営しガスに火をつけ、湯を一口、そしてビール。天然の冷え方だった。夜中は時折、雪を交えながら風が吹き続いた。
2日目、10月30日。徳沢方面は望むことが出来るが頭上に重い雲が圧し掛かる。キジ袋に用を足していると眼下を物資輸送と思わしきヘリが行き来する。小屋閉め間近なので僅かな好条件を逃すまいと大忙しであろうとその時は思った・・・後日、穂高岳山荘さん、涸沢ヒュッテさんのSNSを見るとこの日、前穂北尾根を超えた涸沢は晴天だったようだ。たった一つの尾根を越えただけで・・・閑話休題。
遅くはなったがテントを撤収し8:30頃、踏み跡を辿り5.6のコルへ向かう。進み始めてすぐに風雪が強くなる。それと重なり、谷から大小の落石の音が聞こえる。シーズン最初の雪を感じながら尾根筋を降り、谷を挟んで取り付き付近まで到達した時だ、まさしく5.6のコルからガラガラー!ゴン!ゴン!!と音を立てて人頭大の石が落ちてくる。少しの時間をおいて、また落ちてくる。相方と顔を見合わせ言葉を交わす「今日はやべぇな」「うん、やべぇよ」即、奥又白池への撤退決定。その日は昼から酒宴となった。
3日目、10月31日。明け方は随分と冷えたが、時期的にこんなものだろうと思い夜明けを待つ。そのうち寒さに加えて消防演習がしたくなってきたので仕方なくテントのファスナーを開けると・・・晴天だ!!
遠くに富士や北岳のシルエットが見える。慌てて相方のテントを叩き、呼び出すが冬シュラフでぬくぬくしているのだろう。寝惚けた返事しか返って来ない。強制的に引きずり出す。結果「おおぉおおおー!!」相方の第一声であった。
その日は熱いコーヒーと共に初冬の雪を纏った前穂の絶景を楽しみ、テント撤収は10:00近く。名残惜しさを感じながらアイゼントレ宜しく凍った道を下るが前穂北尾根方面や谷底からは前日以上に激しい落石音がする。つくづく無理をしなくて良かったと思いながら徳沢への道を歩いた。徳沢到着後、上での気分と裏腹に人の気配に安心しきり、上高地到着は最終バスの行った後だった。
フォトギャラリー:32枚
今時、80リットルザックは無いだろうと言われる。でも、だって山で飲みたいんだもん!!
上は雪かー、冬だなー、と素直に思う
これだと、どこに池があるのか?と思う
梓川の向こうに常念が見えると安心する。
いつも思う、私の勝手なイメージ。お洒落すぎ・・・
橋の向こうは我等の楽園!!なんてね
この写真の真ん中の尾根を登ります。
パノラマ分岐から振り返ります
尾根取りつきの相方です
いらねーなぁー、と思いつつメット着用していたら、下ばかり向いて歩くから何度も太い木の枝に頭を打った。被って良かった。
2日目の朝、池から徳沢方面を見る。微妙にガスって来ましたがヘリは普通に行き来していました。
テント撤収直前。テントをザックに入れた直後から吹雪いてきました
すいません、マジで行動中の写真はありません。5.6のコル越えを諦め奥又白池に戻ってきました
ザックが重い分、食材は豊富です。2日目の夕食はチキントマトカレー+ワインでした
3日目の朝。薄化粧の前穂です
富士山と南ア方面
池に映る前穂と、おそらく小説「氷壁」に登場する「宝の木」と思う
積雪量は少ないけれど、それなりに寒かったです
よく目にする奥又白池シンメトリー絵図。初冬版
この谷筋を岩がゴロゴロ、ガラガラ・・・
テントの中から
この空の青。カメラ特性はあるけど加工は一切していません
A沢方面
身の安全が保証されるなら一生住みつきたい気分でした
下山します。5.6コル方面への踏み跡が判りやすいです
昼近くになっても霧氷が張り付いたまま
常念方面も薄化粧
東壁
稜線上から谷底を見る。この日に落ちたのではないだろうけど、こんなの降ってきたら・・・
パノラマ分岐まで降りてきました
雲が我らに手を振っていた
穂高よさらば また来る日まで
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 |
コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ |
修理用具 | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | ロールペーパー | 非常食 |
行動食 | テーピングテープ | テント | シュラフ | シュラフカバー | テントマット |
スリーピングマット | ストーブ | 燃料 | ライター | カップ | クッカー |
カトラリー | ローソク・ランタン | 雪山用登山靴 | アイゼン | ピッケル | ロープ |
エイト環・ATC | カラビナ | 安全環付きカラビナ | スリング | ハーネス | ヘルメット |
【その他】 キジ袋 |
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