以前、時間の関係で中断した別山に今日は美濃禅定道の一部となっている石徹白（いとしろ）登山口から別山に登る。長いコースになっているが、道はよく整備されていて稜線の最も綺麗なコースだ。夜のうちに出かけ、モルゲンロートで周囲の山々が赤く染まる頃、駐車場にたどり着く。駐車場わきの水が美味しい。靴も洗えそうで何かと便利だ。いきなり石畳の階段を
あがるととても見ごたえのある大きな石徹白の杉が出迎えてくれた。そこから数キロ歩くと峰に出る。樹木の葉も色づき始め、秋晴れの青空とのコントラストが見事だった。稜線に出るとアップダウンを繰り返しながら、銚子ヶ岳、一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰のピークを経由しながら別山へ向かう。熊笹の中を伸びる一本道。紅葉を始めた周囲の山々。遠くには白い煙を噴き上げる御嶽山。乗鞍や槍も雲の上に見える。そして目前には大きな別山が格別の存在感で待ち受けている。時折、急登に汗をかくが秋風がぬぐってくれてかえって心地よい運動。以前、上小池から登ってきた三ノ峰に合流して進むと別山平にたどり着く。別山平の御手洗池、小さいが別山を映す鏡となっている。別山の山頂には祠があり、すでに多くの方が食事をとっていた。奥には白山がくっきりと見えていて、あと4km強も歩けば、見慣れた南竜山荘にたどり着く。白山にこんなに近い。なんとドキドキすることか。ご飯を食べてきた経路を逆に折り返す。時間は夕方に向けて、太陽の陽も優しくなる。朝よりも一段と紅葉が進んだような気がする。紅葉の中の道を一気に戻る。20kmを超える行程。でも、秋晴れの稜線を十分に堪能できて、心地よい行程だった。