行程・コース
天候
初日:晴れ後雷雨、2日目:晴れ後曇り一時雨後晴れ、3日目:晴れ後曇り、4日目:曇り時々晴れ
利用した登山口
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
平湯温泉あかんだな駐車場へ車を止めて、バスで新穂高温泉ロープウェイ駅まで行き入山する。上高地へ下山して、同じくバスであかんだな駐車場へ戻る。
この登山記録の行程
【1日目】
新穂高温泉駅(08:00)・・・穂高平小屋・・・奥穂高岳登山口・・・滝谷出合・・・槍平小屋(16:00)
【2日目】
槍平小屋(07:00)・・・奥丸山分岐・・・千丈沢乗越・・・槍ヶ岳山荘・・・槍ヶ岳・・・槍ヶ岳山荘(16:00)
【3日目】
槍ヶ岳山荘(07:00)・・・中岳・・・天狗原稜線分岐・・・南岳小屋・・・天狗原稜線分岐・・・天狗原・・・天狗原分岐・・・水俣乗越分岐・・・ババ平(16:00)
【4日目】
ババ平(07:00)・・・槍沢ロッヂ・・・一ノ俣・・・横尾・・・徳沢・・・徳沢・・・明神・・・河童橋・・・上高地バスターミナル(16:00)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
昨年、北穂高山頂から槍ヶ岳を見て、次はあそこへ行こうと決めていました。時期は、天気が安定する8月上旬として、コースをあれこれ検討した結果、新穂高温泉から登って、上高地へ下りるルートに決定しました。日程は2泊3日で充分なのですが、せっかくなので3泊で余裕を持たせることにして、3日目・4日目は上高地へ下りる以外はフリープランで行くことにしました。とは言うものの、登山計画書を提出するので、直接槍沢へ下りる、水俣・西岳経由、中岳経由の3つのプランを立てて、現地の状況により決定する事にしました。初日は、平湯温泉からバスで新穂高温泉ロープウェイ駅まで行き登山開始、駅からはしばらく林道を歩きますが、途中近道と書かれた看板を見つけたので、林道からそれて登山道へ、それなりのアップダウンはあるもののきつくはなく、40分程で穂高平小屋へ到着しました。そのまま林道を登った場合の時間は不明ですが、複数人で話しながら登るのであればそちらがオススメで、自分のように単独で急ぐのであれば、近道が良いと感じました。一服して出発、奥穂高岳登山口(白出沢出合)を通過して滝谷避難小屋横の河原で遅めの昼食にしました。ここから1時間程で槍平小屋に到着し、手続きを済ませてテント場へ、広く平らなテント場で良かったのですが、夕方から雷雨に見舞われました。
明けて2日目は天気も上々で、予定通りに出発です。休憩を挟んで3時間程で千丈沢乗越分岐に到着しました。ここで救急箱を発見!救急用品、非常食、水、ヘッドランプ、電池、ビニールテープなどが入っていて、利用したら、槍平小屋へ連絡する事になっているようです。感心しつつ自分はルートの選択で、まっすぐに登って飛騨乗越へ出るか、千丈乗越経由で尾根を登るかの二択だったのですが、やはり見晴らしが良いと思われる千丈乗越経由に決めて、登山再開です。途中からかなりの急登になりますが、40分程で千丈乗越へ到着しました。予想通り見晴らしは最高で、槍ヶ岳、笠ヶ岳等に加えて、西鎌尾根から双六岳方面への展望が開けます。直ぐ側にちょっとしたピークもあって、そこに登れば気分は最高です。その後尾根伝いに2時間登れば槍ヶ岳山荘に着くのですが、中々ハードで、ずっと見えている山荘に近づかないのがもどかしいです。登り切ると目の前に飛び込んで来るのは、山荘ではなく槍ヶ岳です。少し進むと山荘に到着し、はやる気持ちを抑えて受付を済ませ、テント場へ・・・指定の区画へ着くとそこはなんと段々畑のようなテント場の最上端で、目の前に大喰岳、そして、常念岳、西岳から殺生ヒュッテまで一望できる素晴らしい場所でした。やや狭い区画で有る事を差し引いても余りある最高のテント場だと思います。(但し、強風時は注意が必要ですが)
テントを設営し終わると、残念なことにガスが出てしまいましたが、せっかくなので、最初の登頂をする事にしました。先客もいたので、コースを確かめるようにゆっくり登り、最後のハシゴを登り切ると山頂へ到着しました。噂に聞いていた程狭い印象はなく、祠の前で何故か3枚置いてある標識板のひとつを持って記念撮影したところで雨に振られて、濡れながらの下山となりました。山荘で一服後にテントへ戻って暫くすると、外から「虹だ」の声が・・・慌てて顔を出すと、上空には青空が広がり眼下に虹が出ているではありませんか、流石に山の天気だと思いつつ、景色を堪能していると、なんと槍の横にも虹が出ているのを発見し、更に、西岳に槍の影が落ちているのも発見して、只々感動しておりました。
3日目は、槍ヶ岳山頂でご来光を見るべく暗いうちから登頂しました。若干雲があるものの、綺麗なご来光を拝む事が出来て、なおかつ360度の展望プラス富士山も見られた上に、ふと見れば、笠ヶ岳の横に槍の影(ブロッケン)まで見る事が出来て最高にラッキーでした。余韻に浸りながら下山して、のんびりと朝食、片付けを済ませて、今日はゆっくり下山して、徳沢の芝生の上でもう1泊して帰ろうかと思いましたが、天気が良くて目の前にピークがあるのに、無視する事など出来る訳もなく、迷わず飛騨乗越へ向って下り始めました。まずは昨日から目の前にあった大喰岳へ登ったところで、南岳まで行くパーティと出会いそのまま一緒に南岳まで行くことにして、次の中岳へ・・・この辺りは大きな高低差もなく尾根伝いのピークTOピークなので気持ち良く歩けます。 三千メートル級の稜線歩きは昨年の北岳〜間の岳と北穂高〜奥穂高以来3度目になりますが、癖になりそうです。ただ、今回は振り返れば槍、正面に穂高、右には笠で左は常念って感じで、一番贅沢な気がします。中岳を過ぎると少し長く高度の落ちる行程で、ちょっとした雪渓を渡ると雪解けの水の流れる鞍部に着きます。そこから登って行って最初のピークぽいところが天狗原稜線分岐です。当初の予定では、そのまま天狗原へ下りるつもりでしたが、山荘も近いし、いざとなったらテント場もあるので、南岳山荘まで足を伸ばす事にしました。まず南岳までは緩い登りで直ぐに着きます。なんとなくピークっぽくない感じの山頂から先を見下ろすと赤い屋根の山荘が見えますが、ここからの下りが思っていたより長く感じました。山荘に着いたら、とりあえず休憩と昼食、そしてコーヒーを飲みながらの作戦タイムです。基本コーヒーは現地で豆を挽いてドリップするのですが、北アルプスは北穂高小屋をはじめとして美味しいドリップコーヒーが飲めるので、槍ヶ岳山荘に続いて小屋のコーヒーをいただく事にしました。考えた結果、まだ早い時間だし、ババ平までならなんとか行けると踏んで、出発する事にしました。が、その前に大キレットをこの目で見ておくことに・・・今回、ここを越えようかとも思ったのですが、まだ、テント装備で越える自信がなかったので、いつかここを含めた3大キレットを制覇しようと心に決めて出発しました。天狗原稜線分岐までは来た道を戻るだけなので、特に問題はありません。ですが、ここから先が想像を超えていました。まず、横尾尾根のコルまで下るのですが、かなり急で、前半はハシゴ、クサリ場が続き、その後も急な岩場を下りて行きます。つまり、ここを登る場合は段々ときつくなるので、注意が必要で、このルートで槍を目指す場合は一番の難所になると思います。コルで一服して出発すると、程なく天狗原に着くのですが、ここで次なる驚きです。なんと登山道が大きな雪渓で途切れているではありませんか?初体験なので、しばしボー然としていましたが、すれ違った人がいるのだからとよく見ると、雪渓の途中に赤い布が付いた竹が刺さっているのを発見!これを辿るのだと理解して、軽アイゼンは持っていたものの平らで柔らかめな雪だったので、そのまま行くことにしました。すると、30~50m位の雪渓が何度も現れ、雪切りされているところもあるものの、ちょっとしたトラバースもあり、不慣れな私は軽アイゼンを使用すべきだったのですが、この時、3日目の疲れか足の裏に痛みが出ていて、早く下りたい気持ちと、もう使わないだろうとザックの底に軽アイゼンをしまっていためんどくささから、判断を誤ったようです。天狗原分岐へ出た後も槍沢にかなりの雪渓が残っていて、後少しと思いながらも結局かなりの距離の雪渓を転ばぬようにゆっくり下る羽目になり、結果ババ平のテント場に到着したのは、17:30で予定を大幅に上回ってしまいました。今回の反省点は、軽アイゼンはレインウエアと同様に常に直ぐ出せるところに収納しておくべきで、持っているに使わないのは愚かな事だということです。
最終日は早めの起床で、朝食と片付けを済ませて6時に出発、大勢の登山者とすれ違ったので、お節介ながら雪渓情報を伝えて歩き、30分程で槍沢ロッヂへ到着する。昨日からずっと圏外だったので、ロッヂの公衆衛星電話で自宅へ安否報告を入れる。45秒300円なり。100円のセルフコーヒー(インスタント)を飲んで出発、下るに連れて道は歩き易くなり、1時間半強で横尾に到着する。ここまで来れば一安心、昨年涸沢の往復で歩いているので覚えもある。一息ついたら出発して、足取りも軽く徳沢へ、皆がソフトクリームを食べている中、やはり自分はコーヒーを注文してしまう。後は明神、河童橋を経て予定通りお昼前に上高地へ到着する。バスを待つ行列にはちょっとひるんだが、30毎プラス増発があると聞いて、ゆっくり昼食を済ませてから列に並ぶことにしました。
フォトギャラリー:45枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
傘 | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え |
地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) |
ナイフ | 修理用具 | ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 |
虫除け | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | 軽アイゼン |
トレッキングポール | 燃料 | ライター | カップ | クッカー |
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