2019年09月10日(火)
北海道・日高山脈のカムイエクウチカウシ山では、今夏、ヒグマによる人身事故が相次いだ。このため、北海道庁や北海道森林管理局、警察、中札内村などは、ヒグマがさらに登山者を襲撃する恐れがあると判断し、登山の自粛を呼び掛けている。また、ヘリコプターによるパトロールも行っている。
7月に、登山者がヒグマとの遭遇した事故が2件あった。いずれも命に別状はなかったが、襲われてケガを負っている。一例は、自力では下山できず、警察に通報の上、救助ヘリで病院に搬送されている。これら2件の事故は同一個体による可能性もあり、さらに人身事故が続く危険性も指摘されたため、中札内村の入山地点では登山自粛を呼びかける掲出物を設置した。
しかし、夏の登山シーズンとあって入山する登山者が後を絶たず、事態を重くみた帯広警察署は、ヘリによる巡回を行ない、上空から登山者に注意喚起のアナウンスを行った。
秋はヒグマによる人身事故が増える季節。北海道庁生物多様性保全課動物管理グループでは、人に危害を加える恐れのあるヒグマがいるため、登山自粛とともに、周辺の山でもヒグマに充分注意し、クマ鈴の携帯など遭遇しないための対策をとり、痕跡を発見した場合、すぐに引き返すことなどを呼びかけている。
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北海道警察
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中札内村 産業課
TEL0155-67-2495(直通)
http://www.vill.nakasatsunai.hokkaido.jp/tokubetsu/2019-0729-1029-50.html