2019年12月02日(月)
東京都青梅市の御岳で、台風19号による流木ゴミなどを撤去する清掃ボランティア活動が、11月16~17日の2日間にかけて行なわれた。
東京都青梅市の御岳は、都心の人々にとってアウトドアの聖地ともいえるフィールドだ。御岳山や大岳山をめざすハイカーや、ボルダリングを楽しむクライマー、ラフティングやカヤックに挑むパドラーなど、週末は多くの人々でにぎわう。
そんな御岳も2019年10月の台風19号により、大きな被害を受けた。多摩川は氾濫ギリギリまで水位が上昇し、御岳渓谷にかかる「御岳小橋」は橋脚ごと下流へ流されてしまった。幸い、死者は出なかったものの、渓谷沿いのハイキングコースは一部が崩落し、現在でも通行規制箇所が残るなど、甚大な被害が生じた。
台風19号から約一カ月後の11月16~17日の週末には、ラフティングやSUP、リバーボード、パックラフトなどのウォータースポーツの大会である「第19回 御岳カップ」が予定されていた。しかし、多摩川はいまだに濁ったままで、水中には流木ゴミをはじめとする危険物が予想され、選手の安全を確保できないという理由から残念ながらレースは中止となった。そして、御岳カップ実行委員会と御岳クライマーズコミュニティ、地元の方々が協力し、レースを予定していた2日間でボランティアによる御岳渓谷の清掃活動を実施することになった。
ウェブサイトやSNSで告知された清掃活動は、多くのパドラーやクライマーに拡散され、16日210名、17日100名と、老若男女を問わず大勢のボランティアが集まった。
今回の清掃活動は、御岳渓谷のハイキングコース周辺が中心。レース参加を予定していたパドラーだけでなく、クライマーやハイカー、トレイルランナーなど、このフィールドでアウトドアを楽しむ人々や、林業などに携わる地元の方々が一致団結し、巨大な流木や人工ゴミをバケツリレー形式で道路まで引き上げたり、ハイキングコースをふさぐ砂利の除去などが行なわれた。この2日間でトラック何台分ものゴミが回収されるなど、大きな成果を遂げた。
御岳カップ実行委員会 大会ディレクターの柴田大吾さんは、「みんなが一緒になって地域を盛り上げていくことがなにより大切だと感じています。“One Mitake”。このフレーズはなかなか浸透・定着しておりませんが、今回の清掃活動を通じ、地元の方もアウトドアスポーツを楽しんでいる我々も、みんなで同じ時間を過ごせたことは非常に有意義なことだと感じました」と締めくくった。
■御岳カップ実行委員会
TEL 0428-74-9453
MAIL mitakecup@gmail.com
URL http://mitakecup.org