[山の本を読もう ]ネパールに住む「シェルパ」とは? 彼らが考える道とは? 亜紀書房から『「シェルパ」と道の人類学』発売中

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標高3000mを超えるヒマラヤの高地に住む「シェルパ」。本来「民族」を表していた言葉が、20世紀以降、欧州の登山隊を迎える頃から、高所登山を案内する「職業」を表す言葉に変わっていき、今では、その言葉をうまく使い分けている…。

過去から現代に至るまで、「シェルパ」という言葉がどのように使われているのかを、著者・古川不可知氏が、長期に渡ってネパールに住み込み、あらゆる年代、階級、職業の人々への聞き込みによって、「シェルパ」とは何を指すのかを解き明かしていく。
 


ガイド、登山者、ポーター、生活者が歩くネパールの道(写真=古川不可知)


そして、もう一つのテーマの「道」についても、海外からの観光客や登山者と、ポーターやガイドが歩く道、エベレストに張られたロープの道、21世紀に入り次第に延伸される車の道など、それぞれの現状を、現地の人と一緒に過ごしながら、道の概念に文化人類学的視点で迫る。

ネパールのトレッキング事情について、もっと深く知りたい、という方におすすめしたい一冊。
 


ガイド、登山者、ポーター、生活者が歩くネパールの道(写真=古川不可知)


■書籍概要


『「シェルパ」と道の人類学』

著者: 古川不可知
出版元: 亜紀書房
価格: 本体3,200円+消費税
体裁: 四六版368ページ・上製
発売日: 2020年2月下旬
詳細URL: https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=943


■著者について


古川不可知
(ふるかわふかち)
1982年、埼玉県生まれ。国立民族学博物館学術資源研究開発センター機関研究員。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。専門は、文化人類学、ヒマラヤ地域研究。訳書にR・ウィラースレフ『ソウル・ハンターズ --シベリア・ユカギールのアニミズムの人類学』(奥野克巳らとの共訳/亜紀書房)。文化人類学に関する論文多数。単著としては本書が初。


■お問い合わせ

亜紀書房
東京都千代田区神田神保町1-32
https://www.akishobo.com/

 

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