御岳ロープウェイの事業者が撤退決定。2023年シーズンは運行のめど立たず

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指定管理者制度で長野県木曽町の御岳ロープウェイを運営してきたアスモグループ(本社・木曽町)が今年11月6日(日)までの運行を最後に、運営から撤退することが決まった。木曽町では指定管理者制度と譲渡の両面で2023年シーズンからロープウェイ運営を行う事業者を募集しているが、8月30日時点でめどは立っていない。

運営会社が撤退を決めた御岳ロープウェイ(写真=PIXTA)

御岳ロープウェイは御嶽山の東面に設置され、標高1570mの鹿ノ瀬駅と2150mの飯森高原駅を約15分で結ぶ。御嶽山の剣ヶ峰までは黒沢口登山道経由で3時間余り。日帰り登頂も可能なことから、多くの登山者に利用されてきた。また、高山植物園の花や日本アルプス、八ヶ岳などの大展望といった見どころもあるため、利用する観光客も多かった。しかし、2014年9月の噴火以降は利用者が大幅に減り、さらに2020年からのコロナ禍で利用者数が2万人程度へと半減した。

また、今年2月には御嶽山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)へと引き上げられ、八合目以降は登山規制がかかった。燃料・物価の高騰や施設の老朽化なども影響し、運営会社は資金不足に陥ったという。

木曽町観光商工課では「今年11月までは通常通り運行しています。来春からも継続できるよう、事業者を探していきたい」と話している。

 

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