土曜日にまとまった雪が降り、畦ヶ丸では腰までの深さの積雪でした。今は西丹沢は最も積雪の多い時期です
天気・気温
山と周辺の状況
先週の土曜日(3/10)に、まとまった雪が降りました。土曜日は気温も低く、自然教室の前でも-1℃、強い北風が吹いたので、山頂での体感気温は-10℃近かったのではないでしょうか? 翌日の朝の時点では、畦ヶ丸山頂には腰までの深さがあったそうです。
その後も気温が低く、雪は減っていません。昨晩も少し雪が降って、周辺では1cmほど積もりました。この冬で一番積雪量が多い時期といえます。標高800~1000mにかけては5~20cm、1200~1400mでは20~50cmの積雪があります。下から見上げても、南斜面に雪が着いているのが確認できます。
登山道の状況
週末は、標高800~1000mにかけては、新雪が10~30cm、1200~1400mでは10cm程度の古い雪の上に30~50cmの積雪がありました。今は、このシーズンで最も積雪が多い時期となっています。
犬越路は、日曜日(3/11)の時点では朝は稜線手前の沢沿いは雪が詰まっていて登山道がわからないほどでした。昼頃には着雪していた雪が落ちてきて、さらに積雪量が増えた感じです。
檜洞丸も標高1000mですでに20~30cmの積雪があり、山頂近くでは木の階段などは雪に埋もれていました。木道も完全に埋まっており、踏み外すと腰より深い中に落ちるようでした。山頂は風があったので100cm程度の積雪でしたが、吹き溜まりはもっと深い感じでした。
現在は少し減って、檜洞丸の山頂近くの木の階段や木道などは、ところどころで雪に埋もれている程度。山頂はベンチと同じくらいの積雪量なので、60~80cm程度の積雪です。
この時期の登山は、積雪で、かなりの体力が必要になります。通常のコースタイムの5割増しのタイムはかかるでしょう。その覚悟を持って登山してください。
登山装備
冬山・雪山用の装備が必須です。晴れたらサングラスが無いと行動できません。
注意点
3月11日(日)に山岳遭難事故が発生しました。登山道上での転倒による怪我でした。
西丹沢自然教室から檜洞丸方面の往復を目指した単独登山者(男性、60歳代)が、山頂を目指して登っている最中、標高1500m付近のつつじ新道の階段の付近で怪我をしました。木の階段付近での転倒によるものです。
通りかかった単独登山者が携帯電話で、西丹沢自然教室へ救助要請の通報。雲が低くて視界が悪いため、ヘリ救助はできず、山岳救助隊による背負い搬送。しかも深い新雪のコンディションなので、かなりの悪条件での救助となりました。
3月に入りましたが、山の上はまだまだ冬です。油断をしていたわけではないでしょうが、単独行だとリスクが大きいです。今回のようなケースは誰にでも起こりうるものです。万が一のことを考えて、防寒具のほかにツェルトを携帯するなど緊急時対応も怠らないようにしてください。
西丹沢は決してやさしい山ではありません。特に檜洞丸は事故の多い山です。十分な計画と必要な装備で安全な登山をお願いします。
お知らせ
塔ノ岳、鍋割山、丹沢山、檜洞丸の山岳公衆便所ではチップ(協力金)として50円をお願いしてきましたがこのたび、100円への値上げに踏み切りました。皆様のご協力をお願いします。
西丹沢ビジターセンター周辺の過去の様子
西丹沢ビジターセンター
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