硫黄岳・横岳 | 硫黄岳山荘

雪解けが進み、慣れた人なら赤岳・横岳・硫黄岳でも軽アイゼンなしで通過できます。ツクモグサが開花しました

横岳、日ノ岳よりみた赤岳(2013.05.15 硫黄岳山荘 )
横岳、日ノ岳よりみた赤岳(2013.05.15 硫黄岳山荘 )
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天気・気温

05/23(木) 硫黄岳山荘(標高2,650m)7:00現在、晴れ。4℃ 風速7~8m
夏沢鉱泉(標高2,060m)7:00現在、晴れ。5℃ 風:なし
松本市の天気予報
明日
晴のち曇
29℃
8℃
明後日
曇のち晴
22℃
13℃
日本気象協会提供 2024年4月25日 10:00発表
甲府市の天気予報
明日
晴のち曇
30℃
13℃
明後日
雨のち晴
22℃
16℃
日本気象協会提供 2024年4月25日 10:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

このところの気温の上昇で、順調に雪解けが進んでいます。稜線(標高2500m以上)は、かなり減りました。
また、日が長くなり、ずいぶんと日差しが強くなりました。山麓は新緑になり始め「残雪と新緑の八ヶ岳」が楽しめる季節です。

また、稜線では ツクモグサ ツクモグサ 開花しました! ツクモグサ ツクモグサ は、本州では白馬岳と八ヶ岳にしか植生がなく、八ヶ岳では横岳にしかない希少種です。6月上旬から咲き始め、6月中旬が見頃になる花で、今年は昨年並みの状況です。
また、夏沢鉱泉の上の標高2100mくらいでは、残雪の残る登山道沿いの日当たりのよい場所で、ウスギオウレンも開花しました。
登山口の桜平(標高1800mくらい)では、ミナザクラや オオカメノキ オオカメノキ (ムシカリ)が、開花し始めました。

登山道の状況

順調に雪解けが進んでいて、稜線(標高2500m以上)は、かなり減りました。赤岳・横岳・硫黄岳でも、軽アイゼンなしで通過できるようになりました(心配な方は、軽アイゼンをお持ちください)。
樹林帯の中は、平年並みにあります。日陰を中心にまだしっかり残っています。残雪にはトレースがついていて踏み固められています。大きくもぐることはありませんが、トレースを踏み外しますと、もぐってしまいます。

●主な場所の積雪量は以下のとおりです。
・赤岳~硫黄岳の稜線にて 積雪 0~20cm 程度、稜線の下りの吹きだまり50cm程度
・夏沢峠で約 0~30cm
・オーレン小屋周辺で約0~50cm
・夏沢鉱泉周辺、桜平周辺、美濃戸(赤岳山荘周辺)、分岐(唐沢鉱泉と夏沢鉱泉の分岐)は、ほぼ雪は消えました。

●主なルートの状態は以下の通りです。
・硫黄岳~夏沢峠、天狗岳~根石岳
登山道で岩などかなり露出してきていますが、森の中は残雪があります。アイゼン6本歯以上を念のためお持ちください。使用せずにに歩かれている方もいらっしゃいます。ストックかあれば便利です。
・横岳~赤岳~阿弥陀岳
残雪あり、鎖場の鎖が出てきました。まだ、鎖が埋まっている箇所もあります。全体に、トレースがあり、ルートはしっかりしています。初心者の通行は危険です。アイゼン6本歯以上が必要です。ピッケルは不要です。
・硫黄岳、天狗岳へは、雪の道に慣れている方はアイゼンなしで登山可能です。
・赤岩の頭は、赤岩の頭~オーレン側で残雪多く登りづらです。
・箕冠山近辺
トレースは明瞭で、雪は締まっていてアイゼンで歩きやすいです。樹林帯ずっと残雪があります。頂上には、100cm前後の残雪あり。
・峰の松目方面
残雪多く、トレースなし。ルート不明瞭のためご注意ください。
・夏沢鉱泉から上は、地面がかなり出ています。ただし残雪や凍結箇所もあります。アイゼンを装着したほうが安全です。

登山装備

・稜線、樹林帯ともアイゼンなしで通過できますが、心配の方や安全重視の方は、軽アイゼン(6本歯以上)をご使用ください。
・防寒着をきちんとご用意ください(フリース、ダウン、帽子、手袋など)。陽気は暖かい日もありますが 朝晩冷えこみます。また風の強い日もあります。
・日差しが強くなっています。サングラス、日焼け止めクリームも必携です。

注意点

●登山口について
登山口付近の路上の凍結箇所はありません。
・桜平方面
2WD車や夏用タイヤの方でも進入できます。駐車スペースは、夏シーズンとほぼ同数が駐車可能です。
雪どけした状態で道が荒れています。気をつけて、慎重に運転してください。

・美濃戸方面について
2WD車、ノーマルタイヤ、軽自動車でも進入可能です。
雪どけ後で、荒れている箇所がございますので、慎重にお入りください。

●美濃戸方面の問合せ先
赤岳山荘(美濃戸) 0266-74-2272
八ヶ岳山荘(美濃戸口) 0266-74-2728

●桜平ゲートから約200m先、シラナギ沢に今年も仮設水洗トイレを設置いたします。5/23(木)に設置予定です。
また、桜平線の車道整備も計画しています(日時は、わかり次第お知らせします)。

お知らせ

【営業について】
●硫黄岳山荘、根石岳山荘は営業開始しており、予約なしでもお泊りいただけます。
ただし、根石岳山荘は変則営業をしており、5月の宿泊可能日は5/11(土)、5/18(土)、5/25(土)です。
6/1(土)~11/3(日)の期間は、お休みなしで営業いたします。
●夏沢鉱泉は、通年営業中です。宿泊には、予約が必要になります。

【イベント情報】
●開山祭前夜祭 6/1(土) 
硫黄岳山荘において16:30~「山の上の演奏会」を行います。
・宿泊者の全員に「開山祭記念バッチ」進呈。夕食時に、諏訪の地酒「ダイヤ菊」サービス
●開山祭(赤岳山頂にて神事) 6/2(日)12:00~ 
●タルチョ祭(安全祈願祭) 6/15(土)硫黄岳山荘にて
リピート山中氏のコンサートを行います。

【ネイチャースクール開催のお知らせ】
●八ヶ岳 自然と森の学校 定員20名
各コース 18,000円(1泊2食、講師料、傷害保険料、消費税込、JR茅野駅送迎)。
・「バードウォッチング」6/4(火)~5(水) 夏沢鉱泉(泊)
・「高山植物の観察会A」6/8(土)~9(日) 硫黄岳山荘(泊)
・「写真教室(ネイチャーフォト)」6/22(土)~23(日) 夏沢鉱泉(泊)
・「高山植物の観察会B」6/29(土)~30(日) 硫黄岳山荘(泊)

このほかは硫黄岳山荘グループのウェブサイトをご覧ください。

硫黄岳山荘周辺の過去の様子

  • 根石岳
  • 根石岳に向かう登山道
  • 夏沢峠
  • 冬へ向かう硫黄岳(みんなの登山記録 yasuhiro さんの投稿から)
  • 赤岩の頭から硫黄岳へ(みんなの登山記録 リュウイチ さんの投稿から)
  • 硫黄岳山荘から硫黄岳
  • 硫黄岳山荘
  • 根石岳山荘周辺の様子
  • 根石岳山荘周辺の様子
  • 根石岳山荘周辺の様子
  • 根石岳山荘周辺の様子
  • 根石岳山荘周辺の様子

硫黄岳山荘

現地連絡先:
090-3142-8469
電話番号:
0266-73-6673
連絡先住所:
長野県茅野市中大塩13-73

地図で見る
https://iodake.jp/

施設の詳細を見る

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硫黄岳 標高 2,760m

 南八ヶ岳の最北端に位置し、北面は夏沢峠へ深く落ち込んでいる。長野県茅野市と同南佐久郡南牧村の境にあって、北面に火山活動のなごりの巨大な火口壁を残している。南面は緩斜面の岩礫帯で、大ダルミの鞍部にかけてはキバナシャクナゲの自生地として有名で、コマクサ、ウルップソウなどの高嶺の花々が見られる。  眺望は中央・北アルプス、北八ヶ岳の山々、浅間山、奥秩父連峰、富士山、阿弥陀岳、赤岳、横岳など、多くの山々に恵まれている。  山名は火口から硫黄を産したことによるが、佐久地方では箕をかぶせたような山容から箕冠岳(みかぶりだけ)と呼んだ時代もあった。  本沢温泉から夏沢峠を経て2時間強、横岳から1時間、赤岳鉱泉から赤岩ノ頭経由で1時間30分、桜平からオーレン小屋を経て4時間強の行程である。

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横岳は長野県茅野市と同南佐久郡南牧村との境にあって、南北800mほどにおよぶ岩稜の連なりからなる山である。諏訪側、とりわけ柳川北沢上部からの眺めは、小同心、大同心の怪しい岩峰を擁した大岩壁の威容であり、佐久側からの峨々とした山容は赤岳の翼角のようにも見える。横岳は多くの峰塔で形成されており、最高点の奥ノ院、2829mが主峰である。そのほか、石尊大権現を祭る石尊峰、鉾岳、日の神を祭る日ノ岳、二十三夜峰など山岳宗教時代のなごりをとどめるものが連続し、三叉峰(さんじやほう)からは杣添尾根(そまぞえおね)が海ノ口高原へと下っている。最南端の二十三夜峰の南には地蔵尊の石の座像があって、地蔵尾根が行者小屋方向へと下っている。 眺望は赤岳とさして変わらないが、主峰、赤岳北面の雄姿は、八ヶ岳の代名詞ともいえよう。 コマクサ、タカネツメクサ、タカネシオガマ、イワオウギ、イブキジャコウソウ、トウヤクリンドウ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマナデシコなど、稜線上に咲く高山植物は、比較的豊富である。 赤岳天望荘(旧赤岳石室)から横岳主峰までは1時間、硫黄岳から1時間30分、野辺山駅から杣添尾根を経て三叉峰までは7時間の行程である。 2019年1月、標高の改定により1m高くなり2830mとなった。具体的には、「奥の院」と呼ばれる場所が最高地点2830mとなり、これまで山頂とされてきた箇所は2826mとなっている。

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