大雪渓は落石注意。小雪渓は急傾斜、通過は慎重に。前爪のあるアイゼンやピッケルは必携です。稜線でツクモグサが咲き始めました。
天気・気温
山と周辺の状況
昨夜は夜7時頃、雷が鳴りました。近くまで来ましたが南側で鳴っていました。
今朝は早朝は雨 最低気温+2.2℃。10時頃には雨は上がりましたがガスのため視界不良です。気温も+5℃と寒い天気となりました。
明日は雪になるかもしれません。
5/31は、天気の大崩れはなく、早朝ほんの少し雨が降っただけで後は概ね薄曇りで推移しました。
太陽の光をいっぱい浴びて、
ツクモグサ
ツクモグサ
も活き活きしていました。花びら全開で日光浴。
ツクモグサ
ツクモグサ
は日々順調に生育していますが、その他の高山植物も少しずつ開花準備にとりかかってきています。
ツクモグサ
ツクモグサ
が咲いているすぐ近くには、
ウルップソウ
ウルップソウ
がその特徴的なコーンの頭を覗かせてきていました。
そして
ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ
も少し咲き出してきています。
咲き出すとサイクルが早いので、毎日目が離せません。新たな発見が楽しみになってきました。
今白馬岳で旬なものと言ったら、雷鳥と
ツクモグサ
ツクモグサ
なのではないでしょうか。
雷鳥との遭遇率が高くなってきていますが、それは白馬岳に限らず今が雷鳥にとっての恋の季節・繁殖期だということからのようです。よくつがいでエサを啄んでいるところに出くわします。それとオスが自分の縄張りを見渡せる岩などによくいるので、その姿を見かける機会が増えているのでしょうね。
晴天時には猿倉から白馬尻に向かう登山道の新緑がとてもきれいです。
新緑と残雪の白馬岳の組み合わせがとても絵になっています。この時季ならではの清々しさを感じますね。
白馬尻では小屋建ての前段階の除雪が急ピッチで進められていて、除雪機が舞い上げた雪越しの白馬岳というのがこれまたこの時季の風物詩になっています。
5/29は天気がよく大雪渓には登山者・スキーヤーの姿が数多く見受けられました。
5/28は晴。気温は前日と同じく昼間も3℃程度です。夜は氷点下になっているので朝方の大雪渓は雪も固い状態です。
杓子岳まで行った従業員がライチョウと白馬山荘が写ったナイスショットを撮ってくれました。このごろは暖かくなったせいか、ツバメやカラスなどの鳥もこの高さまで上がってきます。
ほかにも、高山植物の芽吹きが報告されています。
●6/1 栂池自然園の開
前夜から降り続いた雨も昼前には上がり、今年の夏山の安全を願う栂池自然園の開園祭の神事が予定通り行われました。園内は、雪の少なかった昨年とは異なり例年と同様かそれ以上に残る残雪のため30m×30」m程度解けた穴からのみ水芭蕉が顔を覗かしています。
今後の雪解けの進み具合にもよりますが、6月中旬頃から水芭蕉の見頃となりそうです。
栂池ヒュッテは、本日6月1日より夏山の営業を開始いたしました。皆様のお越しをお待ちしています。
登山道の状況
白馬岳は、まだまだ雪山です。
気温が上がると雪が緩みます、踏み抜きや雪崩のリスクが高まります。
気温の低い早い時間帯になるべく早く上がりきるようにしましょう。
ホワイトアウトすると慣れている人でもGPSなしでは地理がわからなくなります。
●大雪渓
朝は氷点下のため堅くなり、日中日に当たると足を取られるようになります。安全登山には早出早着が基本です。
ベニガラなどのマークはまだついていません。状況に応じて安全な登山ルートを上ることになります。
落石には十分に注意して下さい。視界不良時は特に注意。
また視界不良時に二合雪渓などに迷い込まないように。
小雪渓の通過には十分注意が必要です。6/1現在、小雪渓にはまだステップが切られていません。急傾斜のため慎重に通過して下さい。雨が続くと氷化してとても堅くなります。
小雪渓の登りは、葱っ平(ねぶかっぴら)から一部夏道が出ているところもありまずか、現在は急傾斜を直登となります。
小雪渓の下りは急傾斜をまっすぐ下らずに、杓子側へ斜めにトラバースするように下るとよいでしょう。
●村営宿舎~白馬山荘
稜線は融雪が進み夏道が出ています。
●栂池
栂池からの白馬岳はロングコースです。
迷いやすい箇所もあり、天気をよく見て入山下さい。
視界のよい時には明瞭でも視界不良時にはルートがわからなくなります。
栂池ロープウェイは運行しています。
自然園~天狗原は融雪箇所と残雪が混じりルートがわかりにくくなっています。特に下りは注意が必要です。
白馬乗鞍の斜面は全面雪。登り下りとも慎重に。
三国境から白馬山頂は痩せ尾根に雪がついています。滑落に注意。
※栂池パノラマウェイ
グリーンシーズン営業期間 : 2017年6月1日(木)~10月31日(火)
料金、時刻表など詳細はこちら
http://www.nsd-hakuba.jp/green/tsugaike/panoramaway.html
登山装備
まだ基本は雪山装備です。アイゼンは前爪のある10本以上が必須。ピッケル必携。
紫外線対策のサングラスなども必要。
注意点
●無理をせず、安全登山に努めて下さい。戻る事も考えましょう。
登山者の方にとっては過ごしやすい環境になってきましたが、まだまだ天候次第では一転して冬山のようになったりすることがあります。白馬に来られる際は、まだ冬山の気持ちで万全の準備をどうぞ。
お知らせ
白馬山荘
http://www.hakuba-sanso.co.jp/
宿泊予約・お問い合わせは(株)白馬館 電話0261-72-2002
●系列の小屋の2017年営業予定
・白馬山荘(白馬岳頂上直下)4月29日~10月14日
・五竜山荘(五竜岳・白岳鞍部)4月29日~5月6日と6月17日~10月14日
・白馬大池山荘(白馬大池北西湖畔)7月8日~10月9日
・白馬鑓温泉小屋(白馬鑓ヶ岳中腹)7月15日~9月30日
・白馬尻小屋(白馬大雪渓下)7月15日~9月30日
・キレット小屋(八峰キレット)7月1日~9月30日
・栂池ヒュッテ(栂池自然園)4月29日~5月6日と6月1日~10月21日
昨年の今頃の様子は?
2023年の営業は4/29から(宿泊要予約)。入山には前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.04.25
大雪渓は融雪早目。踏み抜き、落石に注意。前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.11
大雪渓は踏み抜き、落石に注意。急傾斜あり前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.19
白馬山荘周辺の過去の様子
白馬山荘
- 電話番号:
- 0261-72-2002
- 連絡先住所:
- 長野県北安曇郡白馬村北城6307-ロ 白馬館