白馬岳 | 白馬山荘

大雪渓は落石注意。小雪渓は急傾斜、通過は慎重に。前爪のあるアイゼンやピッケルは必携です。稜線でツクモグサが咲き始めました。

今朝は朝焼けと長野側の雲海との素晴らしい組み合わせとなりました(2017.06.29 白馬山荘 )
今朝は朝焼けと長野側の雲海との素晴らしい組み合わせとなりました(2017.06.29 白馬山荘 )
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天気・気温

06/01(木) 10:00 ガス 気温+5℃ 朝の気温+2.2℃
富山市の天気予報
明日
雨時々曇
22℃
14℃
明後日
晴一時雨
23℃
13℃
日本気象協会提供 2024年4月23日 16:00発表
松本市の天気予報
明日
雨時々曇
16℃
11℃
明後日
晴時々曇
25℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月23日 16:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

昨夜は夜7時頃、雷が鳴りました。近くまで来ましたが南側で鳴っていました。
今朝は早朝は雨 最低気温+2.2℃。10時頃には雨は上がりましたがガスのため視界不良です。気温も+5℃と寒い天気となりました。
明日は雪になるかもしれません。

5/31は、天気の大崩れはなく、早朝ほんの少し雨が降っただけで後は概ね薄曇りで推移しました。
太陽の光をいっぱい浴びて、 ツクモグサ ツクモグサ も活き活きしていました。花びら全開で日光浴。
ツクモグサ ツクモグサ は日々順調に生育していますが、その他の高山植物も少しずつ開花準備にとりかかってきています。
ツクモグサ ツクモグサ が咲いているすぐ近くには、 ウルップソウ ウルップソウ がその特徴的なコーンの頭を覗かせてきていました。
そして ミヤマキンバイ ミヤマキンバイ も少し咲き出してきています。
咲き出すとサイクルが早いので、毎日目が離せません。新たな発見が楽しみになってきました。

今白馬岳で旬なものと言ったら、雷鳥と ツクモグサ ツクモグサ なのではないでしょうか。
雷鳥との遭遇率が高くなってきていますが、それは白馬岳に限らず今が雷鳥にとっての恋の季節・繁殖期だということからのようです。よくつがいでエサを啄んでいるところに出くわします。それとオスが自分の縄張りを見渡せる岩などによくいるので、その姿を見かける機会が増えているのでしょうね。

晴天時には猿倉から白馬尻に向かう登山道の新緑がとてもきれいです。
新緑と残雪の白馬岳の組み合わせがとても絵になっています。この時季ならではの清々しさを感じますね。
白馬尻では小屋建ての前段階の除雪が急ピッチで進められていて、除雪機が舞い上げた雪越しの白馬岳というのがこれまたこの時季の風物詩になっています。
5/29は天気がよく大雪渓には登山者・スキーヤーの姿が数多く見受けられました。

5/28は晴。気温は前日と同じく昼間も3℃程度です。夜は氷点下になっているので朝方の大雪渓は雪も固い状態です。
杓子岳まで行った従業員がライチョウと白馬山荘が写ったナイスショットを撮ってくれました。このごろは暖かくなったせいか、ツバメやカラスなどの鳥もこの高さまで上がってきます。
ほかにも、高山植物の芽吹きが報告されています。

●6/1 栂池自然園の開
前夜から降り続いた雨も昼前には上がり、今年の夏山の安全を願う栂池自然園の開園祭の神事が予定通り行われました。園内は、雪の少なかった昨年とは異なり例年と同様かそれ以上に残る残雪のため30m×30」m程度解けた穴からのみ水芭蕉が顔を覗かしています。
今後の雪解けの進み具合にもよりますが、6月中旬頃から水芭蕉の見頃となりそうです。
栂池ヒュッテは、本日6月1日より夏山の営業を開始いたしました。皆様のお越しをお待ちしています。

登山道の状況

白馬岳は、まだまだ雪山です。

気温が上がると雪が緩みます、踏み抜きや雪崩のリスクが高まります。
気温の低い早い時間帯になるべく早く上がりきるようにしましょう。
ホワイトアウトすると慣れている人でもGPSなしでは地理がわからなくなります。

●大雪渓
朝は氷点下のため堅くなり、日中日に当たると足を取られるようになります。安全登山には早出早着が基本です。
ベニガラなどのマークはまだついていません。状況に応じて安全な登山ルートを上ることになります。
落石には十分に注意して下さい。視界不良時は特に注意。
また視界不良時に二合雪渓などに迷い込まないように。
小雪渓の通過には十分注意が必要です。6/1現在、小雪渓にはまだステップが切られていません。急傾斜のため慎重に通過して下さい。雨が続くと氷化してとても堅くなります。
小雪渓の登りは、葱っ平(ねぶかっぴら)から一部夏道が出ているところもありまずか、現在は急傾斜を直登となります。
小雪渓の下りは急傾斜をまっすぐ下らずに、杓子側へ斜めにトラバースするように下るとよいでしょう。

●村営宿舎~白馬山荘
稜線は融雪が進み夏道が出ています。

●栂池
栂池からの白馬岳はロングコースです。
迷いやすい箇所もあり、天気をよく見て入山下さい。
視界のよい時には明瞭でも視界不良時にはルートがわからなくなります。
栂池ロープウェイは運行しています。
自然園~天狗原は融雪箇所と残雪が混じりルートがわかりにくくなっています。特に下りは注意が必要です。
白馬乗鞍の斜面は全面雪。登り下りとも慎重に。
三国境から白馬山頂は痩せ尾根に雪がついています。滑落に注意。

※栂池パノラマウェイ
グリーンシーズン営業期間 : 2017年6月1日(木)~10月31日(火)
料金、時刻表など詳細はこちら
http://www.nsd-hakuba.jp/green/tsugaike/panoramaway.html

登山装備

まだ基本は雪山装備です。アイゼンは前爪のある10本以上が必須。ピッケル必携。
紫外線対策のサングラスなども必要。

注意点

●無理をせず、安全登山に努めて下さい。戻る事も考えましょう。
登山者の方にとっては過ごしやすい環境になってきましたが、まだまだ天候次第では一転して冬山のようになったりすることがあります。白馬に来られる際は、まだ冬山の気持ちで万全の準備をどうぞ。

お知らせ

白馬山荘
http://www.hakuba-sanso.co.jp/
宿泊予約・お問い合わせは(株)白馬館 電話0261-72-2002

●系列の小屋の2017年営業予定
・白馬山荘(白馬岳頂上直下)4月29日~10月14日
・五竜山荘(五竜岳・白岳鞍部)4月29日~5月6日と6月17日~10月14日
・白馬大池山荘(白馬大池北西湖畔)7月8日~10月9日
・白馬鑓温泉小屋(白馬鑓ヶ岳中腹)7月15日~9月30日
・白馬尻小屋(白馬大雪渓下)7月15日~9月30日
・キレット小屋(八峰キレット)7月1日~9月30日
・栂池ヒュッテ(栂池自然園)4月29日~5月6日と6月1日~10月21日

昨年の今頃の様子は?

2023年の営業は4/29から(宿泊要予約)。入山には前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.04.25

大雪渓は融雪早目。踏み抜き、落石に注意。前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.11

大雪渓は踏み抜き、落石に注意。急傾斜あり前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.19

白馬山荘周辺の過去の様子

  • 白馬山荘は営業を終了いたしました。今シーズンもたくさんのお客様にご利用いただき誠にありがとうございました。
  • 稜線の様子
  • 三国境方面の登山道
  • 9時の山荘前 降雪続いています。吹き溜まりで40~50㎝、風で雪が飛ばされているような所は、氷がむき出しになっています。
  • 9時の山荘前 降雪続いています。
  • 正午、初雪&猛吹雪です。山の上は季節が冬に近づいております。もういつ雪が降ってもおかしくない時期です
  • 鑓温泉ルート杓子沢に橋が架かりました
  • 鑓温泉ルート 杓子沢付近の雪渓 橋への取り付きはピンクテープで印をしてあります。
  • 白馬岳山頂
  • 夕陽。絶景です
  • 馬山荘付近ではツクモグサが真っ盛り
  • 大雪渓上部から小雪渓

白馬山荘

電話番号:
0261-72-2002
連絡先住所:
長野県北安曇郡白馬村北城6307-ロ 白馬館

地図で見る
http://hakuba-sanso.co.jp/

施設の詳細を見る

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 白馬岳は、槍ヶ岳とともに北アルプスで登山者の人気を二分している山である。南北に連なる後立山連峰の北部にあって、長野・富山両県、実質的には新潟を加えた3県にまたがっている。  後立山連峰概説に記したように、この山の東面・信州側は急峻で、それに比して比較的緩い西面・越中側とで非対称山稜を形造っている。しかし信州側は山が浅く、四カ庄平をひかえて入山の便がよいため登山道も多く、白馬大雪渓を登高するもの(猿倉より所要6時間弱)と、栂池自然園から白馬大池を経るもの(所要5時間40分)がその代表的なものである。  越中側のものは、祖母谷温泉より清水(しようず)尾根をたどるもの(祖母谷温泉より所要10時間)が唯一で、長大である。  白馬三山と呼ばれる、本峰、杓子岳、鑓ヶ岳、そして北西に位置する小蓮華山の東・北面は、バリエーション・ルートを数多く有し、積雪期を対象に登攀されている。  近代登山史上では、明治16年(1883)の北安曇郡長以下9名による登山が最初であるとされている。積雪期では慶大山岳部の大島亮吉らによる1920年3月のスキー登山が初めての試みである。  白馬岳の山名は、三国境の南東面に黒く現れる馬の雪形から由来したといわれる。これをシロウマというのは、かつて農家が、このウマが現れるのを苗代(なわしろ)を作る時期の目標としたからであって、苗代馬→代馬(しろうま)と呼んだためである。白は陸地測量部が地図製作の際に当て字したものらしい。代馬はこのほかにも、小蓮華山と乗鞍岳の鞍部の小蓮華側の山肌にも現れる。白馬岳は昔、山名がなく、山麓の人々は単に西山(西方にそびえる山)と呼んでいたのである。また富山・新潟側では、この一連の諸峰をハスの花弁に見立てて、大蓮華山と総称していたようである。  この山からの眺望はすばらしく、北アルプスのほぼ全域はもとより、南・中央アルプス、八ヶ岳、頸城(くびき)や上信越の山々、そして日本海まで見渡すことができる。頂の展望盤は、新田次郎の小説『強力伝』に登場することで知られる。  日本三大雪渓の1つ、白馬大雪渓は登高距離が2kmもあり、全山にわたる高山植物群落の豊かさ、日本最高所の温泉の1つ白馬鑓温泉、高山湖の白馬大池や栂池自然園などの湿原・池塘群、こうした魅力を散りばめているのも人気を高めている理由である。また、白馬岳西面や杓子岳の最低鞍部付近などに見られる氷河地形、主稜線などで観察できる構造土、舟窪地形など、学術的な興味も深い。山頂部の2つの山荘(収容2500人)をはじめ山域内の宿泊施設も多い。

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小蓮華山 標高 2,766m

新潟県と長野県の県境にまたがる山で、大日岳とも呼ばれる山。標高2766mは新潟県最高峰となる。山頂には鉄剣と石仏があり、かつては信仰の対象となっていた。 地震や風雪による崩壊で、2008年の国土地理院の調査で標高が3m低くなり、2769mから2766mと低くなっている。 近年、白馬乗鞍岳から小蓮華山へ続く稜線がNHK スペシャルドラマ「坂の上の雲」のエンディングの映像に使われ、登山者のみならず、多くの人に認知されるようになった。

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旭岳 標高 2,867m

 白馬岳のすぐ西方(富山県宇奈月町)にあって、衛星峰といった存在だが、この山を北方の朝日岳―雪倉岳の稜線から眺めると、鋭い兜のような山容を見せて、一見白馬岳と錯覚するほどだ。白馬岳から越中の祖母谷(ばばだに)温泉に下る道がこの山の南山腹を走っており、付近は高山植物で埋まっている。白馬岳との鞍部には例年大雪田が残り、その北側、柳又谷の源頭には氷河地形が見られる。

ユーザーの登山記録から

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