寒い日が続き、雪解け進まず。合戦小屋の平日の営業が始まりました
天気・気温
山と周辺の状況
寒い日が続き、さらに2日の雪が積もった影響で、雪解けは進んでいません。新雪はもう解けましたが、登山道の状況は先週からあまり変わっておらず、まだ冬道です。
最近は日没が遅くなったからか、登山者が小屋へ到着する時間が遅い傾向にあります。18:00頃に着く方もいらっしゃいますが、到着が遅くなると、その分リスクも増します。なるべく早めに到着できるように登山計画をたててください。
※テント泊をされる方にご協力をお願い致します。テント場にゴミ、生ゴミ、ラーメンの煮汁も捨てないようにお願いします。それを求めて、ライチョウの天敵、カラスが毎日登ってくるようになりました。これからライチョウは、卵を産み、7月雛が孵るまで大切な期間です。カラスは人知れず人の後を付けてきています。貴重なライチョウ保護のために、「お持ちいただいたものはお持ち帰り」に、ぜひご協力を宜しくお願いいたします。
登山道の状況
第3ベンチ辺りから雪がでてきます。だいぶ雪解けは進んできましたが、富士見ベンチからは雪はまだまだあります。
最近、日帰り山行の方でスニーカーでいらっしゃる方がいます。スニーカーにチェーンアイゼンで登ると、下りはかなり大変ですし、危険です。アルプスのこの時期は、まだ冬山と思ってください。前歯のある10本爪アイゼンとピッケルの用意をお願いします。また、トレースをシリシェードで下りる方がいますが、滑った後は雪が固くなってしまいます。後に下りる人たちが苦労してしまいますので、他の登山者への配慮をお願いします。
登山装備
6月にはいりましたが、現在燕山荘周辺は残雪があり、アイゼン、ピッケルの装備が必要です。
日中はザクザクの雪も、朝はアイゼンがないと危険なほど雪面が凍っていました。
残雪状況は天候により刻々と変化します。最新情報は燕山荘ブログ、トピックス欄を確認してください。
http://www.enzanso.co.jp/index.html
注意点
冬の北アルプスの特徴は、3,000mとしては、世界で類のない程強い風が吹き、世界一積雪が多い所とされています。
そのことから、冬山では①気温、②風、③汗や雨などで濡れることによる体温維持に注意することが求められます。
燕岳の稜線でも、気温は-15℃以下、風速は15~20m以上になります。従って、体感気温は、-30℃以下となり、凍傷や低体温症の注意が必要です。
・汗をかかない程、ゆっくり登る。
・カロリーのある行動食をこまめにとる。
・アイゼンは事前に靴に合わせて調整し、歩行練習をしておく。
・レスキューシートやツェルト等、ビバーク出来る装備を持参する。
・中房で雨が降っている時は、要注意。体が濡れる危険性があるため、登山を控えてください。
・低体温症に気を付けましょう。
低体温症になると、行動力、思考力、判断力が低下します。合戦小屋から上は、森林限界を越えるため、10m以上の風が吹き付ける稜線歩きになるため、体感気温が-10℃以上下がります。そのため、合戦小屋でエネルギーのある食材と水分を十分補給する。暖かいウエア―を着る等の対策が必要。
・単独行動を避けましょう。
一人では適切な判断がつきにくく、状況を悪化させてしまうことがあります。
・ツアー登山でも自己責任が基本となります。
お知らせ
合戦小屋の平日の営業が始まりました。
うどんやスイカはまだお出しできないのですが、カップ麺や缶の飲み物などはあります。
2017年度の営業期間
4月22日(土)〜11月25日(土)の宿泊まで
年末年始:2017年12月23日(土)〜2018年1月8日(月)
宿泊料金(2017年度 1泊2食付き料金)
・大人/10,000円 ・高校生/8,000円 ・中学生/7,000円 ・小学生/6,000円
(大学生:学割500円割引 ※学生証提出)・素泊まり料金/6,400円
昨年の今頃の様子は?
燕山荘、大天荘、有明荘の予約を開始しています。燕岳ビギナー向けのツアーも予定2023.03.30
残雪量は例年より少なめ。最新情報を確認の上、お越しください2023.04.28
燕山荘周辺の過去の様子
燕山荘
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