白馬岳 | 白馬山荘

大雪渓は落石と凍結による滑落に注意。小雪渓のステップはまもなく刻む予定。前爪のあるアイゼン+ピッケルが必要です。

今朝は朝焼けと長野側の雲海との素晴らしい組み合わせとなりました(2017.06.29 白馬山荘 )
今朝は朝焼けと長野側の雲海との素晴らしい組み合わせとなりました(2017.06.29 白馬山荘 )
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天気・気温

06/14(水) 晴
富山市の天気予報
明日
雨時々曇
16℃
13℃
明後日
曇時々晴
18℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 0:00発表
松本市の天気予報
明日
曇時々晴
18℃
12℃
明後日
23℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

●近頃の天候と自然
6/10は一日中吹雪。山荘を揺るがす強風が西から途切れることなく吹き付け、外に出ると霰の混じる雪が頬を殴り痛く息もでず、立っているのも大変な状況でした。陽が沈んでも相変わらず雪と強風が吹き荒れてていました。

6/11はモルゲンロートの朝になりました。
前日降った雪が凍って大変滑りやすい道を強風に耐えながら登って見た朝陽は格別でした。
朝は氷と雪のカリカリのトレイルになっていましたが、日中は安定した好天で気温は低いものの積った雪はあっという間に解けてしまいました。
登山客の皆さんの笑い声が山に響くよい一日でした。
ウルップソウ ウルップソウ はまだまだ固い蕾のままです。
ライチョウの夫婦も陽だまりの中でお食事中。
夕日がはるか雲海の先の能登半島の向こうへ沈んでいきました

6/12。
朝は氷点下の寒さとなりました。朝のうちは霧氷が見られました。寒かった!
日中はガスが常に流れ変化の目まぐるしい一日でした。
そんな中、水場の掘り起こし作業をしました。まだまだ雪はたっぷり残っていて掘って掘ってようやく屋根が見えた程度です。
帰り道、登山道わきでキジムシロと思われる黄色の花が小さな蕾の口を開こうとしている姿が見られました。

6/13
穏やかな一日になりました。今日一日で山荘の周りの雪は大分解けあちこちに水たまりができています。

6/14 晴

●自然
天気が安定しているとライチョウや ツクモグサ ツクモグサ に会えます。
ツクモグサ ツクモグサ はまだ小さく、見頃はこれからです。

・栂池自然園(6/9の状況)
今年の栂池自然園は、冬に積もった雪が多かったのと5月、6月の気温があまり上がらず融雪が進まなかった為、例年よりも多く雪が残っています。園内の散策は ほぼ雪の上。目印に差してある竹についたピンクのリボンを目印にお回り下さい。
ミズバショウ ミズバショウ は、自然園の入口から100m程入ったところに40m×40m程度の穴から顔を覗かせています。
奥まで行くと園内の最高地点 標高2020mに展望台があります。入口から片道 約1~1時間半程度。
目の前に雄大な白馬三山や大雪渓が広がります。絶景です!!

登山道の状況

白馬岳は、まだまだ雪山です。

気温が上がると雪が緩みます、踏み抜きや雪崩のリスクが高まります。
気温の低い早い時間帯になるべく早く上がりきるようにしましょう。
ホワイトアウトすると慣れている人でもGPSなしでは地理がわからなくなります。

●大雪渓(天候不良のため以下は6/1の状況です。荒天後は堅く凍結するので滑落注意)
朝は氷点下のため堅くなり、日中日に当たると足を取られるようになります。安全登山には早出早着が基本です。
ベニガラなどのマークはまだついていません。状況に応じて安全な登山ルートを上ることになります。
落石には十分に注意して下さい。視界不良時は特に注意。
また視界不良時に二合雪渓などに迷い込まないように。
小雪渓の通過には十分注意が必要です。6/14現在、小雪渓にはまだステップが切られていません。急傾斜のため慎重に通過して下さい。雨が続くと氷化してとても堅くなります。
小雪渓の登りは、葱っ平(ねぶかっぴら)から一部夏道が出ているところもありまずか、現在は急傾斜を直登となります。
小雪渓の下りは急傾斜をまっすぐ下らずに、杓子側へ斜めにトラバースするように下るとよいでしょう。
※小雪渓のステップは6/15につける予定です。ステップがつけられても、まだしばらくは前爪のあるアイゼン+ピッケルが必要です。

※栂池パノラマウェイ
●リーンシーズン営業期間 : 2017年6月1日(木)~10月31日(火)
料金、時刻表など詳細はこちら
http://www.nsd-hakuba.jp/green/tsugaike/panoramaway.html

登山装備

まだ基本は雪山装備です。アイゼンは前爪のある10本以上が必須。ピッケル必携。
冬日になる日もあり防寒防風対策はしっかりと。
紫外線対策のサングラスなども必要。

注意点

●無理をせず、安全登山に努めて下さい。戻る事も考えましょう。
登山者の方にとっては過ごしやすい環境になってきましたが、まだまだ天候次第では一転して冬山のようになったりすることがあります。白馬に来られる際は、まだ冬山の気持ちで万全の準備をどうぞ。

お知らせ

白馬山荘
http://www.hakuba-sanso.co.jp/
宿泊予約・お問い合わせは(株)白馬館 電話0261-72-2002

●系列の小屋の2017年営業予定
・白馬山荘(白馬岳頂上直下)4月29日~10月14日
・五竜山荘(五竜岳・白岳鞍部)4月29日~5月6日と6月17日~10月14日
・白馬大池山荘(白馬大池北西湖畔)7月8日~10月9日
・白馬鑓温泉小屋(白馬鑓ヶ岳中腹)7月15日~9月30日
・白馬尻小屋(白馬大雪渓下)7月15日~9月30日
・キレット小屋(八峰キレット)7月1日~9月30日
・栂池ヒュッテ(栂池自然園)4月29日~5月6日と6月1日~10月21日

昨年の今頃の様子は?

2023年の営業は4/29から(宿泊要予約)。入山には前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.04.25

大雪渓は融雪早目。踏み抜き、落石に注意。前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.11

大雪渓は踏み抜き、落石に注意。急傾斜あり前爪のあるアイゼンやピッケルなど雪山登山装備必要2023.05.19

白馬山荘周辺の過去の様子

  • 白馬山荘は営業を終了いたしました。今シーズンもたくさんのお客様にご利用いただき誠にありがとうございました。
  • 稜線の様子
  • 三国境方面の登山道
  • 9時の山荘前 降雪続いています。吹き溜まりで40~50㎝、風で雪が飛ばされているような所は、氷がむき出しになっています。
  • 9時の山荘前 降雪続いています。
  • 正午、初雪&猛吹雪です。山の上は季節が冬に近づいております。もういつ雪が降ってもおかしくない時期です
  • 鑓温泉ルート杓子沢に橋が架かりました
  • 鑓温泉ルート 杓子沢付近の雪渓 橋への取り付きはピンクテープで印をしてあります。
  • 白馬岳山頂
  • 夕陽。絶景です
  • 馬山荘付近ではツクモグサが真っ盛り
  • 大雪渓上部から小雪渓

白馬山荘

電話番号:
0261-72-2002
連絡先住所:
長野県北安曇郡白馬村北城6307-ロ 白馬館

地図で見る
http://hakuba-sanso.co.jp/

施設の詳細を見る

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新潟県 長野県 / 飛騨山脈北部

小蓮華山 標高 2,766m

新潟県と長野県の県境にまたがる山で、大日岳とも呼ばれる山。標高2766mは新潟県最高峰となる。山頂には鉄剣と石仏があり、かつては信仰の対象となっていた。 地震や風雪による崩壊で、2008年の国土地理院の調査で標高が3m低くなり、2769mから2766mと低くなっている。 近年、白馬乗鞍岳から小蓮華山へ続く稜線がNHK スペシャルドラマ「坂の上の雲」のエンディングの映像に使われ、登山者のみならず、多くの人に認知されるようになった。

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旭岳 標高 2,867m

 白馬岳のすぐ西方(富山県宇奈月町)にあって、衛星峰といった存在だが、この山を北方の朝日岳―雪倉岳の稜線から眺めると、鋭い兜のような山容を見せて、一見白馬岳と錯覚するほどだ。白馬岳から越中の祖母谷(ばばだに)温泉に下る道がこの山の南山腹を走っており、付近は高山植物で埋まっている。白馬岳との鞍部には例年大雪田が残り、その北側、柳又谷の源頭には氷河地形が見られる。

ユーザーの登山記録から

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