槍ヶ岳登山は残雪が多くアイゼン(6本爪では怖い人も)+ピッケルで。防寒具雨具必携。稜線高山植物開花。最新情報得て。
天気・気温
山と周辺の状況
●天候
昨日夜雨
本日 雨は上がりましたが、ガス。ガスは時々動きますが、やはりまたガスに巻かれてしまいます。
最低気温は7℃程度です。防寒装備(フリースや薄手のダウンなど)必要です。
まだ梅雨明けしてません。前線が活発に活動することもあります。サブプランも考えておくとよいでしょう。
梅雨から雷が鳴りやすく時期。16時までの小屋着で難を逃れることが多いです。
●今年は槍沢、飛騨沢の雪まだ残っています。
お守りとしてアイゼンはまだ持ってきてください。
7月中旬から下旬は天気にもよりますが、歩き方によっては使わないかもしれません。少し嵩張りますが、たった何グラムかの装備を重たいからと言って省いて結局アイゼンがないと登れない下れないなんてことになったらせっかくの山歩きが台無しになってしまいます!
●高山植物
7/9 槍周辺お花畑です。
ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ
など色々開花続いています。
特に
クロユリ
クロユリ
増加中。10年前は本当に少ししか咲いていなかったのに今ではこの辺は一面と言っても過言ではないくらい咲いています。
7/12 大天井ヒュッテ東側斜面に群生する
コマクサ
コマクサ
が開花し始めていました。
イワヒゲ、
ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ
、イワツメクサなども咲いています。
岩礫地や砂礫地にて育つ花達は、昨日のようにお花畑を形成する花と違って、とても小さく可憐です。
開花しだした高山植物を見ながらの登山もいよいよ幕開けですね。
・大天井ヒュッテ敷地内ではコ
イワカガミ
イワカガミ
も満開を迎えていました。
・表銀座縦走路での楽しみ
穂高岳~槍ヶ岳が徐々に大きく近づく事とその登山道脇に咲く高山植物との出会いがあります。
咲き出したばかりの「アオノ
ツガザクラ
ツガザクラ
」と常念岳
赤岩岳トラバース道のお花畑に群生する「
シナノキンバイ
シナノキンバイソウ
」のお花畑
そのほか見られる花、
ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ
、
チングルマ
チングルマ
、ミ
ヤマオダマキ
ヤマオダマキ
、
クロユリ
クロユリ
、
ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ
、
シナノキンバイ
シナノキンバイソウ
なども咲いています。
●生ビール
槍ヶ岳山荘で販売開始! 一杯1000円
登山道の状況
槍ヶ岳登山はまだ雪があり、アイゼンやピッケルが必要な状態です。
登山には最新情報を得て入山するようにしましょう。
●槍沢(7/12)
ババ平くらいまでは夏山気分でOK
槍沢から山荘まではまだまだ残雪豊富で、アイゼンとピッケルは必要です。
軽アイゼンでは怖くて下りられないような方もいらっしゃいます。
もし、槍ヶ岳に登った経験があまりなく、雪上歩行にも慣れていないというような方であればアイゼンとピッケルの携行をお勧めします。
●大天井岳~水沢乗越
・西岳下降地点からの槍沢は残雪多いです。
「表銀座コースを槍ヶ岳までアイゼンは要りますか?」の質問をよく受けますが、
「稜線を槍ヶ岳までは、まだ数か所雪渓が出て来ますが、雪切りがなされ通行に支障はありません。但し下山に何処を使いますか?」
と聞きますと殆どの皆さんは「槍沢です」と答えます。
使うか使わないかは持っている事が前提です。装備として持っていればいざという時役に立つのが道具です。なければ使う事が出来ないのが道具です。
・表銀座コース
殆どは夏道となっていますが、大天井ヒュッテから30m行った雪渓のトラバースとヒュッテ西岳からの下り、そしてヒュッテ大槍までの登りにてそれぞれ1か所づつ雪渓は現れます。但し雪切りはなされています。
西岳からの下りに関しては雪に慣れない登山者にとってはキツイかもしれません。ピッケル(使い方が解らない場合は無意味)もしくはアイゼンを携行ください。
※北鎌尾根の状況(バリエーションルート・一般ルートではありません)
北鎌沢右俣下部雪渓が約50m、最上部雪渓は残り20mといったところです。
このごろの問い合わせも増えて来ましたが、貧乏沢に関しては想像出来ますが、水俣乗越からの天上沢の下降にての情報は解りません。
●西鎌尾根(7/12)
現在、夏道は9割ほどでています。先日の大雨で道が少し歩きにくくなっている個所もあります。
・槍ケ岳山荘~双六小屋間
融雪がすすみましたがまだ7~8個所雪渓が残っています。
あと数日もすれば無くなりそうな雪渓もありますが安全の為にアイゼンなどの携行をお勧めします。
千丈乗越の先は雪渓です。登山道はまだ雪の下ですね~
鎖場ですが先日の大雨のせいか足元が不安定になっているので通行に注意
硫黄乗越も雪渓があります。足跡も少なくわかりにくいですが右の方に登って行くと夏道がでてきます。
ルート登山道脇の花も綺麗でした!もうすこししたら見頃ですね!
雷鳥にも会えました。
●飛騨沢のルート情報(7/10)
・雪渓を繋ぐようにして夏道があります。
雪が無いからと登山道以外の個所を登られるのは、浮石が多く危険です。
・目印の調整はしてきましたが、日照の影響や雨で旗竿も流れやすい時期です。
地図を見つつ行動されることをお勧めします。
・今年は標高2700m~2850mほどまで雪渓が残っています。
・千丈分岐から千丈乗越に抜け西鎌尾根に出るルートの間には雪はありませんが、道が崩れ気味で浮石も多くなっています。先日の豪雨の影響もあるのでしょうか。。
雪が無いからと言って、いちがいにオススメできない状況です。
・千丈乗越からの西鎌尾根は 急斜面のトラバースをする個所がまだ残っています。
土曜日に通過してこられた方は口をそろえて「前爪のある10本爪以上のアイゼンとピッケルが必要」と言っていました。
●南岳新道(7/10)
・気温も高く雪解けも進んでいますが、元の残雪量が多くまだ夏道の見えない部分が残っています。
急斜面の残雪がもう少しなくなればピッケルは必要なくなりそうですが、
もうしばらくはアイゼンが必要です。
・トラバース部分は雪が無くなるまで雪切りをおこないますので、歩きやすいですが、お大きな岩の近く等が雪解けの為、空洞になっている箇所や、クレバスの様に割れている箇所があり足元に注意。
・南岳新道下部、
槍平小屋近くの雪渓も硬く傾斜もありますので、通過にアイゼン等があると安心です。
・南沢下部2100m付近の雪渓 登山道は沢を斜めに横切るように繋がっています、
上り下りともに対岸の登山道を見落とさない様注意して通行ください。
大きく割れ始めている所もあり、今後スノーブリッジのようになる箇所も出始めますので、
雪渓上の歩く箇所に注意が必要です!
●アイゼン・ピッケルは必要ですか?
という問い合わせも増えています。
例年よりも多めに雪が残っており、長い範囲で雪がつながっている状況です
足を滑らせたら100mほど滑落する個所も残っています。
アイゼン・ピッケルは例え使わなかったとしても必要な装備だと言えます。
コンディションが良い時は軽アイゼン・ストックでも大丈夫だと思いますが、降雨の後などは固く締まり「軽アイゼンだと危なかった、失敗した」と話されるお客様もいらっしゃいました。
装備は慎重に選んでください。
登山装備
3000m級の夏山登山装備が必要
槍ヶ岳登山には、今年はアイゼン・ピッケル(又はストック)が必要です!
雪渓の風は冷たいです。曇やガスだととても寒く防寒着は必携
紫外線対策のサングラスや日焼け止めも必携です。
注意点
装備の油断なく、現地で最新情報を得るようにしましょう。
●いつ夏道になるのか?
さて、この残雪の多さを気にしてだと思うのですが、、
「いつになったら夏道になるでしょうか?」という問い合わせもたまに聞かれます。
降雨や日照など天気の不確定要素の影響が強いため、いちがいにお答えすることは出来ません。
雪解けがゆるやかに進むか、一気に進むかそれは、今後の気候次第です。
先日、去年も同じ時期に来たというお客様から「昨年と全然違う!同じ時期でもこんなに違うんですね!」という驚きの声も聞かれました。
●「アイゼン(クランポン)・ピッケルは必要ですか?」
雪のコンディションによっては使わずに済む場合もある状態ですが、「6本爪の軽アイゼンで来たのだけど、怖い思いをした」と話されていたお客様もいらっしゃいました。
最近の登山では軽量化という考え方が定着して、装備を削ることを第一に考えがちですが季節の移り変わりの時期は特にたとえ出番がなかったとしても必要な装備というものはあると思います。
雨の後に氷板の層が露出してキックステップが効かなかったり、急な斜面の残雪が想像以上だったり。
まだルート上での雪の影響は充分にありますので、
スタッフとしてはアイゼン・ピッケルの携行をお勧めします。
どう判断されるかは個々人の判断です。
お知らせ
●槍岳山荘
http://www.yarigatake.co.jp/
●予約 夏のシーズンの混雑状況
問い合わせがとても多くなってきました!
よくある質問をお伝えしたいと思います。
・毎年だいたい海の日の連休から小屋も、テントも混雑します。
※テント場は全部で39張なので早い時はお昼過ぎには受付終了になります。
こちらがいっぱいになると殺生ヒュッテさんのテント場をご利用いただくか、小屋で宿泊していただくことになります。
・予約は「海の日連休~シルバーウィーク終りくらいまで」で「4名様以上のグループ」のみご予約承ります。
「本当に大丈夫なのでしょうか?」という電話をよく受けますが、大丈夫です。
槍ヶ岳山荘は場所がら、混みあっていて泊まれません。ということはありませんのでご安心を!
こちらである程度の人数を把握するための予約であり、食事の申し込みも着いてからの受付で間に合います!
・予約は、部屋を確保するための予約ではありません。
・予約は 先着順ですのでご了承ください。
※個室の予約は受け付けていません。
・予約と山の安全とゴハンの支度
どの山小屋も晩ご飯の準備があります。
また、日没になるにつれ危険なことはたくさんあります。
寒くなります。ヘッドライトだけでは想像以上に山は暗いです。
野生動物と遭遇する場合もあります。
遅くても16:00までには到着してください。
自分の体力などを考えて15:00~16:00に到着できるプランを立ててお越しいただければと思います。
●2017年系列小屋営業日 各山荘への連絡は07:00~20:00(岳沢06:00~)
・槍ヶ岳山荘 090-2641-1911
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)
・槍沢ロッヂ 0263-95-2626 または 090-3135-0003
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)
・南岳小屋 090-4524-9448
期間:2017年7月1日(土)~10月14日(土)
・大天井ヒュッテ 090-1401-7884
期間:2017年7月1日(土)~10月14日(土)
・岳沢小屋 090-2546-2100
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)
昨年の今頃の様子は?
2023年の営業は4/27~。宿泊は要予約。予約は宿泊予定日一ヶ月前の朝9時から受付2023.03.27
営業4/27~(宿泊要予約)。予約受付中。4/27からの営業に向けて作業中です2023.04.21
営業スタート。本日は富士山まで見える快晴。昨日までの降雪と強風のため雪質に注意2023.04.27
槍ヶ岳山荘周辺の過去の様子
槍ヶ岳山荘
- 現地連絡先:
- 090-2641-1911
- 電話番号:
- 0263-35-7200
- 連絡先住所:
- 長野県松本市埋橋1-7-2