槍ヶ岳 | 槍ヶ岳山荘

槍ヶ岳登山は残雪が多くアイゼン(6本爪では怖い人も)+ピッケルで。防寒具雨具必携。稜線高山植物開花。最新情報得て。

イワカガミとキバナシャクナゲ 雪溶けが進み、山荘周辺には色とりどりの花が咲いています。晴れた日にはこんな光景が・・(2017.07.26 槍ヶ岳山荘 )
イワカガミとキバナシャクナゲ 雪溶けが進み、山荘周辺には色とりどりの花が咲いています。晴れた日にはこんな光景が・・(2017.07.26 槍ヶ岳山荘 )
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天気・気温

07/13(木) 10:00 ガス
松本市の天気予報
明日
晴時々曇
19℃
8℃
明後日
晴時々曇
18℃
8℃
日本気象協会提供 2024年3月29日 0:00発表
高山市の天気予報
明日
17℃
7℃
明後日
曇時々晴
16℃
6℃
日本気象協会提供 2024年3月29日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

●天候
昨日夜雨 
本日 雨は上がりましたが、ガス。ガスは時々動きますが、やはりまたガスに巻かれてしまいます。

最低気温は7℃程度です。防寒装備(フリースや薄手のダウンなど)必要です。
まだ梅雨明けしてません。前線が活発に活動することもあります。サブプランも考えておくとよいでしょう。
梅雨から雷が鳴りやすく時期。16時までの小屋着で難を逃れることが多いです。

●今年は槍沢、飛騨沢の雪まだ残っています。
お守りとしてアイゼンはまだ持ってきてください。

7月中旬から下旬は天気にもよりますが、歩き方によっては使わないかもしれません。少し嵩張りますが、たった何グラムかの装備を重たいからと言って省いて結局アイゼンがないと登れない下れないなんてことになったらせっかくの山歩きが台無しになってしまいます!

●高山植物
7/9 槍周辺お花畑です。 ハクサンイチゲ ハクサンイチゲ など色々開花続いています。
特に クロユリ クロユリ 増加中。10年前は本当に少ししか咲いていなかったのに今ではこの辺は一面と言っても過言ではないくらい咲いています。

7/12 大天井ヒュッテ東側斜面に群生する コマクサ コマクサ が開花し始めていました。
イワヒゲ、 ミヤマキンバイ ミヤマキンバイ 、イワツメクサなども咲いています。
岩礫地や砂礫地にて育つ花達は、昨日のようにお花畑を形成する花と違って、とても小さく可憐です。
開花しだした高山植物を見ながらの登山もいよいよ幕開けですね。
・大天井ヒュッテ敷地内ではコ イワカガミ イワカガミ も満開を迎えていました。

・表銀座縦走路での楽しみ
穂高岳~槍ヶ岳が徐々に大きく近づく事とその登山道脇に咲く高山植物との出会いがあります。
咲き出したばかりの「アオノ ツガザクラ ツガザクラ 」と常念岳
赤岩岳トラバース道のお花畑に群生する「 シナノキンバイ シナノキンバイソウ 」のお花畑
そのほか見られる花、 ハクサンイチゲ ハクサンイチゲ チングルマ チングルマ 、ミ ヤマオダマキ ヤマオダマキ クロユリ クロユリ ハクサンイチゲ ハクサンイチゲ シナノキンバイ シナノキンバイソウ なども咲いています。

●生ビール
槍ヶ岳山荘で販売開始! 一杯1000円

登山道の状況

槍ヶ岳登山はまだ雪があり、アイゼンやピッケルが必要な状態です。
登山には最新情報を得て入山するようにしましょう。

●槍沢(7/12) 
ババ平くらいまでは夏山気分でOK
槍沢から山荘まではまだまだ残雪豊富で、アイゼンとピッケルは必要です。
軽アイゼンでは怖くて下りられないような方もいらっしゃいます。
もし、槍ヶ岳に登った経験があまりなく、雪上歩行にも慣れていないというような方であればアイゼンとピッケルの携行をお勧めします。

●大天井岳~水沢乗越
・西岳下降地点からの槍沢は残雪多いです。
「表銀座コースを槍ヶ岳までアイゼンは要りますか?」の質問をよく受けますが、
「稜線を槍ヶ岳までは、まだ数か所雪渓が出て来ますが、雪切りがなされ通行に支障はありません。但し下山に何処を使いますか?」
と聞きますと殆どの皆さんは「槍沢です」と答えます。
使うか使わないかは持っている事が前提です。装備として持っていればいざという時役に立つのが道具です。なければ使う事が出来ないのが道具です。

・表銀座コース
殆どは夏道となっていますが、大天井ヒュッテから30m行った雪渓のトラバースとヒュッテ西岳からの下り、そしてヒュッテ大槍までの登りにてそれぞれ1か所づつ雪渓は現れます。但し雪切りはなされています。
西岳からの下りに関しては雪に慣れない登山者にとってはキツイかもしれません。ピッケル(使い方が解らない場合は無意味)もしくはアイゼンを携行ください。

※北鎌尾根の状況(バリエーションルート・一般ルートではありません)
北鎌沢右俣下部雪渓が約50m、最上部雪渓は残り20mといったところです。
このごろの問い合わせも増えて来ましたが、貧乏沢に関しては想像出来ますが、水俣乗越からの天上沢の下降にての情報は解りません。

●西鎌尾根(7/12) 
現在、夏道は9割ほどでています。先日の大雨で道が少し歩きにくくなっている個所もあります。
・槍ケ岳山荘~双六小屋間
融雪がすすみましたがまだ7~8個所雪渓が残っています。
あと数日もすれば無くなりそうな雪渓もありますが安全の為にアイゼンなどの携行をお勧めします。
千丈乗越の先は雪渓です。登山道はまだ雪の下ですね~
鎖場ですが先日の大雨のせいか足元が不安定になっているので通行に注意
硫黄乗越も雪渓があります。足跡も少なくわかりにくいですが右の方に登って行くと夏道がでてきます。
ルート登山道脇の花も綺麗でした!もうすこししたら見頃ですね!
雷鳥にも会えました。

●飛騨沢のルート情報(7/10)
・雪渓を繋ぐようにして夏道があります。
雪が無いからと登山道以外の個所を登られるのは、浮石が多く危険です。
・目印の調整はしてきましたが、日照の影響や雨で旗竿も流れやすい時期です。
地図を見つつ行動されることをお勧めします。
・今年は標高2700m~2850mほどまで雪渓が残っています。
・千丈分岐から千丈乗越に抜け西鎌尾根に出るルートの間には雪はありませんが、道が崩れ気味で浮石も多くなっています。先日の豪雨の影響もあるのでしょうか。。
雪が無いからと言って、いちがいにオススメできない状況です。
・千丈乗越からの西鎌尾根は 急斜面のトラバースをする個所がまだ残っています。
土曜日に通過してこられた方は口をそろえて「前爪のある10本爪以上のアイゼンとピッケルが必要」と言っていました。

●南岳新道(7/10)
・気温も高く雪解けも進んでいますが、元の残雪量が多くまだ夏道の見えない部分が残っています。
急斜面の残雪がもう少しなくなればピッケルは必要なくなりそうですが、
もうしばらくはアイゼンが必要です。
・トラバース部分は雪が無くなるまで雪切りをおこないますので、歩きやすいですが、お大きな岩の近く等が雪解けの為、空洞になっている箇所や、クレバスの様に割れている箇所があり足元に注意。
・南岳新道下部、
槍平小屋近くの雪渓も硬く傾斜もありますので、通過にアイゼン等があると安心です。
・南沢下部2100m付近の雪渓 登山道は沢を斜めに横切るように繋がっています、
上り下りともに対岸の登山道を見落とさない様注意して通行ください。
大きく割れ始めている所もあり、今後スノーブリッジのようになる箇所も出始めますので、
雪渓上の歩く箇所に注意が必要です!

●アイゼン・ピッケルは必要ですか?
という問い合わせも増えています。
例年よりも多めに雪が残っており、長い範囲で雪がつながっている状況です
足を滑らせたら100mほど滑落する個所も残っています。
アイゼン・ピッケルは例え使わなかったとしても必要な装備だと言えます。
コンディションが良い時は軽アイゼン・ストックでも大丈夫だと思いますが、降雨の後などは固く締まり「軽アイゼンだと危なかった、失敗した」と話されるお客様もいらっしゃいました。
装備は慎重に選んでください。

登山装備

3000m級の夏山登山装備が必要

槍ヶ岳登山には、今年はアイゼン・ピッケル(又はストック)が必要です!
雪渓の風は冷たいです。曇やガスだととても寒く防寒着は必携
紫外線対策のサングラスや日焼け止めも必携です。

注意点

装備の油断なく、現地で最新情報を得るようにしましょう。

●いつ夏道になるのか?
さて、この残雪の多さを気にしてだと思うのですが、、
「いつになったら夏道になるでしょうか?」という問い合わせもたまに聞かれます。
降雨や日照など天気の不確定要素の影響が強いため、いちがいにお答えすることは出来ません。
雪解けがゆるやかに進むか、一気に進むかそれは、今後の気候次第です。
先日、去年も同じ時期に来たというお客様から「昨年と全然違う!同じ時期でもこんなに違うんですね!」という驚きの声も聞かれました。

●「アイゼン(クランポン)・ピッケルは必要ですか?」
雪のコンディションによっては使わずに済む場合もある状態ですが、「6本爪の軽アイゼンで来たのだけど、怖い思いをした」と話されていたお客様もいらっしゃいました。

最近の登山では軽量化という考え方が定着して、装備を削ることを第一に考えがちですが季節の移り変わりの時期は特にたとえ出番がなかったとしても必要な装備というものはあると思います。
雨の後に氷板の層が露出してキックステップが効かなかったり、急な斜面の残雪が想像以上だったり。
まだルート上での雪の影響は充分にありますので、
スタッフとしてはアイゼン・ピッケルの携行をお勧めします。
どう判断されるかは個々人の判断です。

お知らせ

●槍岳山荘
http://www.yarigatake.co.jp/

●予約 夏のシーズンの混雑状況
問い合わせがとても多くなってきました!
よくある質問をお伝えしたいと思います。
・毎年だいたい海の日の連休から小屋も、テントも混雑します。
※テント場は全部で39張なので早い時はお昼過ぎには受付終了になります。
こちらがいっぱいになると殺生ヒュッテさんのテント場をご利用いただくか、小屋で宿泊していただくことになります。

・予約は「海の日連休~シルバーウィーク終りくらいまで」で「4名様以上のグループ」のみご予約承ります。
「本当に大丈夫なのでしょうか?」という電話をよく受けますが、大丈夫です。
槍ヶ岳山荘は場所がら、混みあっていて泊まれません。ということはありませんのでご安心を!
こちらである程度の人数を把握するための予約であり、食事の申し込みも着いてからの受付で間に合います!

・予約は、部屋を確保するための予約ではありません。
・予約は 先着順ですのでご了承ください。
※個室の予約は受け付けていません。

・予約と山の安全とゴハンの支度
どの山小屋も晩ご飯の準備があります。
また、日没になるにつれ危険なことはたくさんあります。
寒くなります。ヘッドライトだけでは想像以上に山は暗いです。
野生動物と遭遇する場合もあります。
遅くても16:00までには到着してください。
自分の体力などを考えて15:00~16:00に到着できるプランを立ててお越しいただければと思います。

●2017年系列小屋営業日 各山荘への連絡は07:00~20:00(岳沢06:00~)
・槍ヶ岳山荘 090-2641-1911
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)
・槍沢ロッヂ 0263-95-2626 または 090-3135-0003
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)
・南岳小屋 090-4524-9448
期間:2017年7月1日(土)~10月14日(土)
・大天井ヒュッテ 090-1401-7884
期間:2017年7月1日(土)~10月14日(土)
・岳沢小屋 090-2546-2100
期間:2017年4月27日(木)~11月4日(土)

昨年の今頃の様子は?

2023年の営業は4/27~。宿泊は要予約。予約は宿泊予定日一ヶ月前の朝9時から受付2023.03.27

営業4/27~(宿泊要予約)。予約受付中。4/27からの営業に向けて作業中です2023.04.21

営業スタート。本日は富士山まで見える快晴。昨日までの降雪と強風のため雪質に注意2023.04.27

槍ヶ岳山荘周辺の過去の様子

  • スタッフ全員無事に下山しました!あらためまして2023年、槍ヶ岳山荘をご利用いただきありがとうございました。
  • 夕日に染まる槍ヶ岳
  • 完全に雪山となりました。凍結する登山道の様子
  • 山荘前から槍ヶ岳 完全雪山です
  • 小屋の目の前で20㎝程度、吹き溜まりでは50㎝を超えるほどの積雪があります。
  • ババ平から撮影。槍沢方面で今1番綺麗な場所(標高2000mくらい)
  • 10/6降雪時の槍沢リート 槍ヶ岳への登山道(殺生ヒュッテ分岐)風が強ければトレースはあっという間になくなります
  • 強風で飛ばされて雪が付いていない箇所もありますが、場所によっては10から20cm程度、吹き溜まりではそれ以上あります。
  • 山荘前 雪かき必要な程の積雪です
  • 槍ヶ岳初雪 早朝はもう少し白かったようです
  • 登山の日 奥穂山頂(日の出前) 岳沢ヒュッテスタッフ撮影
  • 今朝の気温は-1.4℃。本格的に氷の張る季節がやって来ました。

槍ヶ岳山荘

現地連絡先:
090-2641-1911
電話番号:
0263-35-7200
連絡先住所:
長野県松本市埋橋1-7-2

地図で見る
http://www.yarigatake.co.jp/

施設の詳細を見る

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 鋭角に天を突く岩峰でそのものずばりの命名、しかも北アルプス南部の登山道が集中する位置のよさ。槍ヶ岳は北アルプス南部の鎮である。  行政区分からいえば長野県の大町市、松本市と岐阜県高山市との境にそびえている山である。地理的条件も実に絶妙な場所といえる。  南から穂高連峰の縦走路、東から常念山脈や燕岳からの表銀座コース、谷筋では上高地から梓川、槍沢を遡っていく登山道、新穂高温泉から蒲田川右俣、飛騨沢を登るコースと、北アルプス南部のすべてのコースが槍ヶ岳に集中し、中央部へは西鎌尾根が唯一の回廊となって双六岳に通じる、北アルプス南部の扇の要である。  しかも鋭い槍の穂先のような姿は、日本の氷河地形の典型でもある。地質は硬いひん岩で、氷河が削り残した氷食尖峰。東西南北の鎌尾根も氷食地形、槍沢、飛騨沢、天上沢、千丈沢はU字谷とカールという、日本の氷河地形のサンプルぞろいである。  登山史上で初めて登頂したのは江戸時代の文政11年(1828)の播隆上人。4回登って3体の仏像を安置し、鉄鎖を懸けて信者の安全な登拝を可能にした。登路は安曇野の小倉村から鍋冠山を越えて大滝山へ登り、梓川に下って槍沢をつめている。今も残る槍沢の「坊主ノ岩小屋」は播隆が修業した籠り堂だ。  近代登山史の初登頂は明治11年(1879)の英人W・ガウランド。1891年には英人W・ウエストンも登っている。日本人では1902年の小島鳥水と岡野金次郎。穂高・槍の縦走は1909年の鵜殿正雄で、ここに槍ヶ岳の黎明が始まった。大正11年(1922)には3月に、慶応の槙有恒パーティによる積雪期の初登攀があり、同年7月7日には早稲田と学習院が北鎌尾根への初登攀に挑んでいる。早稲田は案内人なしの2人パーティで、槍ヶ岳頂上から独標往復。学習院は名案内人小林喜作とともに末端からと、方式も違う登攀でともに成功した。  その後も北鎌尾根ではドラマチックな登攀が行われ、昭和11年(1936)1月には、不世出の単独行者、加藤文太郎の遭難、昭和24年(1949)1月の松濤明、有元克己の壮絶な遭難が起きている。加藤の遺著『単独行』と松濤の手記『風雪のビヴァーク』は登山者必読の書である。  登山道で直接登るコースは、上高地から槍沢コース経由で槍ヶ岳(9時間30分)と、新穂高温泉から飛騨沢コース(8時間40分)の2本。ほかに穂高連峰からの縦走コース(7時間30分)、燕岳からの表銀座コース(8時間40分)、双六小屋から西鎌尾根コース(6時間)と数多い。

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