西穂高岳 | 西穂山荘

すっかり冬山の景色となりました。アイゼンは必携。軽アイゼンよりも爪の多いものを

(2017.11.30 西穂山荘 )
(2017.11.30 西穂山荘 )
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天気・気温

11/16(木) --
松本市の天気予報
明日
曇時々晴
18℃
11℃
明後日
22℃
11℃
日本気象協会提供 2024年4月19日 18:00発表
高山市の天気予報
明日
曇のち雨
16℃
10℃
明後日
24℃
11℃
日本気象協会提供 2024年4月19日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

昨日、一日中雪が降り続けていたので、山荘周辺の積雪もまた増加しました。
今月のはじめの頃はまだ雪が積もったり融けたりを繰り返し、土が見えていた場所がほとんどでしたが、2週間程度でもうすっかり冬山の景色となりました。
この雪は根雪となり、もう春まで融けることはないでしょう。これからは一晩で数十cm積もることもあります。
これに伴い、焼岳と上高地の分岐の道標や山荘付近の道標も、雪に埋もれてしまう前に撤去しました。
上高地も今日で閉山を迎え、いよいよ人がほとんど立ち入らない厳しい環境になります。
西穂~上高地間の入下山は、これから積雪の増加とともに、どんどん難しく体力のいるルートになります。事前の情報収集や装備をしっかりと準備の上、計画するようにしましょう。

よく「軽アイゼンでも大丈夫ですか?」とお問い合わせの電話をいただきますが、カチカチの雪の上を歩きますので、軽アイゼンでは心もとないと思います。特に下りはより滑りやすいので、アイゼンの爪の数は多い方が良いでしょう。アイゼンはロープウェイを出て、登り始めには装着しましょう。

登山道の状況

上高地~焼岳間の登山道にあるハシゴは、冬の間撤去されていますので、通行することはできません。したがって、上高地~焼岳~西穂のルートは、冬は通行することができませんのでご注意ください。

●新穂高ロープウェイ~西穂山荘間
ロープウェイから西穂山荘までは樹林帯を歩きます。特に危険な場所はありません。登山道を一部整備しましたので、以前より歩きやすくなりました。西穂山荘付近の標高では、通常は高山病は発生しませんが、ロープウェイで一気に高度を稼ぐため体がついていかず、稀に軽い高山病の症状が出る方がいます。ロープウェイの西穂高口駅で少し休み、体を慣らしてから登り始めると、そのようなことは起こりにくくなります。

●西穂山荘~丸山
丸山までのルートは雪に覆われています。場所によってはアイスバーンのようになっている箇所や、岩の隙間に雪が残り凍っているところもありますので、ご注意ください。樹林帯に比べて風が非常に強くなるため、防寒・暴風対策をしっかりしてお出かけください。

●丸山〜独標
丸山からお花畑までは、広い尾根の登りが続きます。
西穂独標の100mほど手前から険しい岩稜帯となります。滑落すれば大きな事故につながりますので、怖いと思う方は無理をなさらないでください。10月31日現在、ルート上にはいくらか積雪があると思われます。アイゼン・ピッケルは念のためご用意の上、状況に応じて使用してください。

●独標~西穂山頂
独標から山頂へは、険しい岩場をアップダウンを繰り返しながら進みます。上級者向けのルートですので、初心者の方は安易に立ち入るべきではありません。この週末の降雪で岩肌に雪が着いています。うっすらと雪が付いているときは滑りやすく、アイゼンも効かないため、状況によっては厳冬期よりも危険な場合があります。凍っているところもあると思われますので、十分ご注意ください。

●西穂山頂~奥穂高岳
西穂~奥穂間の縦走路は、最も難しいといわれるルートの一つです。これからの時期は雪も降り、夏以上に危険な状況となります。安易に立ち入ることは大変危険です。

●上高地~西穂山荘
上高地~西穂山荘までの登山道には少量ですが積雪があります。岩の上などは滑りやすいので、慎重に歩いてください。

●西穂山荘~焼岳
上高地~西穂山荘までの登山道の下部にはまだ雪はありませんが、標高が上がるとともに雪が出てきます。まだ夏道が見えており、焼岳との分岐の道標も撤去されていません。岩の上などが滑りやすくなっていますのでご注意ください。

詳細、最近の登山道の画像はこちら↓
http://www.nishiho.com/tozan.htm

●【お知らせ】岐阜県、長野県では、登山届の提出が義務化されています。
長野県登山安全条例
http://www.pref.nagano.lg.jp/kan…/tozanjorei/tozanjorei.html
岐阜県北アルプス地区及び活火山地区における山岳遭難の防止に関する条例
http://www.pref.gifu.lg.jp/…/bosai/sangaku/11115/jourei.html

・ネットでの届出が便利です。下記のサイトをご利用ください。
岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会のオンライン届出ページ
http://www.kitaalpsgifu.jp/climbing.html
公益社団法人日本山岳ガイド協会のオンライン届出ページ
http://www.mt-compass.com/

登山装備

朝晩の気温は氷点下を下回ることが多くなってきました。暖かい衣類や帽子・手袋等、冬の防寒が必要です。

これから徐々に積雪が増えていく時期です。アイゼン・ピッケルが必要となることも増えてきますので、最新の状況を良くご確認ください。

注意点

●登山の注意
安全に山を楽しむための啓蒙活動も行われていますが、残念なことにこのところ事故が相次いでいます。
楽しみにしていたはずの登山で、突然の不幸が訪れるのを間近で見るたびにやり切れない気持ちになります。
中には運の悪い事故もありますが、多くの場合は実力・体力不足や悪天候での行動など、明らかな原因が認められます。
他人事だと思わず、ご自身の問題として登山の在り方を見直していただきたいと切に願っています。

●携帯電話情報
【ドコモ、au】 山荘付近・稜線ともに繋がります。
【ソフトバンク】 山荘西面なら繋がります。
山荘自家発電時、携帯電話、スマートフォンの充電ができます(20分間100円)。充電の際はご自身の充電アダプターをご用意ください。

お知らせ

西穂山荘
http://www.nishiho.com/
北アルプス南部の山小屋では唯一通年営業しています。
・寝具は布団・毛布・枕を御用意していますので、シュラフは不要です。
・山荘に御宿泊のお客様も飲料水はペットボトルの販売のみとなります。
・消灯は21時です。
・お風呂はありません。

●山荘現地へのお問い合わせ
西穂山荘は北アルプス南部の山小屋では唯一通年営業しています。
(現地電話:0263-95-2506 )
外での作業中や電話線が不調の際、現地の電話は通じないときがありますが、無休で営業しております。
現地の電話は、固定電話の他に携帯電話の回線(080-6996-2455)も新たに開設しました。 
なお、ご予約は松本事務所(0263-36-7052)へお願い致します。

昨年の今頃の様子は?

新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23

融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30

GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07

天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14

西穂山荘周辺の過去の様子

西穂山荘

電話番号:
連絡先住所:
長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所

地図で見る
http://www.nishiho.com/

施設の詳細を見る

関連する山

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

西穂高岳 標高 2,909m

 穂高連峰の南端にあり、さらに南へ続く稜線は焼岳に至る。東側は上高地の谷を隔てて霞沢岳と向かい合い、西側は蒲田川の新穂高温泉を挟んで笠ヶ岳がすばらしい。  標高は3000mを切っているが、岩稜、お花畑、ハイマツと、高山帯の要素がそろっているので、北アルプスの入門コースとして人気がある。  この山から奥穂高岳への岩稜は北アルプスでも最も難しいコースで、初縦走は大正元年(1912)、鵜殿正雄が行っている。同じ年、辻村伊助は『スウイス日記』の中で「神河内ならぬ上高地は不快な所である」とその俗化を嘆いている。とはいえ昭和45年(1970)に新穂高温泉から千石尾根にロープウェイが架かり、登山が容易になった現在の山の賑わいと比べようもあるまい。  昭和42年(1967)には西穂高岳・独標で松本深志高校の生徒11人が落雷遭難を起こしている。低くても登りやすくても、アルプスは危険と紙一重の山なのである。  千石尾根が主稜線に突き上げた森林限界に西穂山荘が建っている。  登山道は上高地から所要6時間30分。新穂高温泉からは、ロープウェイ終点から歩いて西穂山荘、独標経由所要3時間30分。

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

焼岳 標高 2,455m

 北アルプスの玄関口、上高地にずっしりと腰をすえる焼岳は、乗鞍火山帯で唯一の活火山として知られている。  何よりも場所がいい。釜トンネルを抜けてさあいよいよ山だ、と沸き立つ視野に初めに飛び込んでくるのが荒々しい焼岳の下堀沢。大正池に影を落とす姿も、数少なくなった枯れ木と調和しているし、田代池、穂高橋、河童橋と、上高地の要所で必ず姿を見せる。山頂からわずかに白い蒸気を見せる鐘状火山(トロイデ)である。  噴火の歴史は古く、歴史に残っている初めは天正13年(1585)、近いところでは大正4年(1915)6月6日の大爆発で、1日で梓川を大正池に変えてしまった。最近は昭和37年(1962)で、今度は泥流で大正池を埋め、浅い幅広の川のように変えてしまった。それ以来、長い間登山禁止だったが、最近全面的に解除されたため多くの登山者の姿が見られるようになった。頂上には溶岩円頂丘には珍しい噴火口があり、池になっている。  北側の肩は中尾峠で、ここを乗越せば蒲田川の中尾集落に通じる歴史の古い峠道だ。また、新中尾峠には焼岳小屋がある。山頂へは上高地から所要4時間。中尾口から所要4時間30分。

ユーザーの登山記録から

周辺の山岳最新情報