大山 | 大山プロガイド協会

いきなりドカンとくる「雪おこし」に注意。大山はもう冬山です。軽装備で登ることはできません

6合目から見る元谷方向(2017.11.22 休暇村 奥大山)
6合目から見る元谷方向(2017.11.22 休暇村 奥大山)
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天気・気温

11/16(木) 8:00 大山寺 くもり 気温 5℃
11:00 山頂  ガス  気温 -2℃
鳥取市の天気予報
明日
晴時々曇
23℃
11℃
明後日
晴時々曇
20℃
10℃
日本気象協会提供 2024年4月16日 16:00発表
松江市の天気予報
明日
晴のち曇
24℃
11℃
明後日
曇のち晴
22℃
11℃
日本気象協会提供 2024年4月16日 16:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

昨日あたりから冬型の気圧配置となり、強い西または北西の風で気温もずいぶんと下ってきました。明日以降もこの寒気が居座り、週末にかけて平野部でも降雪が見られるかも。

さらに日本海上を強い寒気が通過する時に大気の乱れが生じ、雷雲が発生する場合が多々あります。これが「雪おこし」です。
雪が降っていなくても、全天が雲で覆われて、暗くなってくると要注意です。この雷が発生すると雪が降り出します。冬の雷は夏と違って、積乱雲の高度が比較的に低く、そのために日中でも暗くなるわけです。また冬は季節風に流されて山側に積乱雲が流されてくる場合が多いのでご注意ください。
夏のように徐々に雷鳴が近づいてくるのでなく、過去の大山での事例を見ると、いきなりドカンとくるようです。

登山道の状況

8合目から上では木道が凍っているので、注意してください。もちろん運動靴で登れるレベルではありません。
また積雪が少ない時は木道でのアイゼンはできるだけ外してください。

基本的な山での歩き方ができている方はアイゼンをつけなくても歩けるはずです。この程度の凍結でアイゼンをつけないと歩けない方は、8合目から上は登らないほうが無難です。今日は9合目手前で20名ほどの団体が木道が滑って危険ということで、山頂目前にして下山していました。危機管理という面ではガイドとして、いい判断だと思います。

陽が当たると凍結も融けますが、今日のような天候が下り坂の場合は無理をしないで途中からでも下山したほうがいいようです。

また7合目辺りからは土留めの丸太とか岩が凍って滑りやすくなっています。
特に大山の場合は5合目辺りから8合目辺りまでは土留めに蛇カゴと言って太い番線のカゴに石ころを詰めたものを使っています。ここでアイゼンを使うと必ずといっていいほど引っ掛けて転倒します。道具は適切な場所で使い、その扱い方もよく学んでから登山においでください。

登山装備

もう大山は冬山と考えてください。軽装備で登ることはできません。

今の時期は日々登山道の状況も変わってきます。間違いなく気温も下ってくるし、積雪も増えてきます。
気軽なハイキング気分で登ると事故の原因にもなりますのでご注意ください。

できるだけ単独登山は避けて、グループで登ったほうが安全です。
ただ同行するリーダーの資質もよく見極めて登山してください。
安全で楽しい登山をするために、まずは自分の技量を知りましょう。

また、アイゼンワークをしっかり習得してから雪山に入らないと引っ掛けて転倒する恐れもあります。
4本爪とか6本爪のアイゼンを履けば雪山は安全に歩けるとは思わないでください。特に新雪の時はキックステップ、カッティングの技術がないと危険です。
雪山に入る時はしっかりしたリーダーについて、雪山の基本技術を学んでください。

これからの時期は今よりさらに昼間の時間が短くなってきますので必ずヘッドライトはお持ちください。

注意点

ユートピア避難小屋にはトイレはありません。
携帯トイレの使えるスペースがありますので、必ず携帯トイレをお持ちください。

●今年も山頂避難小屋の売店には平日に日本山岳ガイド協会の上野ガイドがいますので、声を掛けてみてください。
営業は11月までは無休ですが、諸事情により予告無しに休むことがありますので、ご了承ください。
平日は日本山岳ガイド協会の上のガイドが常駐していますのでご利用ください。
ご利用にあたっては必ず小銭をご用意を。

営業に関するお問い合わせは
チロル&白樺(0859-52-2821)まで。

お知らせ

その他、登山道の状態とか装備品などわからないこと、またガイドに
関する依頼、受けておりますので遠慮なく下記までお問い合わせください。


日本山岳ガイド協会正会員  登山ガイド 久保昌之
電話 090-7999-2931
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1  休暇村 奥大山
電話 0859-75-2300

昨年の今頃の様子は?

今年は融けるのも早く、ザクザクの残雪期の様相になっています。それでも、まだ多くの登山道は雪があります2023.04.03

今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02

だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

  • 山頂緊急避難小屋付近の状況
  • 3合目手前付近から積雪があります
  • 山頂台地の残雪
  • フキノトウがようやく顔を出してきました
  • 6合目避難小屋の様子
  • ポールの片付けを行う
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 少しガスが出ると、大山では、こうなります
  • 山頂碑の様子
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 6合目より見た日本海
  • 7合目の様子

大山プロガイド協会

現地連絡先:
090-7999-2931
電話番号:
0859-75-2300
連絡先住所:
〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内

地図で見る
http://chugoku-guide.wix.com/chugoku-guide

施設の詳細を見る

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大山 標高 1,729m

 山陰地方のほぼ中央にそびえ立つ大山(だいせん)は、天平五年(733)に完成したといわれる『出雲風土記』に、火神岳(ほのがみのたけ)の名で登場する。我が国で最も由緒のある山の1つである。  中国地方の最高峰。大山隠岐国立公園の中心にあり、歴史、民俗、自然科学の面でも傑出したものが多く、名実ともに中国山地の王者である。四季を通じて探訪者が絶えないが、日本海に面した独立峰であり、気象条件、地質地形条件が厳しく、特に冬季は「寒気の吹き出し」の影響を、日本で最初に受けるので、標高に似合わず遭難事故が多い。中国地方の他の山々とは全く異質の山であることを銘記されたい。  一方、自然保護運動の先覚地でもある。全国のゴミ持ち帰り運動の発祥の地であり、数々の乱開発を追放した実績を持っている。現在は一木一石運動(登山者の手によって山頂に石を返す行動)が根気よく続けられている。  山体を形成する角閃石安山岩は軟らかくもろい。激しい浸食作用により、登山道の転変が多く、頂上と通称される弥山(みせん)への道は夏道ルートと行者谷ルート以外は閉鎖されて久しい。両ルートは6合目避難小屋の下で合流し、特別天然記念物ダイセンキャラボク純林を縫って頂上碑に達する。東側に三等三角点が、西に頂上小屋と、やや下って石室(いしむろ)と心字(しんじ)池などがある。いずれも往復5時間程度だ。  最高点の剣ヶ峰へは大神山(おおがみやま)神社から元谷(もとだに)小屋、ユートピア避難小屋を経る一般ルート(往復5時間)の他に大休(おおやすみ)峠からと、地獄谷振子(ふりこ)沢からのルートがあるが、一般向ではない。  元谷をベースに、大屏風(おおびようぶ)岩、小屏風(こびようぶ)岩、烏帽子(えぼし)岩、別山などの岩場がある。岩はもろく、登攀には高度の技術が要求される。南面の南壁はすべてガレ壁で、登降は勧められない。支峰の甲(かぶと)ガ山(せん)、船上山(せんじようざん)にはよい岩場があり、地元のクライマーに愛されている。  大山の名をより高めているのは、史跡の豊富さと荒らされていない生物相とにある。  『出雲風土記』には、大山を杭(くい)にし、弓ガ浜を綱にして島根半島を引いてきたと記され、大化改新(645)前後には修験者の大道場でもあった。以来、興亡栄枯を繰り返し、その遺構が全域に残されている。現存する大山寺と大神山神社の門前町が大山寺(だいせんじ)の集落。今は宿泊施設や飲食店、温浴施設などが参道沿いに並んでいる。 平成30年には、大山情報館が大山ナショナルパークセンターとしてリニューアルしたほか、観光案内所や県立大山自然歴史館も再整備され、大山周辺の情報提供の他、シャワールーム、ロッカー、Wi-Fiなど多くの新しい機能が利用できるようになり、大山登山が一層、便利になった。 冬は西日本最大の広さを誇るスキー場が賑わい、スキーやスノーボード、スノーシューなど、ウィンタースポーツのメッカとなている。

鳥取県 岡山県 / 中国山地中部

蒜山 標高 1,202m

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