甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

いよいよ厳冬期。小屋前の積雪70㎝。黒戸尾根は金曜日に小屋番がトレースつける予定。ラッセルも想定され余裕ある計画で。

降雪しています。気温が高く湿った雪のため、外で作業をしているとウェアが濡れてしまうほどです。(2018.02.01 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
降雪しています。気温が高く湿った雪のため、外で作業をしているとウェアが濡れてしまうほどです。(2018.02.01 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
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天気・気温

01/18(木) 晴 小屋周辺の積雪70㎝

山と周辺の状況

いよいよ厳冬期。皆さまのお越しをお待ちしております!

●これまでの状況
1/15、16 暖かく穏やかな天気が続きました。
気温は日中マイナス1℃まで上がり、ここ数日ではだいぶ暖かく感じられる陽気でした。屋根上の落としきれていなかった雪もドドッと落ち、木々の枝周りに残って凍りついていた雪も、だいぶ溶けて無くなりました。
平日も数名ですが山頂まで往復される登山者があります。

1/17は朝から湿り雪が降り続き、小屋周辺では30cm以上の積雪となりました。
日中の気温はマイナス2度。風はありませんがしんしんと雪は降り続いています。
黒戸尾根上、どの辺りが雪と雨の境目となっているか、気になる一日です。
16時になると、積雪約50cm程で、一日の積雪量としては今のところこの冬一番となっています。気温はマイナス0.9℃。 雪は弱まることなく降っていますが、先週よりも幾らか軽い雪です。ただ湿雪に変わりなく、しばらく雪かきするとどうしてもウェアが濡れてきてしまうのが辛いところです。。。
いよいよ本格的な厳冬期シーズンを迎えます!

1/18 昨日から降り続けた雪は、小屋周辺でおよそ70㎝。
風の影響などもありますので、これが山全体というわけではありませんが、刃渡りより先はそこそこの積雪がありそうです。
また刃渡りより下部は気温が暖かかったので、雨またはミゾレになっている可能性があります。これからの気温低下でまたアイスバーン状になる可能性もあります。
樹林帯でもアイゼンを着用することをおすすめします。

明日1/19に小屋スタッフが登山するため、黒戸尾根登山道は小屋までトレースはつくと思います。
しかし、黒戸山のトラバース付近や五合目から先は、ラッセルとなる可能性が高いですので、これから週末にかけて登山を予定されている場合は、余裕を持ったスケジュールで動いて下さい。

また小屋から先にかけてはさらに積雪が多くなります。
これまで以上に雪崩等に対する警戒を怠りなく。
また八合目〜九合目の核心部にかけては、この雪で尾根筋に大岩を右から巻く積雪期ルートになる可能性が高いです。

登山道の状況

●本日管理人が黒戸尾根を小屋まで登山をした状況を報告します。以下1/12の状況ですが現在も参考にして下さい。
ほぼ雪はありませんが、笹の平近くから北側斜面で凍結箇所が出てきます。

【笹の平から刃渡り(2000m)】
先日の雨とその後の気温低下の影響で、完全に凍結しています。
その上にうっすら雪が積もっています。アイゼン等の滑り止めがなければ、登山道の歩行は困難です。特に下山時は足が疲れてくる場所です。十分に気をつけて行動してください。
刃渡りも雪の下は完全に凍結しています。

【刃渡りから五合目(2200m)】
刃渡りまではチェーンスパイクで来れても、ここからはアイゼンの使用が良いでしょう。
刀利天狗下のハシゴ、鎖、補助ロープ全て使えます。ここも凍結していますので、アイゼンを効かせてしっかりと歩いてください。
この場所も冬期の下山時に転落による死亡事故が発生しています。下山時は特に気をつけてください。

刀利天狗から五合目までの黒戸山のトラバースは、黒戸尾根の中でも雪が溜まりやすい場所です。
今日は雪が締まって楽でしたが、今夜からの風の影響でまたトレースが消える可能性があります。

この区間はこれから雪が増えると小屋番はスノーシューを使用します。
傾斜がない吹き溜まりは雪が深く、わかんでもかなり難儀をすることがあります。

【五合目から七丈小屋(2400m)】
ハシゴや鎖が連続する区間です。現在のところ、全てのハシゴ、鎖、補助ロープが使用できます。
しかしハシゴや鎖そのものが凍りついている場所もあり、注意が必要です。

【七丈小屋から頂上】
本日単独の登山者が山頂から下山してきています。
また黒戸尾根の登山者も八合目付近まで登山をしています。
雪が多かったとのことですが、わかん等は使用されていない様子でした。
小屋から上部は場所によっては腰ぐらいまで潜る場所があります。わかん等の携行もご検討ください。

登山装備

厳冬期の登山装備が必要です。

お知らせ

●​甲斐駒ヶ岳七丈小屋
https://www.kaikoma.info/
予約と問い合わせ 090-3226-2967 ※電波不良時や作業中などの場合は、電話に出られないことがあります。
・宿泊は予約制です。
山の状況が許す限り、いつでもご利用いただけるよう準備をして、皆さまのお越しをお待ちしております。

●冬季営業について
https://www.kaikoma.info/winter
・七丈小屋は通年営業しております。宿泊は予約制です
水道がストップしている冬期営業期間中(11月中旬〜6月上旬予定)のお食事につきましては、お夕食(冬メニュー)のみのご提供となります。
現在冬メニューとして、七丈オリジナルカレーをご提供させていただいております。
北杜市自慢の白州米(新米です!!)のおかわりもたっぷりご用意してお待ちしております!

朝食につきましては自炊をしていただくか、カップ麺やアルファ米なども販売しておりますのでぜひご利用ください。
また、この期間中ご宿泊のお客様には、利用料金の他、暖房費として別途800円を頂戴しております。
皆さまのご理解とご協力、どうぞよろしくお願いいたします。

・飲料水について
冬期営業期間中、ご宿泊のお客様、テント泊のお客様につきましては、お一人様2Lまで無料で提供させていただきます。それ以上は500mlにつき100円にてご提供可能です。(お湯は500mlにつき200円とさせていただきます)
また小屋を通過される登山者の方々にも有料にてご提供可能です。スタッフまでお声がけください。

・山梨県内のこだわりのお酒も多やホットドリンクも多数用意があります。

昨年の今頃の様子は?

厳冬期過ぎても独特の技術的難しい時期。日曜以降の状況変化は特に注意。体力+技術+装備を整えて2023.03.16

今週末は雨でも雪でもどちらにしても難しいコンディションになりそうです2023.03.24

凍結、積雪あり。下山時要注意。冬山営業は5/28迄。5/29~夏山営業(宿泊要予約、夏山受付4/1~)2023.03.30

小屋より上は雪あり慎重に。冬山営業5/28迄。5/29~夏山営業(宿泊要予約、受付4/7の13時~)2023.04.07

明日は雨予報。雨後も万全の装備で。冬山営業5/28迄。5/29~夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.14

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。5/28迄冬山営業。以降は夏山営業(宿泊要予約、受付中)2023.04.21

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。雪質変化あり確実なアイゼンワークで一歩一歩、慎重に2023.04.27

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 夜半から強風。今朝は晴れて厳しい冷え込みとなりました。不安定な天気です
  • 強い西風が吹いていますが晴天が続いてまいす
  • 山頂へ続く道 強い西風で雪質は締まってきました
  • 周辺の様子
  • 積雪
  • 小屋前の様子 昨日の降雪が今朝は湿雪に変わりました
  • 小屋前の様子
  • 注意喚起の看板を設置しました
  • 晴天
  • 五合目まで道の様子。積雪量概ね脛ぐらいですが、部分的に膝上になる箇所もあります。鎖場、ハシゴのある核心部は除雪しました。
  • 五合目まで道の様子 通常のコースタイムよりも時間がかかることを想定し、余裕をもった計画で
  • 麓に雲海が広がり今朝の北アルプスはとても際立って見えました。

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

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 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

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駒津峰 標高 2,752m

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双児山 標高 2,649m

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