北八ヶ岳 | 北横岳ヒュッテ

積雪は平均100㎝、吹き溜まり200㎝以上。例年よりもやや少ない。トレースが無い、天気が良くなければ歩けないという方は、雪山経験豊富な知人と同行のこと。

坪庭から望む北横岳(2018.01.25 北横岳ヒュッテ)
坪庭から望む北横岳(2018.01.25 北横岳ヒュッテ)
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天気・気温

01/31(水) 晴れ、日中-10℃
松本市の天気予報
明日
19℃
12℃
明後日
20℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 10:00発表
甲府市の天気予報
明日
曇のち雨
23℃
14℃
明後日
22℃
15℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 10:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

ヒュッテのある標高2400mの最近の気温は、最低が-24℃~-15℃、最高は-18℃~-12℃です。
現在の積雪量は平均で100㎝、吹き溜まりは200㎝以上となっています。
これから3月後半まで雪が増えていきます。

22日の月曜日は東京にまとまった雪が降り、その後日本海側で大雪が降っていますが、北横岳付近の今週に降った雪の量は20~30㎝程度でした。
現在の総積雪量は平均で1m程になりましたが、この時期の積雪量としては例年よりもやや少ないくらいなので世間での大雪騒ぎとは無縁な感じです。
過去最強クラスといわれている寒波もここではビックリするほどまでは冷え込まず、気温の最低も最高も今冬で最も寒かった日よりも2℃程度低いくらいでした。
最高気温が-18℃というのは近年で最も低い気温でしたが最高気温が-15℃程度は珍しくはないので、寒波が抜けたからと言って寒さ対策を怠らないようにしてください。

暖気が入り気温が上昇することもありますが、装備等は寒い方へ対応できるものをご用意ください。
山の最新情報や装備についての問い合わせは現地電話(090-3140-9702)へお尋ねください。

冬山は天候も不安定で日も短いため、早出早着で15時までには小屋に到着するよう計画を立ててください。

登山道の状況

ロープウェイ山頂駅から北横岳までのトレースはありますが、雪が降らなくても強風が吹けば消えてしまう状況です。
積雪量は特に多い訳ではないので樹林内の登山道でルートを見失う恐れは低い状態です。
北横岳以北へのトレースは無く、この方面へ向かう方はカンジキやスノーシュー、ビバーク準備は必須で、三ツ岳方面もトレースが無く、ルートを示す目印も少ないので道迷いに注意が必要です。

トレースの有無を心配して問い合わせられる方が増えてきていますが、雪山は無雪期のようにいつでも明確な道ができているわけではありません。
トレースが無ければ歩けない方や、天気が良くなければ歩けないという方は、雪山経験豊富な知人に同行していただくか山岳ガイドを雇うなどして登山能力の不足している部分を補っていただかなけばなりません。

今後雪が増えてくれば登山道以外へ入り込むスノーシューの踏み跡が本来の登山ルートよりもしっかりついてしまったり、道迷いで歩き回った踏み跡に迷い込むようなことも起きてしまいます。

本来の登山ルートを示す目印や道標が埋もれていることが普通となってくるので、能力不足による道迷い遭難を起こさないよう慎重な行動をお願いいたします。
夜間の救助活動は原則として行わないことになっているので、日没後に警察へ救助要請が出されても民間の救助隊員に単独での出動要請はまず出されないのでご注意ください。

登山装備

雪対策装備、冬山装備をご用意ください。
暖気が入り気温が上昇することもありますが、装備等は寒い方へ対応できるものをご用意ください。

注意点

●初心者向け=安全な山ではありません。
雪山の初心者向けと紹介されることが多い北横岳ですが、2年に一度くらいのペースで遭難事故が発生し、命を落としてしまった事例もあるので初心者向けだから安全な山というわけではありません。

●登山道を滑り降りないでください。
登山道を滑り降りる人達は、安易な自分たちだけの楽しみだけを優先させずに、後から来る人が歩き難くなってしまうということを自覚し手欲しいものです。

●雪が少ない時のスノーシューは植生破壊につながります。
実際に雪が少なくスノーシューに不向きな状態であっても植生を破壊しながらスノーシューを楽しむ方が増え続けています。

●雪山には知識と経験が必要
・過日、雪道をまともに歩けない人を安易に山へ誘い、その同行者は雪道を歩けない人を置き去りにすると言うことがありました。同行者にも本人にも救助要請をするようにとお願いしましたが聞き入れてもらえず、大変困りました。自分の経験、体力を考えてから雪山に来て欲しいです。12日
・厳寒の雪山の常識を知らない方は、防寒装備や対策不足、無理な登山計画や道迷い、体力の消耗などで山中でビバーグをしなければならない時に命を繋ぎ止めることは困難です。
・標高2500mに迫る山であれば最低気温が-20℃以下で風速20m以上となることもあるので、雪山の知識や怖さを知らないと簡単に命を落としてしまうことがあります。初心者は経験者に同行してもらう必要があります。

・経験者が初心者を連れて来る場合は予め必要な装備を準備させ、現地では初心者の装備と天候状況に応じて行動されるようお願いいたします。

※日没時間が早いので早着を心掛けてください。
※スノーシューは登山道上でお楽しみください。現在の積雪量で登山道以外へ立ち入ると植生破壊となります。
※アイゼンやスノーシューを装着したまま建物内へは入らないでください。

お知らせ

●北横ヒュッテ
http://kitayoko.fine.to/guidance

・予約状況
1月18日(木)、23日(火)は都合により宿泊できません。

・予約により営業します。
宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。
当ヒュッテは定員制です。相部屋が基本で個室ではありません。満室時の就寝スペースは一人一畳となります。
定員制と予約人数に合わせて食材を背負い上げているので宿泊される方は必ず予約してからお越しください。

昨年の今頃の様子は?

例年に比べて半月ほど早く雪解けが進んでいます2023.04.18

山の上にも花の季節が訪れました2023.05.17

北横岳ヒュッテ周辺の過去の様子

  • ロープウェイからの蓼科山
  • 夕映えの縞枯山の樹氷林
  • 暮れゆく三ッ岳
  • 山麓から見上げる北横岳
  • 坪庭から望む新雪の北横岳
  • カラマツ黄葉の山麓と南アルプス
  • 蓼科高原の紅葉と新雪の槍穂高。ロープウェイより

北横岳ヒュッテ

現地連絡先:
090-3140-9702
電話番号:
090-7710-2889
連絡先住所:
長野県茅野市塚原2-17-26

地図で見る
http://kitayoko.fine.to/

施設の詳細を見る

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