大山 | 大山プロガイド協会

2合目付近までは雪融けが進みましたが、2号目より上では雪が残っている状態です。冬山の装備でお越しください。

草鳴社ケルン付近と稜線(2018.03.28 休暇村 奥大山)
草鳴社ケルン付近と稜線(2018.03.28 休暇村 奥大山)
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天気・気温

03/28(水) 午前9時 大山寺の天候 晴れ 気温13℃ 無風
正午の山頂の天候 晴れ 気温4℃ 6~8m/s

3月の終わりとは思えない気温で、先週の寒さが嘘のように登山日和となりました。
標高900m付近から上では雪になり、新雪が平均で20cm程度積もったようです。
鳥取市の天気予報
明日
雨のち曇
21℃
16℃
明後日
曇一時雨
18℃
15℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 18:00発表
松江市の天気予報
明日
雨時々曇
20℃
15℃
明後日
18℃
14℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

冷たい雨が降ったあとに気温が下がったために、新雪の下はコンクリートアイスバーンで、その上に新雪が積もった状態です。

気温が氷点下でないためにカッティングで足掛りを作れますので、アイゼンワークが出来る方はアイゼンは不要です。アイゼンワークを覚える前にまずカッティングを覚えてください。これがきっちりと出来ないとアイゼンを履いてもやはり滑ります。またアイゼンを履かないと上れない傾斜では必ずストックではなく、ピッケルを使ってください。ただし、滑落停止が確実に出来ることが条件です。今日のように表面が緩んだ雪でも急斜面で転ぶとストックでは絶対に止められません。

登山道の状況

積雪状況ですが、2合目付近まではかなり土が露出してきています。2合目を過ぎるとずっと積雪がありますが、標高1200mを過ぎたあたりから標高1300m付近までは抜け穴がありますので、注意してください。登りでは笑い話で済みますが、下りで穴に足が入り込むと怪我をする確立が高くなります。

8合目を過ぎて標高1600m付近からは木道がかなり露出しています。傾斜が緩いのでアイゼンは外してください。画像にもありますが、木道が非常に痛んでいます。毎年のことですが、特に今年は痛み方がひどいようです。

頂上台地では北壁に近づかない限りは滑落するような場所はありませんのでアイゼン無しでも歩けるはずです。ここがアイゼンを履かないと怖いから歩けない方は、雪山には来ないほうが無難です。

今週中も来週もさほど荒れる天気予報ではないので、どんどん融雪が進むと思われます。麓から徐々に土が露出するのではなく、風が強いところから雪がなくなっていきます。ということは、登山道の土の上を歩くことが増えてきますので、そういう場所をアイゼンで踏みつけないでください。登山道が穴だらけになり、水の流れが変わると植生にも悪影響がでます。

7合目から上にホワイトアウトの時の目印ポールを立てていましたが、本日をもってほとんど回収しました。暖かくなったといっても、まだ雪が降ることは考えられますので無理をしないようにしてください。

登山装備

春山といえども雪が降ると冬に逆戻りすることもあります。当然まだまだ冬山装備はお持ちください。

まだ今の時期の大山は誰でもが登れるほど簡単な山ではありません。ちょっとミスをすると即遭難に繋がります。命にかかわる事故にもなりかねませんので、十分にご注意を。天気予報などの情報をしっかり把握した上で、無理のない登山を心がけてください。

注意点

●山頂避難小屋
山頂避難小屋は来年春までは無人ですが、トイレは非水洗が1ヵ所だけ使えます。
風が避けられるだけいいと思いますので休憩等にご利用ください。
天候が悪い場合は内部も暗くなりますので、ヘッドライト等はすぐに取り出せるところに入れておいてください。
トイレも含めて皆が気持ち良く使えるように、入り込んだ雪は出られる時にほうきで吐き出す程度のことはご協力ください。
(ほうきやスコップは小屋内に常備しています。)

●駐車場も含めて、道路には積雪はまったくありません。

お知らせ

その他、登山道の状態とか装備品などわからないこと、またガイドに関する依頼、受けておりますので遠慮なく下記までお問い合わせください。

日本山岳ガイド協会 認定登山ガイド 久保昌之
電話 090-7999-2931
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1  休暇村 奥大山
電話 0859-75-2300

昨年の今頃の様子は?

今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02

だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

  • 山頂緊急避難小屋付近の状況
  • 3合目手前付近から積雪があります
  • 山頂台地の残雪
  • フキノトウがようやく顔を出してきました
  • 6合目避難小屋の様子
  • ポールの片付けを行う
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 少しガスが出ると、大山では、こうなります
  • 山頂碑の様子
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 6合目より見た日本海
  • 7合目の様子

大山プロガイド協会

現地連絡先:
090-7999-2931
電話番号:
0859-75-2300
連絡先住所:
〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内

地図で見る
http://chugoku-guide.wix.com/chugoku-guide

施設の詳細を見る

関連する山

鳥取県 / 中国山地中部

大山 標高 1,729m

 山陰地方のほぼ中央にそびえ立つ大山(だいせん)は、天平五年(733)に完成したといわれる『出雲風土記』に、火神岳(ほのがみのたけ)の名で登場する。我が国で最も由緒のある山の1つである。  中国地方の最高峰。大山隠岐国立公園の中心にあり、歴史、民俗、自然科学の面でも傑出したものが多く、名実ともに中国山地の王者である。四季を通じて探訪者が絶えないが、日本海に面した独立峰であり、気象条件、地質地形条件が厳しく、特に冬季は「寒気の吹き出し」の影響を、日本で最初に受けるので、標高に似合わず遭難事故が多い。中国地方の他の山々とは全く異質の山であることを銘記されたい。  一方、自然保護運動の先覚地でもある。全国のゴミ持ち帰り運動の発祥の地であり、数々の乱開発を追放した実績を持っている。現在は一木一石運動(登山者の手によって山頂に石を返す行動)が根気よく続けられている。  山体を形成する角閃石安山岩は軟らかくもろい。激しい浸食作用により、登山道の転変が多く、頂上と通称される弥山(みせん)への道は夏道ルートと行者谷ルート以外は閉鎖されて久しい。両ルートは6合目避難小屋の下で合流し、特別天然記念物ダイセンキャラボク純林を縫って頂上碑に達する。東側に三等三角点が、西に頂上小屋と、やや下って石室(いしむろ)と心字(しんじ)池などがある。いずれも往復5時間程度だ。  最高点の剣ヶ峰へは大神山(おおがみやま)神社から元谷(もとだに)小屋、ユートピア避難小屋を経る一般ルート(往復5時間)の他に大休(おおやすみ)峠からと、地獄谷振子(ふりこ)沢からのルートがあるが、一般向ではない。  元谷をベースに、大屏風(おおびようぶ)岩、小屏風(こびようぶ)岩、烏帽子(えぼし)岩、別山などの岩場がある。岩はもろく、登攀には高度の技術が要求される。南面の南壁はすべてガレ壁で、登降は勧められない。支峰の甲(かぶと)ガ山(せん)、船上山(せんじようざん)にはよい岩場があり、地元のクライマーに愛されている。  大山の名をより高めているのは、史跡の豊富さと荒らされていない生物相とにある。  『出雲風土記』には、大山を杭(くい)にし、弓ガ浜を綱にして島根半島を引いてきたと記され、大化改新(645)前後には修験者の大道場でもあった。以来、興亡栄枯を繰り返し、その遺構が全域に残されている。現存する大山寺と大神山神社の門前町が大山寺(だいせんじ)の集落。今は宿泊施設や飲食店、温浴施設などが参道沿いに並んでいる。 平成30年には、大山情報館が大山ナショナルパークセンターとしてリニューアルしたほか、観光案内所や県立大山自然歴史館も再整備され、大山周辺の情報提供の他、シャワールーム、ロッカー、Wi-Fiなど多くの新しい機能が利用できるようになり、大山登山が一層、便利になった。 冬は西日本最大の広さを誇るスキー場が賑わい、スキーやスノーボード、スノーシューなど、ウィンタースポーツのメッカとなている。

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ユーザーの登山記録から