八ヶ岳・赤岳 | 赤岳鉱泉

火曜日の最低気温は-10℃!下が雨なら上は雪。硫黄岳でも油断禁物の時期。前爪のあるアイゼン+ピッケル必携です。

赤岳山頂。登る際にはヘルメット、ピッケル、前爪のある最低10本爪アイゼンが必要。残雪期の八ヶ岳だからこその危険も潜んでいます。(2018.04.28 赤岳鉱泉)
赤岳山頂。登る際にはヘルメット、ピッケル、前爪のある最低10本爪アイゼンが必要。残雪期の八ヶ岳だからこその危険も潜んでいます。(2018.04.28 赤岳鉱泉)
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天気・気温

04/13(金) 晴
松本市の天気予報
明日
雨のち晴
19℃
8℃
明後日
19℃
8℃
日本気象協会提供 2024年3月28日 18:00発表
甲府市の天気予報
明日
雨のち晴
22℃
10℃
明後日
25℃
10℃
日本気象協会提供 2024年3月28日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

今日晴。鉱泉付近で風はありませんが、稜線では強い風が吹いているようです。
標高2500m以上では最後に降った雪がまだ残っています。この雪は赤岳鉱泉では雨でしたが、上では雪となりました。今日も赤岳西側は雪が残り真っ白です。次第に融雪すると思いますが、ゴールデンウィーク頃まではまだ降雪のおそれがあります。
天候に注意して、特に新しい雪には慎重な対応を求められる時期です。

近頃暖かい日の日中は+10℃近くまで気温が上がることもあります。
一方で朝夕は冷え込み-6℃くらいまで毎日下がります。
4月10日(火)は最低気温-10℃。最高気温でも-6℃でした。
雨の朝などは+1℃くらいです。

今の時期は入山者が少なく、上の情報も詳細には入ってきません。
登山者が思っている以上に、登山環境は厳しい状況です。
山麓が雨の時、上は雪になります。今は新しい雪が降っては融け、再凍結しては融けを繰り返している状態です。
軽アイゼンにストックといった軽装備では、まだ硫黄岳や赤岳には登れません!!
硫黄岳でも最低限6本爪以上のアイゼンを。赤岳や横岳では前爪のある10本爪以上のアイゼン+ピッケルが必要です。

●人工氷壁「アイスキャンディー」営業終了

登山道の状況

※週末の空模様に注意。下が雨なら上は雪。たちまち冬に逆戻りします。基本的にまだ「山は冬」という認識で!

(4/7の状況ですが、それほど今も変化ありません)
●赤岳山荘~赤岳鉱泉
・積雪0㎝~90㎝
日陰箇所が凍結していますので、転倒にご注意ください。チェーンスパイク+ストック利用が安全です。
また、雪が腐り始めていて、雪の踏み抜きがあります。
足が股下まで潜る箇所がありますので、こちらにもご注意ください。

●赤岳鉱泉
・積雪0㎝~90㎝
小屋周辺の融雪がかなり進みました。
土が見えている箇所はぬかるんでいるので、注意が必要です。

●赤岳鉱泉と行者小屋から上の登山道全般
 樹林帯 50㎝~100㎝
 岩稜帯 0㎝~50㎝
・入山者が少なくトレースも消えがちです。また残っているトレースも正しいとは限りません。あまり信用しないで下さい。
・気温が上がれば雪が腐り、アイゼンに雪が絡み付いてアイゼンの爪が効かなくなったり、雪を踏み抜いたりして、滑落や転倒する危険性が高まってきますので、ご注意ください!
・場所によっては雪庇やブロック崩壊に注意。
アイゼンをつけて岩稜帯を歩くミックス状態です。

●[赤岳鉱泉~樹林帯~赤岩の頭](硫黄岳への手前です)
積雪80㎝~100㎝弱
トレース(足跡)の不明瞭な箇所が多々あります。
トレース上の表面が凍結していて、トレースを外すと腰ぐらいまで雪を踏み抜く箇所も有ります。
軽アイゼンやチェーンアイゼンを装着して登り下りすることは、大変危険な状況です。

●[赤岳の頭~硫黄岳頂上]
・積雪30㎝~0㎝
赤岳の頭頂上を過ぎて岩稜帯に入ると積雪はほぼ無いです。
しかしながら、凍結箇所には注意が必要です。

硫黄岳に登る場合には、下記装備が必要となります。
 ◎最低10本で前爪のあるアイゼン
 ◎ピッケル
 ◎ヘルメット

これから気温が上がると雪が腐ってアイゼンに絡み付いたり、雪の踏み抜きが頻発したりすることが予想されますので、硫黄岳だからといって油断せずに、これからの時期だからこそ硫黄岳登山には細心の注意を払ってください!!

●赤岳山頂 横岳へは
前爪のある10本以上のアイゼン+ピッケルが必要です。
特に横岳の通過は厳しい状況です。くれぐれも慎重に。岩と氷のミックス状態です。

登山装備

・赤岳鉱泉まで チェーンスパイクや軽アイゼン+ストックが必要。雪があり完全防水の登山靴やスパッツも必要です。
氷点下の気温に対応できる防寒装備や降雪に対応できる雨具やアウターも必要。

・赤岳鉱泉より上は冬山登山に準ずる装備が必要です。
赤岳鉱泉から上にはアイゼンは10本爪以上で前歯のあるアイゼンが必要
加えてピッケルは必須です。ヘルメットの装着もお願いします。

※鉱泉~硫黄岳でも安全登山の見地からはピッケルの携行を推奨します。

天候に関係なく、赤岳鉱泉と行者小屋から上に登る際には、ヘルメットの着用を推奨しています。
山岳ヘルメットのレンタルを1日500円で実施。
帽子、手袋なども含めて防寒対策をしっかりと行ってください。

雪崩の対応としてアバランチビーコンの携帯も!

注意点

街は春でも、山はまだまだ冬です。
天候をよく確認し、登山はご自分の判断のもと安全登山を心がけて下さい。
「登れること」と「安全登山」は別の話です。
ご自身の技術と経験に見合った、余裕のある登山計画をよろしくお願いいたします。

●赤岳鉱泉や行者小屋まで夏山登山靴やスニーカーでお越しになる方が増えています。
南八ヶ岳はまだ春山ではなく冬山です!
冬山に夏山登山靴でお越しになるのは、下記リスクがあり大変危険なことです。
 ◎足の凍傷
 ◎足の冷えから来る低体温症
 ◎雪上や氷上でのグリップ不足
 ◎12本爪アイゼンが装着出来ない
赤岳鉱泉では冬山登山靴無料レンタルを行っていますが、趣旨として夏山登山靴を履いてお越しになった方にお貸しする為の無料レンタルサービスではありません。
大前提として赤岳鉱泉に冬山登山靴や3シーズン登山靴(※厳冬期の南八ヶ岳では推奨しません)を履いてお越しいただいた方に試し履きしていただくという無料レンタルサービスです。
上記趣旨を理解していただき遭難防止の為に、ご自身のリスクマネジメントをしっかりと行いましょう!

●赤岳天望荘は今営業してません。
稜線でのエスケープ箇所がありません。営業再開は4月中旬から

お知らせ

●赤岳鉱泉・行者小屋ホームページ
http://userweb.alles.or.jp/akadake/
Facebookはこちら  http://blog.livedoor.jp/akadakekousen/
※赤岳鉱泉のお風呂は冬季休業中。入浴営業再開は5月上旬(ゴールデンウィーク)の予定。

・行者小屋のGW営業は、5/3(木)~5/5(土)泊となります♪
行者小屋の直通衛星電話は営業していないと通じません。
GWの行者小屋宿泊予約は、WEB予約又は赤岳鉱泉直通衛星電話090-4824-9986までご連絡ください

・赤岳鉱泉・行者小屋のInstagram
アカウントは、
akadakekosen_gyojagoya
フォローよろしくお願いいたします

昨年の今頃の様子は?

例年に比べて残雪は少なめ。夏季の小屋の予約が始まりました2023.04.04

赤岳鉱泉周辺の過去の様子

  • アイスキャンディが撤去されてテント場は広がりました
  • 北沢登山道上部の様子
  • 鉱泉前からの八ヶ岳連峰
  • 前日に降雪があり、岩稜帯も雪化粧しました
  • 赤岳山荘から堰堤広場までの林道の様子
  • 林道の様子(赤岳鉱泉Facebookより)
  • 赤岳鉱泉手前の積雪状況(赤岳鉱泉Facebookより)
  • 赤岳鉱泉Facebookより
  • 赤岳鉱泉Facebookより
  • アイスキャンディの様子

赤岳鉱泉

現地連絡先:
0266-62-8100
電話番号:
090-4824-9986
連絡先住所:
長野県諏訪郡富士見町落合桜ヶ丘10716

地図で見る
http://userweb.alles.or.jp/akadake/

施設の詳細を見る

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 南八ヶ岳の最北端に位置し、北面は夏沢峠へ深く落ち込んでいる。長野県茅野市と同南佐久郡南牧村の境にあって、北面に火山活動のなごりの巨大な火口壁を残している。南面は緩斜面の岩礫帯で、大ダルミの鞍部にかけてはキバナシャクナゲの自生地として有名で、コマクサ、ウルップソウなどの高嶺の花々が見られる。  眺望は中央・北アルプス、北八ヶ岳の山々、浅間山、奥秩父連峰、富士山、阿弥陀岳、赤岳、横岳など、多くの山々に恵まれている。  山名は火口から硫黄を産したことによるが、佐久地方では箕をかぶせたような山容から箕冠岳(みかぶりだけ)と呼んだ時代もあった。  本沢温泉から夏沢峠を経て2時間強、横岳から1時間、赤岳鉱泉から赤岩ノ頭経由で1時間30分、桜平からオーレン小屋を経て4時間強の行程である。

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横岳は長野県茅野市と同南佐久郡南牧村との境にあって、南北800mほどにおよぶ岩稜の連なりからなる山である。諏訪側、とりわけ柳川北沢上部からの眺めは、小同心、大同心の怪しい岩峰を擁した大岩壁の威容であり、佐久側からの峨々とした山容は赤岳の翼角のようにも見える。横岳は多くの峰塔で形成されており、最高点の奥ノ院、2829mが主峰である。そのほか、石尊大権現を祭る石尊峰、鉾岳、日の神を祭る日ノ岳、二十三夜峰など山岳宗教時代のなごりをとどめるものが連続し、三叉峰(さんじやほう)からは杣添尾根(そまぞえおね)が海ノ口高原へと下っている。最南端の二十三夜峰の南には地蔵尊の石の座像があって、地蔵尾根が行者小屋方向へと下っている。 眺望は赤岳とさして変わらないが、主峰、赤岳北面の雄姿は、八ヶ岳の代名詞ともいえよう。 コマクサ、タカネツメクサ、タカネシオガマ、イワオウギ、イブキジャコウソウ、トウヤクリンドウ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマナデシコなど、稜線上に咲く高山植物は、比較的豊富である。 赤岳天望荘(旧赤岳石室)から横岳主峰までは1時間、硫黄岳から1時間30分、野辺山駅から杣添尾根を経て三叉峰までは7時間の行程である。 2019年1月、標高の改定により1m高くなり2830mとなった。具体的には、「奥の院」と呼ばれる場所が最高地点2830mとなり、これまで山頂とされてきた箇所は2826mとなっている。

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 赤岳は八ヶ岳連峰の最高峰で、長野県茅野市、南佐久郡南牧村、山梨北巨摩郡大泉村(現・北杜市)との境に位置している。山頂は赤岳頂上山荘のある北峰と、一等三角点がある南峰とに、わずかな距離をおいて分かれている。北峰からは県界尾根が、南峰の南にある竜頭峰からは真教寺尾根が、ともに山梨県側へ延び、縦走路は南方はキレットを経て権現岳へ、北方は横岳へと連続し、西方は中岳を経て阿弥陀岳へのルートも通じている。  その山容は南麓の長坂方面から仰ぐと、ヨーロッパ・アルプスのアイガーに似て、勇壮そのものである。  近代登山の始まりについては別項で触れたが、それ以前の記録としては、明治26年(1893)に陸地測量部の館潔彦が一等三角点を赤岳に選点し、同28年には山崎直方が火山調査のために赤岳に登り、その成果は震災予防調査会報告として発表されている。  赤岳という山名は、酸化鉄による赤い岩肌からきたもので、早朝や夕映えの輝きはひときわ美しいものがある。  山梨側は山頂直下まで緑のハイマツ帯が迫り、諏訪側はイワツバメが舞う、赤岳西壁と呼ばれる岩場となっている。また、南峰から竜頭峰にかけては、鎖場のある鋭い岩稜が続く。  ひとたびその山頂に立てば展望は360度、本邦中央部の山岳をほとんど手中にできる。権現岳、阿弥陀岳、横岳、硫黄岳、天狗岳、蓼科山などの近景をはじめ、南・中央・北の各アルプスから上信越の山々、浅間山、奥秩父、富士山と、大パノラマが展開する。  赤岳は、かつて赤岳大神とも呼ばれて人々の信仰を集めていた。柳川南沢の源頭にあたる行者小屋は、昔、赤岳神社の社務所だった所で、夏期には行者が居住していたという。祭神は大山祗命(おおやまずみのみこと)とその娘、岩長姫命(いわながひめのみこと)である。  一般的な登路としては、諏訪側の美濃戸口から柳川南沢を登り行者小屋から地蔵尾根ルート5時間、同じく行者小屋から中岳経由5時間、清里から県界尾根ルート6時間30分、同真教寺尾根ルート6時間弱、縦走路は権現岳からキレットを経て2時間30分、硫黄岳から横岳を経て3時間強の行程である。また、中岳を経て阿弥陀岳への所要時間は1時間強である。美ノ森山との標高差は1356m、幕営指定地のある行者小屋とは550m、キレットとは440mの標高差がある。

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