西穂高岳 | 西穂山荘

気温高く山荘周辺は雪でも麓はみぞれに。解けた雪面の凍結に要注意

(2019.02.20 西穂山荘 )
(2019.02.20 西穂山荘 )
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天気・気温

02/20(水) 晴れ、積雪180cm、朝の最低気温-14℃、最高気温0℃
松本市の天気予報
明日
19℃
12℃
明後日
20℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 10:00発表
高山市の天気予報
明日
曇一時雨
17℃
11℃
明後日
雨時々曇
21℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 10:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

19日の山荘付近は雪でしたが、麓のロープウェイの下の方では霙(みぞれ)から雨になっていました。午後になってから気温が次第に上がり、山荘付近で降る雪も水分を多く含んだものに変わりました。

明日から気温は下がりはじめそうですので、先日のように雨で解けた雪面が硬く凍りそうです。このような状況で転倒すればどこまでも滑り落ちてしまいます。滑落停止技術も大切ですが、まずは転ばないことです。滑落事故にくれぐれも注意してください。

■山荘現地の固定電話は復旧中
台風による倒木の影響で山荘現地の固定電話が断線し、繋がりません。
復旧までしばらくお待ちください。

登山道の状況

■新穂高ロープウェイ~西穂山荘
ロープウェイから西穂山荘までは樹林帯を歩きます。雪はルート全体にあります。トレースの踏み固まっているところは、凍って滑りやすく転倒などケガの要因になりますので、注意しましょう。西穂山荘付近の標高では、通常は高山病は発生しませんが、ロープウェイで一気に高度を稼ぐため体がついていかず、稀に軽い高山病の症状が出る方がいます。ロープウェイの西穂高口駅で少し休み、体を慣らしてから登り始めると、そのようなことは起こりにくくなります。

■西穂山荘~丸山
積雪はありますが、大きな岩や地面が露出している場所もあります。また、トレースを外れると踏み抜くことがありますので、竹にリボンをつけた目印をたよりに歩いてください。樹林帯に比べて風が非常に強くなるため、防寒・暴風対策をしっかりしてください。

■丸山〜独標
お花畑より先は、まだ雪が落ち着いておらず、雪と岩とのミックスの状態です。尾根が広いため、悪天候時はルートを見失いやすいので無理は禁物です。西穂独標の100mほど手前から険しい岩稜帯となります。滑落すれば大きな事故にもつながりますので、怖いと思う方は絶対に無理をせず、引き返してください。

■独標~西穂山頂
独標から山頂へは、険しい岩場をアップダウンを繰り返しながら進みます。上級者向けのコースですので、初心者の方は安易に立ち入ってはいけません。量は少ないものの積雪があります。積雪の状況は天候によって日々変化していきますので、現場での判断ができる知識や経験が必要です。岩場の稜線を歩くときにはヘルメットを装着しましょう。

■西穂山頂~奥穂高岳
西穂高岳~奥穂高岳間の縦走路は、無雪期でも最も難しいといわれるルートの一つです。積雪期はさらに危険な状況となります。相当な熟達者以外は絶対に立ち入ってはいけません。

■上高地~西穂山荘
場所によっては腰までの積雪があります。ほとんど人が通っていないため、ワカンが必須となります。積雪が増えていくにつれトレースもなくルートが不明瞭になります。

■西穂山荘~焼岳
このルートは看板や目印がほとんどなく、樹林帯で積雪があるとさらに迷いやすく、積雪期は安易に立ち入ることはおすすめできません。焼岳小屋は閉まっており、上高地への登山道の梯子は撤去され通行できません。

■その他お知らせ
岐阜県、長野県では、登山届の提出が義務化されています。
長野県登山安全条例
http://www.pref.nagano.lg.jp/kan…/tozanjorei/tozanjorei.html
岐阜県北アルプス地区及び活火山地区における山岳遭難の防止に関する条例
http://www.pref.gifu.lg.jp/…/bosai/sangaku/11115/jourei.html

■届け出はネットが便利
下記のサイトをご利用ください。
岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会のオンライン届出ページ
http://www.kitaalpsgifu.jp/climbing.html
公益社団法人日本山岳ガイド協会のオンライン届出ページ
http://www.mt-compass.com/

登山装備

雪面や気温の状況変化が激しい時期です。日中は暖かくても、朝晩は氷点下近くまで気温が下がることもありますので、服装や装備は臨機応変に使い分けましょう。
基本的な登山装備の他、ツェルトや非常食等、緊急時に備えた装備もお持ちください。
稜線の岩稜帯にほとんど残雪はなく、西穂山頂までもピッケル・アイゼンは必要ありません。
山荘より下の樹林帯は残雪が多く、まだほとんどで雪上を歩きます。軽アイゼン程度はご用意された方が無難です。

注意点

■登山の注意
安全に山を楽しむための啓蒙活動も行われていますが、残念なことにこのところ事故が相次いでいます。
楽しみにしていたはずの登山で、突然の不幸が訪れるのを間近で見るたびにやり切れない気持ちになります。
中には運の悪い事故もありますが、多くの場合は実力・体力不足や悪天候での行動など、明らかな原因が認められます。
他人事だと思わず、ご自身の問題として登山の在り方を見直していただきたいと切に願っています。

■携帯電話情報
ドコモ、au=山荘付近・稜線ともに繋がります。
ソフトバンク=山荘西面なら繋がります。
山荘自家発電時、携帯電話、スマートフォンの充電ができます(20分間100円)。充電の際はご自身の充電アダプターをご用意ください。

お知らせ

■西穂山荘
http://www.nishiho.com/
北アルプス南部の山小屋では唯一通年営業しています。
・寝具は布団・毛布・枕を御用意していますので、シュラフは不要です。
・山荘に御宿泊のお客様も飲料水はペットボトルの販売のみとなります。
・消灯は21時です。
・お風呂はありません。

■山荘現地へのお問い合わせ
※山荘現地の固定電話は、先日の台風による倒木のため断線しており、復旧中です。

西穂山荘は北アルプス南部の山小屋では唯一通年営業しています。
(現地電話:0263-95-2506)
外での作業中や電話線が不調の際、現地の電話は通じないときがありますが、無休で営業しております。
現地の電話は、固定電話の他に携帯電話の回線(080-6996-2455)も新たに開設しました。 
なお、ご予約は松本事務所(0263-36-7052)へお願い致します。

昨年の今頃の様子は?

新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23

融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30

GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07

天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14

西穂山荘周辺の過去の様子

西穂山荘

電話番号:
連絡先住所:
長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所

地図で見る
http://www.nishiho.com/

施設の詳細を見る

関連する山

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

西穂高岳 標高 2,909m

 穂高連峰の南端にあり、さらに南へ続く稜線は焼岳に至る。東側は上高地の谷を隔てて霞沢岳と向かい合い、西側は蒲田川の新穂高温泉を挟んで笠ヶ岳がすばらしい。  標高は3000mを切っているが、岩稜、お花畑、ハイマツと、高山帯の要素がそろっているので、北アルプスの入門コースとして人気がある。  この山から奥穂高岳への岩稜は北アルプスでも最も難しいコースで、初縦走は大正元年(1912)、鵜殿正雄が行っている。同じ年、辻村伊助は『スウイス日記』の中で「神河内ならぬ上高地は不快な所である」とその俗化を嘆いている。とはいえ昭和45年(1970)に新穂高温泉から千石尾根にロープウェイが架かり、登山が容易になった現在の山の賑わいと比べようもあるまい。  昭和42年(1967)には西穂高岳・独標で松本深志高校の生徒11人が落雷遭難を起こしている。低くても登りやすくても、アルプスは危険と紙一重の山なのである。  千石尾根が主稜線に突き上げた森林限界に西穂山荘が建っている。  登山道は上高地から所要6時間30分。新穂高温泉からは、ロープウェイ終点から歩いて西穂山荘、独標経由所要3時間30分。

長野県 岐阜県 / 飛騨山脈南部

焼岳 標高 2,455m

 北アルプスの玄関口、上高地にずっしりと腰をすえる焼岳は、乗鞍火山帯で唯一の活火山として知られている。  何よりも場所がいい。釜トンネルを抜けてさあいよいよ山だ、と沸き立つ視野に初めに飛び込んでくるのが荒々しい焼岳の下堀沢。大正池に影を落とす姿も、数少なくなった枯れ木と調和しているし、田代池、穂高橋、河童橋と、上高地の要所で必ず姿を見せる。山頂からわずかに白い蒸気を見せる鐘状火山(トロイデ)である。  噴火の歴史は古く、歴史に残っている初めは天正13年(1585)、近いところでは大正4年(1915)6月6日の大爆発で、1日で梓川を大正池に変えてしまった。最近は昭和37年(1962)で、今度は泥流で大正池を埋め、浅い幅広の川のように変えてしまった。それ以来、長い間登山禁止だったが、最近全面的に解除されたため多くの登山者の姿が見られるようになった。頂上には溶岩円頂丘には珍しい噴火口があり、池になっている。  北側の肩は中尾峠で、ここを乗越せば蒲田川の中尾集落に通じる歴史の古い峠道だ。また、新中尾峠には焼岳小屋がある。山頂へは上高地から所要4時間。中尾口から所要4時間30分。

ユーザーの登山記録から

周辺の山岳最新情報