残雪あり展望は最高。イワカガミなど咲き始め。軽アイゼン&ストックで。6/16は朝日連峰夏山開き
天気・気温
山と周辺の状況
今週末6/16(日)に鳥原山の朝日嶽神社において「朝日連峰夏山開き」が執り行われます。
登山シーズンの始まりとシーズン中の安全を祈願します。
■6/13 登山道ルートチェック(中ツル~鳥原山)に行ってきましたい。
登りは直登の中ツル尾根ルート、下りは小朝日岳・鳥原山経由でのルートをチェックしました。
中ツル尾根ルート
朝日鉱泉から2合目「出合」までの間の道は、登山道整備も行っているため、問題はありません。
雨も少なく、雪解けの水もほとんど入らなくなったため、途中の沢の水量も少なく渡るのも問題ありません。
道沿いの川ではイワナの姿をがあちこちで見かけました。
2合目からの登りでも、森林限界の6号目あたりまでも新しい倒木もなく、問題ありません。
4合目「長命水」は出てはいるものの、倒木があります。登山道からも外れるため、緊急用にするのが良いでしょう。
給水は2合目手前の「階段状の橋」(昨年破損)のたもとでかんたんに汲むことができますので、そちらをお勧めします。
6合目の森林限界を過ぎてからは一気に視界が開け、残雪と新緑のコントラストが素晴らしい稜線(平岩、御影森方面と小朝日岳、鳥原山方面)を両側に見ながら眺めながら登ることができます。
7号目あたりからは高山植物が出始め、
イワカガミ
イワカガミ
、マイズルソウ、コメバ
ツガザクラ
ツガザクラ
、
ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ
、
チングルマ
チングルマ
、ヒナ
ウスユキソウ
ウスユキソウ
…、そこかしこで咲き出しており、上を見ても下を見ても素晴らしい眺めに疲れが吹き飛びます。これから8月上旬までは中ツル尾根の上部は最高のお花畑となります。
結局山頂まではほんの一瞬雪を踏みましたが、何の問題もなく、中ツル尾根ルートでは雪の心配はありません。
山頂からはまだたっぷり雪をかぶった飯豊連峰が見えました。
避難小屋と縦走路方向、以東岳もこの日はよく見えました。
山頂での眺めは雪の残るこの時期は最高です。堪能しました。
下りは、小朝日岳・鳥原山回りで下りました。
大朝日岳避難小屋にはまだ管理人は入っていませんが、今週末の朝日連峰夏山開きからは入るようです。ただしばらくは週末のみが多くなると思われます。
気持ちの良い稜線歩きをしばらくして、いつも7月上旬まで雪の残る銀玉水の水場前の雪渓にさしかかります。ここはやはりまだたっぷりの雪で覆われています。ただ雪はかなり柔らかいですので、下りであればストックさえあれば、軽く滑りながら楽しく下れます。逆に登りの場合には、キックステップが使えますのでアイゼン無しで登ることもできますが、柔らかい分ズルっと滑りやすいので、軽アイゼン(4~6本爪で十分です)を付けた方がストレスなく登れると思います。ただし、上り下りとも視界が良ければ問題ありませんが、視界不良の際には谷など誤った方向に行かないように注意してください。
小朝日岳から鳥原山方面では、こちらも遅くまで残る残雪があります。
全体的に危ないと思われる個所はあまりなく、鳥原山へ向かう下りでは軽アイゼン無し、ダブルストックで問題ないと思います。
登りの場合には、登りやすさを考えれば軽アイゼン装着がベストです。
途中途中で夏道が出ていますので、見落とさずあまり道を外れないようにした方が良いです。
鳥原山展望台は抜群の展望でした。
山頂からはいつもより多い残雪を下り木道へでます。
ほどなくして美しい池塘を過ぎれば鳥原小屋との分岐です。
水場はしっかり出ていて、ずっと給水場がないので非常にありがたいです。
あとは朝日鉱泉までは雪は無く、夏道を下ることができます。
全体的に冬に降った雪の量に比べると4月の低温、降雪の影響もあってか残雪量が多いですが、意外に危険と思われる個所はほとんどなく、対策としては軽アイゼン+ダブルストックで十分と判断しています。
今週末には「朝日連峰夏山開き」が執り行われ、いよいよ登山シーズンの幕開けとなります。
■自然
・鳥原山ルートで見ることができる花
カタクリ
カタクリ
、
ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ
、
ミツバオウレン
ミツバオウレン
、
チングルマ
チングルマ
、
ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ
、
イワカガミ
イワカガミ
、マイズルソウ、コメバ
ツガザクラ
ツガザクラ
、ヤマザクラ、ヒナ
ウスユキソウ
ウスユキソウ
、ツバメオモトなど。これから本格的な花のシーズンに入ります。
・小朝日岳前後のヒメサユリ
一部ほんの数株つぼみがありましたが、まだ咲き出してはいません。
例年群落する場所ではまだ株自体を見ることも少なく、今後の天候次第ですが、やはり25日前後あたりから7月上旬が見頃になるのではないでしょうか。
登山道の状況
■朝日鉱泉からの各ルート情報。
・中ツル尾根ルート
山頂まで雪を踏まずに登ることができます。
4合目長命水も出ていますが、登山道を外れるため緊急用にした方が安全です。
7合目以降は高山植物が咲き始め、周囲の残雪と相まって心を癒してくれること間違いありません。
・鳥原山ルート
鳥原小屋までの間は雪は無く夏道です。
鳥原小屋の水場は給水可能です。
小朝日岳方面へ向かう鳥原山山頂までの間は雪があり一部道がわかりずらいところもあります。
鳥原山と小朝日岳の鞍部以降では雪渓の上を歩く箇所があります。例年遅くまで雪の残る場所です。
小朝日岳から大朝日岳までの間では、こちらも例年遅くまで残る銀玉水前の斜面はまだまだ大量の雪があります。
どちらの残雪も凍っているわけではありませんのでキックステップが使えますが、上りでは滑ることが多いので軽アイゼン(4~6本爪程度)とダブルのストックがあれば万全です。
下りの場合も同様です。
■現在の状況
・5/25より朝日鉱泉へのすべての林道が開通
・朝日川にかかる各吊り橋はすべて中板が入りました。
・朝日連峰上の各避難小屋は利用は可能です。➝各小屋は管理人はおらず無人です
避難小屋の管理協力費は¥1500/人です。
・以東岳の避難小屋が新築(2017年10月)されより利用可能です。1Fにはバイオトイレも設置され、非常に快適に利用できます。
登山装備
残雪に対応できる登山装備が基本です。
晴天時の放射冷却や強風などでの低温も考えられますので、しっかりとした装備が必要です。
軽アイゼン、ピッケルもしくはダブルストックなどは必要です。
水場もまだ雪に埋もれているところもありますのでご注意ください。
注意点
■2019年 夏季登山バスと秋季連休限定登山バスの運行決定
車のない方の貴重な足としてご利用ください!
詳しくはこちら
https://www.asahikosen.com/%E7%99%BB%E5%B1%B1%E3%83%90%E3%82%B9/
・朝日連峰上の各避難小屋は利用は可能です。各小屋は管理人はおらず無人です
以東岳の避難小屋が新築され2017年10月1日より利用可能となりました。1Fにはバイオトイレも設置され、非常に快適に利用できます。
避難小屋の管理協力費は1500円/人です。
お知らせ
■朝日鉱泉ナチュラリストの家
窓から大朝日岳が見える山小屋です。
ホームページ
http://www.asahikosen.com/
Facebook
https://www.facebook.com/asahikosen/
・2019年度の営業
4月27日(土)~
昨年の今頃の様子は?
2023年は4/29~営業開始(宿泊要予約、予約受付中)。雪は少なく7~10日ほど早い季節感です2023.04.19
2023年は4/29~営業開始(宿泊要予約、予約受付中)。林道は4/末に一部開通予定。山はまだ雪山2023.04.26
ブナの新緑が美しいです。登山道整備中。今年は倒木が多め。ルート上には残雪、雪渓あり十分な装備2023.05.16
朝日鉱泉ナチュラリストの家周辺の過去の様子
朝日鉱泉ナチュラリストの家
- 現地連絡先:
- 090-7664-5880
- 電話番号:
- 0237-67-3589
- 連絡先住所:
- 山形県西村山郡朝日町宮宿1905-1