北八ヶ岳 | 北横岳ヒュッテ

登山道の至るところに岩や氷が露出。簡易アイゼンではやや不安、スノーシューでの登下降はやめた方が無難な状況

三ッ岳と朝陽(2020.02.27 北横岳ヒュッテ)
三ッ岳と朝陽(2020.02.27 北横岳ヒュッテ)
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天気・気温

02/18(火) ヒュッテ周辺(標高2,400m)最低気温-16℃~-0℃、最高気温-10℃~-3℃
松本市の天気予報
明日
晴のち曇
29℃
8℃
明後日
曇一時雨
21℃
14℃
日本気象協会提供 2024年4月25日 6:00発表
甲府市の天気予報
明日
晴のち曇
30℃
14℃
明後日
曇のち雨
22℃
16℃
日本気象協会提供 2024年4月25日 6:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

17日夜から降り始めた雪は18日の朝までに10cmほど積もり、春のような様相から冬山の景観を取り戻してくれています。
昨冬も2月末までの積雪量は今冬と同様に少雪でしたが、3月中に大雪が何度も降ったため例年並みの積雪量となりました。今後も雪の降る日が何度もあるかと思うので、美しい雪景色となることに期待したいと思います。

登山道の状況

・ヒュッテ付近の積雪量は70cm前後で少雪傾向です。吹き溜まりは120cm以上あります。標高1800m付近の積雪量は20cm前後です。
・三ツ岳~三ツ岳雨池山鞍部間を歩く方は前爪付きのアイゼンと滑落停止のためにピッケルの併用が望ましい状況です。
・16日は雨降りでした。積雪の少ないところへ雨が降ってしまったので例年のゴールデンウイークの頃の様相となってしまい、登山道のいたるところに岩や氷が出てきてしまいました。雨を含んだ雪も暖気の抜けた後の冷え込みでカチカチになり、簡易アイゼン(4本爪やチェーンアイゼン等)ではやや不安な感じで、スノーシューでの登下降はやめた方が無難な状況となっています。
・坪庭の周遊路に目印のポールが立ちました。
・登山道以外へ入り込む場合は植生を傷めないようにしてください。

登山装備

・寒暖差がありますが、装備等は寒い方に対応できるものをご用意ください。気温が高い時は濡れ対策が必要です。
・日帰り登山の方でも冬山登山装備でお越しください。(装備不足は命が危険に晒されることになります)
・スノーシューはラッセルの道具として使う時以外は急傾斜の下降に不向きで、今の状況に限らず下りで苦労されている方をよく見かけます。本来であれば状況に応じてアイゼンに付け替えるべきなのですが、めんどくさがったりアイゼンを持っていない等の理由でスノーシューのまま歩行を続けてしまっているようです。スノーシューの中には滑り止め効果の高い物があったり個々の能力でカバーできる部分もあるので絶対にダメとは言いませんが、滑落した時に他の登山者を巻き添えにしたり負傷させることの無いようお願いいたします。
・ピッケルをザックに付ける場合は鋭利な先端部に必ずカバーを付けてください。他人に怪我をさせてしまう恐れがあります。
・冬の北横岳を雪山初心者向けのハイキングコースと紹介されることがありますが、標高2500mに迫る山の本当の厳しさに直面した時はそれに対応できる装備や経験と知識といった能力も必要となるので、この標高の山を初心者だけで安全に登れると思い込まないようにしてください。雪に悪戦苦闘して目的地に到達できないことやルートを見失って道迷いすることもあるので、無理な行動や撤退のタイミングの判断を誤ると厳寒の山中でビバーグとなってしまうこともあります。-20℃程度まで下がる山中で一晩を過ごすことを想像するのは難しいかもしれませんが、万が一の時への対策ができていないと命を落としてしまうことになりかねません。

山の最新情報や装備についての問い合わせは現地電話(090-3140-9702)へお尋ねください。

注意点

※国道299号線の麦草峠付近は11月14日から冬季閉鎖中です。

・北横岳が活火山であることに留意されますようお願いいたします。尚、北横岳には噴火に備えてのシェルターやヘルメット等の配備はありません。
・山の状況に対して装備不足と思える登山者が目に付きます。特に初心者を連れて来られる方は、必ず装備や力量の確認をしてから入山してください。
・夕方以降に大怪我等をされても救助活動は翌朝となります。暗くなってからの行動は昼間よりも危険となるので夕方以降は各自の能力範囲内で行動してください。
・疲労や道標の見落とし等により行程計画に対し大幅に遅れてしまうことがあります。最終目的地には15時までに到着できるような計画であることや、トラブル等へ対処するための予備時間を行程計画に入れ込むことをすすめます。
・万が一の時に備えての装備だけでなく、経験や知識等が必要となるので初心者だけでの登山は控えるようにお願いします。
・個人個人の登山能力や装備等が山の状況にそぐわない場合や体調が優れない時などは、登山計画の変更あるいは中止するなど柔軟に対応してください。
・緊急時を除き、指定地にテントを張るのがルールです。指定地以外での幕営は植生破壊となる場合があります。
・長野県登山条例で登山計画書の提出が義務化されています。

お知らせ

・2月23,29日、3月7日は満室となりました。2月22日は若干の空きができています。
・3月5日(木)は都合により休館します。
・上記以外の日でも急な都合により、宿泊予約をお受けできないことがあります。

・北横岳ヒュッテは標高2,400mに位置します。
・冬季の宿泊営業は複数人の宿泊予約がある場合に営業します(お一人だけのために小屋開けはできません)。
・夕方の写真撮影等を目的とされる方は素泊りをおすすめします。
・宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。
・当ヒュッテは外来利用できないことが多々あります。営業時でも昼食や喫茶の提供は行っておりません。
・定員制と予約人数に合わせて食材を買出しして背負い上げるので、宿泊される方は必ず予約してからお越しください。
・救助要請や非常事態の場合を除き、15時半から翌朝8時までは宿泊者以外の立ち入りをお断りしています。
・アイゼンやスノーシュー等を装着したまま建物内へ立ち入らないでください。建物内での脱着も厳禁です。
・雪を溶かして水を作る方もいるので、多くの登山者が休憩するような場所、特にトイレが近くにあるような場所での立小便は絶対にしないようお願いします。


【夏期料金(6月〜9月)】
1泊2食付き 8700円
1泊夕食付き 7500円
素泊まり 5300円

【季節料金(上記宿泊料金に加算)】
4、5、10、11月:400円加算
12月〜3月:800円加算


宿泊を希望される方は「宿泊の方へ」のページも必ずお読みください。
http://kitayoko.fine.to/information

昨年の今頃の様子は?

例年に比べて半月ほど早く雪解けが進んでいます2023.04.18

山の上にも花の季節が訪れました2023.05.17

北横岳ヒュッテ周辺の過去の様子

  • ロープウェイからの蓼科山
  • 夕映えの縞枯山の樹氷林
  • 暮れゆく三ッ岳
  • 山麓から見上げる北横岳
  • 坪庭から望む新雪の北横岳
  • カラマツ黄葉の山麓と南アルプス
  • 蓼科高原の紅葉と新雪の槍穂高。ロープウェイより

北横岳ヒュッテ

現地連絡先:
090-3140-9702
電話番号:
090-7710-2889
連絡先住所:
長野県茅野市塚原2-17-26

地図で見る
http://kitayoko.fine.to/

施設の詳細を見る

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